26 / 28
第26話 ざまぁの瞬間
しおりを挟む
春の風が王都の花を揺らしていた。
冬の名残を感じさせる冷気もまだ薄く残るが、空は高く、地を照らす陽光は穏やかだった。
リリアナ・アーデルハイトの名誉回復から数週間。
王国の人々はようやく落ち着きを取り戻していたが、それでも彼女の話題は絶えることがなかった。
「公爵領の令嬢が王都を変えた女だって!」
「彼女が殿下より輝いて見えるなんて、皮肉な話ね。」
市場のあちこちで、彼女を称える噂が人々の口からこぼれる。
誰もが、かつて貴族の口から蔑まれていたリリアナという女を、今では敬意を持って語っていた。
――その現実を、もっとも苦く感じている者がいた。
フェリシア・ラインベルク。
薄暗い屋敷の一室、鏡の前に座った彼女は、指先で髪を掬い、虚ろな瞳でその姿を見つめていた。
艶やかな金茶色の髪も、瑞々しい肌も健在だ。
だが、その輝きには何かが欠けていた。
「……笑われているわ。」
震える唇で呟く。
「王太子妃になるはずだった私が、いまは“嫉妬に囚われた哀れな女”ですって。」
そう嘲るように笑った。
香水の瓶を乱暴に投げると、ガラスが床で砕け甘ったるい香りが広がる。
「全部、あの女が……!」
彼女の怒りは、自分が崩してしまった人生の反射に他ならなかった。
誰も彼女を庇わない。
アルベルトは王太子位の返上を申し出、すでに地方の教会へ赴任していた。
リリアナに赦されたことで、彼は別の道を歩もうとしている。
一方、自分には何も残らない。
愛も名誉も、王都の華やぎも。
取り残された女の瞳に、焦げつくような妬みが宿る。
「このままじゃ終わらない……あの人の“完璧”を、壊さずにはいられない。」
***
王立広場。
その日は新設された名誉保全審理会――リリアナが設計した「真実の声を集める会」の発足式が行われていた。
民だけでなく、多くの貴族たちもその場に集まり、リリアナの演説を待っている。
壇上に上がった彼女の姿を見た民衆からは歓声が上がった。
淡い青のドレスに身を包み、胸元には雪解けの花の刺繍。
あの日、誤解で辱めを受けた会場とは違い、この場で彼女を見下ろす者は一人もいない。
「この国には、声を奪われた人がたくさんいます。」
彼女は穏やかな声で語り出す。
「名もなく、力もなく、暖かい食卓を夢見るだけで罪にされる人たち。
私はそのひとりでした。ですが、今の私は違います。
多くの人が声を上げ、支えてくれた。だから今度は、私が誰かの声になります。」
その言葉に人々は涙を流し、拍手が広がった。
そのときだった。
場の後方で、一人の女が人混みをかき分けながら進み出る。
「美しい言葉ね、リリアナ様。」
観衆が振り向く。
現れたのはフェリシアだった。
かつての華やかさを失い、蒼ざめた頬で、それでも気品を保つように微笑んでいる。
「フェリシア・ラインベルク……!」
会場内にざわめきが走る。
リリアナは驚きを見せながらも、一歩前に出た。
「フェリシア様。ここへはどのようなご用件で?」
「あなたに言いたいことがあるの。」
「そうですか。けれど、ここは公の場です。式が終わったあとで――」
「いいえ、今よ!」
彼女の声が鋭く響く。
「あなたのその笑顔が、私をどれだけ苦しめたか分かる?
