24 / 39
第三章:青空のその向こうへ
4
しおりを挟む
「北原、その曲弾いてみなよ」
「え?」
「楽譜読めないって言ったけどさ、もしかしたら弾けるかもしれない。その名前を見て新しいこと思い出したんだし、その人が書いた曲なら、重要なものかもしれない」
名前の書き方と、楽譜に所々書いてあるメモは同じ筆跡に見えた。しかも、吹奏楽部が自身の演奏のために書くメモとは違う。
明らかにそれは、作曲者のメモだった。音階の修正や、テンポについて書かれているそれは、奏者側がメモを取ることではないだろう。音楽の知識が皆無の俺には、細かいことは分からないけれど。
「……思い出したら、アタシはどうなるかな」
「怖い?」
「少しだけね。秘密って知りたくてたまらないものだし、手に入れるまでの過程はめちゃくちゃ楽しいんだよ。でもさ、その秘密をいざ知った時、自分が自分でなくなるかもしれないなぁって考えたら、ちょっと躊躇しちゃうっていうかさ」
「あぁ、俺も分かる。知らないことを知るって意外と怖いよね」
「うん。だけど、知りたいっていう感情は止められないんだよな。真実を受け止める勇気がある者が何とかって試すようなこと書いてあったけど、アタシは勇気ある者に絶対なるからさ」
ニカリと歯を見せて元気よく笑うと、北原は楽譜を楽譜台に置く。たった一枚の紙に書かれた夥しいほどの旋律を、彼女は今から初見で弾いてみせるのだ。
「……なんだか、懐かしい音」
北原がぽつりとそう呟くと、最初の一音が音楽室にふわりと浮かんだ。一音の余韻に浸っている間もなく、五線譜に書かれたメロディが次々と形になって朝の校内を踊るように駆けていく。
卒業式とかで流れていそうな、切ないけれど前向きになれるような温かいメロディだった。優しく背中を押してくれるような、春の日差しみたいだった。旅立ちと新たな出会い。桜並木を抜けた先で待っている輝かしい未来が、手招いているような気がする。これに似たような音楽を、どこかで聞いたような気がした。テレビでだったか、実際に直接聞いたかは分からない。有名なピアニストが弾いていた――作曲していた曲にそっくりだ。
それもこれも気のせいかもしれないが、この魂を揺さぶるような旋律を、以前聞いた気がしてならない。もっとも、大切な記憶とやらに関連している気は全くないけれど。
俺は、心に直接語り掛けてくるようなメロディと演奏をただひたすらに聞いていた。必死にピアノを弾く北原の顔は、様々な感情が入り混じっているように見えて、どんな気持ちなのか全く想像できなかった。
その演奏には、北原の魂が込められていた。確かに、強い思いの乗った演奏だった。
感情を爆発させた音は、こんなにも俺の心に激しく語り掛けてくるのに、旋律は驚くほど優しくて、迷いや不安といった感情を全て洗い流してくれるかのようだ。羽のように柔らかくて、母親の腕に抱かれているかのような、そんな優しい感覚がこの空間ごと包み込んでいく。誰もが、温かな気持ちに飲まれて穏やかな気持ちになるに違いない。
ねぇ、北原。
君は今、どんな気持ちでこの曲を弾いているの?
いつの間にか演奏は終わり、代わりに誰かのすすり泣く声が聞こえた。俺は演奏が終わったことを遅れて認識し、静かに拍手を送った。
「……繋」
涙声の北原が、ピアノに視線を落としたまま俺を呼んだ。
「アタシさ、憧れの人がいたんだ」
北原はそう言うと、置いてあった楽譜を手に取って抱きしめた。小さな子供がお気に入りのぬいぐるみを抱きしめている時みたいだった。
「幼い頃からずっとピアノやってたから、必然と憧れはピアニストだったよ。有名な人でね、実力があって人望も厚い、おまけに優しくてカッコイイから、ピアノ界隈では名前を知らない人がいないくらいの人だった」
北原が楽譜を抱きしめたまま、ゆっくりと振り返る。
その顔は、涙でぐしゃぐしゃになっていた。目元は赤く、透明な涙が頬を伝っていく。それでも、晴れやかな笑顔が浮かんでいた。
「アタシ、あの人と一緒にピアノが弾きたかったんだ。ずっと、昔からそう思ってた」
北原がそう言って、涙を流しながら笑った。
「……それが、北原の大切な記憶?」
「きっとそう。あずが言ってたみたいに、温かい気分だから。こんなに簡単に思い出せたんだって驚いてるけど、今すごく幸せな気分だ」
「良かった。大切なことを思い出せて……」
「うん。その夢は叶わなかったけど、思い出せただけでも幸せだな」
北原は腕でゴシゴシと涙を拭う。俺がそっとハンカチを差し出せば、北原は照れくさそうに笑ってハンカチを受け取った。
「……この夢、叶えたかったな」
「今からでも遅くないんじゃない?」
「え? あー……うん」
俺が言えば、北原が曖昧な返事をした。歯切れの悪い様子に首を傾げると、北原が窓の外を一瞥した。
