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消しゴム 私
しおりを挟む苦労知らずのお嬢様
そう会社で言われてるのはわかってる
でも私は幸せ
彼がいるから
毎日彼の為に家事をして
彼が仕事に集中できるように尽くせるのが
私の何よりの幸せなの
優也と同棲を始めて半年が過ぎた。
私の時間はすべて優也に注がれた。
裕也が望むならなんでもしてあげたい。
優也が欲しい物すべて与えたい
お金も地位も
あげれる物はすべて・・・
仕事終わり。
ヒールをスニーカーに履き替えて
近所のスーパーへ買い物へ
優也には今日は「パパが家に帰って来るから.今日は実家に泊まる」と言ってある
でもパパはまた急な出張で帰れなくなってしまった
だから今日は優也との家に帰る
きっと寂しいと思ってただろうから
今日は優也の大好物のカレーにしよう。
カートに買い物カゴを乗せ
野菜売り場で玉ねぎを手に取った時だった
スーツの男に声をかけられた
真っ黒なスーツに真っ赤なネクタイ
「アナタ。本当は不幸ですね?」
第一声が予想外すぎて手が止まった
この人は何を言ってるんだろう
私はこんなに幸せだ
変な人はほっといて
早く帰ってカレーを作ろう
私は男を見ないように
カートを再び押した
「試供品の消しゴム!貰ってください!
使い方は簡単。消したい人物を脳に思い浮かべながらその人の名前を書く。フルネームですよ!漢字じゃなくても構いません。
そして
消す・・・」
無視して買い物を続ける私を気にもせず
話しかけつづける男
男は私に反応を求めるのを諦めたのか
肩にかけたトートバックにそっと消しゴムを入れた
「貰うだけタダですから。いらないなら捨ててください」
そう言い放ち男は去っていった
失礼な人・・・
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