民があなたを“聖女”と呼ぶたびに、私は鏡の中で自分が壊れていくのよ!」
会場がざわつく。だがリリアナは動じなかった。
「フェリシア様、あなたが壊したのは、私ではなく自分自身です。」
その言葉は穏やかだが、誰よりも強かった。
「……わ、私は……」
フェリシアの手から金の刺繍の施された扇が落ちる。音が甲高く響き、沈黙が場を覆う。
リリアナは静かに彼女に歩み寄り、囁くように言った。
「過去に縛られるのをやめてください。
私はあなたを憎んでいません。
けれど、これ以上罪を重ねるのなら――民はもう、あなたに背を向けるでしょう。」
フェリシアの唇が震える。
「どうして……あなたはそんなに強くいられるの。」
「私は幸せだからです。」
リリアナは淡く微笑んだ。
「私のそばに、過去も未来も受け入れてくれる人がいます。」
視線の先に、壇下で彼女を見上げているセドリックの姿があった。
冷ややかな銀の瞳ではなく、穏やかであたたかな目。
その一瞬で全てが伝わる。
リリアナが続けた。
「愛とは、憐れみや支配ではなく、信じる力。
あなたにもいつか、きっと見つけられます。」
フェリシアはその言葉に目を伏せた。
涙がひとすじ頬を伝う。
彼女は何も言わず、ただ静かに会場をあとにした。
その背中を誰も追わない。
代わりに、拍手が雪崩のように広がった。
「リリアナ様、万歳!」
「エルシャルト公爵ばんざい!」
人々の歓声が空に舞い、鐘が高らかに鳴り響く。
ざまぁ――
それは誰かの嘲笑ではなかった。
正義と真心が、偽りに打ち勝った瞬間の歓喜の叫び。
かつて彼女を傷つけて笑った人々が、いまは純粋に美しいものを称えている。
彼女は壇上の上で深く息を吸い込み、空を仰いだ。
青く澄んだ春の空の下で、リリアナの頬を風が撫でる。
(もう恐れない。過去も痛みもすべて、この風が洗い流してくれる。)
そのとき、セドリックが壇上に上がってきた。
人々の歓声の中、彼は彼女の隣に立ち、軽く会釈する。
「よくやった。」
「ありがとうございます。……やっと、終わりましたね。」
「終わりではない。始まりだ。」
互いに目を見合わせ、ふっと笑う。
次の瞬間、セドリックが腕を伸ばし、彼女をやわらかく抱き寄せた。
「お前は俺の誇りだ、リリアナ。」
囁く声に、会場の歓声がさらに高まる。
彼女は涙をこらえながら笑顔で応える。
「あなたがいたから、ここまで来られました。」
「これからは――共に歩こう。」
重なる手と手の間に風が流れ、春の光が降り注ぐ。
その光の中で、リリアナはもう一度微笑んだ。
それは、誰にも届かない場所から見下ろしていた彼女が、ようやく“ひとりの人”として生きることを選んだ証。
そして、ざまぁと言われるべきは過去の自分だと思いながら、心の中でそっと呟く。
――ありがとう。私を捨ててくれて。
だって、あの痛みがなければ、今の私は存在し得なかったのだから。
光が満ちる王都の空に、鐘の音が鳴り響いた。
長く続いた贖罪と誤解の物語に、ようやく幕が下りる。
次の瞬間、風が彼女の髪を舞い上げる。
その瞳はまっすぐ未来を見ていた。
続く
冬の名残を感じさせる冷気もまだ薄く残るが、空は高く、地を照らす陽光は穏やかだった。
リリアナ・アーデルハイトの名誉回復から数週間。
王国の人々はようやく落ち着きを取り戻していたが、それでも彼女の話題は絶えることがなかった。
「公爵領の令嬢が王都を変えた女だって!」
「彼女が殿下より輝いて見えるなんて、皮肉な話ね。」
市場のあちこちで、彼女を称える噂が人々の口からこぼれる。
誰もが、かつて貴族の口から蔑まれていたリリアナという女を、今では敬意を持って語っていた。
――その現実を、もっとも苦く感じている者がいた。
フェリシア・ラインベルク。
薄暗い屋敷の一室、鏡の前に座った彼女は、指先で髪を掬い、虚ろな瞳でその姿を見つめていた。