「なんか、もう叶えられないって気がしたんだ。その人が今どこで何をしてるかは知らないけど、なんとなく無理だって気がした。失踪したとかじゃなくて、むしろアタシ自身の問題で無理かなぁって……特に理由はないけど思った」
「そうなの? 北原ならできると思うけどなぁ」
「アタシも今からでも当時の感覚を取り戻せばいけるってハッキリ言いたいけど、なんか変な感じ。ま、思い出せたからいいか」
楽譜に刻まれた名前をもう一度しっかり見つめると、北原はふと優しい微笑を零した。
「……いつか、叶うといいね」
遠くを見つめる北原の横顔にそう呟いてみれば、「そうだな」と白い歯を見せて彼女は破顔した。
「繋は、何か思い出した?」
「……いや、あんまり」
「そっか。でも繋なら絶対思い出せるさ」
北原は俺の肩に手を置き、励ましてくれた。
正直、ほぼ思い出していると言えば思い出している。ただ、俺にとって大切な記憶が一体何なのか、それが曖昧だ。
死んでいるという確証もない事実のことなのか、病院で誰かと話したあの夢なのか。
どちらにせよ、自分には身の覚えのないことで不思議な気持ちだ。早く記憶を取り戻して、行くべき世界とやらに行ってみたい気持ちもあるが、俺にはたぶんあずや北原が記憶を取り戻すきっかけとなったようなアイテムが存在していない。
たぶん、どこかにはあるのだろうけど。
「何かあったら協力するからな。そして、皆でこの世界を抜け出してやろうね」
北原が気を引き締めるように拳を突き出してきた。
そうだ。俺達はこの世界を飛び出して、まだ見ぬ世界へと行きたいのだ。俺達の仮説が正しければ、この世界に留まるのは危険だ。一刻も早く、外へと踏み出したい。
「うん。絶対、皆でね」
俺は微笑んでその拳に自らの拳をコツンと重ねた。音のない何かが波紋のように広がって、遠くまで駆けていく。外の世界へ行くという約束が、朝の校内に響いていった。
「え?」
「楽譜読めないって言ったけどさ、もしかしたら弾けるかもしれない。その名前を見て新しいこと思い出したんだし、その人が書いた曲なら、重要なものかもしれない」
名前の書き方と、楽譜に所々書いてあるメモは同じ筆跡に見えた。しかも、吹奏楽部が自身の演奏のために書くメモとは違う。
明らかにそれは、作曲者のメモだった。音階の修正や、テンポについて書かれているそれは、奏者側がメモを取ることではないだろう。音楽の知識が皆無の俺には、細かいことは分からないけれど。
「……思い出したら、アタシはどうなるかな」
「怖い?」
「少しだけね。秘密って知りたくてたまらないものだし、手に入れるまでの過程はめちゃくちゃ楽しいんだよ。でもさ、その秘密をいざ知った時、自分が自分でなくなるかもしれないなぁって考えたら、ちょっと躊躇しちゃうっていうかさ」
「あぁ、俺も分かる。知らないことを知るって意外と怖いよね」
「うん。だけど、知りたいっていう感情は止められないんだよな。真実を受け止める勇気がある者が何とかって試すようなこと書いてあったけど、アタシは勇気ある者に絶対なるからさ」
ニカリと歯を見せて元気よく笑うと、北原は楽譜を楽譜台に置く。たった一枚の紙に書かれた夥しいほどの旋律を、彼女は今から初見で弾いてみせるのだ。
「……なんだか、懐かしい音」
北原がぽつりとそう呟くと、最初の一音が音楽室にふわりと浮かんだ。一音の余韻に浸っている間もなく、五線譜に書かれたメロディが次々と形になって朝の校内を踊るように駆けていく。
卒業式とかで流れていそうな、切ないけれど前向きになれるような温かいメロディだった。優しく背中を押してくれるような、春の日差しみたいだった。旅立ちと新たな出会い。桜並木を抜けた先で待っている輝かしい未来が、手招いているような気がする。これに似たような音楽を、どこかで聞いたような気がした。テレビでだったか、実際に直接聞いたかは分からない。有名なピアニストが弾いていた――作曲していた曲にそっくりだ。
それもこれも気のせいかもしれないが、この魂を揺さぶるような旋律を、以前聞いた気がしてならない。もっとも、大切な記憶とやらに関連している気は全くないけれど。
俺は、心に直接語り掛けてくるようなメロディと演奏をただひたすらに聞いていた。必死にピアノを弾く北原の顔は、様々な感情が入り混じっているように見えて、どんな気持ちなのか全く想像できなかった。
その演奏には、北原の魂が込められていた。確かに、強い思いの乗った演奏だった。
感情を爆発させた音は、こんなにも俺の心に激しく語り掛けてくるのに、旋律は驚くほど優しくて、迷いや不安といった感情を全て洗い流してくれるかのようだ。羽のように柔らかくて、母親の腕に抱かれているかのような、そんな優しい感覚がこの空間ごと包み込んでいく。誰もが、温かな気持ちに飲まれて穏やかな気持ちになるに違いない。
ねぇ、北原。
君は今、どんな気持ちでこの曲を弾いているの?
