魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第5章 決戦!時山田!

第185話 会社間の勝敗は売上か、記者の到来数で見る事が多い。

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 次の日、千鳥万花と魔王国のダンジョンバトルの噂はSNS中を駆け巡った。闘いもせずに歌っただけで魔王国を追い払った千鳥万花は、魔王国側がネガティブキャンペーンを仕掛けるものの反応せず、その動向と、隣り合う大組織”魔王国”と”千鳥万花”の関係はライバル同士として伝わることになった。
「遊びに来たのじゃ。」
「来たな、」
 ダンジョンバトル経由で商売の買い付けの話を聞いたので来てもらった”竜のダンジョンマスター”ドランだ。戦闘後二日目にはもうこっちにアクセスしていた。
「初めましてなのじゃ、儂は、ま、ソロでやっておる”竜王の住処”ドランじゃ。千鳥万花の衆。仲良くしてたもれ。」
 家令にカーテシーを決めるが、あまり現代人のダンマスたちの反応は光海ちゃん以外よくない。
「いいけど変わってるわね、その姿でノジャとか?」
 田園のいつもの集会場に現れたのはツインテールのゴスロリノジャロリのドランだった。
「ああ、こいつは、アチシと一緒で、キャラ付けだわさ。ま、動機が違うだわさ、これでも戦闘上位のダンマスだわさ。」
「そういう事じゃ、ドラゴンのフォーメーションでどうにかなっておるからの。訓練は付き合うが、あのヤクザどもを追い払ったんじゃって?」
「ああ、あれはあいつらが運がよかっただけだわさ、あとほい、これ。」
「お、こいつはあれじゃの、炊飯機能付き”田園”の炊飯米じゃな。」
「後これ、発酵は魔力を使った加速だけど中々いい味わいだわさ。アップル酒。魔法だと味わいが違うと奥原と、シロウに言われたけど、飲めないよりましだわさ。」
 そう置かれたのはシードルというアップル発酵酒である、リンゴの木の栽培が甘味という事で帝都周辺の農村で始まり、発酵樽の為の木々の伐採も始まっていた。暗所保存で飲める酒になるので、かなり期待がある、
「でどうやって倒したのじゃ?それがSNSに無くての、あとアップル酒は50本包んでくれ、トレードでいいのじゃ。」
 その問いには千鳥万花の、光海ちゃんでさえ苦笑いだった。
「景気いいな。」
「ドラゴンバスターの売り上げがよくての。ソロで同盟に挑むスタイルが受けがよくて・・・で気になったのじゃ。そのダンジョンに。」
 ドラゴンバスターはドランが上げる映像シリーズの名前で売りは”負けても映像はちゃんと保存して売る”というストレートなスタイルだ。
「ドランは楽か?」
「分からないだわさ。ドラゴンの跳び方なんて計算したことないだわさ。」
「ん?」
「単純だ、連中の主体がオーガで、こっちが300m上に出口が一個だ。それだけ。相性さだな。」
「偵察部隊はださん勝ったかの?あそこは魔族持ちじゃぞ、しかも大軍で。」
 魔族は亜人系のダークエルフの奥の”上位種亜人”モンスターで売りはスキル制限がひたすら少なく、そのスキルで逆にキャラエディットできる自由さにある。魔法も強いので、亜人の中では戦闘力トップと言われている。その為初心者講座ではまずダンマスが目指すべきモンスター第一位である。副官にもなるので、かなり有能だ。但し土魔法が人気がゴーレム車が出るまでは不人気なので、それも加味して、講座前までは発見例さえないモンスターだった。
「あったと思うけど…。」
 奥原たちがどこまで明かしていいのか、言葉を濁す感じだった。
「無理だと思うよ、風魔法禁止で飛べないもん。」
 ミヨちゃんが最近お気に入りのリンゴ酒をつまみながら答える。
「出さない理由は、ピーコック10体で、あの時は。」
「参加人数が1200のダンジョンモンスターで構築された大団体だっただわさ。それがピーコック10体に負けたとあっては、沽券にかかわるだわさ。」
「ん?そこの子?」
 こっちもカップに入れたシードルをちょっとずつ味わうように飲んでいた。
「外見がよ、よくわかったわだわさ。」
「わしの特徴は目じゃ、鑑定の上位、慧眼持ちじゃ、それで鑑定して、正確な情報を出すからこそ、指揮がうまくいくのじゃ。」
「ほう?」
 流石に戦闘上位というだけあって、その自信も汎用性も高い。
「外見だわさ、偽装まで入れたから。相手にはピーコック×10に見えただわさ。それがいるだけのダンジョンだわさ。しかも戦闘もしてないだわさ。そんな映像流せばどっちが致命傷かわかるだわさ。相手に花を譲って手打ちにしただわさ。」
「ほう、あのヤクザどもを手玉に取るとか、さすが、土建屋コンビじゃ。」
 グイッとアップル酒を飲む幼女であるが。実際奥原含め光海以外は外見以外成人なうえに、基本水の代用品として、発酵した酒を持ち込む地域が多い、なのでジュースと酒は似た感覚で飲まれることが多い、
「そうなの?」
「ああ、この鳥海は元政治家秘書じゃ。で、井原が建築家、土建屋って奴じゃ、政治家に土建屋が重なればブルドーザーが通るぞ、」
「がっはっは確かに。」
 四郎が腹を抑えて笑い出す。それに流石に光海ちゃんも笑っているようだ。
「よくわからないけど偉い人?」
「政治家の秘書だと、場所によってはエリートじゃぞ、並の大卒より頭がいい、その位にはこいつは元々頭がいい、」
「あんたも大概だわさ。なんでこんな田舎に接触するだわさ?」
「飯を食いに来たのと、状況聞きに来たのじゃ。あの魔王国があそこ迄なりふり構わんネガティブキャンペーンなぞ、逆に見たくなったのじゃ、」
「そんなあいつ強かったの?」
「バトル速報板は見たほうがいいのじゃ。上位とは言わんが団体の大きさでは3位じゃぞ、千鳥が領域数の加減で低いらしいからの。ただこの様子じゃ、大丈夫じゃのというか300mじゃろ、東京タワーが333mじゃ、そりゃ無茶なのじゃ。」
「まあな、殺したり退却不可能なダンジョンを組めば違うが。そうでないならあれでいい、こっちは生産系まったりダンジョンだ。」
「まあ、こういうじゃろうな、肉食のライオンより、草食のカバのほうが強いのじゃ。で、相談なのじゃ、この話を聞いて頼みがあっての?」
「いい言い方するだわさ。なんだわさ?」
「その話に出た、魔界建築家三つの部屋、どれか一個でいい、挑ませてほしいのじゃ。そして、それの撮影許可が欲しいのじゃ、そこまでえぐいなら、一度見てみたいのじゃ、」
「ふむ、可能だが…製品版にダウングレードしていいならやる、」
 井原のドランの求めに足して回答は即答だった。
「いいだわさ?」
「本番は殺意マシマシだからな。ただ、ルーム名聞いてどれにするか決めてくれ、あとで演出とかするのか?」
「するのじゃ、今回はマッチポンプじゃ。選択したうえでの負けだときついが、それ以外なら大丈夫じゃ、それに勝っても問題ありそうなのじゃ。」
 その頃にはミラージェ作成のきりたんぽ鍋を井原と突いてた。他のメンバーはそれぞれ要件があるため、自宅に帰っていた。
「まあな、ルーム名は”くるくるメイズ”、”ノータッチクライム”、”シャドウウェイブ”だ。」
 ついでにさらに殺意の増した”くるくるメイズ2”は出す気がない。
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