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1 ジェレミー ーダイアナに何があったのか?
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「それじゃあ何があったのかしら?」
そうして最初の疑問に戻る。
「金曜日はあなたたちもソーウェル侯爵家のパーティーに出ていたわよね」
「はい」
エレナの言葉にジェレミーは頷く。
一昨日の夜はソーウェル侯爵家の次男シリウスの誕生日を祝うパーティーに招かれていた。ソーウェル侯爵家にはエレナの妹が嫁いでいて、シリウスはジェレミーの従弟である。
ジェレミーはダイアナと一緒に参加し、エレナも公爵と夫婦で参加していた。ジェレミーの弟であるライナスもいたし、既に嫁いだ姉のミリアムも夫と共に来ていた。
「そこで何かあったんじゃないかしら?ダイアナの様子に変わりはなかった?」
確かにジェレミーがダイアナとお茶会の前に顔を合わせたのはあのパーティーが最後である。
だけどダイアナの様子に変わりはなかったと思う。
放課後、一度ダイアナを伯爵邸へ送った後ジェレミーも公爵邸に戻って着替えた。
伯爵邸に迎えに行くとドレスアップしたダイアナはとても美しく、熱に浮かされたように褒めちぎるジェレミーにダイアナは恥ずかしそうにしていたけれど、嬉しそうに笑っていた。
馬車に乗ってからも変わった様子はなかった。
パーティーには親族が集まるので少し緊張していたが、マナーレッスンを受け始めて二年経つ今は所作も格段に美しくなり、ミリアムと並んでも見劣りしない。
馬車の中では誕生日プレゼントの一つとしてミリアムと二人で演奏するフルートについて楽しそうに話していた。
フルートはダイアナの特技である。
元々上手かったのだが、フルートの演奏が得意だと知ったエレナが特に力を入れて練習するよう勧めたのだ。
公爵子息のジェレミーは多くのパーティーに招かれる。
それは誕生日パーティーや昇進祝い、長年連れ添った夫妻の結婚記念日等と様々だが、贈り物を持参しなければならない。
それは当然同伴者のダイアナも同じなのだが、アドラム伯爵家はそれ程裕福な家ではない。伯爵夫妻はダイアナを通じて王族や高位貴族と繋がりを持てることを喜んでいても、度々必要となる多額の出費には苦い顔をした。
その資金を公爵家が支援するはできるが、施しが続くのをダイアナは喜ばない。
そこでエレナが考えたのが、贈り物の一つとしてパーティーで演奏することだった。名手の演奏は高価な品物と同等の価値があるのだ。
初めの頃、エレナやミリアムと合奏するのは人脈のないダイアナの演奏に価値を持たせる為だった。
だけど今では皆ダイアナの演奏を心待ちにしている。
元来努力家のダイアナはメキメキと腕を上げ、王女殿下が開く演奏会にも招かれるようになったのだ。
「ダイアナはパーティーでも楽しそうにしていました。何かあったとは……」
思えません、と言い掛けたジェレミーの脳裏にふとダイアナの笑顔が浮かんだ。
帰りの馬車の中で見た笑顔だ。
帰りの馬車の中でもダイアナは変わらず笑っていた。
だけど口数は少なく、いつものような元気がなかったかもしれない。
「………やはり、パーティーで何かあったのかもしれません」
ジェレミーの声が震えた。
そうして最初の疑問に戻る。
「金曜日はあなたたちもソーウェル侯爵家のパーティーに出ていたわよね」
「はい」
エレナの言葉にジェレミーは頷く。
一昨日の夜はソーウェル侯爵家の次男シリウスの誕生日を祝うパーティーに招かれていた。ソーウェル侯爵家にはエレナの妹が嫁いでいて、シリウスはジェレミーの従弟である。
ジェレミーはダイアナと一緒に参加し、エレナも公爵と夫婦で参加していた。ジェレミーの弟であるライナスもいたし、既に嫁いだ姉のミリアムも夫と共に来ていた。
「そこで何かあったんじゃないかしら?ダイアナの様子に変わりはなかった?」
確かにジェレミーがダイアナとお茶会の前に顔を合わせたのはあのパーティーが最後である。
だけどダイアナの様子に変わりはなかったと思う。
放課後、一度ダイアナを伯爵邸へ送った後ジェレミーも公爵邸に戻って着替えた。
伯爵邸に迎えに行くとドレスアップしたダイアナはとても美しく、熱に浮かされたように褒めちぎるジェレミーにダイアナは恥ずかしそうにしていたけれど、嬉しそうに笑っていた。
馬車に乗ってからも変わった様子はなかった。
パーティーには親族が集まるので少し緊張していたが、マナーレッスンを受け始めて二年経つ今は所作も格段に美しくなり、ミリアムと並んでも見劣りしない。
馬車の中では誕生日プレゼントの一つとしてミリアムと二人で演奏するフルートについて楽しそうに話していた。
フルートはダイアナの特技である。
元々上手かったのだが、フルートの演奏が得意だと知ったエレナが特に力を入れて練習するよう勧めたのだ。
公爵子息のジェレミーは多くのパーティーに招かれる。
それは誕生日パーティーや昇進祝い、長年連れ添った夫妻の結婚記念日等と様々だが、贈り物を持参しなければならない。
それは当然同伴者のダイアナも同じなのだが、アドラム伯爵家はそれ程裕福な家ではない。伯爵夫妻はダイアナを通じて王族や高位貴族と繋がりを持てることを喜んでいても、度々必要となる多額の出費には苦い顔をした。
その資金を公爵家が支援するはできるが、施しが続くのをダイアナは喜ばない。
そこでエレナが考えたのが、贈り物の一つとしてパーティーで演奏することだった。名手の演奏は高価な品物と同等の価値があるのだ。
初めの頃、エレナやミリアムと合奏するのは人脈のないダイアナの演奏に価値を持たせる為だった。
だけど今では皆ダイアナの演奏を心待ちにしている。
元来努力家のダイアナはメキメキと腕を上げ、王女殿下が開く演奏会にも招かれるようになったのだ。
「ダイアナはパーティーでも楽しそうにしていました。何かあったとは……」
思えません、と言い掛けたジェレミーの脳裏にふとダイアナの笑顔が浮かんだ。
帰りの馬車の中で見た笑顔だ。
帰りの馬車の中でもダイアナは変わらず笑っていた。
だけど口数は少なく、いつものような元気がなかったかもしれない。
「………やはり、パーティーで何かあったのかもしれません」
ジェレミーの声が震えた。
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