艶やかな金茶色の髪も、瑞々しい肌も健在だ。
だが、その輝きには何かが欠けていた。
「……笑われているわ。」
震える唇で呟く。
「王太子妃になるはずだった私が、いまは“嫉妬に囚われた哀れな女”ですって。」
そう嘲るように笑った。
香水の瓶を乱暴に投げると、ガラスが床で砕け甘ったるい香りが広がる。
「全部、あの女が……!」
彼女の怒りは、自分が崩してしまった人生の反射に他ならなかった。
誰も彼女を庇わない。
アルベルトは王太子位の返上を申し出、すでに地方の教会へ赴任していた。
リリアナに赦されたことで、彼は別の道を歩もうとしている。
一方、自分には何も残らない。
愛も名誉も、王都の華やぎも。
取り残された女の瞳に、焦げつくような妬みが宿る。
「このままじゃ終わらない……あの人の“完璧”を、壊さずにはいられない。」
***
王立広場。
その日は新設された名誉保全審理会――リリアナが設計した「真実の声を集める会」の発足式が行われていた。
民だけでなく、多くの貴族たちもその場に集まり、リリアナの演説を待っている。
壇上に上がった彼女の姿を見た民衆からは歓声が上がった。
淡い青のドレスに身を包み、胸元には雪解けの花の刺繍。
あの日、誤解で辱めを受けた会場とは違い、この場で彼女を見下ろす者は一人もいない。
「この国には、声を奪われた人がたくさんいます。」
彼女は穏やかな声で語り出す。
「名もなく、力もなく、暖かい食卓を夢見るだけで罪にされる人たち。
私はそのひとりでした。ですが、今の私は違います。
多くの人が声を上げ、支えてくれた。だから今度は、私が誰かの声になります。」
その言葉に人々は涙を流し、拍手が広がった。
そのときだった。
場の後方で、一人の女が人混みをかき分けながら進み出る。
「美しい言葉ね、リリアナ様。」
観衆が振り向く。
現れたのはフェリシアだった。
かつての華やかさを失い、蒼ざめた頬で、それでも気品を保つように微笑んでいる。
「フェリシア・ラインベルク……!」
会場内にざわめきが走る。
リリアナは驚きを見せながらも、一歩前に出た。
「フェリシア様。ここへはどのようなご用件で?」
「あなたに言いたいことがあるの。」
「そうですか。けれど、ここは公の場です。式が終わったあとで――」
「いいえ、今よ!」
彼女の声が鋭く響く。
「あなたのその笑顔が、私をどれだけ苦しめたか分かる?
民があなたを“聖女”と呼ぶたびに、私は鏡の中で自分が壊れていくのよ!」
会場がざわつく。だがリリアナは動じなかった。
「フェリシア様、あなたが壊したのは、私ではなく自分自身です。」
その言葉は穏やかだが、誰よりも強かった。
「……わ、私は……」
フェリシアの手から金の刺繍の施された扇が落ちる。音が甲高く響き、沈黙が場を覆う。
リリアナは静かに彼女に歩み寄り、囁くように言った。
「過去に縛られるのをやめてください。
私はあなたを憎んでいません。
けれど、これ以上罪を重ねるのなら――民はもう、あなたに背を向けるでしょう。」
フェリシアの唇が震える。
「どうして……あなたはそんなに強くいられるの。」
「私は幸せだからです。」
リリアナは淡く微笑んだ。
「私のそばに、過去も未来も受け入れてくれる人がいます。」
視線の先に、壇下で彼女を見上げているセドリックの姿があった。
冷ややかな銀の瞳ではなく、穏やかであたたかな目。
その一瞬で全てが伝わる。
リリアナが続けた。
「愛とは、憐れみや支配ではなく、信じる力。
あなたにもいつか、きっと見つけられます。」
フェリシアはその言葉に目を伏せた。
涙がひとすじ頬を伝う。
彼女は何も言わず、ただ静かに会場をあとにした。
その背中を誰も追わない。
代わりに、拍手が雪崩のように広がった。
「リリアナ様、万歳!」
「エルシャルト公爵ばんざい!」
人々の歓声が空に舞い、鐘が高らかに鳴り響く。
ざまぁ――
