泣けない僕と泣き虫な彼女

はらぺこおねこ。

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Scene01 やさしい世界

05

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――グーテル村

世界は暖かく。
世界は冷たく。
そして世界は誰よりも優しい。

そんな世界に子どもたちは生きていました。

「お前。
 使えないな」

ひとりの少年がそういって鞭で打たれます。

「痛い……です。
 やめてください」

少年の名前は亜金。
奴隷として捕まえられた16歳の男の子です。

「いやいや、やめないね」

奴隷商人がそういって鞭を持つ手を上にあげます。

「やめてやってくれ」

そういったのは玉藻という獣人の女の子です。

「玉藻か……
 お前処女だったよな」

奴隷商人がそういっていやらしい笑みを浮かべます。

「なにを突然?」

「いや、そろそろ処女を売って金に変えてもらおうと思ってな」

「え?」

玉藻は驚きました。
しかし、奴隷商人にためらいはありません。

「二束三文でも金になればいい。
 お前に拒否権がないのはわかっているよな?」

奴隷商人はそういって玉藻の首の拘束具を引っ張ります。

「……やめてあげてください」

亜金が奴隷商人にそういいました。

「言ったろ。お前ら奴隷に拒否権はない。
 この首輪がある限り拒否できない。
 わかるだろ?」

奴隷商人が亜金の身体に鞭を叩きつけようとしました。
しかし鞭は亜金に当たることはありませんでした。

「あの……弱い者いじめは楽しいですか?」

そう言って現れたのはハヤトです。

「お前ら誰だ?」

奴隷商人の問いにフミが答えます。

「私は、フミ!フミ=ミサト!
 キサラギ=ミサトの娘です!」

フミはそういって奴隷商人を睨みつけました。
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