平和は訪れない!!

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2日目!!パートツー!!

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冬刖潤夏
不思議な少女である
最初会った時から何かの違和感を感じた。普通の人とは違い、何かを隠している
クラスでも端くれにいる人って感じである。いわゆる陰キャのオーラを出していた。もしかしすると誰かにいじめられたことがあったり、PTSDという可能性もある。そこをなんとか触れないように話を進めてきた
だが、引っかかる点があった
彼女は身内の言葉。つまりは親や兄弟、祖母などの言葉になんらかの反応をしている。ならば彼女はいじめられていたのではなく、家族による暴力、その他のことと考えられた
嘘をつくとき、人は大体何かの動作をする。有名なところで言えば、瞬きがはやくなったり、話す口調が変わったり、話すスピードが変わったりなど
しかし、彼女の場合は沈黙である。一旦時間の間をおき、それから落ち着いたかのように喋ってくる
嘘で心を隠し、本音を隠し、場を流す
自己防衛の行動だ

―――――――――――――――――――――――――――――――――


「ん?ウルカって、え」
「お久しぶりです知也先輩」
「え、あの、中学校で図書委員だった」
「はい!!覚えてくれたんですか!!」

興奮したのだろうか、飛び込んできた
座っていたので、びっくりして後ろに倒れた
まだこの体勢……

「あの、近いよ?」
「そんなことはどうでもいいです!!で、どこまで覚えてますか!!」
「いや、つってもあまり喋ったことないし」
「何言ってるんですか!毎日喋ってたじゃないですか!!」
「は?あー、いや、まあ、確かに毎日喋ってたよ、うん。でも、あれは会話と言えるのかな?」
「言えますよ!!」
「たった『本借りたいんですけど?』で会話になるの?」
「はい!!」
「………………良くわかんね」

会話とは言えないと思うんだけどなぁ、ただの許可を得るための会話と思うんだが…………んー、これってどうなんだろ

「いつ思い出したんですか?」

落ち着いたのか、俺から離れて、台所に立ち、再び野菜を切る

「いつって、さっき」
「さっきとはいつですか」
「名前言ったとき」
「……………………」
「黙るなよ、こっちが悪もんみたい」
「悪もんです」
「はぁ、もう好きにしろ」
「でもでも、顔みた時何か、あ!この子見覚えあるぅー!!とか無かったんですか?」

何故みんな人を真似る時声を変えるのか
しかもなぜ裏声なのか。俺そんな声してないよ!もっと低くて変態みたいな声だよ

どんな声してんだよ俺

「特にないなぁ、今思い返したら、お前すごい変わってるな」
「でしょでしょ!!大人ぽくなりましたよ!!」
「うん!!そうだね!」

どこが大人ぽくなったんだよ
お前退化してるだろ!身長なんか低くなってるし、童顔なってるし
え、なに、そんなにロリコンホイホイしたいの?
まあ、こいつも高一だ、ロリではなく、ロリババアになるがね!
しかし、作者曰く、
ロリコンは年齢で判断しない人が多い、顔で判断するんだ。だからロリババアでも童顔であればいい!!
とのこと、作者クソロリコンでした。これを読んでいただいてる皆さん、代表としてこの笠沙知也が謝罪します。本当にすみませんでした(メタイ)
てか謝罪する意味なくね(メタイ)

「なあ、お前の大人であることの条件って何?」
「高くて綺麗で、なんか上品であること、ですかねー」
「そうか、うん」
「何個が当てはまってるでしょー!!高くなりましたよ!!」
「そうか…………うぅ、可哀想になぁ、もっと身長伸びような」
「な!!ナデナデしないでください!!バカにしてますね!!」
「いやだって、背縮んでるし、どう考えても大人になったのではなく、子供になってる気がするんだよなぁ」
「なっ!?!?」

だいぶダメージが入ったのだろう、顔真っ赤にして怒り
私の(自主規制)を蹴りましたよこの子

「いっっっ!!!てぇ!」
「成長したい女の子に酷いこと言う知也先輩が悪いです、思い知れ」
「ダメだ、痛い」

蹴られた人なら分かるだろう
痛すぎて立ち上がれないのだ。立ち上がろうとすると、なんか下半身が拒絶反応してるみたいに命令聞かないし、痛すぎて体が自然と硬直してしまう

「大袈裟じゃないですか」
「お前蹴られてみろ!!」
「私ないもの」
「ケツ出せやオラ!!」
「セクハラですか?そうですか、知也先輩はやっぱりくそ変態ですね、死ねばいいのに」
「お前口調変わりすぎ……痛い……」

この子やっぱりツンデレに向いてるよ!!
やったね!!俺!!ツンデレが増えるよ!!

