泣けない僕と泣き虫な彼女


薬師の村ビシャス。
そこにひとりの少年がいました。
名前は、ハヤト。
好奇心旺盛な男の子です。

ハヤトの左目はある事件によりルビーで出来ています。
紅く冷たい目、その風貌からハヤトはルビーアイと恐れられいつもひとりぼっちでした。

ハヤトには友だちはいません。
なぜなら村には誰もいないから……
村に残っているのはハヤトのみ。

幼いハヤトがひとりで世界に生きるには厳しい世界です。

ハヤトはあっというまに奴隷商人に捕まります。

そして世界は変わります。

鳴り止まぬ鐘。
降り止まぬ涙。
泣くのは天使か。
鳴いているのは悪魔か。

世界は誰よりも優しく――そして残酷でした。
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