それは誰かの嘲笑ではなかった。
正義と真心が、偽りに打ち勝った瞬間の歓喜の叫び。
かつて彼女を傷つけて笑った人々が、いまは純粋に美しいものを称えている。
彼女は壇上の上で深く息を吸い込み、空を仰いだ。
青く澄んだ春の空の下で、リリアナの頬を風が撫でる。
(もう恐れない。過去も痛みもすべて、この風が洗い流してくれる。)
そのとき、セドリックが壇上に上がってきた。
人々の歓声の中、彼は彼女の隣に立ち、軽く会釈する。
「よくやった。」
「ありがとうございます。……やっと、終わりましたね。」
「終わりではない。始まりだ。」
互いに目を見合わせ、ふっと笑う。
次の瞬間、セドリックが腕を伸ばし、彼女をやわらかく抱き寄せた。
「お前は俺の誇りだ、リリアナ。」
囁く声に、会場の歓声がさらに高まる。
彼女は涙をこらえながら笑顔で応える。
「あなたがいたから、ここまで来られました。」
「これからは――共に歩こう。」
重なる手と手の間に風が流れ、春の光が降り注ぐ。
その光の中で、リリアナはもう一度微笑んだ。
それは、誰にも届かない場所から見下ろしていた彼女が、ようやく“ひとりの人”として生きることを選んだ証。
そして、ざまぁと言われるべきは過去の自分だと思いながら、心の中でそっと呟く。
――ありがとう。私を捨ててくれて。
だって、あの痛みがなければ、今の私は存在し得なかったのだから。
光が満ちる王都の空に、鐘の音が鳴り響いた。
長く続いた贖罪と誤解の物語に、ようやく幕が下りる。
次の瞬間、風が彼女の髪を舞い上げる。
その瞳はまっすぐ未来を見ていた。
続く
167
あなたにおすすめの小説
婚約破棄ありがとう!と笑ったら、元婚約者が泣きながら復縁を迫ってきました
ほーみ
恋愛
「――婚約を破棄する!」
大広間に響いたその宣告は、きっと誰もが予想していたことだったのだろう。
けれど、当事者である私――エリス・ローレンツの胸の内には、不思議なほどの安堵しかなかった。
王太子殿下であるレオンハルト様に、婚約を破棄される。
婚約者として彼に尽くした八年間の努力は、彼のたった一言で終わった。
だが、私の唇からこぼれたのは悲鳴でも涙でもなく――。
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?
ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」
華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。
目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。
──あら、デジャヴ?
「……なるほど」
氷の令嬢は断罪を笑う 〜婚約破棄した元婚約者が泣いて縋ってももう遅い、私は本物の愛を知ったから〜
sika
恋愛
社交界で「氷の令嬢」と呼ばれた侯爵令嬢リディア。
王太子アーヴィンとの婚約を誠実に守ってきたのに、彼はリディアを「冷たい女」と断罪し、卑しい伯爵令嬢に乗り換えた。
婚約を破棄されたリディアは、静かに微笑みながら王城を去る――その強さに誰も気づかぬまま。
だが、彼女の背後には別の男の影があった。寡黙で冷徹と噂される隣国の公爵、アレン・ヴァルディール。
傷ついた令嬢と孤高の公爵、運命の出会いが新たな恋とざまぁの幕を開ける。
これは、裏切られた令嬢が真実の愛で満たされていく溺愛成長ストーリー。
そして最後に笑うのは、いつだって冷静な彼女――氷の令嬢だ。
頑張らない政略結婚
ひろか
恋愛
「これは政略結婚だ。私は君を愛することはないし、触れる気もない」
結婚式の直前、夫となるセルシオ様からの言葉です。
好きにしろと、君も愛人をつくれと。君も、もって言いましたわ。
ええ、好きにしますわ、私も愛する人を想い続けますわ!
