平和は訪れない!!

はおそん

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今日物語、中盤前!!

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多数意見を取り入れるのは普通
少数意見を取り入れるのは特別
中間を取るのが最善

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これをすると成功する。あれをすると失敗する
みんなならどれを取る?
一般的に考えると、[これ]を取る方が自分に得するし、何より成功するから、ほとんどの人はこちらではないてしょうか
しかし、成功ばかりすると、失敗したときの対処方法が分からなくなる
つまりは、失敗を知らないということになる。そうなると、いざ失敗してしまうと、先ほども言った通り対処方法が分からなくなる。そうなるとずっと失敗したままになる
なので、[これ]だけを取るのではなく、[あれ]も取ると、自然とバランスよくなり、なぜ成功したのか、こうすればもっとうまくいくのでは?という考えが生まれるのではないでしょうか

以上、作者より

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……もうあきれました、もういいや、俺関係ない
どんだけ字数稼ぎたいんだよ
さすが作者(メタイ)

目を覚めたのは午後過ぎであった
この時間帯で起きるとすごくだるい気分になるのは僕だけかな
なんかね、何もしたくない気分になる。ダメ人間になるんだよ、そのときだけ

「まだ3時かよ、てか7時間も寝たのかおれ。久しぶりにこんなに寝たぞい!」

ちょっとやる気が起きたので、スマホを取り出しゲームをする
だが、それもすぐに飽きてしまう
人間ってそんなものだ。物事にすぐ飽きてしまう
飽きるのはたぶんやり過ぎが原因なんだけど、知らぬ間に飽きていたというのもある

「……4時か、そろそろ来るかな」

冬刖がぬこを連れてくるのだ
久しぶりにぬこに会えるのが何よりも楽しみ
え?1日しか空いてないって?
知らないな、こっちは1か月くらいあってない気分なんや

しかし、遅いなぁ
今日の下校時間3時半のはずなんだけどなぁ
もしかして事故に……!!
そんな不吉なこと考えてたら、ピンポン、とチャイムの音が聞こえた
穴を覗くと、まるで俺の動きを読んでいたかのように
ニッコリと笑っている
ちょっとドキッとした

「おう、やっと来たか、遅いぞ」
「だったら先輩が私の家に来てくださいよ。人に頼んどいてそういう態度取るんですね」
「おうおう、むすっとしちゃって、かわいいなぁ!!」
「むにゃぁぁあぁ!!スリスリするなぁ」
「あ――、柔らかいんじゃぁ^~」
「っ~~~~~~~~~!!」

頬に激痛が走った
こいつのビンタ強すぎかよ
くそ痛いんだけど

「では、ぬこちゃんも渡せましたし、私はこれで」
「そか、ありがとな」
「あーーー、私の猫ちゃんがぁぁぁぁ!!やっぱり返してください」
「は?」
「おりゃ―――、返せ――」
「今更何言ってる、ぬこは俺のだ!!」
「私の!!」
「てかはよ帰れ!!華那ちゃん帰ってきたら俺ら死刑にされるぞ!!」
「今日華那ちゃん部活じゃないですか!!ならまだ大丈夫です!!」
「いきなり帰ってきたらどうする。ほら、念のためだ」
「むぅぅぅ」
「ほれぃ、行った行った」
「まだぬこちゃんを連れていてくださいよ!絶対ですよ!!では、さよなら!」
「わかったよ、じゃあな」

何地味にキレてんだあいつ
わけわからん、なんも悪いことしてないのに

「さぁぬこぉぉぉ!!遊ぶぞぉぉ!!」
「ミー」

ぬこを抱き上げてじゃれ合う
ぬこはメスだから
おっと?意味深じゃないぞ?普通にメスって言っただけだよ
でも、ぬこが人間だったら絶対好きになってたわ
可愛すぎる
(自主規制)したい
………………………
俺動物に何てこと考えてんだ、変態越してるやん

その後、ずっとぬこと遊んでましたとさ


「ただいまです」
「おお、お帰り」
「ミー」
「あ!猫ちゃん!かわいいぃぃぃぃ!!」
「華那ちゃんも好きなんだな、猫」
「はい!でもお兄さん」
「ん?なんだ?」
「なんで猫がいるんですか?」
「あ………」
「しかも、『も』ってなんですか?」
「それは、ほら!世の中猫好きな人結構いるしさ!それで」
「ふ~~ン」
「あはは、華那ちゃんったら、いやだぁ」
「あはは、すみませんでした疑ってしまって。でも、なんで猫がここにいるか言ってませんよね?」
「いや、あの、それは、」
「ん?なんですか?」
「っ!?」

こいつの笑顔くそ怖いんだけど!
世の中にはこんなに笑っていない笑顔ってあるんだね!
勉強になったよ!

「早く答えてくださいよ?」
「いやぁ、これはぁ……」

反応できないのは普通である
こんな状況想定してないし
そもそもこんなことで怒るとは思はなかったし

「冬刖先輩ですよね?」
「な、なにが…」
「私の家に来たの」
「そ、そんなわけないだろ?もうやだなぁ華那ちゃん」

なんだこいつ!!なんでわかった!?
手がかりなんてないのに

「私に嘘つくの?お兄さん」
「う、嘘なんて、華那ちゃんにはつかないよぉ」
「へ~~、じゃあもしもお兄さんが嘘ついたら……わかりますよね?」
「お、おう!!俺は絶対嘘ついてないからな!!」

嘘は最後までつく派です
しかし、それはバットエンドへ向かうこともあるにです!!

