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第一章:チーム・コンパスの秘密調査
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そんなことを呑気に考えているうちに、自然と足が止まっていた。もちろん、俺の手を引く彼女が足を止めたからだ。
「此処は?」
「生徒会室よ。私、生徒会に所属しているの」
「言われてみれば、生徒会っぽいね」
「そうかしら?」
夕凪が不思議そうにするものだから、そうだよと答える。此処がライトノベルか何かの世界だったら、間違いなく彼女はモテモテの生徒会長か何かだろう。まだ此処がどんな場所か分からないから、彼女がモテるのかも、この学校で生徒会がどれくらいの権力を持つのかも分からない。
「生徒会室は、基本的には生徒会の生徒と顧問しか入れないの。貴方が生徒会に入るならば別だけど、この学校で過ごす生徒の大半はここに入る機会はないわね」
「へぇー……俺は生徒会って柄じゃないし、たぶんこの部屋に入ることはないだろうね」
「入ってくれないのね」
「入ってほしかった?」
「いえ、別に。人手は足りているもの」
「なんだ、意外と冷めてるんだね」
思わず苦い顔をすれば、夕凪は何故か面白そうに「ごめんなさいね」と謝罪した。たぶん、大して謝る気はないだろう。
その後も彼女は、図書室や保健室、学年ごとの教室や高校生活で基本的に使用しそうな教室は一通り案内してくれた。
ごく一般的な学校だった。強いて言えば、旧校舎があったり、無駄に広かったりすることくらいが、普通の高校と異なる点だろうか。大方は、一般的な学校と構造は同じだ。
それなのに、妙に新鮮に感じるのは、やはり俺の記憶がないからだろうか。学校なんて、小学校からずっと行き慣れているのだから、新鮮さなどもう微塵も感じないと思っていたのに。
此処は、未知の世界。現実から異世界へと迷い込んだみたいだ。
「さて、案内はこれくらいでいいかしら?」
「うん。だいたいどんな教室があるかは分かった」
「それは良かったわ。慣れないうちは迷うことも多いだろうけど、分からないことがあったりしたら私やクラスメイトを頼るといいわ。みんな優しい人達よ」
「そりゃあ安心だね」
転校なんて人生で初めての経験だから、無意識に身構えてしまう。まだ顔も名前も知らない新しいクラスメイトたちの顔を想像すれば、胸が躍るような期待と、少しの不安が顔を覗かせた。
「そろそろ教室に案内してもいい頃合いかしらね」
「今って何時?」
「八時半。ちょうど朝のホームルームが始まるくらいの時間ね」
「え、まだそんな時間なのか。なんか、昼みたいに明るい空だったから、てっきり昼過ぎかと……」
「あぁ、そのことを話していなかったわね。というより、忘れてしまっているのかしら」
相変わらず俺の手を引いたまま、夕凪が思い出したかのようにそう言った。何のことだろうかと難しい顔をすれば、夕凪が俺をどこかへと連れて行きながら答える。
「空はずっとあのままよ。朝も昼も夜も。ずっとずっと、青い空が広がってる」
「なんじゃそりゃ。異常気象……とはまた違うか」
「混乱するのも無理はないわ。貴方はまだ世界の常識を思い出せていないのだから。この世界には、空の変化は存在しない。昔からそうでしょう? 夕焼け空や夜空なんてものは、御伽噺の世界にしか存在しないじゃない」
一度だけ振り返りながら彼女が問いかけてくるが、そう言われても容易に頷くことはできない。そんな馬鹿げた常識が存在してたまるものか。記憶を失っていても、それが可笑しいことくらい理解できる。
けれど、まだこれが現実だと決まったわけじゃない。ならば、そのような突飛なことが常識だと言われても何ら不思議ではない。
もう少しだけ様子を見よう。
これ以上彼女につっかからないように口を閉ざせば、賑やかな声が廊下の奥から聞こえた。
「いいタイミングね。朝読書が終わって賑やかな声が聞こえるじゃない」
「えっと……今居るのは中校舎だから、二年の教室だっけ?」
確認するように訊ねれば、「そうよ」と夕凪が答えた。
「最後に案内するのは、今日から貴方が所属するクラスよ」
そう言われて、教室名が刻まれたプレートを見上げた。
