平和は訪れない!!

文字の大きさ
23 / 29

まだまだ序盤!!

しおりを挟む
人生において、何もかも全て上手くいってしまうと
それは幸せとは言えない

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

年下キラー
それは年下に対して強いということ、効果があるということ
つまりどういうことかと言うと、年下の攻撃に対して体制があり、年下の相手への攻撃が(ry

こんな始まり方じゃなかった気がするぞ作者
なんか違うぞ、もうちょっと違う始まり方だった気がするぞ
頑張れよ作者(メタイ)

仕方ない、作者もうなんか死にかけらしいので、俺が進めよう(メタイ)

―――――――――――――――――――――――――――――――――

「なーー!!!まだ負けたぁ……」
「彩奈ちゃん弱いよ……」
「む!!華那ちゃんが強すぎるんだ」
「いやいや…………だって真っ直ぐ突っ込んでくるんだもん、攻撃パターン限られるし、そりゃ見抜けるよ」
「むぅぅぅ!!ワンモアじゃ!!」
「えぇ……もう寝たいんだけど」
「まだ12時じゃん!いける!」
「明日学校が」
「知らん!ほらやるぞ!!」
「とほほ…………」

ずっと隣の部屋で会話を聞いているわけなんだが、これなんか気まずいし、嫌い
もうね、ゲームの音楽とか聞こえてね、腕がウズウズするんだよ。俺もやりたいんだよ
でも妹のやつ、カ〇ビィしか使ってないじゃん。しかもずっと同じ攻撃してるし
それに対して華那ちゃんはカウンター付きのキャラばかり。まあ、同じ攻撃してくる敵にはもってこいかな、しかも突っ込んでくるんだし

「まだ負けたァ!!!」
「彩奈ちゃん、そろそろ別のキャラ使ってみようよ」
「やだ!私はカ〇ビィしか愛せない!!ワンモア!」
「寝たい……」

待て妹よ、カービ〇愛なら俺も負けてないぞ?カービ〇のぬいぐるみめちゃくちゃ持ってる俺氏なめんなよ?
カービ〇って本当に可愛いよね。めちゃ癒されるし、もう彼女とかいらないからカービ〇くれと言ってもいいよ


「ぬぁ!!負けた!!」


「まだ負けた!」


「負けた……」


「なんで勝てないの…………」


「もういや…………」


もう既に4時間ゲームをしているぞこいつら
寝ろよ。お前らのせいで俺は寝れないんだよ!!
寝れない理由はもうひとつあるけどね

「もうやめようよ彩奈ちゃん……眠いよ私」
「……仕方ないわね…………ふぁあぁ……私も眠たくなってきたから、もう寝よっか」
「うん、じゃあ寝る準備しとくね、ここで待ってて」
「ごめんね、ありがと」

やっと寝てくれる!!
やっとかよ!!どれだけこの部屋で待ってたか!!(スマホゲームずっとしてました)


「お兄さん……!!」

ガチャとドアが開いて、華那ちゃんが入ってきた。

「今日はここで寝てください」
「知ってる」
「すみません、本当は一緒に寝てあげたかったんですけど……」
「あはは、大丈夫だ」

お前とは寝たくねーー!!何されるかわからん!

「明日は一緒に寝ましょ。では、おやすみなさい」
「おう」

2人で小さな声で喋り、華那ちゃんは部屋から出ていき
鍵の閉める音が聞こえた

「なんで鍵閉めた…………あ、妹がいきなり入ってこないようにするため。あいつホントに誰の家であろうと適当に部屋入るからな…………」

それが嫌い
いつも俺の部屋入って、俺のゲーム勝手に取るし、俺の本勝手に読むし、勝手に机漁るし
怖いんだよ、なんなんだよ
ふざけんなよ

「彩奈ちゃーん、寝よっ」
「うん、今行くー」

なるほど、この2人一緒に寝るのか
いいねいいね、百合百合しい。
俺百合大好きなので

……待て、俺百合好きじゃないぞ……作者め……!!(メタイ)

