平和は訪れない!!

はおそん

文字の大きさ
上 下
11 / 29

うおおおお!!きぃぃぃいる!

しおりを挟む
学問において、習わないと上達しないのは当たり前である
自習も習っている
だから、人間は常に物事を習っている。赤ちゃんの時から既に努力して習っている。歩き方、喋り方、走り方、その他色々あるだろう
人間関係においても、ほぼ同じことが言える。経験をしないと、人間関係はうまくやっていけない
経験にもいろんな種類がある。ここでは二種類を例としてあげよう
一つ目は仲良くする経験
これは重要な経験である。赤の他人と仲良くするなんて、本来人間という生き物には難しいことである。それを乗り越えるということは素晴らしいことである
難しいことではあるが、仲良くするということは、人間関係を築く上では、基本中の基本だ
もう一つは、縁を切る、喧嘩をするという経験
これは最も重要な経験である。仲良くするのも重要だが、こっちの方の経験の方が重要だと思う
経験というよりかは「免疫力」を高めると言った方が分かりやすいのだろうか
仲良かった友達と喧嘩をすると、自然とイラついて来るだろう
その感情をいかに相手にぶつけるか。これが大切だ。喧嘩をするとき、相手の意見など聞かずに自分の意見を肯定してばかりでは、その経験はくそ以下になる
喧嘩は互いの意見を言い合って、そして喧嘩した末、間をとって、お互い仲良くするのが普通なのではないか
しかし、こんなのいきなりでは出来ないため、必ず1人や2人、縁を切るという形になってしまうだろう。自然と縁を切ってしまうというのもある
喧嘩することはとても簡単であるが、非常に難しいことである
作るのは難しいが壊すのは簡単とはこの事だろう
だから、仲良くする、そして喧嘩する、まだ仲良くする
こうすることで、人間関係は上手くいく
例外はある


朝を迎えた晴れの日
昨日寝すぎたせいか、4時くらいから寝てない

「これはひどい……なんかだるい」

4時から7時までずっとベッドでスマホゲームをしていた
目も疲れたし、手も疲れた。本当にだるい気分

「朝飯作らないと……」

いつも通り起きて、支度をし、台所へ向かった

「なんでいつもあいつの分まで作らなあかんねん」

いつもの独り言である

「1人で作れよマジで。家事は全部俺任せだし、八つ当たり相手も俺だし、もうなんなのあいつ」

妹のくせに生意気すぎる
ネットで妹のss
おっと?これはスト〇イクショ〇トじゃないよ?ショートストーリーだよ?
話戻して
ネットで妹系のssを見たら、生意気な妹をデレさせるとかあるが
正直、有り得ない
出来ない
あんなに上手くいかないし、逆にもっと嫌われるだけである

「はぁ、ポジティブに行かないと……」

でもだるかったので、朝飯はご飯と昨日の晩ご飯の残りにした
弁当も作らないとって思ったけど
やっぱりだるかったので、後でコンビニ寄って、適当にコンビニ弁当買うことにした

「……はぁ……妹ー、朝飯出来たぞ、支度しといてな」
………………

返事ゼロですかそうですか
いつものことだけど、なんか今日はイラッときちゃった!!
椅子を蹴り飛ばしてやったぜ!!

「もういいや、学校行こ……」

まだ7時半にもなってないが、家を出ることにした
朝飯もコンビニおにぎりで済ますので、コンビニで弁当とおにぎり二つ買い、遠回りして学校へと向かった
街を見渡せる場所まで来て、そこでおにぎりを食った
こうしてると、なんか落ち着いた。この街の人は朝あまり出かけないため、周りは静かで、小鳥の鳴き声と風の音だけが聞こえる
本当に素晴らしい癒しである

「あ、知也くん、早いね、どうしたの?」

いきなり喋りかけられたので、ちょっとビクってしてしまった

「ぶっ、知也くん、そんなにビビるかよ」
「笑うなし」

松居さんはいつも通り元気であった

「どうしたの?なにか悩み事?」
「ああ、たっぷりあるよ」
「相談なら乗ってあげるよ?」
「いやいいよ、これは自分で解決したいし」
「そっかー、ちょっとは役に立てると思ったけどなぁ、あーあ」
「ごめん。まあ、そのような言葉かけてくれて、ちょっとは楽になったよ。ありがと」
「いいよ、楽になったのなら良かったよ」

相変わらず松居さんは優しい人だ
中学校時代とは違い、高校ではあまり女友達はいないから、このような素晴らしい性格の女友達持てて良かったよ
まあ、松居さんから見て、俺は友達じゃないのかもしれないが
そんなの気にしない!!私が友達って言ったら友達なんだ!!

