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しおりを挟むたまに咲人さんや鳴海や春夜さんやシオンさんと遊んだりして過ごした夏休みが終わった。殆どの時間は秋夜と過ごした。秋夜は色々忙しそうだったけど、それでもいっぱい構ってくれて…うん、楽しかった!
「おはよー!」
「おはよ!かぐちゃん!」
「はよ、如月」「おはよ」
「茜くんと藍くん久しぶり!!元気だった?」
「おう」
「ふっ嘘つきだね、茜。夏バテでダウンしてたじゃん」
「うっせ!言うんじゃねぇ。つーか!お前のせいだろ!!炎天下の中、長時間外に連れ出しやがって!」
「ははっでも楽しかったでしょ?」
「…楽しんでるように見えたかよ?だとしたらテメェの目は腐ってんじゃねぇの?」
「全く素直じゃないなぁ」
「黙れ」
久しぶりに二人の言い合い聞いた!なんかいい!相変わらず良いテンポだな。言い合ってるけど、お互い分かり合ってるって感じがして良いんだよね。
「ふふっ仲良しだね!」
「テメェ、如月…どんな感性してやがんだコラ」
「ん?至って普通だと思うけど…」
「…はぁ…もういい。なんか俺だけ疲れた…」
「なんかごめん?」
「ふふっ最高だよ如月!」
藍くんは只管楽しそうだけど、茜くんは机に突っ伏してしまった。んー…悪いことをしたかな。けど本心を言っただけなんだけどなぁ。
「鳴海は?神谷さんとどっか行った?」
「うん!行ったよ!長野県!すごい涼しくてさ!それにめちゃくちゃ綺麗な所に泊まれたし!」
「へぇ!良かったね!俺達は、俺の実家と秋夜の別荘に行ってきたよ。お土産一応買ってきたけどいる?」
「うん!ありがとー!」
「ありがと」
藍くん達と鳴海に、お土産を手渡す。中身は何の変哲もないお菓子だ。消え物の方がいいだろうし、日持ちしてくれないと困るしで、お菓子くらいしか思いつかなかったので当たり障りのないものを買った。
「藍くんたちは?」
「俺達は、遠出せずに近辺で遊んでた。結構楽しかったよ。」
「この辺ってそんなに色々あるの?」
「まぁ殆どは家に引き篭もってたから、4回くらいしか出かけてないけどね。海とか祭りとかだね」
「へぇ!この辺祭りやってるんだ!」
「知らなかった?まぁしょぼい祭りだからな」
「そうなんだ、1回くらい行ってみたいかも」
「僕も行ったことないな。」
夏休み後特有の少しふわふわとした空気感…それはいつも通りといえばそうだ。けれど、なんだか別のざわめきもある…?久しぶりに友達に会ってテンションが上がっている、というだけでは無いようだ。
「ねぇ、なんかざわついてるけど何かあるの?」
「あぁ…あれね。かぐちゃん、ちょっと耳貸して。………噂によると転校生がいるんだって。それも佐久間秋夜の婚約者を名乗ってるらしい。」
「……」
「…やっぱり知らなかった?」
「うん…」
「大丈夫だよ、かぐちゃんはもう番なんだし。」
「うん…」
秋夜の婚約者…そんな人がやってくる。それを噂程度に聞いただけで俺はこんなにも動揺している。もちろん秋夜を信じていない訳ではない。けれど、俺はβに近いΩで見目も優れている訳ではない。もし完璧なΩが現れたら…その人のほうが秋夜にはお似合いなのかもしれない…そんなことを考えてしまう。
「かぐちゃん…言わないほうが良かったかな…」
「ううん!俺が聞いたんだし…教えてくれてありがと…」
「うん…」
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