「うわぁ……なんかいちゃいちゃしてるよあの2人…………キャッキャッうるせぇ、こっちまで聞こえる」

最近の女子ってこんなのばっかなのかな…………なんだろ
なんか癒される(変態)
だって、華那ちゃんの可愛い声聞こえるんだぞ?やばいわ
まあ、その代わり妹のうざボイス聞こえるけど
今から部屋乗り込んで妹を叱りたい。華那ちゃん弄ってばっかだもの、そりゃ兄として叱ってやらないと

「まあいいや、寝よ」

ベッドで寝るのは避けた
ここは華那ちゃんの両親の部屋。勝手にベッドで寝るのは良くない
なので、床で寝ることにした
布団は華那ちゃんが既に用意してくれていた。いつ用意したのかさっぱり分からんが、ありがたかった
それにしてもこの部屋はホントに寒い
まるで野宿でもしてるみたいな寒さ。身体だけではなく心まで寒くなる
だけど、そんなことを考えていても、睡魔には勝てない
今日はすごく疲れた、いろいろあり過ぎた
華那ちゃんがいきなり冬刖の家に現れるわ
亜沙に会ってしまって仲直りしちゃったわ
華那ちゃんを弄ろうとして周りを見ずに公開告白になってしまったわ
もうなんなんだこれは、1日でこれだけの出来事が起きるとか予想外だったわ
一番予想外なのは亜沙に会ったことだわ
あんなん焦る

そんなこと考えてる間に、視界が狭くなり、目の前は真っ暗になり、意識が遠のいていった



「…………あ、尿意が……」

尿意で目を覚ます
いつも寝てる間は目を覚めないけど、流石にずっとトイレ行ってなかったし
そ~っと部屋を出て、トイレへと向かう
トイレは1階で、この部屋のすぐ近くにある。華那ちゃんの部屋は2階だから気づかない
これは助かった
足音を少しでも和らげるようにゆっくりと進み、トイレの前まできた
用を足し、水を流そうとしたが
2階から足音が聞こえる

「え、うせやろ、マジかよ無理だよ」

階段を降りる足音が聞こえた

「待て待て、流石にどうしようもできないぞ」

トイレの電気をつけずに用足してたから、外から見たら誰もいないと感じるけど…………
どんどん足音が大きくなる
こっちに近づいてくるのが分かる
さすがに隠れるところがない
ここはもう受け入れるしかないか
…………俺の命はここまでだ

パチッと電気がつけられた
はい、終了のお知らせ
そして、ガチャっとドアが開き

「………………」
「………………よ、よぉ我が妹よ」

ほらな、やっぱりな、分かってたよ
人生はそんなにうまくいかないんだよ
なんちゅうタイミングで会うんだよ。ちょっとくらい空気読んで後に来いよ……

「…………………………」
「…………あはは…では失礼しましたぁ」
「…………」

無言で肩を掴まれた
そして口が微笑んで、目は人を殺すときの目をしている。もう片っぽの手はグーで、体重を後ろにかけている
これは妹の必殺技
胸骨パンチ
その名の通り、胸骨に向かって思いっきりパンチしてくるのだ。高い確率で胸骨が折れて、心臓が動かなくなり死ぬ
今までやられたことなかったが、何回かやられそうだったし、妹からも注意されたことがある
『このポーズになったら、私がガチギレということを覚えてね』
という注意をされたことがある
そう、我は殺されるのです
やったね。

「……覚悟!死ねぇぇぇぇ!!」
「ま、待て!!まてい!!!!!」
「待ってられるか!」

拳を引いて、俺の胸骨に向かって殴ってくる
おまけに体重移動もしている、これは威力抜群だ!!

「やめろぉ!!!」

本能的に手を前に出して
そのまま

パチン!!