「松居さんはいつも元気だね」
「むー、まだ松居さんって言ってる。松居とか星歌でいいのに」
「……松居はいつも元気だね」
「…………はぁ」

出たぁ、このパターン
もういやだぞ、言わないからな

「松居の元気をおらにもわけてくれー」
「…………もう、それ位察せよ……」
「ん?」
「あ、いや、なんでもないよ!!」

聞こえてるんだよなぁ……俺はちゃんと察したよ
どうせ星歌って呼んで欲しかったんだろ?
なんで星歌って呼ばれたいんだよ
確かに普段男子にも星歌って呼ばれているし、松居だと松居さんにとって違和感かもしれないが
正直言って
星歌の方が違和感高いんだよ……俺目線で

「それじゃ、学校行くよ」
「一緒に行こー」
「うん、いいよ」
「よし!!ならば競走だ!!とりゃあーー」
「あ、ちょ、待て」
「捕まえてみろー」

くそ!!今イラついてんのに何してやがる!!キレそうになるじゃないか!!
何俺のスマホ取ってんだよ
しかも強制的に走らされるしよ
もうやだ……その元気捨ててくれぇ……

「はぁはぁ……学校着いた……」
「へへ、私には勝てないね!!」
「回り道利用するとか……こっちにしたら辛いわ……」
「はは、だってそうしないと負けるし」
「ずりぃ……疲れたわもう」

教室に入って、椅子に座った
椅子に座ったのはいいけど
なんか、ちょっと椅子が濡れている……
もう触りたくないし考えたくなかったので、すぐにティッシュで拭き取った

「今日あいつ捕まえないと」

亜沙陽向
俺の天敵である。絶対に勝てない、絶対的な存在
でも時々照れて逃げ出したりするので
結構い可愛いやつである

「さて……久しぶりの説教だな……」

どのように説教をしよう
単純に行くわけには行かない、何にせよ、縁を切るからだ。厳しく言わせてもらう

そんなことを考えながら、1日学校を過ごしていた
時は既に放課後である。学校で探したら誤解されることあるので、家へ行くことにした

「誰にもバレないように……ちょっと時間経ってから行くか」
「とも、何してんだ」
「そらか。いや、ただの暇つぶしだよ」
「暇つぶしとか草。ボーッとしてるだけやないかw」
「まあ、いいんだよ。てか、お前部活いけよ」
「今行くわ」
「いってらー」

ボーッとしていたら、いつの間にか4時半になっていた
4時半に終わったからさ1時間ずっとボーッとしてた俺に拍手を!!

「さて、出発するか」

周りの見渡しながら、まるで泥棒のごとく、怪しい動きで亜沙の家へ向かった
怪しい動きをしたせいか、1時間もかかってしまった。まあ、初めて来たんだし、時間かかっても仕方がない

「ここか、なんか思ったのと違う」

集合住宅のど真ん中に、亜沙の家がある。まわりの家と比べると大きい。まだ、ほかの家のほとんどは庭ないのに、亜沙の家は庭がある、しかも大きい

「…………チャイム鳴らすか」

チャイムに手をかけるが、鳴らせない。そもそも女子の家に来るのが初めてだ
しかもあいつのことだ、俺がもし家に入ったら、あいつ絶対何か言いふらす
それが一番怖い

「……ええい!!もうどうにもなれ!!」

死ぬ覚悟でチャイム鳴らした
なんでチャイム鳴らすのに死ぬ覚悟がいるのか。初めてだわ、チャイムで死ぬ覚悟したの

『はーい、どちら様ですか』

チャイムの向こうから声が聞こえる。なるほど、こういうやつのチャイムか。いや、今の家はほとんどそれだけど

「あ、あのう、亜沙陽向さんの友達でして」
『………………』
「亜沙陽向さんはいらっしゃいますか?」
『……まあ、先に上がってください』
「あ、はい、ありがとうございます」

