平和は訪れない!!

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めでたしめでたし!!

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仁とは深い人間愛である

子貢曰く、「たくさんの人民を救うことが出来る、これは仁と呼べるか」
孔子曰く、「それは仁と言えるのか、言えないだろう。それはもはや聖である。かつての聖人であつまた尭、舜でさえも、どうすればそのようなことができるのか悩んでいた。自分を立身させようとして、他人を立身させ。自分を栄達させようとして、他人を栄達させる。これが仁に至る方法だ」

昔の人は物凄かったことが、これでわかる
今の時代は仁なんてほとんどいない、ましてや仁よりも上の存在である聖なんて居ないだろう。みんながみんな、自分だけ良ければいいと思っている。それはもちろん僕も含めてだ
これが人間ってやつではないのだろうか。逆に考えると、人間愛が深すぎる人は何なのだろうか
一つ戻ろう
そもそも人間愛とは何を指すのか
ただ単に人間を愛すだけでは無いだろう。人格?個性?容姿?
どれにしても、偏見的である
人間愛は偏見的だ。勝手に決めつけ、勝手に行動する
相手のことを考えずに




冬のあの寒さが嘘みたいに、最近は物凄く暖かい
桜も咲き、小鳥も鳴き、草の芽も生えてきた
春って素晴らしい、やっぱり春大好きだ

「妹、朝出来たぞー」
「はーい」

そして今日は始業式である
あの件からもう結構の時間が過ぎている。一応忘れられない記憶に入っている。あれは酷かった。クソみたいな記憶だわ

「兄貴共有始業式と1年生歓迎会だっけ?」
「うん」
「司会務めるんだっけ、1年生歓迎会で」
「まあな」
「おお、うちの兄貴が人前で喋るなんて、私感動するよ」
「ふふ、兄貴をなめるなよ?一応学校では人気者だからな!!ふはははは」
「いろんな意味でね」
「当たり前だよなぁ?」

1年生歓迎会
俺らの学校ではアホみたいに早い段階で行う
早いもクソもない、始業式の日に行うもの
おかげで始業式めちゃくちゃはやく終わるから嬉しいけど
とは言っても、1年生歓迎会はみんなの思ってる通り、1年生を歓迎するだけである
劇やって、いろいろ学校紹介して、吹奏楽部による演奏などなど
正直そんな暇があったら帰ってゲームがしたいのが本音
それ言ったらおしまいだけど

「それじゃ、歓迎会係の集まりあるから、さきに行くわ」
「いってらっしゃーい」
「行ってきます。あ、母さん起こしといて」
「はーい」

こういう、朝早くに集まりがあるのが嫌い
眠たいんだよ!!寝かせろよ!!
っていつも思う
集まるんだったら昨日の放課後にしろよ、なんで朝なんだよ
とかいろいろツッコミたくもなる

「ホントここら辺に住んでる人、朝誰も居ないんだな……なんかいろいろ怖いわ」

中学校までの道のりは普通である
あるきで20分といったところだろう
普通に遠いと思うかもしれないが、それが普通なんだ
俺らの学校では、歩き40分もかかる人いる
かわいそすぎる。学校のために往復で80分も費やさないといけないとかかわいそすぎる

ボーッとしながら歩いていたら。いつの間にか学校の校門前に着いていた

「まだ6時半やん」

集まりの集合時刻は7時である。リハーサルなどを行うとか言ってたから、多分結構時間かかるだろう

「ちょっと早すぎたかな……なにをやればいいねん」

さすがに30分前は早すぎた。決して楽しみにして早めに来た訳では無い。普通に時間ミスっただけだ
今思うと、いつもの癖で妹起こしたけど、本当はもっと寝たかったのでは……俺と付き合って同じ時間に起きなくても良かったのに、悪いことしたなぁ

「教室行って……本読むか」

教室へ行って、グラウンドを見渡す
すでに朝練の用意をしているクラブがある。テニス部はいつも早い。もう打ってる人いるもん
朝練のスタート時間7時なのに、こんなに早く来て打つ意味が私には分からない。
あ、俺帰宅部っす
帰宅部はしんどいよ。毎日あるからね、朝と放課後
下手したらどっかの文化部よりも疲れると思う
だから帰宅部は運動部だ

