時が運んだ贈り物 〜幕末を生きる貴方を想う〜

其の二

長い間電車に乗り、
修学旅行として京都へ訪れた。


「京都初めて！」


人生初めての京都に胸を躍らせる。
まずは、先生の話を聞き案内された場所へと移動した。



しばらくした後、自由行動の時間が儲けられていたので友達と共に行動する。



友達はいわゆる歴女というもので、京都に大興奮していた。
中でも新選組というものが好きみたいだ。



私は歴史についてはあまり詳しくはなく、授業で習う程度。いや、授業で習った事でさえ記憶に残っていないかもしれない。


新選組くらいなら、かろうじて知識はある。だが何をしていて何の組織かいまいちハッキリしていない。


そんな様子の私をみて、
共に行動していた友達が、新選組について熱く語りながら案内してくれている。



沖田さんが、土方さんが、と色々な人の活躍や新選組の歴史の流れを教えてくれた。

今日一日で詳しくなりそうなくらい頭に詰め込まれていく。


色々回って辿り着いたのは、


壬生寺ーーーー


「ここに新選組がいたんだよ」


と嬉しそうに話す友達。




『新選組』




キーンと頭が鳴り響いた。
突然の頭痛に、立ちくらみがする。


"紗代...."


あの男性の声がする。



グラッと意識が遠のく。
その声の主に引き寄せられるかのようだ。




ーーーー

私を呼ぶのは一体誰？