いつの間にか演奏は終わり、代わりに誰かのすすり泣く声が聞こえた。俺は演奏が終わったことを遅れて認識し、静かに拍手を送った。
「……繋」
涙声の北原が、ピアノに視線を落としたまま俺を呼んだ。
「アタシさ、憧れの人がいたんだ」
北原はそう言うと、置いてあった楽譜を手に取って抱きしめた。小さな子供がお気に入りのぬいぐるみを抱きしめている時みたいだった。
「幼い頃からずっとピアノやってたから、必然と憧れはピアニストだったよ。有名な人でね、実力があって人望も厚い、おまけに優しくてカッコイイから、ピアノ界隈では名前を知らない人がいないくらいの人だった」
北原が楽譜を抱きしめたまま、ゆっくりと振り返る。
その顔は、涙でぐしゃぐしゃになっていた。目元は赤く、透明な涙が頬を伝っていく。それでも、晴れやかな笑顔が浮かんでいた。
「アタシ、あの人と一緒にピアノが弾きたかったんだ。ずっと、昔からそう思ってた」
北原がそう言って、涙を流しながら笑った。
「……それが、北原の大切な記憶?」
「きっとそう。あずが言ってたみたいに、温かい気分だから。こんなに簡単に思い出せたんだって驚いてるけど、今すごく幸せな気分だ」
「良かった。大切なことを思い出せて……」
「うん。その夢は叶わなかったけど、思い出せただけでも幸せだな」
北原は腕でゴシゴシと涙を拭う。俺がそっとハンカチを差し出せば、北原は照れくさそうに笑ってハンカチを受け取った。
「……この夢、叶えたかったな」
「今からでも遅くないんじゃない?」
「え? あー……うん」
俺が言えば、北原が曖昧な返事をした。歯切れの悪い様子に首を傾げると、北原が窓の外を一瞥した。
「なんか、もう叶えられないって気がしたんだ。その人が今どこで何をしてるかは知らないけど、なんとなく無理だって気がした。失踪したとかじゃなくて、むしろアタシ自身の問題で無理かなぁって……特に理由はないけど思った」
「そうなの? 北原ならできると思うけどなぁ」
「アタシも今からでも当時の感覚を取り戻せばいけるってハッキリ言いたいけど、なんか変な感じ。ま、思い出せたからいいか」
楽譜に刻まれた名前をもう一度しっかり見つめると、北原はふと優しい微笑を零した。
「……いつか、叶うといいね」
遠くを見つめる北原の横顔にそう呟いてみれば、「そうだな」と白い歯を見せて彼女は破顔した。
「繋は、何か思い出した?」
「……いや、あんまり」
「そっか。でも繋なら絶対思い出せるさ」
北原は俺の肩に手を置き、励ましてくれた。
正直、ほぼ思い出していると言えば思い出している。ただ、俺にとって大切な記憶が一体何なのか、それが曖昧だ。
死んでいるという確証もない事実のことなのか、病院で誰かと話したあの夢なのか。
どちらにせよ、自分には身の覚えのないことで不思議な気持ちだ。早く記憶を取り戻して、行くべき世界とやらに行ってみたい気持ちもあるが、俺にはたぶんあずや北原が記憶を取り戻すきっかけとなったようなアイテムが存在していない。
たぶん、どこかにはあるのだろうけど。
「何かあったら協力するからな。そして、皆でこの世界を抜け出してやろうね」
北原が気を引き締めるように拳を突き出してきた。
そうだ。俺達はこの世界を飛び出して、まだ見ぬ世界へと行きたいのだ。俺達の仮説が正しければ、この世界に留まるのは危険だ。一刻も早く、外へと踏み出したい。
「うん。絶対、皆でね」
俺は微笑んでその拳に自らの拳をコツンと重ねた。音のない何かが波紋のように広がって、遠くまで駆けていく。外の世界へ行くという約束が、朝の校内に響いていった。
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる