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3章
64 待ち時間②
アリシアは1人でここに座っていた時に比べて気持ちが少し楽になったのを感じていた。
自然と向かいに座るノティスへ視線を移す。
ノティスはどこを見ているのか、こちらから視線を外している。
醜態を晒すことを怯えるアリシアが視界に入らない様にしてくれているのかもしれない。
ノティスはそういった気遣いが出来る人なのだ。
ここへ来たのはノティスもジェーンを案じてくれているからなのだろうか。
ノティスからマルグリットへ視線を移すとマルグリットが頷いた。
「あなたたちのお茶会にノティスとカナリーがご一緒することになったそうね」
「…はい。お2人とも私たちと交流を持ちたいと仰ってくださいましたので、お茶会へ来ていただくことに致しました」
本当のところはノティスがお茶会に参加すると知ったカナリーが、自分も一緒に参加したいと言い出したのだ。
お茶会とはいえ、半分は勉強会のようなものである。それでも構わないと言われたら断る理由もない。
とはいえ、カナリーは日中学園へ通っている為、参加できるのは夕食後に行われる時だけだ。
ただそのお茶会はこの数日ジェーンがアリシアのところへ来ていないので行われていない。
「ノティスのことだけれど、陛下の執務室で今回のことについて話し合いがあったでしょう?」
そう言ったマルグリットは何故か寂し気な顔をしている。
国王のところへ呼ばれたのは、議会に出席することができるレイヴン、アダム、レオナルド、ジェーンの4人だけでマルグリットも呼ばれていない。
「陛下から教えていただいたのだけど…。話し合いの後、ジェーン嬢の希望で2人だけで話をしたそうなの」
国王が散会を告げた後、ジェーンは意を決して国王を呼び止めた。
先程までは自由な発言が許されていたけれど、散会を告げられた今はその効力は失われれている。
だからこれで罰を受けるか受けないかは国王の気持ち1つだった。
同席していた他の者たちは皆驚いてジェーンを庇っていたけれど、国王はジェーンが礼儀を弁えていないとは思っていない。
その上での発言なのだから余程のことなのだろうと発言を認めた。
その結果、ジェーンの希望を受け入れて2人きりで話をすることになったのだ。
2人きりになり、非礼を詫びたジェーンが語ったのはノティスとの婚約のことだった。
「先程の話に出た通り、場合によっては議会で私の体にある傷痕を見せることになります。そうしたら、醜聞塗れの上に、体に傷痕のある私と縁を結びたいと思う者は稀ですから、次の婚約者を見つけるのは容易ではなくなります。ですが陛下、それを理由にノティス殿下を私の婚約者に定めるのはどうかお止めください。この度のことは私が、私の意志で決めたことでございます。どうか殿下を犠牲になさらないで下さい」
その言葉に国王は衝撃を受けた。正に国王が考えていたことだからだ。
ジェーンには一度断られているが、国王はノティスがキャンベル侯爵家へ婿入りすることを望んでいる。
更に今回、ジェーンはその身を犠牲にして事態の収拾を図り、王家へ反感が集まるのを防ごうとしている。
ジェーンが言う通り、もし議会で傷痕を晒せば真面な婚約者は見つからなくなるだろう。
その詫びと礼を兼ねて今度こそノティスをジェーンの婚約者に、と考えていたのだ。
自然と向かいに座るノティスへ視線を移す。
ノティスはどこを見ているのか、こちらから視線を外している。
醜態を晒すことを怯えるアリシアが視界に入らない様にしてくれているのかもしれない。
ノティスはそういった気遣いが出来る人なのだ。
ここへ来たのはノティスもジェーンを案じてくれているからなのだろうか。
ノティスからマルグリットへ視線を移すとマルグリットが頷いた。
「あなたたちのお茶会にノティスとカナリーがご一緒することになったそうね」
「…はい。お2人とも私たちと交流を持ちたいと仰ってくださいましたので、お茶会へ来ていただくことに致しました」
本当のところはノティスがお茶会に参加すると知ったカナリーが、自分も一緒に参加したいと言い出したのだ。
お茶会とはいえ、半分は勉強会のようなものである。それでも構わないと言われたら断る理由もない。
とはいえ、カナリーは日中学園へ通っている為、参加できるのは夕食後に行われる時だけだ。
ただそのお茶会はこの数日ジェーンがアリシアのところへ来ていないので行われていない。
「ノティスのことだけれど、陛下の執務室で今回のことについて話し合いがあったでしょう?」
そう言ったマルグリットは何故か寂し気な顔をしている。
国王のところへ呼ばれたのは、議会に出席することができるレイヴン、アダム、レオナルド、ジェーンの4人だけでマルグリットも呼ばれていない。
「陛下から教えていただいたのだけど…。話し合いの後、ジェーン嬢の希望で2人だけで話をしたそうなの」
国王が散会を告げた後、ジェーンは意を決して国王を呼び止めた。
先程までは自由な発言が許されていたけれど、散会を告げられた今はその効力は失われれている。
だからこれで罰を受けるか受けないかは国王の気持ち1つだった。
同席していた他の者たちは皆驚いてジェーンを庇っていたけれど、国王はジェーンが礼儀を弁えていないとは思っていない。
その上での発言なのだから余程のことなのだろうと発言を認めた。
その結果、ジェーンの希望を受け入れて2人きりで話をすることになったのだ。
2人きりになり、非礼を詫びたジェーンが語ったのはノティスとの婚約のことだった。
「先程の話に出た通り、場合によっては議会で私の体にある傷痕を見せることになります。そうしたら、醜聞塗れの上に、体に傷痕のある私と縁を結びたいと思う者は稀ですから、次の婚約者を見つけるのは容易ではなくなります。ですが陛下、それを理由にノティス殿下を私の婚約者に定めるのはどうかお止めください。この度のことは私が、私の意志で決めたことでございます。どうか殿下を犠牲になさらないで下さい」
その言葉に国王は衝撃を受けた。正に国王が考えていたことだからだ。
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更に今回、ジェーンはその身を犠牲にして事態の収拾を図り、王家へ反感が集まるのを防ごうとしている。
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その詫びと礼を兼ねて今度こそノティスをジェーンの婚約者に、と考えていたのだ。
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