「では、監視カメラ確認してきますね」
「!?!?!?監視カメラ!?」
「はい、玄関、部屋、リビング、風呂場、トイレについてます」
「いや、なんで風呂場とトイレにもつけるの」
「万が一のための証拠となるかもしれないからです」
「わからん。てか、なんで監視カメラ……」
「もうお兄さん分かってるくせにぃ」

恥ずかしそうに顔を隠す華那ちゃん
どこにそんな要素があった
なかったよな、皆無だったぞ。
やっぱ何考えてるのかわからんわ

「それはお兄さんが女の人連れてきてないか確かめるためですよ」

急に真顔になったよ!!
すごいな!なんて速さだ!
これが感情を変える力……!!なのか!!
俺何言ってんだ恥ずかしい
そんなことよりいきなり真顔になったら怖い。何が起こるかわからんくなった

「では、確かめてきます」
「!?待った―――!!!」
「ん?なんですか?」
「すみませんでしたぁぁぁぁああぁぁあぁぁ!!!!」
「なんで謝るんですか」
「嘘ついてすみませんでした!!」
「へ~~、言いましたよね私。嘘ついたら……」
「はい!!何でもします!!だから命だけはぁあぁぁ!!」
「…そんな、私変なことしませんよぉ。ほら、頭上げてください」

なんて優しくない笑顔なんだ!!
すごいぞ!!君は女優になれる!!
これからは偽りの名人、偽人と呼ぼう!
………………我ながらださい

「うぅ…」
「そうですね…じゃあ、帰ってきたら…」
「か、帰ってきたら…」
「ふふふふ………………」

こ   わ   い
こういうの苦手なんだよ
だからリアルのヤンデレはいらないんだよ

「さ、晩ご飯食べましょう」
「……………」
「いただきま~す」
「いただきます…」
「はううぅぅぅ、やっぱりおいしいです!お兄さんの料理!」
「お、おう」

華那ちゃんが帰ってくるまでに晩ご飯の用意してよかった
これが本当の笑顔だぁ
俺が望んでいた笑顔はこれだよぉ
そして残さずに食べてくれるのが何よりもうれしいい

「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「それでですが、彩奈ちゃんとはどんな話するんですか」
「あーー、それがまだ決まってなくて」
「そうですか。まぁ、亜沙先輩もいますし、心配ないです」

あれ、俺と亜沙が一緒にいても大丈夫なんだ
ますますわからなくなってきたぞぉ

「それで、いつ行くんですか」
「亜沙が電話かけてきたら」
「ふむふむ」

ピンポン、とチャイムの音が鳴る

「私が出ます」
「おう、あざす」

この時間に誰だろうか、宅配便かな?
でも違うかな

「あれ、亜沙先輩、どうしたんですk」
「知也お兄ちゃん、華那ちゃん!!彩奈ちゃんが!」
「わっ!ちょっと落ち着いてください!」
「なんだ亜沙、妹がどうした」
「彩奈ちゃんからこんなメールが!」
「ん、なんだなんだ。えーーと
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…ごめんなさい………………
な、なんなんだこれは、ずっとごめんなさいが……続いてるじゃないか…」
「私にもわからないんです、それで彩奈ちゃんに電話したんですけど、出ないんです!」
「……そっか、家にいるかもだから、一回家にいるかどうか確かめてくるわ」
「私も行きます」
「んーー、よし、全員行こう」

家を出て、隣の家へ向かう
たったの数メートルだが、謎の緊張が心に引き寄せてくる
家に近づくにつれて、それは強くなっていた
だからこそ、鍵を急いであけた
ドアを思いっきり開け、家の電気をつける

「彩奈!!」
………………………………

返事がなかった
すぐさま三人で家中を探したが

「どうだ、いたか」
「…………」
「…………」

2人とも首を振った


わかっていたことだ、なんとなく兆しはあった
今までの流れで分かってくる

「お前ら探すぞ」
「はい!!」
「華那ちゃんは東方面、亜沙は反対側頼む。俺は隣町に行く」
「はい」
「じゃあ、手がかりある次第、連絡するように」

妹のことだから、どこにいるか全く心当たりがなかった
小さい時から一緒のはずなのに、本当にわからなかった

「もしもし冬刖か、頼みがある」
『なんですか』

事情を説明し、探すようにお願いしたが、快く受け入れてくれた
ほかにも、できるだけ多くの人を頼んだ。そら、松居さん、鷹木、広軌。彩奈と面識のある人すべて呼んだ
3人だけで探すのは絶対に不可能である
人が多ければ多いほど、見つかりやすくもなる
そして、あいつのことだから、県外に行く可能性もある
その上に、とてつもなく嫌な予感がする



「くそ!彩奈どこだよ!」

妹のことで心配するのは初めてだった
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