30分でらのぺ50ページ読んだ
いつも遅いと言われるけど、これが普通なんだと思うんだよなぁ
逆に0分で100ページも読めるか?内容理解できなくね……まあ、人によるだろうけど

「さて、行くか」

体育館へ行き、集まりの会が始まった
予想通りリハーサルなどした。8時半までやってた
もうクラスでの朝の会も終わっている

「それじゃ、本場は頑張ろう」
「「「おおーー!!」」」

お前ら気合い万端かよ


始業式が始まったのは9時
終わったのが9時半である
始業式を30分で終わらす中学校なんて少ないだろう
二学期の始業式とか1時間もかかるのに

「それでは、2、3年生による1年生歓迎会です」

始まったよ
司会者あるある
さっきまで緊張ちょっとしかしてなかったのに、本番直前になると、やばいほど緊張してくる
この緊張感嫌いです

「司会者は2年3組、笠沙知也君です」

よし、いつも通りだ!!いつも通りの口調で……!!

「新一年生の皆さん、つい一ヶ月前までは小学生でしたが、今日で中学生になりました。いろんな意味でおめでとうございます」

あ、いろんな意味でを付けてしまった
まあいっか、アドリブでいけって言われたし、仕方ないよ
暴走させていただきます!!

「まずは生徒会による劇です。学校紹介を劇にした青春(笑)の物語、どうぞ」

(笑)って言ってしまった
まあ、ウケたからいいや、もう俺は満足

そのまま俺はミスることなく、やり遂げた
ウケもみんな良かったし、やったぜ。

始業式の日は大体午前で終わるので、早めに帰ろうと終礼が終わった瞬間、ダッシュで靴箱へ行った
俺のとこの学校の靴箱はロッカー式である。今ではほとんどないらしいが、ホントかな?

「帰ってゲームゲーム、妹とゲーm…………」

ロッカー開けると、物騒なものが入っていた

「誰だよ、こんなクソみたいなイタズラしたやつ、乗ってやろうじゃねーか」

ラブレターである。誰にも見られないように取って、中身を見た

『放課後、体育館裏に来てもらえますか』
「………………定番なところだなぁ……ホント定番…つまんねー」

仕方なく行ってやった

「で、来たのはいいけど誰もいないんかーーい」

ただの悪戯だったのかもしれない
わざと呼び出して、誰もいない体育館裏へ来させる
そしてリンチ
………………まって、いじめあるあるやん
怖くなってきた、帰りたい、帰ろ

そのまま後ろへ向き、帰ろうとした
だけど、後ろへ向いた瞬間
背中に痛い体当たりを食らった

「おりゃー!!!」
「いったーー!?」

そしてしがみついてくる

「しがみつくな、痛いから離れろ!!」
「べー!離れないもーん」
「(自主規制)するぞ!!」
「え……」

離してくれたさーー!!やったぜ、俺危険人物確定だぜ。
と思ったけど、俺は危険人物やない、危険人物はこいつや

「お前かよ!!」
「そうです、私です」

亜沙陽向である
なるほど、この学校の学区だったのか
なんか嫌だなぁ

「で、(自主規制)しますか?」
「しない」
「するって言ったじゃないですか!!嘘つき」
「冗談って分かれよ」
「もしもその相手が私じゃなかったら?もう知也お兄ちゃん人生終わりだよ?」
「まあ……そうだな」
「だから私に感謝すべきです」
「いやです、ないです」
「つれないですねー」

しかし、会ったのはホントに久しぶりだ。3ヶ月くらいしか会ってなかったが、その3ヶ月がすごく長く感じた
そして何故かホットする自分がいる

「なんで家に来てくれなかったんですか」
「いや、行かないって言ったし」
「普通は来るもんでしょ……」
「行かねーよ、行ったらお前に何言われるのか……まだ誤解する人増えたらだるいし」
「なにそれ、まるで私が悪いみたいじゃないですか」
「お前が悪いがな、最初から」
「まあいいです、こうやって会えたことが何よりも最高です」
「俺の妹は悲しんでたよ」
「ん?なんでですか」
「いきなり挨拶なしでさ、帰ったからだよ」
「それは悪いことしてしまいましたねー」
「まあ、いいんだ」

