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47.サイン会の日です。
しおりを挟む写真集の当たりとしてつけられていたサイン会の当日になった。まだリンさんとの関係も良好だったとき、リンさんはSNSでサイン会当選を投稿していた。
「藍月大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
リンさんが来てくれるかは、分からないけれど来てくれる他のファンの人たちもいるんだから集中しないと。
辛い気持ちを押し殺して、笑みを浮かべる。裏から出て、ファンのみんなの顔を見回す。が…リンさんの姿は見えなかった。
居ない…か。仕方ないよね。当たったって言ってたから期待してたんだけどなぁ…。サイン会イベントでは、暫く三人で話して、それから一人一人の名前を聞いたりしながらサインをしていった。
ファンの人たちはやはり女の子ばかりだった。その中では、浮いている男の人が一人。初めて見る人だな。普通に格好良い人だ。男のファンは珍しいし、来てくれて嬉しいな。
けど…ファンって感じでもないんだよな。俺達が登場しても表情一切変わらないし。俺達に興味なさそうなんだよね。
ついに彼の順番が来て、目の前にやってくる。
「来てくださってありがとうございます!サインの名前希望はありますか?」
そう聞くと少し考える素振りを見せて、その後「りんや、あー…漢字はまぁいいか…。ひらがなで。りんやでお願いします。」と言う。
りんやって!?リンさん?偶然なわけ…ないよな。この人に話聞いてみたい…。
「あの、司馬咲臨也さんと知り合いですか?」
俺が小声で名前を言えば、彼の表情は驚きに染まる。意味がわからないといった表情から、警戒に変わる。
「え…は?なんでシバのこと知ってんのアンタ。」
「後で話したいです。少し残ってもらうことできますか?」
「あー…はい…。」
残り時間が少なかったので、後で話させてもらうことにして、約束だけ取り付ける。了承してくれたので、とりあえずのことは大丈夫だね。
リンさんの知り合い…。その人のことが気になってしまう。サインが終わった人から出てもらっているので、残りの人ももう少なくなっている。
頑張ろう。リンさんのこと何か聞けるかもしれないし。
_______________
遠野彼方目線
シバに、サイン会に代わりに行ってくれと頼まれて、会場に入る。マジか。周り女しか居ねぇし。はぁ…
めちゃくちゃ目立ってるじゃねぇか…。ファンでもねぇし、男の顔見てても嬉しくないんだけどなぁ。早く帰りてぇ。
トークの時間が終わって、一人一人のサイン会に移っていく。やっとかよ…。アイドルの前に来て、サインで書く名前を聞かれる。
名字…よりは下の名前か?少し考えて、りんやと答える。すると何故か向こうが驚いて、ソイツからシバのフルネームが飛び出す。
は?意味わかんねぇ。なんで天下のアイドル様が一介のファンの名前覚えてんだよ。話したいとか言われるし…。
あー…確実に面倒事だコレ…。巻き込まれたわ。
_______________
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