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しおりを挟む「ねぇタカミ、明日のお休みは一緒に居てくれるよね?」
タシタシと尻尾を打ちつけながら聞かれたその質問に、はい、と答えるしかなかった俺の情けなさよ…。昨日置いていった事もあって、罪悪感もあったしな。今日はワガママも聞いてやろうという心積もりでいた。
「んで、今日は何する?」
「んー、お出かけも良いかと思ったけど、邪魔されそうだから今日は宿で過ごす!」
「なるほど…?」
「よし!まずくっつく!」
「おお…」
くっつく宣言をしたかと思えば、俺の膝の上に乗ってくる。まぁ別に割といつものことだし良いのだ。コクヨウは筋肉がついているし、背も伸びてきたが別に重いということもないのだ。
ご機嫌に揺れる尻尾は素直で、きっちりとコクヨウの感情を現してくれるので分かりやすくていい。愛すべき尻尾だ。
「おーよしよし」
「んふふ!」
腕に絡まる尻尾。というわけで腰に手を回して支えてあげる。バランス感覚が優れてるから膝から落ちたりする事はないんだが一応な。腰の尻尾の付け根あたりをトントンされるのも好きだからなコクヨウは。
「頭も撫でてー」
「おう」
「…にゃふ…んん…」
「ん、気持ちいいなー。コクヨウ」
「うん…もっと…なでて…」
「おう」
撫でられてふにゃふにゃになってるの久しぶりに見たな。…ということは最近俺はコクヨウのことを撫でてやってないってことだ。これからはちゃんと定期的に撫でてやらないとな。
暫くすると、俺にもたれ掛かった状態で眠ってしまった。随分心地よかったらしいな。少しの間はそのまま膝に乗せていたが、そろそろ飯の時間だ。腹減るし、コクヨウをベッドに寝かせて、俺は飯の準備にかかる。上手くはないが一応簡単なものは出来るからな。
「起きたか?」
「…うん…タカミ…ぎゅーして」
「ん?今日は甘えただな。よしよし」
「んふふ…おはよー」
「おはようコクヨウ。飯出来てるぞ。」
「うん。タカミが作ったの?」
「おう」
「やった!タカミの手料理!」
そんなに美味くないんだが、コクヨウはにこにこと食べてくれた。良かった良かった。俺も食ったが、まぁ、普通だな。肉焼いただけだしな。
「そんで、これからどうする?コクヨウ」
「んー…タカミは何したい?」
「そうだな…体鈍りそうだし、ちょっと剣に触りてぇな。」
「そっか。じゃあ冒険者ギルドで一緒に訓練しよ!僕が強くなったのも見てもらえると思うし!」
「だな。最近見てやれてなかったからな」
「うん!」
コクヨウの剣筋は更に磨かれていた。1度模擬試合をしたが、本気でやらないと負けるところだった。俺…これでもBランクなんだがなぁ…。コクヨウは冒険者として活動し始めたらすぐに俺を追い越しちまいそうだな…。
「んふふ!強くなったでしょ!」
「そうだな…負けるかと思ったぜ。」
「僕…これからも頑張るから…冒険者になったらタカミと活動したい。僕とパーティーを組んでくれますか?」
…俺なんかでいいのか?もっと強い奴と組んだ方がコクヨウの為になんじゃねぇか?だが…コクヨウが俺がいいと望んでくれるなら…。
「…おう。よろしく頼む。コクヨウ」
「…ほんと…に?いいの?やったー!!!」
「ハハッ頼りにしてるぜコクヨウ。」
「うん!僕も頼りにしてるからね。タカミ」
こうして俺はコクヨウと将来の約束を結んだ。
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