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「まぶしいな…太陽の光ってこんなにまぶしいものだったか…そうか…俺は帰ってきたんだな」
俺は久しぶりに太陽の光を浴びてようやく自分がこの世界へと元いた世界へと帰って来来ることができたんだという実感を得ることができた。
「あの世界は何にもなかったからな…」
俺はあの時、あいつを封印してからその代償として何もない世界、水も食料も何もなく太陽や星などもなく色すらなくただただ何もなく真っ暗な世界に飛ばされていた。その世界では水も食料も呼吸するための酸素すらなかったがどうにか死ぬこともお腹が減ることもなかった。
「あぁ、お腹が空いたな…何か食べる物……何もないな…」
ぐぅぅぅ~~っとお腹が鳴った。久しぶりに空腹という感覚を懐かしむと共に何か食料はないかとポケットの中を探って見たが何もない。ちなみに今の俺の服装はあいつを封印する前の服装で時間は経っているはずなんだが特に劣化して綻びがあったりはしない。本当にあの時のままなのだ。あの時のままの格好ということは戦うための格好なので食料などは持っていなかったのだ。
「どこかに買いに……ここどこだ?」
食料がないのなら買いに行けばいい、そう思ったが辺りを見渡せば木、木、木と自然が広がっており近くに建物が立ってはいるものの見たことないものでここがどこだかは分からなかった。
「しまったな…このままここにいても仕方ないか」
俺はこのままここにいても食料を得ることはできないのでとにかく人の集まる場所を目指して歩き始めることにした。
「ん?道があるな、ここを辿れば近くの村や街にたどり着くかな?」
どっちに向かおうかと悩んでいると雑草などが生え、見えづらくはなっていたが一本の道が出来ていることに気がついた。とにかくあても何もないのでこの道がどこか村や街に続いていることを願い歩き始めることにした。
「そう言えばどれくらい時間が経っているんだろうな~?」
俺は何もない真っ暗な世界に飛ばされてから結構な時間が経っているはずだ。真っ暗な世界には時計などはなく時間を測るものは何もなかったがそれでも何日、何ヶ月とあの世界にいた感覚がある、もしかしたらそれは感覚だけで何日も経っていないかもしれないがもしかしたら何年、何十年と経っているかもしれない。そもそも時間の流れが一緒なのかすら分からないのだ。そのため自分がいたあの時からどれくらいの時間が経ってどれくらいの変化が起こったのか少し不安がある。もしかしたら知り合いは全員おじいちゃんおばあちゃんになっている可能性もあるのだ。
「くっくっ、それはそれで面白そうだな!」
知り合いがおじいちゃんおばあちゃんになった時の顔を想像すると面白くて笑みが溢れた。特に素手で戦うことに誇りを持っていたあいつなんかは元より髪が少ないのに歳をとれば頭がつるつるになっているかもしれないなんて考えるだけで笑けてくる。
「もしかしたら、勇者なんかはどこかの国の王になったいそうだな」
勇者は人類世界最強であるとともに人柄がよく皆んなから尊敬されていた。そんな勇者はたくさんの国の王女様から好かれているところを見たことがある。勇者本人は気付いていなかったようだが周りから見れてばすぐに分かった。もしかしたらどこかの国の王女と結婚し、今では王様になっているかもしれない。
「はぁ~………会いたいな…」
俺はあいつとともに戦った仲間達の顔を思い出し少しほんの少しだけ寂しく感じてしまった。それは自分だけが取り残されてしまったという疎外感を感じたからだ。
「ん?何か聞こえる?」
少ししんみりとなってしまったがしばらく歩いているとどこからか人の声のような音が聞こえてきた。
「よし、行ってみるか」
俺はとにかくその音がする方へ向かってみることにした。
俺は久しぶりに太陽の光を浴びてようやく自分がこの世界へと元いた世界へと帰って来来ることができたんだという実感を得ることができた。
「あの世界は何にもなかったからな…」
俺はあの時、あいつを封印してからその代償として何もない世界、水も食料も何もなく太陽や星などもなく色すらなくただただ何もなく真っ暗な世界に飛ばされていた。その世界では水も食料も呼吸するための酸素すらなかったがどうにか死ぬこともお腹が減ることもなかった。
「あぁ、お腹が空いたな…何か食べる物……何もないな…」
ぐぅぅぅ~~っとお腹が鳴った。久しぶりに空腹という感覚を懐かしむと共に何か食料はないかとポケットの中を探って見たが何もない。ちなみに今の俺の服装はあいつを封印する前の服装で時間は経っているはずなんだが特に劣化して綻びがあったりはしない。本当にあの時のままなのだ。あの時のままの格好ということは戦うための格好なので食料などは持っていなかったのだ。
「どこかに買いに……ここどこだ?」
食料がないのなら買いに行けばいい、そう思ったが辺りを見渡せば木、木、木と自然が広がっており近くに建物が立ってはいるものの見たことないものでここがどこだかは分からなかった。
「しまったな…このままここにいても仕方ないか」
俺はこのままここにいても食料を得ることはできないのでとにかく人の集まる場所を目指して歩き始めることにした。
「ん?道があるな、ここを辿れば近くの村や街にたどり着くかな?」
どっちに向かおうかと悩んでいると雑草などが生え、見えづらくはなっていたが一本の道が出来ていることに気がついた。とにかくあても何もないのでこの道がどこか村や街に続いていることを願い歩き始めることにした。
「そう言えばどれくらい時間が経っているんだろうな~?」
俺は何もない真っ暗な世界に飛ばされてから結構な時間が経っているはずだ。真っ暗な世界には時計などはなく時間を測るものは何もなかったがそれでも何日、何ヶ月とあの世界にいた感覚がある、もしかしたらそれは感覚だけで何日も経っていないかもしれないがもしかしたら何年、何十年と経っているかもしれない。そもそも時間の流れが一緒なのかすら分からないのだ。そのため自分がいたあの時からどれくらいの時間が経ってどれくらいの変化が起こったのか少し不安がある。もしかしたら知り合いは全員おじいちゃんおばあちゃんになっている可能性もあるのだ。
「くっくっ、それはそれで面白そうだな!」
知り合いがおじいちゃんおばあちゃんになった時の顔を想像すると面白くて笑みが溢れた。特に素手で戦うことに誇りを持っていたあいつなんかは元より髪が少ないのに歳をとれば頭がつるつるになっているかもしれないなんて考えるだけで笑けてくる。
「もしかしたら、勇者なんかはどこかの国の王になったいそうだな」
勇者は人類世界最強であるとともに人柄がよく皆んなから尊敬されていた。そんな勇者はたくさんの国の王女様から好かれているところを見たことがある。勇者本人は気付いていなかったようだが周りから見れてばすぐに分かった。もしかしたらどこかの国の王女と結婚し、今では王様になっているかもしれない。
「はぁ~………会いたいな…」
俺はあいつとともに戦った仲間達の顔を思い出し少しほんの少しだけ寂しく感じてしまった。それは自分だけが取り残されてしまったという疎外感を感じたからだ。
「ん?何か聞こえる?」
少ししんみりとなってしまったがしばらく歩いているとどこからか人の声のような音が聞こえてきた。
「よし、行ってみるか」
俺はとにかくその音がする方へ向かってみることにした。
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