もう喋る気力もなくなり、ずっとテレビを見た
とは言っても10分くらいだが

「出来ましたよ」
「おおお、なにこれ?」

予想外の物体が置いてあった
なぜ青色なのだろうか。何を入れたらそうなるのだろうか

「これはシチューです!」
「青色のシチュー……」
「なんですか、シチュー嫌いでしたか?」
「いや、青色は……なんか不味そう」
「…………そんなこと言うんですね、ぶっ殺します、あとで」
「今のでそんなに殺意湧いたの!?」

でも流石に食べれる気がしなかった
本当に何を入れたらこうなるのか……全く分からない

「仕方ないですね、あーんしてあげます」
「え、いやいいよ」
「し!て!あ!げ!ま!す!」
「……うん、お願いします……」

笑顔が怖かったので、あーんしてもらうことにしました
お前ら羨ましいだろ、ふへへへ、ふへへへへへ、お前達には一生体験できないことさ!!!はっはー!

「……あの、なんで自分で食べてるんですか」
「ほは、あーんすてあへまふ」
「飲み込んで、一回飲み込んで」

何言ってるのかさっぱり

「口であーんするんでしょ?」
「ぶっ!!」

予想外の答えが来てしまって、お茶を吹いてしまった
綺麗に吹けて良かったです!!

「うわぁ!!…………」
「…………ごめん」
「……汚いので風呂行ってきます……」
「ごめん……本当にごめん…………」

まさかそのまま冬刖の顔に向かって吹いてしまったとは……
これは俺が悪いけど、あいつも悪いよね!!だって、あんなこと言うから吹いたんだし!!自分のせいよ自分のせい!!自業自得だよ!!

「………………これは気まずいぞぉー」

でも相手は優しい人で良かった
妹だったらぶん殴られて、蹴られて、頭踏まれて、失神になるまで殴られただろうな。これだから妹は、外では猫かぶって、家では本性出して
ふざけるなよ!!

「どうしよ…………なんかお詫びしたいけど……何もできない…………」

自分の家ではないので、どうしたらいいのかも分からないし、どう対応していくかもわからなかった
人の家で、しかも人の顔に吹いてしまうとは思わなかったし…………

「……あ、もう6時か。あいつ今頃何してんだろ、気になる」

妹の困ってる時の顔を見るのが大好きです。自分が上の立場にいる感覚を感じられるからです。なぜ感じられるかって?そりゃ
普段俺はあいつより立場低いんだよ、察せよ

「一応スマホは持ってきたし……まあ、あいつのことだし、連絡なんてしないだろ」

だって1年以上あいつと電話で喋ってねーし
しかもその時の会話が

『おい兄貴、友達家に来たからお菓子買ってこい、じゃ』
『あ、おい…………』

このざま、電話時間5秒
早いわ、初めてこんなにくそ短い電話したわ

「まあ、一週間後どうなってるか楽しみ」

二週間放置したかったが、さすがに両親に怒られるので、辞めといた
どうせあいつだからチクるだろ、両親帰ってきたら
だから、一週間にした

そんなことを考えながら、一人でテレビを見た
この時間帯のチャンネルはほとんどニュースしかやっていない、私の好きなアニメ放送してない曜日だし、ボーッと適当に見ていた
昔はニュース見るの好きだった、世の中の出来事が分かるという利点で。少々政治にも興味があった。だが、今となってはそんなことはない。アニメにハマり、オタクへの道を進んでいる、後ろを向かず、前へ前へと
何回か思ったことはある、このままではダメだということに
しかし、元の道に戻ろうなんて無理な相談。今俺と進んでる道が同じの人になら分かるだろう、戻りづらいということに
俺は真面目なキャラがよかったな、作者だけが変態のままでいいんだ、俺を巻き込むな!(メタイ)

「上がりました……」
「あ…………」
「……………………」
「……………………」

訪れる静寂。だからこの時間が嫌いなんだよ!!!

「シ、シチュー冷めてるから温めてきますね!!」
「お、おう!!ありがと!!」

ぎこちない会話である
気まずい空間は好きじゃない!!

「よし!では、召し上がってください!!あーん」
「は?」
「ん?なんですか?」
「自分で食べるよ」
「……先に言えやボケぇぇぇ!!!恥ずかしいことやらせやがって!!」
「あ、おい口調!!注意しろ、作者に怒られるぞ」
「あ?知るか!!!」

待て、メタイや

「もう何なんですかほんとに……先に言ってくださいよ」
「お、おう、ごめんごめん」

戻った、強い作者(メタイ)

「では、気を改めて、いただきます」

さすがにこれ以上はしゃぐと疲れるので、大人しく食べることにした
一口

「ん!?なんやこれ!シチューやん!!」
「そりゃそうですよ、シチューだもの」
「すげー、青色なのにシチュー」
「なんか失礼ですね」
「いやー、すごいよ、味はごく普通のシチューの味だけどすごいよ」
「それ褒めてるんですか」
「うん、褒めてるよ!!」
「なんかイラッときますね」
「いやー、本当に普通の味!!よかったー!!」