なんかぎこちない会話だなぁ。なぁにこれぇ、なんか怖いぞぉ

「うわー、さらに緊張してしまった。ふぅ、自然体だ自然体……」

ドアがガチャっと空いたけど、誰も出てこなかった
これは、勝手に入っていい感じなのかな。それしかないよな……でも勝手に入っていいのこれ?
もうこの家の人ったら!!しっかりして欲しいよ!
ドアまで近づき、念のため確認をした

「す、すみませーん、入っていいですか?これ」
「どーぞー」
「では失礼します」

ここは迷わずに、自然と入ることがポイントだ
そわそわせずに家に入ることによって
によって…………え、何が変わるんだ?逆に
あれー?そわそわせずに家に入ると何が変わるんだ?
ダメだ、忘れた!!
でも、チャイムの向こうの声と今の声は同じ人
しかし陽向の声ではない…………親かな……
玄関まで入って、靴を脱ぎ、再び葛藤が起きる
これからどうしたらいいのだろうか
という、もう自分でも訳の分からない葛藤

「あ、上がっといてください」
「あ、はい……失礼しまーす…………」

意外と綺麗に掃除されてある、ちょっと言い方失礼だが
俺の家より綺麗だわこれ……まあ、俺の家はほとんど俺が掃除してるんだけどね!!だめだ!腹立ってきた!!
でも、上がっといてくださいとは言ったけど

リビングはどっちや

「これ分からんわ、どっち方向に行けb」
「せ!!ん!!ぱ!!い!!」
「がはっ!?」

横から車に轢かれた感じの痛さを感じた
ごめん、ちょっと大袈裟すぎた……ああ!!もう!この痛さはどうやって表現すればいいの!!
もういいや!!横から車に轢かれたような痛さで!

「せーんぱーい、会いたかったですよぉ」
「おえー、離せー」
「おえーってなんですか、失礼ですよ」
「もういいから離せって!!痛いんだよ!!」
「ええーー」
「お前の抱きしめてくる力は怪人かよ!!めちゃくちゃ痛いんだ!!だから早く離せ!」
「失礼ですねー、もっと力入れますよ?」
「あ、ごめんなさい怪人じゃないです、可愛いか弱い女子でした、すみません」
「……仕方が無いですねー、なんか可哀想になってきましたので離してあげます」

上から目線ですか、先輩に向かって上から目線ですか
後で痛い目に遭わせてやるぞぉ~

「まずリビングへ」
「ははー……」

手を引かれ、リビングへと向かったあまりにも広いリビングに驚いた
多分ね、普通の家庭の2倍はあるよこれ。掃除大変だろうなぁ…俺この家に住んでて、今の立場だったら、多分死んでたかもしれん
この家の親は大変だなぁ、色んな意味で

「それで、先輩がわざわざ私の家に来るなんて、何か用ですかね」
「うん、だから来たんだし」
「そんなに急な用ですか?」
「急って言われると、別に急な用ではないんだよなぁ」

正直諦めてもいいけど、今朝のあの椅子の濡れで、いち早く犯人を突き止めたいと思った

「も、もしかして私と……そのう…結婚……とか」
「あー、ねーから」
「返事が早い!?」
「当たり前だよなぁ?」
「ぐぬぬ……既成事実作ってやりますよ!!」
「お?やんのか?」
「やりましよう!!今すぐに!!私の部屋で!!!!」
「…………さすがに引いた」
「引かないでください、こっちが恥ずかしくなります」
「ビッチのくせに?」
「はい」

認めやがったよ。ビッチは前々から認めてたんだけどさ、これは違う方で認めたんだわ
さすがはノー経験ビッチさん、やりますねえ!!