「二年……三組?」
「えぇ。貴方の制服にもホームルーム章が付いているわ」
そこでようやく俺は自分が身に纏っている制服を目にした。
仄かに紺色がかった黒のブレザー。シルバーのラインが入っており、襟部分には蝶をモチーフとした金色の校章と、『23』と書かれたホームルーム章が付けられていた。それから、真っ赤なネクタイ。
まるでコスプレだ。
それが制服に対する俺の第一印象だった。夕凪も同じデザインの制服を着ているが、彼女が着ると妙に様になっている。俺とは大違いだ。完全に服の方が洒落ていて、これでは制服の方が主役である。
「さ、制服に感激するのもいいけれど、貴方にはまずクラスの皆に挨拶をして貰わなくちゃ」
別に感激はしていない。
目でそう伝えるが、夕凪はニコニコと笑うだけだ。
白を基調としたスライド式の扉の前に立つ。扉を隔てた向こうからは、がやがやと騒がしい声が聞こえる。どこか興奮したような、それこそこれから何かイベントごとでも始まるかのようなざわめきだ。
転校生って、こんな気分なのか。
扉の前で深呼吸をして、俺は思う。ただ学校が変わっただけなのに、こんなにも期待され、注目の的になる。別に特別なことは何も所持していないのに、変な気分だ。
「入ってきてください」と、中から少ししゃがれた大人の声が聞こえる。陽だまりのように優しいその声に、なんとなく安堵した。
俺は夕凪に視線を送る。そうすれば彼女は、にこりと笑みを浮かべて頷いた。
行ってらっしゃい。
そんな風に言われたような気がして、俺はそっと扉を開けた。
視線の矢が大量に突き刺さる。好奇の目に少し怯えながら黒板の前まで歩き、眼鏡をかけた初老の男性の横に並ぶ。
「今日からこのクラスの仲間になる西条繋くんです。この学校はとにかく広いから、彼が困っていたら助けてあげてください」
皺の入った顔を歪ませて、担任が優しく微笑した。眼鏡の奥の目が、自己紹介をしろと言っているので、俺は三十人ほどの前で口を開いた。
「西条繋です。今日からお世話になります。よろしくお願いします」
ぺこりとお辞儀をする。
何の面白みもない挨拶だなと自分で思った。だが、これ以上話すことはない。まだ自分がどうして転校することになったのか、なぜこうも不思議な体験を妙に簡単に受け入れてしまっているのか、半ば混乱しているからだ。今でもまだ、突然夢から覚めるのではないかと思っている。
夢にしては感覚がリアルすぎるけれど、そういう類の夢なのかもしれない。それならば良いのだが、肌で感じるクラスメイトの視線も、外から差し込む初夏の日差しも、どう見ても本物だ。
開けっ放しの扉の方をチラリと見れば、夕凪が小さく手を振った。そしてそのまま、どこかへと歩いていく。
どうやら、彼女はこのクラスではないらしい。少しの間だが会話を交わした人がいれば、心強かったのに。
「席は南雲くんの隣ですね」
担任が一番後ろの窓際の席を見つめた。おそらく、今朝用意された新しい席だろう。「南雲くん」と担任が呼ぶと、空席の隣に座っていた、いかにもスポーツ系だと思わせる活発な生徒が手を上げた。
「ほーい。南雲はオレ!やっぱこれ転校生の席だったんだな」
ニカリと白い歯を見せて笑う南雲という少年は、笑顔のまま俺を手招く。もう一度クラスメイトに軽く頭を下げ、俺は自分の席に座った。
「それじゃあ、今日のホームルームはこれで終わりです。今日も一日、頑張りましょうね」
見るからに優しそうな担任がそう告げると、生徒たちは騒がしさを取り戻しながら一限の準備に取り掛かった。
「あの……南雲、だっけ? 今日からよろしくね」
「おう! 苗字じゃなくて名前でいいぞ」
「いや、名前まだ知らないし……」
「そういやそうだった。オレ、南雲一吹。よろしくな繋!」
「うん、よろしくね一吹」
差し出された手を握り、握手を交わす。正直不安でいっぱいだったが、こうも簡単にクラスメイトと会話をすることができるとは思わなかった。
その日は一吹に学校のことを教えてもらいながら、転校初日にして楽しい学校生活を送ったのを覚えている。下校時に偶然遭遇した夕凪に「転校初日だったけれど、どうだった?」と聞かれたので、自信満々に楽しかったと答えた。
これが俺の転校してきた日の出来事だ。
