神様に異世界はないと地球に返されました…

レイン

文字の大きさ
1 / 3

1話 異世界はなんてない

しおりを挟む


 「すまぬが異世界なんてないのじゃ」


 「え?……嘘だろ!?」


 俺は初めて絶望し膝から崩れ落ちるという体験をした。


 「お主らの世界で流行っている異世界転生というものは存在しておらん、そんなもの想像の世界じゃ」


 確かに俺もそうだと思っていた。だけどその中でも僅かに本当にあるんじゃないかと願って願って、そして目の前にいる神様が現れた時は異世界転生が出来るって思ってしまっても仕方がないじゃないか!


 「確かに妾は神ではある。だが神だからなんでも出来る、全知全能だと言うのもまた異世界転生と同じく想像されたものじゃ」


 「………」


 なにも言えねぇ。まじなにも言えねえ。まぁ異世界に転生したいとは思っていたけど出来なかったら出来ないでも構わないと思っていた。……と誰かに言うわけでもないのにカッコつけたりもしたけど、はぁ~やっぱり異世界に転生してみたかったな。


 「はぁ~確かに異世界はないんじゃが、お主が望む特別な力『スキル』ならあるぞ」


 「まじで!?」


 先ほどまで下がりに下がって来た頭を勢いよく上げ輝くような目(自分では確認できないけど輝いていると信じてる)で神様を見つめる。


 「妾は嘘はつかん、お主にスキルなら付けることが出来るのじゃ」


 「やったー!どんなスキルを付けてもらえるんだ!?」


 「どんなスキルが付くのかはお主次第じゃ」


 「……ん?どう言うことだ?」


 神様はため息をつきながらも首をかしげる俺に詳しく説明してくれるこもになった。


 「妾が今からするのはお主の魂の拡張じゃ、今のままではスキルを身に付けるための容量がないのじゃ、そして拡張されたお主の魂にスキルを授けるのはお主が住む世界、即ち地球が行うのじゃ、そのためどんなスキルを授けられるのかは分からぬのじゃ」


 と、神様から説明されたことを簡単にまとめてみた。最初に説明された時はなんか難しい言葉並べられてなに一つとして分からなかったので首を傾げている俺を見た神様はまたまたため息をつきながら分かりやすいように要点をまとめて説明してくれた。


 「それじゃ拡張も終わったことだし、そろそろお主を地球に戻すぞ」


 「え?終わってるの?」


 魂の拡張って言うぐらいだからなんか凄い準備や儀式を行うのかと思っていたら何の前触れもなく始められていたし、そして演出とかもなく終了していた。痛い思いとかをしたいとは言わないけど、でも何かそれらしいものがあってもいいんじゃないかと思った。まぁ口には出さないけどね。神様の機嫌を損ねてしまうと何が起こるか分からないからね。


 「ほれ」


 神様が手であっちに行けみたいな手振りをすると俺は何かに引っ張られるようにして意識を失った。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした

茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。 貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。 母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。 バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。 しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!

ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません? せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」 不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。 実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。 あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね? なのに周りの反応は正反対! なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。 勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

阿里
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。

しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。 しかし―― 彼が切り捨てた仲間こそが、 実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。 事実に気づいた時にはもう遅い。 道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。 “荷物持ちがいなくなった瞬間”から、 アレクスの日常は静かに崩壊していく。 短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。 そんな彼と再び肩を並べることになったのは―― 美しいのに中二が暴走する魔法使い ノー天気で鈍感な僧侶 そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。 自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。 これは、 “間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる” 再生の物語である。 《小説家になろうにも投稿しています》

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。

葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。 だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。 突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。 これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

処理中です...