スっと、冬刖は立ち上がって
こっちに近づいてきた

「ん?どうした」
「…………」
「どうしたんだよ」

そう聞いた瞬間
冬刖は拳で手を引き
俺の顔面へ一直線で殴ってきた

「がっ!?いった!!なにすんだよ!!」
「すみません、ウザかったので殴ってしまいました」
「てめえ!!!」
「あはは、先輩が悪いんですよね?」

瞳から光が消えた
こ、この子ガチで怒ってるよ!!怒らせるつもり無かったのに!!
やめてくれよその目、怖いよ!!童顔が台無しだよ!!

「後でもう1発やりますので、覚悟を」
「ちょ、もう勘弁」
「おりゃー!!」
「今!?」

今度は腹パンされた
妹より力は弱かったが、食った後だから、すごく気持ち悪くなった
妹の場合、1回、1発腹パンされただけで気絶したことあるもん。強すぎるんだよ、世界大会出ろよ。といつも思ってます

「もう殴らないでください」
「ん?私いつ殴りました?」
「え」
「私優しいから殴ってなんかいませんよね?」

その笑顔ほんとにやめて
真っ黒だから!!

「はい!!もう優しすぎてなにも言えないです!!」
「ですよねー」

くそが、今日は殴られずに済むと思ったのに
結局殴られるやん、なんなん

「あ、知也先輩。風呂湧いたので入っといてください」
「お、サンキュー」
「私が入ったあとの湯です」
「うん、だから?」
「………………」
「ん?どうした」
「もういいです、早く入ってきてください」
「う、うん」

変なやつ
人が入ったあとの湯なんて気にしないのに
温泉とかどうするんだよ

「あ、すげーいいやつ使ってるじゃん」

大理石、ここのアパートさすが。家賃気になるわ



夜九時を周り、チャイム音が聞こえた

「あ、ちょっと出てきます」
「おう」

こんな遅くに誰なのだろうか、とても気になる

「あ、陽向ちゃん、どうしたの」

は!?なぜあいつ。

「あー、潤夏ちゃん、今日学校休んだでしょ?ほらこれ、プリント」
「あー、ありがとう、ごめんねーわざわざ」
「いいよいいよ、それよりもさ」
「ん?なに?」
「誰か中にいるの?」
「へ?だ、誰もいないよ?」

なぜ嘘ついた
あ、そうか、俺を気遣って、有難いなぁ

「でも靴一つ多いし、しかも見覚えあるし……」
「あ!!これ、わ、わわたしの!!」
「でも、男っぽい靴…………潤夏ちゃんもしかして……!!」
「違うよ違うよ!!!」

なんでそんなに誤魔化そうとする
別に俺がここに居ることバレてもよくね?

「潤夏ちゃん彼氏出来たんでしょ!!」
「へ?」
「どう考えてもそうだよ!!最近怪しいと思ったら内緒で!!ひどーい」
「え、いや、」
「私も知也お兄ちゃんと付き合いたかったなぁ……」
「陽向ちゃん…………」
「じゃ!明日は学校来れるよね」
「う、うん、いけるよ!」
「よかったー、まだ明日ね!ばいばーい」
「ばいばーい」

なんか心が痛む
久しぶりに知也お兄ちゃんって聞いたし……昔のことを思い出してしまう

「知也先輩……これで分かったでしょ……陽向ちゃんはホントに先輩のことが好きなんだって」
「………………」
「……付き合ってあげたらどうですか」
「……なんだよ、付き合ってあげたらって…同情してるみたいに言うなよ」
「同情なんて、してませんよ」
「え」
「さ!!もう今日は寝ます!」
「あの」
「もう眠たいのでおやすみなさい!!」

ベッドへ取り込み、そのまま布団をした

「…………」

しばらくひとりで、明かりが灯している部屋にいた
何も考えず、ただただ無心に

十一時を回った、何も考えずに二時間もボーッとしてしまった
ちょっと自分でもすごいと思った。二時間もボーッとできる人なんて少ないと思うしね

「ごめんな冬刖……」

近づき、頭を撫でた。顔は反対向きに向いてたから見えなかった。ちょっと寝顔見たかったなぁ

「友達思いで優しいね、俺ちょっと心動かされたよ」

自然と言葉が出てくる、何を考えなくても

「ちょっとは気持ち楽にられた」

最近は色々ありすぎて、頭が痛い
何をすればいいかも分からないし
もう何もしたくない気分にもあるし



「……寝てるよな…………よし、寝てる」

俺はずっとある言葉を本人の前で言いたかった

「潤夏、俺は








人間や、風呂の温度65度にしないでくれ。入れないから」
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