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誰の弟子?
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「はあ⋯⋯はあ⋯⋯」
倒しても倒しても立ち上がってくるから、さすがに疲れたぞ。
すごい執念だったな。
それだけ兵士の人達に取ってリリアは大切な存在だという訳か。
「いや~良い訓練になったな。こいつらも日々の訓練ではもう限界だと口にしていたが、この調子ならもっと厳しくしても大丈夫そうだ」
「「「えっ?」」」
兵士の人達は倒れながら、トールさんの鬼畜な言葉に絶望の表情を浮かべている。
「いえ⋯⋯無理です隊長⋯⋯」
「何が無理なものか。それに今まで通りの訓練をしていたら、ユートに勝つことは出来ないぞ」
「そ、それは⋯⋯」
「それにしてもユートはまだ十五歳だよな? 誰の師事を得てその剣技を身に付けたんだ?」
誰に師事か⋯⋯別にこれは教えても問題ないよな。けど出来れば思い出したくないので、名前を口にするのも憚れる。
「え~とその⋯⋯フィアレスという人に習いました」
「フィアレスだと!」
トールさんが驚いた様子で声を上げる。兵士の人達も同じ様に驚いていた。
あっ⋯⋯やっぱり知っているんだ。
「それはもしやいくつもの二つ名を持つあの⋯⋯」
「たぶんそのフィアレスさんで間違いないかと」
王国内でも有名だったが、公国でもその名を轟かせていたんだな。
「そのフィアレス様は有名な方なのですか?」
しかし聖女として国に管理されていたリリアは、フィアレスさんのことを知らないようだ。
「有名も有名。剣や魔法を習うものなら知らない人はいないと思うぞ。あの魔法闘士フィアレスは」
「わあ⋯⋯ユート様は凄い方のお弟子さんだったのですね」
「⋯⋯ああ」
俺はリリアの言葉に顔がひきつってしまう。
その様子を見たトールさん達は少し戸惑っているように見えた。
「魔物の大群を一瞬で倒した瞬滅のフィアレスとも呼ばれているが⋯⋯」
トールさんの歯切れが悪くなる。
やはり知っているようだ。フィアレスさんの二つ名はまだある。
「傍若無人な所もあり、無頼のフィアレスや力ずくで言うことをきかせる圧殺のフィアレス、後は暴虐のフィアレスとも言われていたな。まあ妬みもあって言われもない二つ名もあるとは思うが⋯⋯」
「はは⋯⋯そうですね」
「そうだよな」
い、言えない。その二つ名が全てフィアレスさんに当てはまっているなんて。
悪い人ではないんだが、自分の思い通りにならないとすぐに暴れて、力ずくで言うことをきかせてくるからな。
そういえばフィアレスさんの所で修行していた時、一緒にいたあの子は元気だろうか。ふと俺を弟扱いしてくる女の子のことが思い浮かんだ。
「なるほど。ユートはあのフィアレスの弟子だったのか。どうりで強い訳だぜ」
どこから現れたのか突然エルウィンが背後から現れた。
こいつ⋯⋯気配が全然読めなかったぞ。
「おお! エルウィンさ⋯⋯エルウィン。お前も鍛練をするか?」
「お断りだ。この後デートの約束があるんでね。汗臭い中女の子と会うなんて、出来ないだろ?」
デート? この村で?
出稼ぎから戻ってきた若い女の子を口説いたのだろうか。それともロマリオから女の子を連れてきたのか? どちらにせよ手の早いことだ。
「お前もBランク冒険者なのだから、少しは――」
「小言ならいらないぜ。それより最近盗賊はどうなんだ?」
「⋯⋯被害は出ていないが、相変わらずミスリルを狙っているようだ」
「おいおい。俺達が苦労して発掘したミスリルを盗まれないようにしてくれよ。こんな時、それこそ魔法闘士フィアレスがいれば盗賊達もここには近寄らないんだろうな」
「た、確かにそうだが、あの人はどこにいるか俺にもわからないからなあ」
俺が弟子になった時も、たまたま王国にいただけだからな。しかも突然ふらっといなくなったから、今はどうしていることやら。
「まあ無いものをねだっても仕方ないか。とりあえず地道に来た盗賊を捕らえれば、その内いなくなるだろう」
「そうたな」
このままミスリルを守り通せば、ノアの村のミスリルは狙っても無駄だと思うかもしれない。だが誰にも盗まれていないからこそ、多くのミスリルがまだあると思う奴もいるかもしれない。
何か良い方法はないか。
俺は盗賊達の対策について考えていると、突如血相をかいた兵士が現れた。
「た、大変です! 盗賊の集団がミスリルの洞窟に向かっています!」
ミスリルを狙う不届き者がさっそく現れたか。
リリアの平和を脅かす者は許せん。
