魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第26章 休む間に世界が変わる

第1507話 小さくても企業は大国と戦えることもある。

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村を出て、しばらくは他愛もない話をして…しばらくしてダンマスの制空権を抜けたあたりで、流石に…緊張の糸は切れた。
「というか…商業連合…ソロダンマス一人で黒川とやり合うか…。」
「私、全然意味が分からなかったんですけど。何がどういう意味です?」
 ポアンは不思議そうに御者席でだらけている私を見た。なんというか今の形状が1900年代の蒸気自動車みたいな外見で。馬車にゴーレムパーツで補強した形なので、運転席…改め御者席はかなり位置的に高い。
「あれか…あの商品は商業連合から流れたって事と。その情報は黒川が秘密にしてるって事だ。」
「そんなヤバいんですか?」
「大方色んなことがあって…商業連合のダンマス…確か遥というらしいが…そいつは人を信用していない口で…連合を嫌っていて…しかも武力的な対等関係にあるとみてる。」
「武力的に?」
「出なければ黒川が敵対組織を放置するとは思えん。国境警備の観点だけでも小さい小国を残す利点は少ない。」
「少ないって事はないってわけでもないですよね。
「そうだな、マルワール帝国もこの大陸からすれば細いだけの小国だからな。説明しよう。」
 ダークボックスから飲み物を取り出すと、一口だけあおる。 
」 まず小国が生き残るすべは三つある。一つは全く攻める価値が無く、統治コストの方が大きく、かつ…自分たちが少ないなりに協力隣国があり、小さい事に動くとその隣国が攻めた側を攻撃しうるって場合だ。単純にこの場合攻めると村しかしないから責めないって場合だ。ついでにこれに該当するのが…水木達がいるグランハイム王国だ。そして2番目は天然の要塞に4方を囲まれ…大軍を擁しにくい地形があるパターンだ。わがマルワール帝国は2番になる。2か所の街道以外の山が険しすぎて大軍が通れない上に南の海経由で攻めることもできるが…海軍を編成するには造船技術が無いといけない。しかもその海峡を水木達の土地の漁港が塞いでいる、ので…はっきり言えば…わがマルワール帝国はその体制で国を守ってる。一応南辺境軍は主との南…海から上陸した敵軍から首都進攻を防ぐという役割がある。」
「そんな事になってたんですか?」
「まあな。鳥海はこれを超える方法はないために…安心して強国にできると自負してる。そして三つめは…ほぼ前例が少ないが…全方位外交でどの国とも口先八丁で騙して平和条約を結ばせ…自ら属国としての態度をとることで…無害に見せるというものだ。」
「それ。何の意味があるんです?自分から負けに行ってますよね?」
「基本国と国の争いでは…いや、国の成り立ちは基本山賊が国を支配してからが始まりという言葉がある。武力をメインとして相手から奪って…境界線を引き…相手がいいものを持っていたら奪う。これはダンマスでも何でも…基盤になる。軍という暴力装置を持ち…相手の利益になる物を奪う。そして自分の国を短絡的に富ませ…。」
「なんか不毛なような。」
「狩人も狩られる動物からすれば同じ事だぞ。相手の皮と肉が欲しいから、獣を殺し…奪うって事だ。」
「ま、まあそうですけど。」
「それは生きる上で必要だから踏もうとは言わないが…それが巨大化すると国家になるんだ。そして、それをただ獣と人間、国家で違う場所もある。それが…言葉が通じる点だ。通じないなら、それこそ…獣と変わらん。」
「言葉が通じるって大事なんですね。」
「そして…その言葉を使い…すべての国に攻撃したら損するという…提供品を自ら差し出し…そして安全を買うという手法だ。」
「それはそれで凄いですね。」
「これは極稀というぐらい珍しいからな。歴史上。」
「でも大国・・・ですか、黒川さんのこの国がですか?」
「鳥海が言うにはこの国の軍隊は部族主義でなければ…山頂の砦を物理的に壊されて破壊される可能性が現在でもある。対策は考えてあるが…いつかは限界があるとみてる。」
 実際鳥系である鳥海のモンスター達は飛び越すことも容易だ。軍隊は後で追従させればよい。そしてそこまで来てしまえば…砦は陳腐化し機能しなくなるだろう。鳥海はハンデがあってもいずれ来る航空船団を意識して…鳥系を用いていると聞いたことがある。
「ついでに現状でも…国力は6都市国家全部を合わせるとこっちの10倍近い芸財格差もある。金も商売も大きいって事だ。だからマルワールまで来て食料を買う大量の商人も来ているのだよ、こっちでは保存できる食料は貴重だからな。特に肉関連は。」
「でも…。」
「ああ一応、現在でもウサギ肉の燻製とかは売れている。味の意味でな。ダンジョンがこの地にもあるから…そこから肉をを出せばいい。」
「結構危機的じゃないですか。」
 そう、我が産業は地味に…縮小方向でもあるのだ。
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