本当にこうしてまだ会えたことが何よりも良かった
この気持ちはなんなのか
前の件のダメージまだ残っているし、地味に親目線の気持ちかもしれない

「知也お兄ちゃん」
「待て、もう同じ学校だ、先輩って呼べ」
「あれー?先輩って読んで欲しいですか?」
「嫌だったらいいよ…………」
「嘘です嘘!!萎えないでくださいー!!もう知也お兄ちゃんそういうのは、あ……先輩そういうのはずるいですよ!!」
「おお、嫌がらずに呼んでくれた。やっぱりこういう萎えるふりも大切なんだな」
「騙されたーー!?!?」
「ふひ」

がっくりと落ち込む亜沙
3ヶ月見ない間に、意外と成長したな
身長は伸びていない、細い
これでもホントに成長したなと感じる。適当だけど

「まあまあごめんって、お詫びにほら、抱きしめてあげるぞぉ」
「な!?」
「ほら、飛び込んでこいよ」
「いや……まだ罠っていう可能性も」
「なーんだ、嫌なのか。ならやめるね」
「うりゃーー!!!」
「ぐはっ!?」

ホントに思いっきり飛び込んできた
痛いです、腹パンされた感じです

「はうー、やっぱり、知也お、あ……やっぱり先輩いい匂い!!くんくん!!」
「あははー、陽向ちゃんの髪の毛もホントさらさらだな」
「でしょーー、撫でて」
「はいよ」



撫でてやった
しばらくこのままでいた。
そして、二人で帰った

「さて、お前も中学生だから、これからはしっかりやっていけよ」
「だーいじょーぶ!!」
「ホントかなぁ」
「ホントですよぉ」
「あ、俺道こっちだわ」
「そうですか……」

残念そうな顔すんなって、草生える(謎)

「これからは宜しくお願いします!!先輩!!」
「おう!後輩もよろしくな!!」
「名前で呼んでほしいです」
「……亜沙もよろしくな!!」
「…………先輩はアホですか」
「はーー??アホじゃねーし」
「もういいです、帰りますね」
「お、おう」
「さようなら!!」
「……これからもよろしくなー、陽向ちゃん」
「っ~~~!?!?」

ありゃー、走って帰っちゃったよ
結局俺は何を言えば正解だったの?気を使って陽向ちゃんって呼んでやったんだが
なんであんなに急いで帰ったし……


正直これからの学校生活は楽しみである
ツッコミ相手があまりいなかったし
これでやっと充実した学校生活送れる
俺の充実とは一体なにを指すのか分からないところだが



でも、まぁ
めでたしめでたし






























【現地点(4年後)】

机事件の件もあって、俺はいつも通り家に帰って、珍しくベッドに着いて、そのまま寝てしまった
そして昔の夢を見た。それも超鮮明に

夢では物凄くいい感じで終わっていたが。そんなことは無い
そのあとの酷さが思い知らされる
もうね、普通の人には耐えられないものだよ
イタズラはともかく、一時期はずっと付いてくるわ、もう学校で変な噂しか流れてなかったよ
もう最悪な中学校生活だったわ

「だめだ、もう夜9時やん。このまま寝たい……」

でもお腹空いたし……カップラーメンあるかなぁ
しかし、台所など探しても見つからなかった
やっぱり家にはカップラーメンなどなかった

「……どうしよ、なんか適当に作るか」

腹満たすものを適当に作った
とりあえず明日は亜沙とあって、真実を突き止めようと思う
もしも亜沙が事件の犯人であれば、もう縁切る
なにせ、高校生活を潰されるわけにはいかん
中学校生活潰されたからもういやなんだ

「あかん、眠くなってきた」
「寝ろよ」
「お前に話しかけてない、勝手に解釈すんな」
「は?独り言ですけど?くそ兄貴頭イカれた?」
「ちっ」

夢に出てきていた妹はなんだったのだろうか
この差は酷い
この数年で何があってこうなったのか、誰かわけを説明してくれを教えてくれ

「舌打ちしかできない雑魚兄貴は寝てよし」
「ブーメラン」



俺の今の願い
心が叫びたがっているんだ
よし、叫ぼう




小学生時代の妹を返せーー!!!!!
返せ!!!俺の可愛かった妹を返せ!!!



くそ!!作者め!!
☆TA☆TA☆KI☆NO☆ME☆SU☆ZO☆
(メタイ)
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