突然目を覚まして記憶を失い、いつの間にか転校することになっていたけれど、案外簡単に受け入れてしまった自分がいた。
その日から俺は、この学校という小さな世界で生きている。いつしか世界への違和感も忘れ、ただただ学校生活を楽しんでいた。
「此処は?」
「生徒会室よ。私、生徒会に所属しているの」
「言われてみれば、生徒会っぽいね」
「そうかしら?」
夕凪が不思議そうにするものだから、そうだよと答える。此処がライトノベルか何かの世界だったら、間違いなく彼女はモテモテの生徒会長か何かだろう。まだ此処がどんな場所か分からないから、彼女がモテるのかも、この学校で生徒会がどれくらいの権力を持つのかも分からない。
「生徒会室は、基本的には生徒会の生徒と顧問しか入れないの。貴方が生徒会に入るならば別だけど、この学校で過ごす生徒の大半はここに入る機会はないわね」
「へぇー……俺は生徒会って柄じゃないし、たぶんこの部屋に入ることはないだろうね」
「入ってくれないのね」
「入ってほしかった?」
「いえ、別に。人手は足りているもの」
「なんだ、意外と冷めてるんだね」
思わず苦い顔をすれば、夕凪は何故か面白そうに「ごめんなさいね」と謝罪した。たぶん、大して謝る気はないだろう。
その後も彼女は、図書室や保健室、学年ごとの教室や高校生活で基本的に使用しそうな教室は一通り案内してくれた。
ごく一般的な学校だった。強いて言えば、旧校舎があったり、無駄に広かったりすることくらいが、普通の高校と異なる点だろうか。大方は、一般的な学校と構造は同じだ。
それなのに、妙に新鮮に感じるのは、やはり俺の記憶がないからだろうか。学校なんて、小学校からずっと行き慣れているのだから、新鮮さなどもう微塵も感じないと思っていたのに。
此処は、未知の世界。現実から異世界へと迷い込んだみたいだ。
「さて、案内はこれくらいでいいかしら?」
「うん。だいたいどんな教室があるかは分かった」
「それは良かったわ。慣れないうちは迷うことも多いだろうけど、分からないことがあったりしたら私やクラスメイトを頼るといいわ。みんな優しい人達よ」
「そりゃあ安心だね」
転校なんて人生で初めての経験だから、無意識に身構えてしまう。まだ顔も名前も知らない新しいクラスメイトたちの顔を想像すれば、胸が躍るような期待と、少しの不安が顔を覗かせた。
「そろそろ教室に案内してもいい頃合いかしらね」
「今って何時?」
「八時半。ちょうど朝のホームルームが始まるくらいの時間ね」
「え、まだそんな時間なのか。なんか、昼みたいに明るい空だったから、てっきり昼過ぎかと……」
「あぁ、そのことを話していなかったわね。というより、忘れてしまっているのかしら」
相変わらず俺の手を引いたまま、夕凪が思い出したかのようにそう言った。何のことだろうかと難しい顔をすれば、夕凪が俺をどこかへと連れて行きながら答える。
「空はずっとあのままよ。朝も昼も夜も。ずっとずっと、青い空が広がってる」
「なんじゃそりゃ。異常気象……とはまた違うか」
「混乱するのも無理はないわ。貴方はまだ世界の常識を思い出せていないのだから。この世界には、空の変化は存在しない。昔からそうでしょう? 夕焼け空や夜空なんてものは、御伽噺の世界にしか存在しないじゃない」
一度だけ振り返りながら彼女が問いかけてくるが、そう言われても容易に頷くことはできない。そんな馬鹿げた常識が存在してたまるものか。記憶を失っていても、それが可笑しいことくらい理解できる。
けれど、まだこれが現実だと決まったわけじゃない。ならば、そのような突飛なことが常識だと言われても何ら不思議ではない。
もう少しだけ様子を見よう。
これ以上彼女につっかからないように口を閉ざせば、賑やかな声が廊下の奥から聞こえた。
「いいタイミングね。朝読書が終わって賑やかな声が聞こえるじゃない」
「えっと……今居るのは中校舎だから、二年の教室だっけ?」
確認するように訊ねれば、「そうよ」と夕凪が答えた。
「最後に案内するのは、今日から貴方が所属するクラスよ」
そう言われて、教室名が刻まれたプレートを見上げた。
「二年……三組?」
「えぇ。貴方の制服にもホームルーム章が付いているわ」
そこでようやく俺は自分が身に纏っている制服を目にした。
