不良×平凡 オメガバース

おーか

文字の大きさ
40 / 137

39

しおりを挟む




秋夜さんとのこと…考えなきゃって思うけど取り敢えずご飯!
食べないと頭回らないもんね。秋夜さんがキッチンで、料理を作っている背中を眺める。秋夜さん…かっこいい…。はっ!ちがーう!!いや、違わないけど。

あ…一応鳴海に電話しとこう。心配かけちゃうし。ツーコールも鳴らないうちにすぐに出てくれた。

「もしも「かぐちゃーん!!!大丈夫!!?またあの冷酷野郎に連れて行かれたって!?」……うん」

「今どこ!」

「今は寮の部屋にいる。」

「そっかぁ。後で荷物持ってくから!そのときに話聞かせてもらうからね!」

「あ、うん。ありがと、鳴海。あとさ、神谷さん大丈夫かな?」

「ん?凰ちゃん?大丈夫大丈夫!そんなにやわじゃないから!」

「そっか、でも今度謝罪しに行くよ。クラスとか教えてくれる?」

「んー…でもそれって逆効果じゃない?どうせまた怒るよ?あの野郎」

「……たしかに…。秋夜さんも一緒に連れてったら大丈夫かな?」

「うぅん…駄目じゃない?」

「…じゃあ複数人ならいける?」

「そっちのほうが安全かもね。…っていうか遠足の時でいいんじゃない?どうせ同じところ行くんだし、会えるでしょ」

「そっか!ならその時にお詫びしよう。」

「うん、それでいいと思う。取り敢えず凰ちゃんには、かぐちゃんが謝ってたって僕から言っておくから。」

「ありがとう!そうしてもらえると助かる!」

「うん、じゃあまた後でね」

「うん、ありがとう鳴海、またね」

荷物まで持たせるのはちょっと申し訳ないけど…ありがたいな。鳴海いいやつで良かった!

「電話、終わったの?」

「あ、聞いてたんですか?相手は鳴海ですよ。心配かけちゃうと思って。後で荷物持ってきてくれるそうです」

「そう…ご飯食べよっか。」

「はい!いただきます!」

「いただきます」

今日のご飯はグラタンだな!うまい!俺グラタン好きなんだよな。ひとくち食べて顔を上げると、真顔の秋夜さんに見つめられていた。

「美味しいですね!」

「そう…」

「……秋夜さん?」

「うん…」

「ええと…食べないですか?」

「んー…あんまり食欲ない。」

「大丈夫ですか?体調は?」

「平気、だけど…ただ食べる気にならないだけ。」

「俺が作ったら食べますか?」

「作ってくれるの?」 

「食べてくれるなら作りますよ?」

「そっか。なら…最初に食べさせてくれたハンバーグ食べたいかも。」

元気のない秋夜さん。やっぱり心配だよね。ご飯食べないと元気でないし!とにかく食べてくれるなら、すぐに作ってあげよう!

「ちょっと待ってて下さいね!」

「え?食べてからでいいよ」

「いえ!一緒に食べたいじゃないですか!」

「そう?」

「材料、足りなそうですね。取りに行ってきます!」

「香夜、俺も行くからちょっと待ってて」

「はい」

秋夜さんが鍵などを準備しに行くのを見送った。



「香夜ってホント…優しいよね…このままじゃ本当に俺に捕まっちゃうのに。」

香夜に背を向けて、仄暗い笑みを浮かべる。秋夜は人に弱みを見せることなどなかった。けれど今回はわざと香夜にそれを見させて、香夜が側に居ないと駄目なんだと印象づけている。そうすれば、優しい香夜は俺から離れないと知っているから。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

流れる星、どうかお願い

ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる) オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年 高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼 そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ ”要が幸せになりますように” オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ 王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに! 一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが お付き合いください!

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

【完結】この契約に愛なんてないはずだった

なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。 そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。 数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。 身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。 生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。 これはただの契約のはずだった。 愛なんて、最初からあるわけがなかった。 けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。 ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。 これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。

奇跡に祝福を

善奈美
BL
 家族に爪弾きにされていた僕。高等部三学年に進級してすぐ、四神の一つ、西條家の後継者である彼が記憶喪失になった。運命であると僕は知っていたけど、ずっと避けていた。でも、記憶がなくなったことで僕は彼と過ごすことになった。でも、記憶が戻ったら終わり、そんな関係だった。 ※不定期更新になります。

ノエルの結婚

仁茂田もに
BL
オメガのノエルは顔も知らないアルファと結婚することになった。 お相手のヴィンセントは旦那さまの部下で、階級は中尉。東方司令部に勤めているらしい。 生まれ育った帝都を離れ、ノエルはヴィンセントとふたり東部の街で新婚生活を送ることになる。 無表情だが穏やかで優しい帝国軍人(アルファ)×明るいがトラウマ持ちのオメガ 過去につらい経験をしたオメガのノエルが、ヴィンセントと結婚して幸せになる話です。 J.GARDEN58にて本編+書き下ろしで頒布する予定です。 詳しくは後日、活動報告またはXにてご告知します。

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

生まれる前から好きでした。

BL
目立たないよう静かに暮らしてきた高校生の相澤和真の前に、突然現れた年下の容姿端麗な男、三峰汐音。彼には生まれる前からの記憶があり、和真の事を前世で自分が護衛をしていた王女の生まれ変わりなのだと打ち明ける。自分が側に居なかった為に王女が処刑されてしまったと、心に深い傷を負ったまま汐音は何度も生まれ変わりながらもずっと亡き王女の魂を探し求め、やっと見つけたのが和真なのだと説明する。王女の面影を重ねながら和真を一途に慕う汐音に、和真の生活は乱されていく。汐音の出現で和真の唯一の友人である福井奏の様子もどこかおかしい。出生に複雑な事情を抱えていた和真の身に、さらに大手企業の後継者争いまで勃発してきて……。年下男から一途に愛される生まれ変わりラブ。

処理中です...