「いってぇぇぇ!!手がぁぁぁぁ!!」
「ちっ、防御したな?お前?いつからそんなこと覚えた?あ?ならばもう1回じゃ!」
「待って!待って!」
「知るか!!」
「華那ちゃん助けてぇぇ!!!!」

助けを呼んだ
これはダサい、情けない
妹に勝てない兄とか、兄の立場からしてどうなの……おまけに助けを呼ぶとか
俺雑魚すぎやん

「おらぁ!死ねぇ!!」
「待って彩奈ちゃん!!」
「な!華那ちゃんやめろぉ!こいつを殺すんだァ!」
「落ち着こ!ね!」
「落ち着いてられるかぁ!!」
「お兄ちゃんだよ!君のお兄ちゃんだよ!」
「お兄ちゃんだからどうした!こんな!こんなクソみたいなお兄ちゃん要らない!!」
「…………」
「な!彩奈ちゃん!お兄さん悪く言わな!」
「な、なんで華那ちゃんが怒るんだよ」
「お兄さん死んだら嬉しいの!彩奈ちゃんは!」
「……」
「…………まぁまぁ華那ちゃん……もうやめよ、俺が悪かったんだし」
「お兄さんは黙ってて」
「……黙ってられないよ、ほら妹、まず落ち着け、な」
「ちっ、触んな」

あーあ、そんなこと言ったらヤンデレ華那ちゃんが怒るのに
華那ちゃん、本気モード
やったぜ。

「そもそもなんでクソ兄貴がここにいるんだよ、可笑しいだろ」
「私が呼んだ」
「いや、嘘良くない華那ちゃん。俺がここにいる理由は、家出先の場所ないからだ。ここしかないしね頼れる人。自分の家すぐ隣だけど」
「……家出って…………」
「華那ちゃん寝てて、こいつと話してくるから」
「いやです、彩奈ちゃんの性格上心配ですので私も」
「大丈夫だから、ね」
「……分かりました」
「おら、妹こっち来て」

妹を無理矢理部屋へ連れていく、あの寒い部屋へと
こんな出来事は予想外
妹がトイレにいって、すれ違いするのでは?と予想してはいたが、まさか華那ちゃんがガチギレするなんて思わなかったし

「ほれ、座れそこに」
「…………」

ベッドに座わってもらって、俺は床で正座をする
これには意味がある
自分が下の立場であるかのように見せて、話しやすいようにしているのだ
目線って大切だ。どの高さで向き合ってるかで話しやすさは変わってくるし、他にもいろいろ変わる

「まぁ、まず何が聞きたいか言ってみ」
「なんでここにいるの」
「さっきも言ったろ、家出だって」

なんか大人しい
華那ちゃんに怒られたからかな

「じゃあなんで家出したの」
「正直に言うね」

この質問を待っていた
俺もこれでやっと本音を言える

「お前いちいち罵倒してくるから鬱陶しい。それで家出したんだよ」
「……………………」
「どう?納得したか?」
「………………してるわけない」
「そっかそっか、自覚ないんだね、自分が酷いことをしていたことを」
「…………」
「俺はホントに辛かったよ、毎日殴られ、主従関係の如く、命令されるわ罵倒されるわ。この際言っとくけど、お前何様だよ」
「…………」
「で、聞きたいことはそれだけか?」
「……………………」
「黙秘は同意ということね、つまりはもう聞きたいことは無いということか。じゃあ次はこっちから質問する」
「…………」
「なんで俺は家出したらダメなの?」
「……家出するのは勝手でしょ、私ダメとか言ってない」
「へぇ、じゃあなんで『なんで家出先したの?』って聞いたの?」
「…それは単なる質問で、知りたかっただけ」
「俺にはそう聞こえなかったけどな」
「…………」
「何年一緒にいると思ってるのかな、ずっとだよ?お前が生まれてずっと。で、なんで俺は家出したらダメなのかな?」
「…………」
「なるほど、答えたくないと。本当に、なんでこんな妹持ってしまったのか」
「…………」