俺は兵士の言葉を聞いて、盗賊を討伐する決意をするのだった。
倒しても倒しても立ち上がってくるから、さすがに疲れたぞ。
すごい執念だったな。
それだけ兵士の人達に取ってリリアは大切な存在だという訳か。
「いや~良い訓練になったな。こいつらも日々の訓練ではもう限界だと口にしていたが、この調子ならもっと厳しくしても大丈夫そうだ」
「「「えっ?」」」
兵士の人達は倒れながら、トールさんの鬼畜な言葉に絶望の表情を浮かべている。
「いえ⋯⋯無理です隊長⋯⋯」
「何が無理なものか。それに今まで通りの訓練をしていたら、ユートに勝つことは出来ないぞ」
「そ、それは⋯⋯」
「それにしてもユートはまだ十五歳だよな? 誰の師事を得てその剣技を身に付けたんだ?」
誰に師事か⋯⋯別にこれは教えても問題ないよな。けど出来れば思い出したくないので、名前を口にするのも憚れる。
「え~とその⋯⋯フィアレスという人に習いました」
「フィアレスだと!」
トールさんが驚いた様子で声を上げる。兵士の人達も同じ様に驚いていた。
あっ⋯⋯やっぱり知っているんだ。
「それはもしやいくつもの二つ名を持つあの⋯⋯」
「たぶんそのフィアレスさんで間違いないかと」
王国内でも有名だったが、公国でもその名を轟かせていたんだな。
「そのフィアレス様は有名な方なのですか?」
しかし聖女として国に管理されていたリリアは、フィアレスさんのことを知らないようだ。
「有名も有名。剣や魔法を習うものなら知らない人はいないと思うぞ。あの魔法闘士フィアレスは」
「わあ⋯⋯ユート様は凄い方のお弟子さんだったのですね」
「⋯⋯ああ」
俺はリリアの言葉に顔がひきつってしまう。
その様子を見たトールさん達は少し戸惑っているように見えた。
「魔物の大群を一瞬で倒した瞬滅のフィアレスとも呼ばれているが⋯⋯」
トールさんの歯切れが悪くなる。
やはり知っているようだ。フィアレスさんの二つ名はまだある。
「傍若無人な所もあり、無頼のフィアレスや力ずくで言うことをきかせる圧殺のフィアレス、後は暴虐のフィアレスとも言われていたな。まあ妬みもあって言われもない二つ名もあるとは思うが⋯⋯」
「はは⋯⋯そうですね」
「そうだよな」
い、言えない。その二つ名が全てフィアレスさんに当てはまっているなんて。
悪い人ではないんだが、自分の思い通りにならないとすぐに暴れて、力ずくで言うことをきかせてくるからな。
そういえばフィアレスさんの所で修行していた時、一緒にいたあの子は元気だろうか。ふと俺を弟扱いしてくる女の子のことが思い浮かんだ。
「なるほど。ユートはあのフィアレスの弟子だったのか。どうりで強い訳だぜ」
どこから現れたのか突然エルウィンが背後から現れた。
こいつ⋯⋯気配が全然読めなかったぞ。
「おお! エルウィンさ⋯⋯エルウィン。お前も鍛練をするか?」
「お断りだ。この後デートの約束があるんでね。汗臭い中女の子と会うなんて、出来ないだろ?」
デート? この村で?
出稼ぎから戻ってきた若い女の子を口説いたのだろうか。それともロマリオから女の子を連れてきたのか? どちらにせよ手の早いことだ。
「お前もBランク冒険者なのだから、少しは――」
「小言ならいらないぜ。それより最近盗賊はどうなんだ?」
「⋯⋯被害は出ていないが、相変わらずミスリルを狙っているようだ」
「おいおい。俺達が苦労して発掘したミスリルを盗まれないようにしてくれよ。こんな時、それこそ魔法闘士フィアレスがいれば盗賊達もここには近寄らないんだろうな」
「た、確かにそうだが、あの人はどこにいるか俺にもわからないからなあ」
俺が弟子になった時も、たまたま王国にいただけだからな。しかも突然ふらっといなくなったから、今はどうしていることやら。
「まあ無いものをねだっても仕方ないか。とりあえず地道に来た盗賊を捕らえれば、その内いなくなるだろう」
「そうたな」
このままミスリルを守り通せば、ノアの村のミスリルは狙っても無駄だと思うかもしれない。だが誰にも盗まれていないからこそ、多くのミスリルがまだあると思う奴もいるかもしれない。
何か良い方法はないか。
俺は盗賊達の対策について考えていると、突如血相をかいた兵士が現れた。
「た、大変です! 盗賊の集団がミスリルの洞窟に向かっています!」
ミスリルを狙う不届き者がさっそく現れたか。
リリアの平和を脅かす者は許せん。
俺は兵士の言葉を聞いて、盗賊を討伐する決意をするのだった。
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