平和は訪れない!!

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2日目!!

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嫌なことがあれば顔に出る、嬉しいことあると顔に出る
単純なものだ

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「朝7時か…………」
ふと横を見てみるが、華那ちゃんは居なかった

結局本当に何もしてこなかったなぁ、華那ちゃん意外といい子なのでは?と思ってしまっているが、実際いい子である、ヤンデレ要素さえなければ
とは言え、どうしよかなぁ…………華那ちゃんの件も、俺からしたら命に関わる案件だ…公開告白なんて、俺バカなんじゃねぇの?まじでもっと周り良く見ろよ
まあ、今は妹の方が先か

そんなこと思いつつ、重い身体を起こし、昨日用意してくれたもので支度をする。ありがたいことに全て未開封のものだ…………これで
「私の使ってください、恋人なんですから大丈夫ですよね?」
なんて言って自分の渡してきたらたまったもんじゃねぇ。俺が嫌なんだよ、人のもの使うとか、無理。

「あ、お兄さん、おはようございます!」
「ん、おはよう、ありがとなタオルとか」
「いえいえ、これから一緒に住むかもしれないじゃないですか。いえ、一緒に住むんですから、用意して当然です」
「ちょっと何言ってるか分からない」
「なんですか、嫌なんですか?」
「おう、そんなことないぞ!だからその笑顔やめてね」

怖いの一言に尽きる。

「あれ……………………か、華那ちゃん?」
「はい、なんですか?」
「朝ごはんは…」
「作りましたよ!!これからは毎日私が作ってあげます!」
「…………いや、大丈夫だよ?もっと寝ていいからね?受験時期だろうし」
「お兄さんってば、まだ私の料理はゲテモノだと思ってるんですか?」
「ゲテモノって」

思ってますとも、はい、あんなの食えるか

「勉強したんですよ!友達にも教えて貰って、家庭科の先生にもいろいろ教えてもらいました!」
「………………」
「信頼してないですねぇ…………なら食べてみてください、今持ってきます」

女の子の手作り料理ほどご褒美はないだろうが、ちょっと嫌だなぁ…………あの子ほんとに料理できないもの。食べなかったら怒るだろうし、食べたところで…………俺の命もここまでか?

「はい!召し上がってください!」
「おお、見た目普通じゃん!」
「……なんか嫌な言い方ですね」
「いやいや、そんなことないよ!」

鮭にご飯、そして味噌汁だ
なんかThe和食みたいな感じで、普通に美味そうだった
味噌汁なんて綺麗な茶色してんぞ…………紫とか真っ黒とかじゃなくて良かった
だが、肝心は味の方だ。これでまずい時だってある

「いただきます……」
「はい!!」
「そんなワクワクしたような目で見ないで…………」

鮭をご飯と一緒に食べ、そして味噌汁を飲む
うん!!普通の味だ!ふっつうだ!!!!美味しいのは美味しいが、普通だね。うん、普通

「ど、どうですか?」
「うん、普通」
「そう……ですか…」

やっべ!!美味しいよ!って言おうとしたのに、やばいやばい、めちゃくちゃ落ち込んでるじゃん!可愛いなぁ!!!

「もう、落ち込むなって、普通に美味しいよ。すごい成長したじゃん」
「あ、ありがとうございます…」
「ふふ、顔赤いぞ」
「うるさいですよ!もう!」
「まあ、食べてみ」
「はい、いただきます」
「どう」
「あ、食べられる……」

なんで自分で驚いてんだ……てか試食しろよ試食を
え、料理下手な人って試食せずにそのまま完成!とか言って出すのか?
やめてくれよ…………なんか超絶に料理出来ない人をディスってる感じになってるけど、そんなことないからな!

「それで、今日はどこを探すんですか?」
「どこつっても………………あいつが行くところなんて分からんし」
「私も学校休んで探しましょうか?」
「いや、いいよ。受験時期は行かないと…………こっちから学校に連絡しておくよ、妹休むって」
「絶対見つけてくださいね…………私のせいでこうなっちゃったし…」
「いや、お前のせいじゃないよ。俺が家出なんてしなかったらよかったの話だ」

なぜ家出でここまでの騒ぎになれるのか。妹も妹だ、もっと俺の心配をしてくれよ…………出会い頭に殺しにくるとか、アホなのか?本当に死んで欲しいのかな………………兄としてめちゃくちゃ悲しいのだが
親が帰ってくる前には絶対に見つけないといけない。親バレほど面倒事はないからな。もうそんときなると、真面目に俺の命がない

