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しおりを挟むドア前には三人が立っていて、久しぶりに見る皆の姿になんだか安心する。
「待たせてごめん!おはよ!」
「うん、おはよー!かぐちゃん!」
「はよ、大丈夫そうだな。」「おはよ。」
「あ、うん!ご心配おかけしました。でももう元気だし、大丈夫!」
「取り敢えず行こうか?」
「「うん!」」「だな。」
歩いていると、鳴海からの視線を感じる。主に首筋に。いや、きっと気のせい。…心当たりがあり過ぎるけど。取り敢えず教室についてから話すかな。教室に行くまでもすれ違った人から見られてたけど、それは多分秋夜のフェロモンのせいとのことだ。
この間、俺を助けるために秋夜がフェロモンを使って他人をコントロールしたらしいんだよね。オメガやベータはもちろん、自分よりも格の低いアルファを従えることが出来るんだってさ。まぁそれを使い過ぎたせいで、ラットになったらしいんだけど。
教室に入ると、ザッと視線が集まってすぐに逸らされた。…俺と視線を合わせないようにされてるっていうか…。怖がられてる?そんな感じ。
「ねぇ鳴海、なんか俺怖がられてる?」
「ああ、かぐちゃんがっていうより、佐久間さんが怖いんでしょ?」
「…ふーん?」
「まぁかぐちゃんに何かしたらどうなるか分かったんでしょ?それで今までかぐちゃんに嫌がらせとかしてたから怖がってるんだよ。」
「だろうな。今更遅えってのに」
「だねぇ。佐久間さんが把握してないわけ無いじゃんね。」
「そうなの?」
「そう。佐久間さんは如月のこと大事にしてるし。」
「確かに俺にはすごく優しいけど…そうなんだ?」
「そうだよ!!!かぐちゃんがさらわれた時も必死だったし」
「へぇ!そうなんだ!」
「嬉しそうだな、まったく…」
「えへへ!だって…大事に思ってくれてるんだなぁって嬉しくてさ」
「本当に心配したんだからね!!」
「うん、ごめん…それに探すの手伝ってくれたって聞いてる。本当にありがとう!」
「…どういたしまして!もう心配かけないでよね!」「だな。」「だね」
クラス内の空気のピリつきは感じるものの、普通に授業が始まった。何事もなく一時間目が終わって、トイレに行こうと席を立つ。すると後ろからついてきたクラスメイトたちに拉致られる。
仕方無しについていくと、顔を青くした彼らに一斉に頭を下げられる。
えぇ……?なにこれ…なに?この状況。
「「「「ごめんなさい!!」」」」
「今まで嫌なことして悪かった!!謝るから、その、佐久間様に口利きしてくれないか?ちゃんと謝ったって言ってくれるだけでいいんだ!!頼む!」
「「「お願いします」」」
「えぇ…と…なに?俺トイレ行きたいんだけど…用がそれだけならもういいかな?」
「ちゃんと伝えてくれるんだな?」
「まぁ…一応?」
「「「「ありがとう!!」」」」
俺が返事をすれば、うきうきと去っていく。何だったんだ…。はぁ…さっさとトイレ行こう。
「馬鹿だよねぇ。あんな謝罪で佐久間さんが許すわけないじゃんね?茜」
「だろうな、今回は徹底的に潰すって言ってたしな。」
「っていうか、あんな魂胆見え見えの謝罪って…ほんと無いわ。あり得ないよね!?かぐちゃん、なんのことかわかってなさそうだったし。」
「まぁ一応俺からも報告あげとくかな。」
「それがいい。頼んだ藍」
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