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第12話 初めての笑顔
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戦いの翌朝、グランゼルの城砦には濃い霧が立ちこめていた。雨のように細かな水の粒が空気を覆い、昨夜の炎と血の匂いを優しく包み込んでいる。
鳥たちの鳴き声がまだ遠くでしか響かない時間帯、ライナルトは広場の中央に立っていた。肩に巻かれた包帯は白く、ところどころが赤く染まっている。
「まだ傷が開くわ。安静にしていないと。」
柔らかな声が背後から届いた。振り返ると、エリシアが立っていた。長い髪を後ろで結び、控えめな青の外套を纏っている姿には、昨日までの激戦の影を感じさせない穏やかさがあった。
「そちらこそ、腕は大丈夫か?」
「貴方より軽いわ。」
エリシアは笑ってみせたが、包帯の上にはまだ痛々しい傷跡が走っていた。
互いの無事を確かめるように見つめ合う沈黙が流れる。それは安堵の時間でもあり、同時に言葉を探す時間でもあった。
やがてライナルトが静かに口を開いた。
「……昨日、君が叫んだ声が聞こえた時、心臓が止まるかと思った。あの瞬間だけは、自分の命より君の方が重くなった。」
「そんなこと言われたら、また守られる側に戻ってしまうわ。」
「守りたいという気持ちは変わらない。でも、昨日の君を見て分かった。もう、俺が一人で戦う理由はない。」
エリシアはふっと目を伏せた。
「……“共に生きる”って、そういうことなのね。」
「そうだ。俺はこれまで剣でしか信念を示せなかった。でも、君は違う。君の笑顔があれば、この国すら変えられる。」
「笑顔?」エリシアは少し照れくさそうに眉を上げる。「私、全然笑えていなかったと思うけど。」
「今こうして、笑っている。」ライナルトは穏やかに頷いた。「それだけで十分だ。」
彼の率直な言葉に、エリシアの胸の奥がじんわりと温かくなる。戦いの緊張と恐怖が、ようやく溶けていくようだった。
「ライナルト、ありがとう。貴方がいてくれて、本当によかった。」
その言葉に、彼は少しだけ視線を逸らした。真摯な笑みが唇の端に浮かんでいる。
そこへユリウスが現れた。彼の鎧も泥にまみれ、顔には疲労の色が浮かんでいる。
「将軍、報告です。敵の残党は完全に退去しました。国境線から二日の距離まで退いております。」
「そうか。」ライナルトは頷いた。「犠牲者は?」
「最小限です。幸運としか言いようがありません。」
「幸運ではないわ。」エリシアが口を挟む。「皆が貴方を信じていたからよ。」
ユリウスが笑みを浮かべる。「……確かに、将軍の背中を見たら退けませんでした。」
「貴様ら、口が上手くなったな。」ライナルトは冗談めかして返し、兵たちの士気を落とさぬよう軽く笑った。
その一瞬の笑いが、場の重さを和らげた。その空気の中で、エリシアは静かに胸の中で思った。
——人を支配して笑顔を奪う王がいる。けれど、笑顔を与える将がいる。
ならば、自分は後者と共に在りたい。
夕刻、雲が晴れ、柔らかな陽光が広場を包んだ。ライナルトは兵士たちの報告を聞き終えると、ふと庭の噴水の方へ歩き出した。
「少し、外の風に当たりたくてな。」
エリシアもその後ろについていく。噴水の水面には、黄金色の光がきらめいている。
二人は並んで腰を下ろした。
「グランゼルの春は、短いのかしら。」
「そうだな。すぐに夏が来る。」
「……でも、今はこの空気がちょうどいい。戦いの音も、痛みも、静かに遠ざかっていく気がする。」
「この平穏を守るためなら、何度でも剣を取るさ。」
「もう戦わないで。」エリシアが小さく言う。「この国の人たちが貴方を『狩人』ではなく『守護者』として呼べる日が来るように、戦わないことを戦ってほしいの。」
ライナルトは驚いたように目を瞬かせ、そしてゆっくりと頷いた。
「その考え方、まるでサリアの頃と同じだ。」
「やっぱり、そうだったのね。」エリシアは笑った。「昔の私も、戦いより護りを選んだのね。」
「君がいたから、俺は剣に意味を見出せた。戦に生まれ、命でしか証を得られなかった俺に、“生かす剣”を教えてくれたのが君だった。」
その言葉に、エリシアの胸が温かく満たされる。彼だけでなく、彼を信じる人々を守りたい——その気持ちが溢れ出してくる。
そのまま二人はしばらく無言で噴水の水音を聞いていた。
エリシアは手元のペンダントを握りしめた。ふと見ると、そこに微かに新しい傷が刻まれている。戦の最中についたものだろう。だが、その傷さえも、この世界で生きている印のように思えた。