「今家に親いるよな」
「いいえ、今日帰ってきませんが」
「え、じゃあさっきのチャイムの声って」
「あ、多分妹です」
「妹いるのかよ」
「いますよ、可愛い妹ですので、襲わないでください」
「おい待て、土下座してお願いするな、こっちが悪者みたいになっちゃう」
「襲わないでください」
「お前ふざけるなよ?(自主規制)してやんぞ?あ゛?」
「では、私の部屋へ!!」
「………………」

立ち上がるスピードにびっくり
やっぱ反応神経いいのかなこの子は

「で、妹さんは?」
「台所です」
「あー、作ってんのか」
「はい」
「俺と立場同じかなー」
「いいえ、こっちは交代制です」
「つまり親は共働きかな?」
「その通りです、すごい推理力ですね」
「推理もクソもない、普通に考えたらそうなる」

こっちとほぼ同じか。こっちは妹が絶対的権利持ってるけど

「まあ、いいや。単刀直入に言うぞ」
「あ、はい」
「ホントに単刀直入に言うぞだぞ?」
「はい、大丈夫です、言ってください、気になりますので」
「俺の机と椅子がなんか濡れt」

まだ喋り終わってないけど、亜沙の顔から伺える
目をそらしやがった

「亜沙、こっち向け」
「ん?なんでしよう」
「いやさ、教室の俺の机と椅子がさ濡れt」
「……」

まだ目をそらしやがった
こいつ…………後で説教

「おいこっち向け、目をそらすな」
「そらしてませんよ」
「こっちは真剣だぞ?」
「…………すみません」
「こっち向いてね?ほら、俺の目見て」
「…………はい……」

泣きそうな目をしてやがるが、知ったこった無い、続ける

「教室で俺の机と椅子がね、濡れてるんだよ。それで誰がやったのかなぁって思って」
「………………」

無反応。まあ、無反応なのは予想通り

「それで、犯人を見つけ出して、そいつを思いっきり殴って今までのストレスを解消したいんだ。まあ、八つ当たりも入ってしまうけどね」
「…………………………」
「だから、なんか知らない?」
「…………うぅ……」

亜沙の目から波が溢れ出した
もう弱いよ、もっとがんばれよ

「……よし、お前の部屋に行こう」
「……はい」

部屋に行って、続きをする
リビングでやると、亜沙の妹に目撃されるかもしれない
泣いてる状態で見られると絶対誤解されるし
もう誤解はコリゴリです!!!

「じゃあ続けるね?」
「……はい」
「それでね、犯人探してるんだよ、俺の友達とかで」
「……はい」
「で、俺は何人かにまで絞り込めたんだよ」
「…………」
「そのうち一人が亜沙だよ?分かってるよね?」
「……いいえ、分かりません」
「そうか、いやー、良かったよ、じゃあ亜沙じゃないってこと?」
「………………」
「もしも亜沙だったら」

ここで一旦間を置いた
間を置くことで、次の言葉がはっきりと伝わるからだ


「もしも亜沙だったら、縁を切ろうって思ってたよ、良かった。これで、縁を切らなくて済むね」
「……………」

静寂な時間が流れる
そして

「私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない…………」
「亜沙、正直に言え」
「私じゃないんです!!信じてくださいよ!!」
「ホントにいいのか?縁切るぞ」
「っ!?!?」
「あ、これどっちみち縁切ることになるわ」

そう、今の状態は
言っても切られる、言わなくても切られる
相手からしたら相当辛いところ。さすが俺、やり方うまいぜ!!

「………………」
「おい、泣いてちゃ分からんだろ」
「……あはは、そうですよね、嫌だったですよね、私と縁切りたいのはもうずっと前から言ってましたもんね……中学校の時から分かってましたよ……」
「へぇ、何か言いたそうだね、続けて」
「…………ふふ、そういうとこ嫌いじゃないです……………………」
「なるほど、言いたくないっと?」
「…………」
「まあ、今日でもう会うこと無いだろうな。お前はもう事情とか分かってるみたいだし。俺はこれで帰るわ」
「待ってください」
「なんだよ」
「………………せめて理由を」
「ウザいからだよ、俺の中学校生活ぶっ壊して。今は俺の高校の生活もぶっ壊したいわけ?」
「そんなこと考えてもいないです」
「は?机と椅子の事件で、もう偏見集団にクソみたいな噂流されたよ。知ってるだろお前も、人の噂で人の生活は変わるんだって」
「私じゃないですって何回言えば分かるんですか」
「まだ言うか?」
「…………………………」
「もう、縁切ろうね。そもそも





出会ったことが間違いだったんだ」



その言葉を発して、帰ろうと部屋に出ようとしたら
亜沙陽向は
精神的に限界だっただろう



泣いてしまった
しおりを挟む

処理中です...