平和は訪れない!!

はおそん

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今日物語、始まり始まり!!

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見かけで判断し、人を貶す
見かけで判断し、人を愛す
見かけで判断し、人を疑う
見かけで判断し、人を信ずる
見かけで判断し、人を賛する
見かけで判断し、人を拒む

最初の印象は、見かけで判断する



いきなりだが、みなさんに質問です
初対面の人と情報交換出来ますか
普通に出来るという人もいれば、出来ないという人もいるだろう
出来ない人はなぜ出来ないのだろうか。信頼出来ないから?
信頼出来ないから情報交換は出来ないという人がほとんどでしょう
しかし、脅かされたら、どうしますか?
軽度の脅しであればスルー出来ますが、重度の脅しはスルー出来るのでしょうか。人間の心理的状態において、脅しをスルー出来る限度がある。自分の意思では、恐怖心や不安には勝てないからです
そもそも、情報交換出来ないのは心理的問題ではなく
「見かけ」による判断ではないのだろうか

―――――――――――――――――――――――――――――――――


意識があまりはっきりしていなかった。目を開けても、目の前は真っ暗。後頭部に鈍い痛みを感じる

「ぁ……くっ……」

頭を抑えようとしたが、何故か動けなかった。何かに縛られていた感覚に堕ちいた

「ぁ……ぁあぁあ……」

声も出ない、目の前は真っ暗、何も聞こえなかった
意思も自然と悪い方に行ってしまう
自分は目が見えなくなったのではないか?
自分は声を発せなくなったのではないか?
自分は音を聞けなくなったのではないか?
そんな恐怖心と不安に支配され、全身震えていた
自分でも人間の中では精神的「免疫力」が高い方と誇ってきたが、この状態で精神を平常に保てなど、無理であった


「っ!!くっ!!ぁぁ……!あぁ……ぁぁ…!!」

体が全く動かない
いや、縄みたいなものは解いたよ、なんか抑えられてる感じ

「動かないでください、今から手足切断しますんで」
「!!!!」
「こら、暴れないでください、包丁刺しますよ」
「…………」
「ふふ、やっぱり言う通りの人ですね。では、ちょっと我慢してくださいね」

チェーンソーらしき機械音が聞こえる
これは怖いぞぉ

「では」

足に風圧を感じ始めた
流石に危ないので、ジャンプし、後ろへ飛んだ
縄なんて、解いたよ

「!?な、縛っていたはずなのに」
「へ、あまいぞ、丸見えだからな?」
「!?」
「お前には俺を見えないだろうな、人体のことを知り尽くした俺がこの場を凌げないとでも?」

ここで混乱している人がいるかもしれませんので、仕方なく説明してあげましょう!!
簡単に言うと、さっきのは演技というわけで、見せるためのもの
初対面の人の考えは分からないが、普通に考えれば大丈夫
この真っ暗な部屋で目を覚めたの30分くらい前。そう、結構時間が経っていた。人間の目は自然と闇に慣れていき、暗闇の中でもものを見えるようになる
丸見えのことはこのことである
縄を解いたのは技術として、なぜ途中までバレなかったのか
犯人は入ってきたばっかなのであるため、まだ目が闇には慣れていない。部屋の間取りが分かっても、ものは見えないのだ。それを利用した上での縛ってる演技
最後に一つだけ謎がある
犯人が入ってくる気配がなかった
喋るまでホントに分かっていなかった
いつ入ってきたのか、出口はどこなのか

「で、お前何がしたい」

チェーンソーを奪い取り、部屋に置いてあったハンマーでぶっ壊した
多分このあと俺を痛めつけるために用意したハンマーなのであろう

「ひっ!!」
「さて、今どんな状態になってるか分からないだろ。ふふふ、ヤリ放題だね!!」
「!?!?や、やめて!!」
「あ゛?こんな可愛い子見て、やらねーやつは何処にいる」
「!?も、もういいよ!!やれよ!!ほら!!」
「おうよ!!」