もはや目線の意味がなくなってきた
妹はこっちを見ずにずっと真下を見てる
しかも今の状況は俺の方が立場が上である。それなのに下から目線
違和感極まりなかった

「じゃあ、もう戻っていいよ」
「やだ……」
「なんでさ、俺寝たいんだけど」
「……華那ちゃん怒ってるもん…………」
「謝ればいいやん、ほら行け」
「やだ!私悪いことしてない!」
「思いっきり俺を殴ろうとしたよな?最初の1発、俺あれ防御してなかったら死んでたかもしれないんだぞ?お前そんなに俺殺したかったのか?」
「…………」
「しかも手で止めたからって俺無傷じゃないし。小指に思いっきり当たったからかな、変な方向に曲がってるんだわ小指が」
「………………」
「これでも悪いことしてないとか言える?」
「……でも……!!華那ちゃんとは関係ないじゃん!!」
「俺は華那ちゃんの幼馴染ということを忘れないで欲しい」
「だからって!私は悪いことしてないもん!」
「ふぅーん、じゃあ本当に俺のこと殺したかったのかね」
「…………そうだよ!!殺したかったよ!ずっとずっと殺したかったよ!!こんな兄貴要らんし!なんなのよ私ばっか責めて!兄貴が悪いんでしょ!全部全部兄貴がわるいか!私はいい事してる!」
「出た、謎の逆ギレ」
「なんで私が怒られないと行けないんだよ!!わたし悪くないのに……!!グスッ……」
「へぇ、悪くないねぇ、俺が全部悪い……ねぇ…………なるほどなるほど」

こいつにはちっとも反省の心が見れない
どこで育て方間違えたんだ私の親よ
どこで選択肢間違えた

「そうだよ!お兄ちゃんが全部悪いんだよ!!お兄ちゃんのことなんて嫌い!!」
「がっはっ!?」

思いっきり足で顔面蹴られて、妹は部屋へ出た

「彩奈ちゃんどこに」
「家に帰る!!華那ちゃんもお兄ちゃんも大嫌い!!」

バタン!!
と強い音が聞こえる
ドアの閉まる音だ
大部お怒りなのだろうか
俺の方がキレそうなのに

「いててて…………かぁ、鼻血止まらね」

顔面蹴りされたらそりゃ鼻血出るわ、しかもちょっど鼻に当たったし

「お、お兄さん!?大丈夫ですか!!」
「大丈夫だ」
「すみません!私が悪かったです!!」
「なんで華那ちゃんが謝るのさ、全部俺が悪いんだよ」
「私が無理矢理お兄さんへここに連れてこなければ……」
「もう過ぎたことだ仕方ない。華那ちゃん明日学校あるんだから寝とけ。俺は明日1回家に帰る」
「…………」
「そんなに心配するな、これは俺の家の事情。ね、だからもう寝ろ」
「……はい」

部屋を出ていき、華那ちゃんは2階へと向かう
再び1人となる
ベッドの一部だけ濡れている、どうしたらいいのか……人の部屋のベッドなのに…………

「はぁ、今日はもう寝れないわ…………」

スマホを取り出し、ゲームをし始める
こういうので気分転換するしかなった
今の俺はいつキレ出すか分からないし



「てか、あいつお兄ちゃんって呼んでなかったっけ…………気のせいか」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

わたしのことがお嫌いなら、離縁してください~冷遇された妻は、過小評価されている~

絹乃
恋愛
伯爵夫人のフロレンシアは、夫からもメイドからも使用人以下の扱いを受けていた。どんなに離婚してほしいと夫に訴えても、認めてもらえない。夫は自分の愛人を屋敷に迎え、生まれてくる子供の世話すらもフロレンシアに押しつけようと画策する。地味で目立たないフロレンシアに、どんな価値があるか夫もメイドも知らずに。彼女を正しく理解しているのは騎士団の副団長エミリオと、王女のモニカだけだった。※番外編が別にあります。

強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!

ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」 それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。 挙げ句の果てに、 「用が済んだなら早く帰れっ!」 と追い返されてしまいました。 そして夜、屋敷に戻って来た夫は─── ✻ゆるふわ設定です。 気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。

幼馴染の許嫁

山見月 あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

処理中です...