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02 歌うこと
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「一くん顔が真っ赤だよー」
葉月先輩が、そう言って僕をからかう。
「意外とかわいいところあるんですね」
川名さんも僕をからかう。
本当に揉んでやろうかな……
そんな黒い感情が僕を襲う。
でも、そんなことは出来ず悶々とする。
「ところでみさきちゃん、どのクラブに入るか決めたの?」
葉月先輩が、川名さんに尋ねる。
「先生にクラブ見学をしてこいと言われてブラブラしていたら、素敵な歌声が聞こえたので来ちゃいました」
川名さんが、ニッコリと微笑む。
「そっかー
じゃ、ウチに入らない?」
葉月先輩の目が勧誘モードになる。
「でも、私。
弾ける楽器がないんです」
「大丈夫。
楽器が弾けないんだったら歌えばいいじゃない!」
葉月先輩が、マリー・アントワネットみたいなことを言い出した。
マリーアントワネットは、「パンがなければ――」の部分は、言ってないという説もあるけれど、どうなんだろうね。
ルソーがマリー・アントワネットが言ったと書いたらしいけど詳しい話は覚えていない。
興味が無いから……
「歌……ですか?」
「そうよ。
歌はいいよー。
歌は心を潤してくれる。
人間が生み出した究極の文化だよ。
一くんもそう思うよね?」
なんかエヴァンゲリオンで言ってそうなセリフまで出てきた。
「そうですね」
僕は生返事で返した。
「……一くん。
心がこもってない」
「……え?」
「はい。
心をこめてもう一度!」
「そうですね」
「ダメ!」
「そんなんじゃ、いいとも出れないぞ!」
葉月先輩がそう言う。
だけど、僕は思う。
いいとも終ってるよ……
だけど、言えなかった。
ツッコむべきなのかもしれないけど言えなかった。
それは、僕の気が弱いからだ……
葉月先輩が、そう言って僕をからかう。
「意外とかわいいところあるんですね」
川名さんも僕をからかう。
本当に揉んでやろうかな……
そんな黒い感情が僕を襲う。
でも、そんなことは出来ず悶々とする。
「ところでみさきちゃん、どのクラブに入るか決めたの?」
葉月先輩が、川名さんに尋ねる。
「先生にクラブ見学をしてこいと言われてブラブラしていたら、素敵な歌声が聞こえたので来ちゃいました」
川名さんが、ニッコリと微笑む。
「そっかー
じゃ、ウチに入らない?」
葉月先輩の目が勧誘モードになる。
「でも、私。
弾ける楽器がないんです」
「大丈夫。
楽器が弾けないんだったら歌えばいいじゃない!」
葉月先輩が、マリー・アントワネットみたいなことを言い出した。
マリーアントワネットは、「パンがなければ――」の部分は、言ってないという説もあるけれど、どうなんだろうね。
ルソーがマリー・アントワネットが言ったと書いたらしいけど詳しい話は覚えていない。
興味が無いから……
「歌……ですか?」
「そうよ。
歌はいいよー。
歌は心を潤してくれる。
人間が生み出した究極の文化だよ。
一くんもそう思うよね?」
なんかエヴァンゲリオンで言ってそうなセリフまで出てきた。
「そうですね」
僕は生返事で返した。
「……一くん。
心がこもってない」
「……え?」
「はい。
心をこめてもう一度!」
「そうですね」
「ダメ!」
「そんなんじゃ、いいとも出れないぞ!」
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だけど、僕は思う。
いいとも終ってるよ……
だけど、言えなかった。
ツッコむべきなのかもしれないけど言えなかった。
それは、僕の気が弱いからだ……
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