仄かに紺色がかった黒のブレザー。シルバーのラインが入っており、襟部分には蝶をモチーフとした金色の校章と、『23』と書かれたホームルーム章が付けられていた。それから、真っ赤なネクタイ。
まるでコスプレだ。
それが制服に対する俺の第一印象だった。夕凪も同じデザインの制服を着ているが、彼女が着ると妙に様になっている。俺とは大違いだ。完全に服の方が洒落ていて、これでは制服の方が主役である。
「さ、制服に感激するのもいいけれど、貴方にはまずクラスの皆に挨拶をして貰わなくちゃ」
別に感激はしていない。
目でそう伝えるが、夕凪はニコニコと笑うだけだ。
白を基調としたスライド式の扉の前に立つ。扉を隔てた向こうからは、がやがやと騒がしい声が聞こえる。どこか興奮したような、それこそこれから何かイベントごとでも始まるかのようなざわめきだ。
転校生って、こんな気分なのか。
扉の前で深呼吸をして、俺は思う。ただ学校が変わっただけなのに、こんなにも期待され、注目の的になる。別に特別なことは何も所持していないのに、変な気分だ。
「入ってきてください」と、中から少ししゃがれた大人の声が聞こえる。陽だまりのように優しいその声に、なんとなく安堵した。
俺は夕凪に視線を送る。そうすれば彼女は、にこりと笑みを浮かべて頷いた。
行ってらっしゃい。
そんな風に言われたような気がして、俺はそっと扉を開けた。
視線の矢が大量に突き刺さる。好奇の目に少し怯えながら黒板の前まで歩き、眼鏡をかけた初老の男性の横に並ぶ。
「今日からこのクラスの仲間になる西条繋くんです。この学校はとにかく広いから、彼が困っていたら助けてあげてください」
皺の入った顔を歪ませて、担任が優しく微笑した。眼鏡の奥の目が、自己紹介をしろと言っているので、俺は三十人ほどの前で口を開いた。
「西条繋です。今日からお世話になります。よろしくお願いします」
ぺこりとお辞儀をする。
何の面白みもない挨拶だなと自分で思った。だが、これ以上話すことはない。まだ自分がどうして転校することになったのか、なぜこうも不思議な体験を妙に簡単に受け入れてしまっているのか、半ば混乱しているからだ。今でもまだ、突然夢から覚めるのではないかと思っている。
夢にしては感覚がリアルすぎるけれど、そういう類の夢なのかもしれない。それならば良いのだが、肌で感じるクラスメイトの視線も、外から差し込む初夏の日差しも、どう見ても本物だ。
開けっ放しの扉の方をチラリと見れば、夕凪が小さく手を振った。そしてそのまま、どこかへと歩いていく。
どうやら、彼女はこのクラスではないらしい。少しの間だが会話を交わした人がいれば、心強かったのに。
「席は南雲くんの隣ですね」
担任が一番後ろの窓際の席を見つめた。おそらく、今朝用意された新しい席だろう。「南雲くん」と担任が呼ぶと、空席の隣に座っていた、いかにもスポーツ系だと思わせる活発な生徒が手を上げた。
「ほーい。南雲はオレ!やっぱこれ転校生の席だったんだな」
ニカリと白い歯を見せて笑う南雲という少年は、笑顔のまま俺を手招く。もう一度クラスメイトに軽く頭を下げ、俺は自分の席に座った。
「それじゃあ、今日のホームルームはこれで終わりです。今日も一日、頑張りましょうね」
見るからに優しそうな担任がそう告げると、生徒たちは騒がしさを取り戻しながら一限の準備に取り掛かった。
「あの……南雲、だっけ? 今日からよろしくね」
「おう! 苗字じゃなくて名前でいいぞ」
「いや、名前まだ知らないし……」
「そういやそうだった。オレ、南雲一吹。よろしくな繋!」
「うん、よろしくね一吹」
差し出された手を握り、握手を交わす。正直不安でいっぱいだったが、こうも簡単にクラスメイトと会話をすることができるとは思わなかった。
その日は一吹に学校のことを教えてもらいながら、転校初日にして楽しい学校生活を送ったのを覚えている。下校時に偶然遭遇した夕凪に「転校初日だったけれど、どうだった?」と聞かれたので、自信満々に楽しかったと答えた。
これが俺の転校してきた日の出来事だ。
突然目を覚まして記憶を失い、いつの間にか転校することになっていたけれど、案外簡単に受け入れてしまった自分がいた。
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