魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1361話 ゴブリンが石投げるだけでは城は落ちない

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「その恰好…。」
「…丈夫。それ大事。」
 エナリシアの格好は普段来ているスラックススーツに毛皮のニーソックスなどの補強材を付けた物だ。それに背中に大きめの槍籠を背負い、槍を大量に入れていた。
「大量の槍ですね。」
「投げる。」
「ああ。」
 本来のエナリシアは基本無口で必要なこと以外は喋ろうとしない。
「ここじゃ。」 
待機している馬車の一つに乗ると…
『ここから、戦闘になります。判断に応じた戦況の変化もあります。よろしければ”はい”と答えてください。』
 意識がすっ飛ぶはずの馬車からこのメッセージ。物見遊山で穂終わりそうにない。
「儂は構わん。」
 ドランの言葉に、全員が頷く。
「では…はい、行きましょう。」
『ミッション開始します。』
 その言葉で、全員の意識が途切れた。

「おい、起きてくれ、取りあえずここで様子を見ているが…どうする?」
 私達が起きると、そこは森の中だった。見たこともない。視界の端には…それでも100体はいるであろうゴブリンとスケルトンの群れが、見えていた。
「…これは?」
「説明すると、予定外だった。本当は戦闘は終わってるはずで、補給物資を届ければいいはずだったんだよ。だが…裏門まで敵が回って来てやがる。まだ終わってないんだ。」
「…敵?」
「でござますね。」
 エナリシアが馬車から出て…身をかがめて…少し進んでいった。
「…なんだ?」
「…不意は打てるけど…数で囲まれる。城壁の上にも人がいたけど少ない、状況は不利。」
 案外勘違いされがちだが…エナリシアの動きは基本。盗賊みたいなものだ。狩人ではあるがトラップに対する知識が多く、常に警戒などを担当していた。そして何より意外と
獣の群れとの戦闘経験が多く、柴崎さんが言うには戦闘に置ける状況判断はかなり的確らしい。強行突破は問題があるとみている。
「突破できるか?」
「問題は敵ではない。味方が城門を開くことが出来んことだ。そして…味方はいない。」
「城門?」
「開けば敵に内部に入られるから、全滅させるまでは開けない。それに城門に近づき過ぎれば…こっちが見方から攻撃されると思ってくれ。」
「これでは見学に来た意味がないではないかのぉ。」
 ドランは不満そうに…いや、目は笑ってる。
「エナリシア、陥落しそうか?」
「…それはない。ゴブリンが石を投げて城門にいる人間に攻撃してるだけ、門をたたいてる奴もいるけど、その位。こっちから入るにはそいつらと戦って追い払わないと。」
「少し時間あるな。やれることをやる。」
 この世界はゲームじゃない、リアルだって事を見せてやるとしよう。
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