「ライナルト、聞かせて。貴方が望む“未来”は、どんなもの?」
「未来?」ライナルトは少し考えてから答えた。「そうだな……国という形にこだわらず、人が互いを誇れる世界にしたい。」
「誇れる世界……。」
「勝った者が支配するのではなく、守った者が信頼される国。そんな国を、ここに築きたい。」
エリシアは真剣な目で見つめ返した。「なら、私もその一員にしてください。」
「君がいてくれるなら、きっと叶う。」
その言葉に、エリシアの唇が自然と綻ぶ。
「そう言われたの、初めて。誰かの夢の中に私の名前があるなんて。」
ライナルトはその笑顔に一瞬、息をのんだ。
戦の中で見せたどんな勇姿よりも、その笑みこそが力を持っていた。
「君のその笑顔がある限り、俺は何度でも立ち上がれる。」
「約束よ?」
「約束だ。」
陽が沈み、空が橙から藍に変わる。風の中、遠くで鈴の音が鳴った。それは村の子どもたちが家に帰る合図。
エリシアは立ち上がり、風に揺れる髪を押さえた。
「ねえ、ライナルト。今夜は祭りに出てみませんか?」
「祭り?」
「この街の人たちは、戦が終わるたびに小さな灯りをともすの。亡くなった人への鎮魂じゃなくて、“生きていることへの祝福”だって。」
「いい風習だな。」
「きっと貴方も笑えると思うわ。」
夜になると、町の通りに無数の灯がともった。子どもたちが歌い、屋台の香ばしい匂いが漂う。戦の名残を忘れようとするように、人々は笑っていた。
エリシアは小さな紙灯籠を受け取り、両手で包み込むように持つ。
「願いを込めて流すのよ。」
「君は何を願う?」
「……未来で、もう一度笑い合えますように。」
「それはすぐ叶いそうだ。」ライナルトが微笑みながら言い、灯を一緒に川へ流す。淡い光が水面をゆっくりと漂い、夜空を映しながら遠くへと消えていく。
エリシアはその光を見つめながら、静かに息を吐いた。
この世界で初めて、自分の意志で笑った気がした。
誰かに与えられた笑顔ではなく、心の底から湧いたもの。
その隣でライナルトが囁く。
「ようやく、本当のエリシアに会えた気がする。」
「私も。ようやく、自分の心を取り戻せた。」
風が吹き、灯の残り火が二人の頬を淡く照らす。戦場とは違う、穏やかな光の中で——エリシアは見た。ライナルトが初めて、心の底から笑う顔を。
その笑顔は、過去の悲しみも未来の不安もすべて包み込むように優しかった。
そしてその夜、二人の運命は確かに同じ方向へと動き始めた。
続く
鳥たちの鳴き声がまだ遠くでしか響かない時間帯、ライナルトは広場の中央に立っていた。肩に巻かれた包帯は白く、ところどころが赤く染まっている。
「まだ傷が開くわ。安静にしていないと。」
柔らかな声が背後から届いた。振り返ると、エリシアが立っていた。長い髪を後ろで結び、控えめな青の外套を纏っている姿には、昨日までの激戦の影を感じさせない穏やかさがあった。
「そちらこそ、腕は大丈夫か?」
「貴方より軽いわ。」
エリシアは笑ってみせたが、包帯の上にはまだ痛々しい傷跡が走っていた。
互いの無事を確かめるように見つめ合う沈黙が流れる。それは安堵の時間でもあり、同時に言葉を探す時間でもあった。
やがてライナルトが静かに口を開いた。
「……昨日、君が叫んだ声が聞こえた時、心臓が止まるかと思った。あの瞬間だけは、自分の命より君の方が重くなった。」
「そんなこと言われたら、また守られる側に戻ってしまうわ。」
「守りたいという気持ちは変わらない。でも、昨日の君を見て分かった。もう、俺が一人で戦う理由はない。」
エリシアはふっと目を伏せた。
「……“共に生きる”って、そういうことなのね。」
「そうだ。俺はこれまで剣でしか信念を示せなかった。でも、君は違う。君の笑顔があれば、この国すら変えられる。」
「笑顔?」エリシアは少し照れくさそうに眉を上げる。「私、全然笑えていなかったと思うけど。」
「今こうして、笑っている。」ライナルトは穏やかに頷いた。「それだけで十分だ。」
彼の率直な言葉に、エリシアの胸の奥がじんわりと温かくなる。戦いの緊張と恐怖が、ようやく溶けていくようだった。
「ライナルト、ありがとう。貴方がいてくれて、本当によかった。」
その言葉に、彼は少しだけ視線を逸らした。真摯な笑みが唇の端に浮かんでいる。
そこへユリウスが現れた。彼の鎧も泥にまみれ、顔には疲労の色が浮かんでいる。
「将軍、報告です。敵の残党は完全に退去しました。国境線から二日の距離まで退いております。」
「そうか。」ライナルトは頷いた。「犠牲者は?」
