大好きな人に番が現れたので潔くセフレ離れします

きるる

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フェリウス 3

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翌日施設での訓練中、早速諸々敏いイアンがフェリウスの周辺を嗅ぐ仕草をする。


「…あれ?フェリウス珍しいね」
「何が」
「またまた。すっきりしてるじゃん」
「ほっとけ」


その後数日経ったが、彼女が特殊部隊の受付に現れることも、どこかで待ち伏せられることも、侯爵家から連絡が来ることも、何もなかった。


未経験だし間を少し開けてやるかと十日ほどしてから食堂に訪れたが、イリエの対応はいつも通りで元気に働いている。まるで性交した事実なんてなかったかのように。

何故かそのことに僅かな苛立ちを覚え、イアンがイリエを名前で呼んだことも何故だかもやついた。無駄に聡いイアンが小声で「相手イリエちゃんでしょ」と囁くのを完全に無視した。

日は経っているのに恐らく彼女からフェリウスの僅かな匂いを敏感に嗅ぎつけたのだろう。実に優秀で面倒な親友である。

友人らしき人物と会話するイリエはとても楽しそうで、自らセフレ宣言し淫らに悶える女と同一人物とは思えない。


「あの二人と知り合いなんだー」


ふとイアンが口を隠しながらイリエと話していた騎士隊所属の二人を視線で促し、フェリウスは片眉を僅かにあげた。

あの二人は番だ。
番同士は番特有の匂いがあり、獣人であれば誰でもわかる。基本的にはその間柄を邪魔しないのが暗黙のルールであり、二人の間を故意に引き裂いた場合、相手に何をされても文句は言えず、我が国では問答無用で死罪になる。


「あの二人さ、騎士隊の隊員と文官なんだけどさ」
「…」
「騎士隊最高権力者のライガン公爵が殊更可愛がっているらしいよ。何でも二人共優秀なのに驕る態度も相手への忖度も一切しない。誰に対しても態度を変えないで有名でさ。でもだからこそ信用が厚い」


騎士の男はどこかで見たことがあるが、文官は記憶に無い。


「二人共子爵家の犬族…、文官の子はあんな風に穏やかそうに見えるけど舌鋒鋭くて、物怖じせず冷静沈着。隊員の方は普段気怠そうにしているけど、任務には忠実ですこぶる優秀。そして番に対してだけ感情全振りなの」
「だから何だ」
「だからさ。その二人がイリエちゃんの友人…以上だね、あれは。文官の子の方は繁縁結んでいるかもね。要はイリエちゃんもまともな子かなーって」


類は友を呼ぶ意味は知っているが確実ではない。フェリウスとイアンが良い例ではないか。彼も間違いなく同じことを返してくると思うが。


「暴食するのは良いんだけどさ、扱いには気をつけた方が良いよーって」
「そんなに食うか」


セフレと打診したのも望んだのもイリエだ。フェリウスは受け入れただけに過ぎない。

本当はあめ玉の包み紙を渡そうとしたのだが、イリエのいつも通りの態度がどうしてか釈然とせず、敢えて包み紙を渡さなかったのに、それも無反応な彼女にもまた苛立つ。

未経験なのにあれだけ濡れて腟内が蠢動し、性欲を煽られる仕草と我慢する声にフェリウスは今までにない情欲を覚えていた。このままイリエが静かにしているなら気が乗った時にだけでも性欲を満たす為に会おうと思った。




数日後に包み紙を渡すと、ぽっと頬を染めフェリウスの顔を見上げるが、すぐにいつも通りのイリエに戻る。それでも一瞬頬が綻ぶ表情にフェリウスは他の女と違い悪くないと思った。

家に行くと飲み物が数種類用意されており、避妊薬を目の前でちゃんと飲む行動にフェリウスへの配慮が垣間見え、己のことは棚に上げながらも悪い気はしなかった。

だが女はそのうち調子に乗って変わると思っているフェリウスは絆されてやるものかと、ついつい投げやりで粗雑な扱いをしてしまうが、部屋着の下に何も着けていないという、またもやアンバランスな行動をとるイリエにフェリウスの心は乱される。

もし関係が切れた後、他の雄にも同じことをするのかと想像するとぐつぐつと燻る感情が湧き起こったことに動揺した。つい冗談半分で誂ってみると、心外だという風に頬を染めながら言い返すイリエに燻っていたものが僅かに鎮火し、仄かな優越感と独占欲が芽生える。

感じているイリエを再度誂うと、それでも頑張るから最後までしたいと見返してくる少し潤んだ瞳に、今度はフェリウスが煽り返された。

妖美ではない小柄な容姿にも関わらず、手から与える快楽にあまりに従順で、そこにフェリウスの屹立も加えると、より顕著に反応し身悶えている。

だが途中でイリエが声を出さないように唇を噛んでいることに気づいた。

初めからイリエは他の女達のようにしなだれかかったり、ベタベタ触れたり、姦しい喘ぎ声を出したことは一度もない。

逆に何とか出さないように耐えているくらいなのだが、それが余計に嗜虐心を煽られるのをわかっていないのは本人だけだろう。

だが唇を傷つけるのはいただけない。フェリウスがイリエの閉じた口を自分の口で塞ぐと、拙い舌の動きで返してくる。

しかしそれによって滴るほどに泥濘んでいたイリエの蜜壺の蠢きと収縮が、律動しているはずの屹立をもっと奥に誘い呑み込むような動きに、フェリウスは耐えられず白濁を中にぶち撒けた。


今までに経験の無い根刮ぎ搾り取られるような感覚に、フェリウスの雄がまたしてもコントロール出来なかったことに唖然としていると、息を整えようと小さな口をふぅふぅさせていたイリエがシャワーのタオルと石鹸のことを伝えてきた。

まるでお前はもう用無しだと、逆に自分が利用されているかのような複雑な気持ちにフェリウスは無性に腹が立った。

それがフェリウスの雄にビクンと響き、嗜虐心と仄暗い悦楽を掻き立てられ、イリエをひっくり返す。

女らしい尻の形ではあるが、それでも小さくシミ一つない肌と、ピクピクと窄まっている蜜口がフェリウスの長い雄をどうやって健気に咥えているのだろうと想像すると、またビクンと雄が反応して直ぐ様埋め込ませて小さな嬌声を上げさせた。

寝台に顔を埋め声を我慢していたイリエだが、酸欠のようになり始めたので、こちらを向かせて口づけをしてやる。

頑張って吸い付いてくる必死で小さな唇に満足し、口を離しても追おうと体を捻る体の淫らな動きとフェリウスを欲する姿に、思わずふっと無意識に口を緩め可愛いと思ってしまいもう一度口づけをやった。



フェリウスはシャワーを浴びた後、自分を望んでいるくせに、一方で他人行儀なイリエの一線を引いた態度に身勝手にも腹が立ち、気絶するように眠ってしまっているイリエをまたそのままにして出て行った。

都合の良い文句を言わない相手をフェリウスが元々望んでいたことなど忘れてしまったかのように。





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