「それじゃ。いってきます」
「おう、いってら、気をつけてね」
「はい」

華那ちゃんが出ていき、また1人となった

「…………ぬこちゃん、どうすればいいと思う?」
「ミャー」
「あいつホントに分からないよ、何がしたいんだよ…………あの時謝ってくれれば全部済む話なのに」
「ミー……」
「なんかまた逃げちゃったなぁ……自分は悪くないなんて考えになっちゃった…………そんなことないのにね」
「ミャァ」
「おぉ、慰めてくれるのか、可愛い奴め!!おらぁ!なでなで攻撃!!」

癒されたおかげで、少し気持ち楽になった。

「探すか…………ぬこちゃん、留守番よろしくね。俺の家じゃないけど」

予め渡された家の鍵を持って家に出た
今は8時半……学校に行ってないとすると、どっかのネカフェだ。あいつに限って野宿やホテルなんて有り得ない。ましてやホテルなんて、そもそも金全然ないだろう

「一店舗ずつ回るか…………見つかるっしょ」

そしてあいつは本名以外使わない。故に見つけやすい
一軒ずつ名前を言っていけばいずれは見つかるだろう。という作戦。
だが、市内のネカフェは10店舗はある。しかもそれらは集中してなく、すべて散らばっている。回るのに1日はかかるだろう
そしてもう1つ

「これでマジで市内じゃ無かったら…………やばいなぁ」

そう、市内じゃない可能性も高いのだ
市内じゃなければ、見つかる可能性なんてほぼ皆無になってしまう。そうすると本当に親に連絡して警察だ
そして、ネカフェ回りは始まった

「すみません、笠沙彩那さんって人来ませんでしたか?その人の家族なんですけど」
「ちょっと待ってください…………いいえ、来てませんね」
「そうですか、ありがとうございます」

時間だけがどんどん過ぎていくが、全く進展は見られなかった
まもなく夕方の5時になるだろう…………あと三軒なのだが、三軒とも遠すぎる

「うぉ、チャリ漕いでる時に電話はやめてくれ………はい、もしもし」
「華那です、お兄さんどうですか?」
「なんも」
「……私も探します!」
「いや、大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないじゃないですか!!!明日土日なので大丈夫です!私探しますから、近くのコンビニで待ってください!」
「あ、だから………………切った……」

近くのコンビニって…………
周りを見渡すと、コンビニがありました。
うそだろ?位置バレしてんのか??なんでだ?え、すべて行動わかりますよ?みたいな?
スマホ変えよかな………………怖すぎる
ここから華那ちゃん家までそんなに遠くないので、本当に来るのだろうかと思いつつも、コンビニで待つことにした
来たら来たらですごい嫌なんだけどなぁ

「お兄さん!お待たせです!!」

来てしまったよ…………来てしまったよ

「おう…………そんな急がなくても大丈夫だし」
「そんなことないですよ!ほら、行きましょ!」
「どこに?」
「ネカフェじゃないんですか?」
「……華那ちゃん?なんで知ってるの?」
「え」
「しかもまるで俺のいる場所がわかるような感じで、コンビニで待ってください!なんてさ」
「あ……あの、その………………」
「もしかして俺の服にGPSとか付けた?」
「そ、そんなことしてないですよ!!もう後でいいじゃないですか!!!行きますよ!」
「見つかったらたっぷり質問攻めしてやる…………」

そして、一軒目
ハズレだった

「もう無理だ…………これ市内じゃないよ多分」
「…………本当にごめんなさい……グスッ…」
「泣くな泣くな、お前のせいじゃないって」

そう、何度も言うが華那ちゃんのせいでは無い。
優しいし、人思いだし、友達のことが大好き、妹となんて家族同様に接している
何回か妹と喧嘩したことあるが、それも直ぐに仲直りして、いつも通りになる
本当にいい子だ

「よし、ここか…………ボロボロだなぁ」
「あ、見てください、安いですよ」
「ほんとだ、1日1500円って、やば」

赤字やろ…………本当に潰れるぞ

「すみません、笠沙彩那って人来ませんでしたか?」
「すみません、こちらお客様の情報を提供することはできません」
「あの、兄なんですが」
「確認のしようがないので、すみませんが」
「大切な友達なんです!」
「しかし、当店でのルールですので」
「もう!!なんなんですか!」
「まあまあ、落ち着けって……すみません、お邪魔しました。行くよ」
「………………」

情報を得られない。実はこれ1回目じゃなく、何軒も断られたので、仕方ないと思っている
これは店によるのか?と思ってしまう
まあ、妹のやつ未成年だし、家族の人となんですがって言って身分証明すればいえると思ったのだが
もう完全に夜になってしまった。ここは一応都会だから明かりはあるが、夜になったこともあって、妹は移動していたのかもしれない

「俺家出したらダメなのにあいつは良いってのかよ……ほんと自己中だなぁ…」
「彩那ちゃんは悪くないです…………」
「…………はぁ……昔はあんなに可愛かったのに」
「お兄さん、昔本当はなんかしちゃって彩那ちゃんを怒らせたんじゃないですか」
「いや……そんなことないはず」
「自分で思ってなくても、相手からは思われてることなんていっぱいあります」
「頑張って思い出してみるよ」

いっぱいありすぎて困るんだよなぁそれが
嫌がってるのに、まあまあ、いいじゃん!って言って無理やりやらせたり…………思い出していくと、俺はホントにクソ野郎だ

「!!お、お兄さん!」
「なに?」
「あ、あそこです!!あれ彩那ちゃんですよね!」
「んぅ?どこ……?」
「ほら!!知らない人と歩いでる!」
「あ、あれか…………確かにあいつっぽいな……」

って、おいおいおいおい、ラブホ街じゃねぇか…………てか隣のヤツ男やんけ、え、うそ……

「やばいですよお兄さん!!」
「んんん!でもあいつかどうかまだ分からんし」
「追いつけばいいじゃないですか!」
「……それもそうだな」

そして早歩きで前の2人組を追っかける
しばしばラブホの前で立ち止まったりしていたから、すぐに後ろを取ることが出来た
が、男の方は気づいたのか、振り返った

「すみません、なんでずっと付いてきてるんですか?」
「どうしたんですか?急に」

と同時に、女の方も振り返った



「あ…………すみません、知ってる人と思って驚かそうとしたんですが、人違いでした」
「すみませんでした……」
「まあ、いいけどさ、あまり不審だと通報されるからね」
「はい、すみません」

まあ、隣の女の人、どう見ても未成年なんですけどね
お前の方が捕まるんじゃね?
てかなんだ、援交なのか??ホントに存在してたんだなぁ…………

「めちゃくちゃホッとしたわ……」
「私もです……」
「あれであいつだったら、ぶちギレだ」
「ですね……」

2人で近くの公園に寄った
さて、これからどうするか
諦めて今日は引き上げるか。それとも探し続けるか
市内じゃない可能性もあるとすれば、引き上げた方が良いのだが

「行きましょ」
「……引き上げないのか?市内じゃない可能性だってあるぞ」
「お兄さんは見つけたくないんですか?」
「いや、まあ…………」

これでも家族だから、見つけたいに決まっている
嫌いなのは嫌いだ、でも家族だ。これは変えられない事実


「よし、行くか」
「はい」
「あ、そうだ。亜沙の家この近くだし、寄ってみる?」
「なんでですか?」
「手伝っもらうとか」
「お兄さん、嫌いなんじゃないんですか?」
「え……なんで」
「いえ、なんでもないです」

なんか怖いんだが、俺の全部知ってるんじゃね?マジで嫌になる

「よし、決まり。まあ最悪泊めてもらお」
「え、それはちょっと」
「なんだ、嫌なら別にいいけど」
「…………もう、お兄さん分かってくださいよ」

分からんのだが?俺鈍感男なのか?めちゃくちゃ敏感の方なんだけど
もしかして嫉妬?お???
まあ、それなら構わずに泊まっていくぞ。そっちの方が面白そう

そして、亜沙の家の前に着いた

「本当にするんですか?」
「まあ、来たしな」
「もう夜の九時半ですよ」
「起きてるやろ」
「いえいえ、親の問題ですよ」
「あーーー…………共働きって言ってたなぁ、家族の時間奪っちゃうことになるか」
「どうするんですか?」
「…………説明するだけ説明するよ、せっかく来たし」
「お兄さんはホントにわからないですね」

なんか言われたが、知ったことない、俺は押すぞ

『はーい、どちら様ですか?』

大人っぽい声だった、恐らく亜沙のお母さんだろう

「すみません、亜沙陽向の友達ですけど、ちょっと渡し損ねた物があって渡しに来ました」
『ちょっと待っててね』
「はい」

「お兄さん、嘘つくの上手いですね」
「だろ?俺もそう思う」
「悪い人ですよ」
「緊急時なので大丈夫」

ガチャっとドアが開き
亜沙と会った
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