詩集「支離滅裂」

相良武有

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第一章 二十歳の詩集

⑤何処か遠くで

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 煌めく星屑を仰いでいたら

 何処か遠くで

 僕の為に泣いてくれてる人が居る

 そんな気がして

 僕はそっと涙を拭った

 秘かに、二人の為にと

 涙を捨てたんだ


 ふんわりと白い綿雲を見ていたら

 何処か遠くで

 僕の為に微笑んでくれてる人が居る

 そんな気がして

 僕は口笛を吹いた

 優しく、二人の為にと

 口笛を流したんだ


 大きくて高い青空に吸い込まれていたら

 何処か遠くで

 僕の為に手を差し延べてくれてる人が居る

 そんな気がして

 僕はそっと呼んでみた

 手を繋ごう、二人の為にと

 呼んでみたんだ


 

 
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