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しおりを挟む1日巻いて喜び勇んで帰ってきた僕の目に写ったのは、獣人の冒険者と楽しげに肩を組むタカミの姿だった。僕はタカミだけなのに…タカミは僕以外ともベタベタし過ぎだよ。そんなのこれからは許さない。
「タカミ」
「っ!コクヨウ!!おかえり!」
「ただいま。タカミ」
呼べば駆け寄ってきてくれたタカミに少し優越感を覚える。怪我がないことを確かめるようにぎゅっと抱き締められるのを抱き返す。しかし近づいたタカミから僕以外の香りがする。ささくれだつ気持ちをそのままに、少し乱雑にタカミの手を取る。
「帰るよタカミ」
「お、おう。」
「おい、お前、タカミにベタベタしないで。次は無いから。」
「おー怖い怖い。わかったぜ」
タカミにベタベタしてた奴に釘を差してから、久しぶりの宿に帰ってきた。取り敢えず不快な匂いを落とすのが先だね。
「タカミ、お風呂入るよ。」
「…ああ、わかった…」
僕も冒険から帰ったばかりで、綺麗じゃないからね。一緒に脱衣所に入る。服を脱ぎ捨てて、裸になったけど、振り返ってみればタカミは緊張した面持ちで突っ立っていた。
「…タカミ?僕に脱がせてほしいの?」
「っ!?あ、いや、だ、大丈夫だ。」
「そう?じゃあ早くしてね。先に入ってるから。」
「おう。」
僕が声をかけたので、こちらを見てしまったタカミは僕の裸を見て顔を赤くしていた。ふふっちゃんと僕のこと意識してくれてるみたいで嬉しい。けど…僕が身体を洗い終わってもまだ入ってこないのは遅すぎない?
「タカミー?まだー?」
「あ、おう」
ドアを開けてみればそこには先程と変わらず服に身を包んだままのタカミがいた。
「…やっぱり僕に脱がされたかったんだね。」
「えっ!?あ、いや違…」
「はいはい。脱がせるからじっとしてて。」
「…う…悪い…」
服を脱がせて身体が冷えないうちに風呂場に引き込む。座らせて、湯をかけながら洗ってあげる。素肌に僕の手が触れるたびにぴくんと反応するタカミが可愛い。
「ふふっタカミ、僕に触られるの、緊張するの?」
「…まぁな…」
「…条件、達成したんだから…もうタカミは僕のものだね。」
「おう。お前のもんだ。好きにしろ。」
「うん。大好きだよタカミ。」
【Sランクになったら、俺をコクヨウの好きにしていいぜ?Sランクに上がれたら俺の全てをお前にやる。】
その言葉を信じてずっと我武者羅に頑張ってきた。そしてようやくタカミの全てを手にすることが出来たのだ。絶対にもう離さない。洗い終わって、タカミを前に座らせて、後ろから抱き締める姿勢で湯船に浸かる。
「ふあぁ…お風呂気持ちいいね。」
「そうだな。…けど、近すぎねぇ?」
「んー、そんなことないよ。もっと近付く?」
「いや…このままでいい。」
「遠慮しなくていいのに。タカミは可愛いね。」
「こんなデカくて筋肉質なのが可愛いわけないだろ…。」
「んふふ!タカミって意外と自分に自信ないよね。」
「…そりゃモテたこととかねぇしな。ってかもう怒ってねぇの?」
「あー、うん。タカミについてた匂い取れたし。このあと僕の匂いでいっぱいにするし。」
「…程々に頼む。」
「ふふっ覚悟してね、今まで…3年以上我慢してきたんだもん。もう待たないよ。」
「……」
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