五話完結、毎日更新
婚約破棄を申し入れたのは、父です ― 王子様、あなたの企みはお見通しです!
みかぼう。
恋愛
公爵令嬢クラリッサ・エインズワースは、王太子ルーファスの婚約者。
幼い日に「共に国を守ろう」と誓い合ったはずの彼は、
いま、別の令嬢マリアンヌに微笑んでいた。
そして――年末の舞踏会の夜。
「――この婚約、我らエインズワース家の名において、破棄させていただきます!」
エインズワース公爵が力強く宣言した瞬間、
王国の均衡は揺らぎ始める。
誇りを捨てず、誠実を貫く娘。
政の闇に挑む父。
陰謀を暴かんと手を伸ばす宰相の子。
そして――再び立ち上がる若き王女。
――沈黙は逃げではなく、力の証。
公爵令嬢の誇りが、王国の未来を変える。
――荘厳で静謐な政略ロマンス。
(本作品は小説家になろう、カクヨムにも掲載中です)
元婚約者に冷たく捨てられた伯爵令嬢、努力が実って王太子の恋人に。今さら跪かれても遅いですわ!
sika
恋愛
幼い頃から完璧な淑女として育てられたクロエは、心から想っていた婚約者に「君の努力は重い」と一言で婚約破棄を突きつけられる。
絶望の淵に立たされた彼女だったが、ある夜、偶然出会った温かな笑みの青年──実は身分を隠した王太子であるノエルと運命的な出会いを果たす。
新たな居場所で才能を咲かせ、彼の隣で花開くクロエ。だが元婚約者が後悔と嫉妬を滲ませ再び現れたとき──彼女は毅然と微笑む。
「貴方の愛を乞われるほど、私の人生は安くありませんわ」
これは、見放された令嬢が愛と誇りを手にする逆転劇。そして、誰より彼女を溺愛する王太子の物語。
『婚約もしていないのに婚約破棄ですか? 〜岩塩で殴れば目が覚めます?〜』
しおしお
恋愛
「岩を売る田舎娘と婚約?そんなもの破棄だ!」
――そう言い放ったのは、まだ婚約すら成立していないのに“婚約破棄”を宣言した内陸王国の王太子。
塩は海から来るもの。
白く精製された粉こそ本物。
岩塩など不純物の塊に過ぎない。
そう思い込んだ彼は、ハライト公国公爵令嬢ヴィエリチカを侮辱し、交易を軽んじた。
だが――
王都に届くその“白い粉”は、すべてハライト産の岩塩から精製されたものだった。
供給が止まった瞬間、王国は気づく。
塩は保存であり、兵站であり、治療であり、冬越しの生命線であったことを。
謝罪の席で提示された条件はただ一つ。
民への販売価格は据え置き。
だが国家は十倍で買い取ること。
誇りを守るために契約を受け入れた王太子。
守られたのは民。
削られたのは国家。
やがて赤字は膨らみ、担保は差し出され、王国は静かに編入されていく。
処刑はない。
復讐もない。
あるのは――帰結。
「塩は、穢れを流すためのものです」
笑顔で告げるヴィエリチカと、
王宮衛生管理局へ配属された元王太子。
これは、岩塩を侮った物語の、静かな終着点。
---
もしアルファポリス向けにもう少し軽くする版も欲しければ、作ります。
それとも、
・タグもまとめる?
・もっと煽る版にする?
・文学寄りにする?
どの方向で仕上げますか?
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫」と笑った夫。~王宮から私が去ったあと「愛していた」と泣きついても、もう手遅れです~
水上
恋愛
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫だ」
夫である王太子はそう笑い、泣き真似が得意な見習い令嬢ばかりを優先した。
王太子妃セシリアは、怒り狂うこともなく、静かに心を閉ざす。
「左様でございますか」
彼女は夫への期待というノイズを遮断し、離縁の準備を始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる