44 / 44
対抗戦編
エピローグ「ハンペンに転生しました」
しおりを挟む対抗戦から三日が経った。ベーゼは無事に正気を取り戻し、体調も快復していた。
しかし、ぐだぐだに終わった連隊戦のツケをベーゼは支払うことになっていた。
具体的には、ユニークスキルを暴走させるようなクラスが代表に選ばれるべきかという裁定だ。
これに対してコーニコリスらは暴走した生徒を八名で押さえ込めないAクラスの実力を指摘し反論に出たが、意見は対立するばかりで結局、暴走したその張本人であるベーゼとサルカツスの決闘を行い、勝った方をクラス代表にするという結論になった。
そして今に至る。
「んで、アドルフィネお嬢様」
「何かしら暴走問題児さん?」
「今回の手抜きは?」
「勝ち以外に価値はないわ」
「へいへい」
「はいと言いなさい。それと一回でいいわ」
「はは」
「いはどこに行ったのかしら?」
「はい」
「よろしい!」
ベーゼはクラス連中が固唾を飲んで見てる中、石畳で出来た舞台に上がる。
正面には既にサルカツスがスタンバイしており意気込みは充分だった。
「現われたな」
「今回は、棄権できなかった」
「ふん、ユニークスキルさえ暴走しなければ大したことあるまい」
「安心しろってユニークスキルは暴走させないようにすっからよお」
「それなら安心だ。今回は魔法も武器も何でもありの決闘だ。せいぜい気をつけるんだ」
「そりゃどうも」
「おしゃべりはそこまで、それでは始めなさい」
Aクラスの女担任が合図する。
「来いよ。サルカツス?」
「行かせてもら――」
一瞬で距離を詰めたベーゼの拳がサルカツスの顔面に現われる。
顔面、喉、胸、腹とベーゼの攻撃が炸裂する。
刹那の時で全てが終わる。
「これでいい?」
ベーゼは担任に問う。
「……え?」
「いや、だから決闘はこれでいいのかって?」
「……勝者、ベーゼ」
ベーゼは気怠そうに石畳の壇上から降りるとアドルフィネのところに向う。
「面子は保ったぞい」
「うむ、苦しゅうない……と言いたいのだけれど談合とかしてないわよね?」
「モチ」
「ダメだ……ベーゼが人間じゃないの未だに慣れないわ!」
「慣れるもなにも俺は俺だ」
「はぁ……それもそうね」
「おうよ! じゃあ次はクロハンペンが相手だな!」
「クロハンペンのエビカマ学園よ!」
「あ、そうだったか?」
「あんたねえ……まぁいいわ」
「おうよ!」
「さて、祝杯は何が良いかしら?」
「あ、じゃあ豚肉のトンカツがいいな!」
「アンタねえ……こういう祝いの席はさつま揚げよ?」
「んえ……?」
「このちくわぶ野郎!」
「は? ちくわぶ?」
「バカとかアホとか無作法とか言う意味よ!」
「ほんと! ほんっっっとにこの世界、すり身好きだよなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ひとまず 完
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
お気に入りに登録しました~
ありがとうございます!!
そのお言葉を私は待ち望んでいました!!