「最小限です。幸運としか言いようがありません。」
「幸運ではないわ。」エリシアが口を挟む。「皆が貴方を信じていたからよ。」
ユリウスが笑みを浮かべる。「……確かに、将軍の背中を見たら退けませんでした。」
「貴様ら、口が上手くなったな。」ライナルトは冗談めかして返し、兵たちの士気を落とさぬよう軽く笑った。
その一瞬の笑いが、場の重さを和らげた。その空気の中で、エリシアは静かに胸の中で思った。
——人を支配して笑顔を奪う王がいる。けれど、笑顔を与える将がいる。
ならば、自分は後者と共に在りたい。
夕刻、雲が晴れ、柔らかな陽光が広場を包んだ。ライナルトは兵士たちの報告を聞き終えると、ふと庭の噴水の方へ歩き出した。
「少し、外の風に当たりたくてな。」
エリシアもその後ろについていく。噴水の水面には、黄金色の光がきらめいている。
二人は並んで腰を下ろした。
「グランゼルの春は、短いのかしら。」
「そうだな。すぐに夏が来る。」
「……でも、今はこの空気がちょうどいい。戦いの音も、痛みも、静かに遠ざかっていく気がする。」
「この平穏を守るためなら、何度でも剣を取るさ。」
「もう戦わないで。」エリシアが小さく言う。「この国の人たちが貴方を『狩人』ではなく『守護者』として呼べる日が来るように、戦わないことを戦ってほしいの。」
ライナルトは驚いたように目を瞬かせ、そしてゆっくりと頷いた。
「その考え方、まるでサリアの頃と同じだ。」
「やっぱり、そうだったのね。」エリシアは笑った。「昔の私も、戦いより護りを選んだのね。」
「君がいたから、俺は剣に意味を見出せた。戦に生まれ、命でしか証を得られなかった俺に、“生かす剣”を教えてくれたのが君だった。」
その言葉に、エリシアの胸が温かく満たされる。彼だけでなく、彼を信じる人々を守りたい——その気持ちが溢れ出してくる。
そのまま二人はしばらく無言で噴水の水音を聞いていた。
エリシアは手元のペンダントを握りしめた。ふと見ると、そこに微かに新しい傷が刻まれている。戦の最中についたものだろう。だが、その傷さえも、この世界で生きている印のように思えた。
「ライナルト、聞かせて。貴方が望む“未来”は、どんなもの?」
「未来?」ライナルトは少し考えてから答えた。「そうだな……国という形にこだわらず、人が互いを誇れる世界にしたい。」
「誇れる世界……。」
「勝った者が支配するのではなく、守った者が信頼される国。そんな国を、ここに築きたい。」
エリシアは真剣な目で見つめ返した。「なら、私もその一員にしてください。」
「君がいてくれるなら、きっと叶う。」
その言葉に、エリシアの唇が自然と綻ぶ。
「そう言われたの、初めて。誰かの夢の中に私の名前があるなんて。」
ライナルトはその笑顔に一瞬、息をのんだ。
戦の中で見せたどんな勇姿よりも、その笑みこそが力を持っていた。
「君のその笑顔がある限り、俺は何度でも立ち上がれる。」
「約束よ?」
「約束だ。」
陽が沈み、空が橙から藍に変わる。風の中、遠くで鈴の音が鳴った。それは村の子どもたちが家に帰る合図。
エリシアは立ち上がり、風に揺れる髪を押さえた。
「ねえ、ライナルト。今夜は祭りに出てみませんか?」
「祭り?」
「この街の人たちは、戦が終わるたびに小さな灯りをともすの。亡くなった人への鎮魂じゃなくて、“生きていることへの祝福”だって。」
「いい風習だな。」
「きっと貴方も笑えると思うわ。」
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「……未来で、もう一度笑い合えますように。」
「それはすぐ叶いそうだ。」ライナルトが微笑みながら言い、灯を一緒に川へ流す。淡い光が水面をゆっくりと漂い、夜空を映しながら遠くへと消えていく。
エリシアはその光を見つめながら、静かに息を吐いた。
この世界で初めて、自分の意志で笑った気がした。
誰かに与えられた笑顔ではなく、心の底から湧いたもの。
その隣でライナルトが囁く。
「ようやく、本当のエリシアに会えた気がする。」
「私も。ようやく、自分の心を取り戻せた。」
風が吹き、灯の残り火が二人の頬を淡く照らす。戦場とは違う、穏やかな光の中で——エリシアは見た。ライナルトが初めて、心の底から笑う顔を。
その笑顔は、過去の悲しみも未来の不安もすべて包み込むように優しかった。
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続く
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