押し倒した

「きゃっ!!どうせ乱暴するんでしょ!!エ〇同人みたいに!エ〇同人みたいに!!エ〇同人みたいに!!」
「しねーよ!!!叩きのめすぞお前!」

んー、立場逆転は非常に楽しいが、こいつの性格がだめだ
押し倒して縛り付けるだけなんだけどなぁ。やる気なくしたわ

「はぁ、もういいわ。出口どこら教えろ」
「ふん」
「………………なるほどなぁ」
「教えるわけないじゃないですか、アホですか」
「逆転されてよく言えるわ、計画性あったのは褒めてやろう」
「くっ!!」
「まあ、やるんだったらもうちょっと俺を知るべきだったな」
「ふっ、笠沙さんを知るなんて、有り得ないです」
「へぇ、さては


陽向の友達だな」
「何言ってんですか、そんなわけないじゃないですか、そもそも誰ですかよく分かりませんね」
「まあ、後で聞き込みに行けば大丈夫」
「出られるんですか」
「壁ぶっ壊す」
「警察に言いつけます」
「こっちのセリフ」
「男性は女性より低い立場にあります、社会的に」
「……………………」

確かに言う通りである
最近の男女差別はホントにひどい!!
この前なんて、泣いてる小学生を心配して話しかけたら、迷子になったらしいから、警察署に一緒に行って、警察の協力で親を見つけることが出来て、親とともに帰っていった。
俺も帰ろうとしたら、何故か止められた。表彰状かな、褒められるのかなってワクワクしてたら
小学生をおんぶしていたことについてというテーマで5人の警察官と同じ部屋で一日過ごしました
本当にあ  り  が  と  ご  ざ  い  ま  し  た

「なら一生ここに過ごすか。飯とか頼むわ」
「はーー!?何言ってんですか!!」
「え、だって出られないじゃん?だったらここで過ごすしかないだろ?」
「嫌です、私が嫌です!!」
「俺だって嫌だよ?でも仕方ないよな?」
「ここ私の家です!!」
「なるほど、よく見たらキッチンとかあるね、一人暮らしか」
「そうですよ!!悪いですか!!」
「いや、悪いとは言ってないぞ?ただ高一で一人暮らしは凄いなぁって思ってな」
「関係ないです、もう引っ込んでください」
「なぜだ、これから

同じ屋根の下で暮らす仲になるんだから、関係はあるだろ」
「っ~~~!?!?あー!!もう出口教えますよ!!」
「なんでだよ、ここで暮らしてもいいと俺は思うぞ?」
「私が持たないので、やめときます」
「つまり持てるようになったら暮らしても良いと?」
「………………」
「草生えるわ」
「なにも草生えるところなかったですよ!?」

んー、さっきから暗いなぁって思ったら
電気つけてなかっただけだったわ

「電気どこだ?」
「言いません」
「風呂借りるわ」
「たーー!!!ここです!!ここ!!」
「そんなに嫌なのかよ、傷付くぞ」

指した場所にいき、電気をつけた。この子やっぱり部屋の間取り全部覚えてる

電気をつけたのか、暗闇に慣れてたこともあり、無意識に目を閉じた
そして押し倒された

「ふふ、何が人体のことを知り尽くしたんですか、なにも知り尽くしてないじゃないですか」
「んー、恥ずかしくないの?」
「なにがですか?」
「いや、すっごい密着してるんだが」
「そんなの気にしませんよ、笠沙さんは今から殺されるのです」
「へー、こんな密着した状態でね、どうやって殺されるのか楽しみだわ」
「窒息死させます」
「首絞めれないのに?」
「笠沙さんの鼻を塞いで、キスで完璧です」
「お前の肺の中の空気全部吸ってやる」
「キモッ」
「は?お前だろ。で、早く離れてくれないかな、熱いんだけど」
「ふっ、無理な話ですね」
「ちっ」

まったく考えてることがわからない
松居さんよりも高い聖域にいる、妹よりかは低いが
まあ、妹を相手するよりかはこの子を相手した方が楽か……

「まあ、可愛い子にこんなに密着されるのも悪くない、続けろ」
「は?料金取りますけど?」
「何円」
「マジで払うんですね」
「まあ、そりゃ」
「要りませんよ、死んでくれればいいです」
「俺にはまだやることがある、死ぬわけには」
「へー、興味深いですね、なんですか」
「(自主規制)と(自主規制)と(自主規制)」
「クソ変態ですね」
「いつも言われる」
「なら私がしてあげますので、したらすぐに死んでください」
「お前とはしたくない気持ち悪い痴女か」
「陽向ちゃんよりマシです」

はいお疲れ様、雑魚おつ

「やっぱり陽向とは関係あるんだな」
「っ!!」

やってしまったみたいな表情して、俺から離れた
ホントに人はある物事に夢中になると、いろいろ注意力が低くなるんだな
計算済みだぜ

「今更口塞いでも意味無い。さて、聞かせてもらおうか」

立ち上がって、嘲笑ってるような笑顔をしてやった

「か、帰ってください!!警察呼びますよ!!」
「警察呼んでもいいよ、こっちが先に止めてやる」
「!?大声出しますよ!!」
「口塞いでやる」
「!!!ぺろぺろ攻撃!!」
「慣れたわ」
「……………………」
「おいおい、そんな糞を見るような目すんなよ。俺も慣れたくなかったよ、誰のせいと思ってんだよ」

すべてはあのクソビッチのせいです

「陽向になんて言われた」
「………………」
「黙秘権ね、分かった、直接聞きに行く」
「……も…て……せん」
「は?聞こえん」
「なんも言ってません!!全部私自分からやってます!!」
「なんも言ってなかったら初対面の俺を殺そうとはしないだろ」
「………………笠沙さんに縁切られたって笑いながら泣いてましたので殺意が湧きました」
「なるほど、友達思いな子だね」
「ちっ、クソ人間に何言われても嬉しくないし」
「俺がクソ人間ね、まあ人間のクズだしな」

否定は出来ない、あんなことをしてた人間だ
一方的にやって、相手を傷つける
一方的にやって、自分を守った
一方的にやって、自分だけ得する
こんな人間はクズの他になんと言える

「陽向ちゃんのこと考えずに、よく出来ますね」
「考えた上での行動だけどね」
戯言だ
「考えた上での行動であれば、あんなことはしないはずです」
「へー、そうかな。でも、自分を守るための行動だし、仕方ないと思うんだよね」
「……はぁ、もう馬鹿馬鹿しい。そもそもなんであんなことでこうなるんですか……」
「ん?あんなこと?」
「あれでしょ、机の」
「あー、確かに馬鹿馬鹿しい……」

前から思ってたけど、ホントにアホらしい。なんでこんなことでここまで進展したのか
でもそれだけじゃないけどな

「もう陽向ちゃんも笠沙さんも何がしたいのか分かりませんよ」
「俺はただ単に陽向とは離れたいだけだけどな」
「なんでですか、酷くないですか」
「ふっ、勝手に思っとけ。今はまだ言えない」
「言わなくても分かりますよ、クソ人間のことなんて」
「そうか」

人の見かけの性格による判断
出会って間もない人であれば、そう判断するのは当たり前であるので、仕方ないとは思った
勝手な判断はホントにイラつくが

「……やっぱり1発殴らせてください……」
「ん?なぜだ」
「陽向ちゃんのあの時の表情思い出して腹が立ってきましたので……」
「……そうか、いいよ。ここに立っとくから、いつでも」
「……………………」

無表情で近づいてきて、手を拳の形にして、手を引いていた

―――――――――――――――――――――――――――――――――




「…………」

結局出口を教えて貰って、家の前まで着いた
朝の11時だった

「一日経ってたのか」

家の鍵を開けようとしたが
このあとの地獄を考えると、開けたくなくなった

「…………帰ってきちゃったよ」

トイレに行きたかったので、仕方なく家に入った
昨日帰った時と何も変わってなかった
あいつなに食べたのだ……
ゴミ箱見れば分かるということらしいので、見たら

「…………ポテチ……」

夜ご飯作らずにポテチで代用か
やりますねえ!!

「まあ、だったらあと1週間は耐えれるよな。あいつの将来のためにも」

金と必要品をカバンに入れ、外に出る
1週間家出する
両親はグリーンランドでいちゃいちゃ、連絡も取れない
さて、一人でどうするか楽しみ

「さて、今日学校休んだ理由を学校に電話して」

熱出たということで、休んでもらった
初めて学校休んだ。なんか残念
分かる人は分かると思うぞ!!ずっと休まずに学校行ってたのに、休んでしまうのはホントに残念って思うんだ!!

「今日はどこで過ごすか……華那ちゃんの家は無理として」

考えた末
一人しか浮かばなかったので








さっきの帰路で目指すところを真っ直ぐに進んだ
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