ジンクス∞漁猫∞~君と僕の物語

はらぺこおねこ。

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04 奏でる音色

07

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 そして、宮崎さん主催の勉強会が始まった。
 ひとことで言うとわかりやすい。
 丁寧で親切で、わからなければわかるまで説明してくれるんだけど……
 わからない理由がわからないってくらいわかりやすい。

 そして、昼ごはんは宮崎さんの作るパスタでお腹を満たした。
 お店屋さんの味がした。
 料理人にも向いているんじゃないかな?と思ったけれど、そんなに甘い道じゃないよね。

「さて、昼ごはんを食べて休憩したら勉強を再開するわよ」

 宮崎さんが、そう言うと再び勉強会が開催される。
 誰も文句を言わない。
 宮崎さんの授業は面白い。
 なぜだか頭にすぐ入ってくる。
 学校の先生、塾の講師。
 色々あるけれど、宮崎さんのやりたい仕事は幼稚園の先生。
 きっと意味があるんだろうね。

 そして、夜が来る。

「じゃ、今日はここまで……
 今日一日である程度の科目は頭に入ったと思うわ」

 宮崎さんが、そう言ってメガネを外す。
 メガネを外した宮崎さんは少し可愛かった。

「じゃ、今度は私がカレーを作るわ」

 美姫が、そう言うと宮崎さんが声を出す。

「え?私がやるわよ?」

「そんな宮崎さんにばかり働かせれませんよ」

 川名さんが、小さく笑う。

「え?」

「じゃ、僕も手伝うよ」

 僕がそう言うと、美姫に即答された。

「一と護と宮崎さんはここで待機!
 私と川名さんでカレーを作るから!」

 美姫がそう言うと川名さんとふたりで楽しそうにキッチンへと向かった。

「宮崎さん、教えるの上手だね。
 先生って向いているかもしれないね」

 僕がそう言うと護が言葉を放つ。

「中学とか高校とかの教師のほうが向いているんじゃないか?」

「私、子どもが好きなんだ。
 無限の可能性を秘めているのはやっぱり小さい子だと思うの」

 宮崎さんがそう言って優しく笑う。

「そっか……
 一も決めないとな、やりたいこと」

 護がそう言うと僕は頷いた。

「そうだね」

 やりたいことか……
 考えなきゃな、そろそろ。
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