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第32話※
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クリスはハイデンの背中を抱きしめながら、ゆっくりと腰を引く。
そして、また奥へと押し入る。その動きは慎重で、優しく、けれどどこまでも深く感じさせられる。
「んっ……ぁ……っ、あ……ぁっ!」
突かれるたびに、ハイデンの身体が跳ねる。
声が、止められない。苦しさと快感の狭間で揺れながら、彼はクリスの名を必死に呼ぶ。
「クリス……っ、もう……や、ばい……っ」
「ああ……気持ちいいか?奥、当たってる……?」
「やっ……あ、そこ……っ!」
奥にある一点を擦られた瞬間、ハイデンの背中がびくりと反る。そこを知っているかのようにクリスはゆっくり、的確に、そこを突き続けた。
「気持ちいいところ、ここだな……?」
「だ、め……っ、そんなの……っ、もう……!」
ハイデンの目尻から、再び涙が零れる。それをクリスが舌で掬い取り、優しく唇を重ねた。
「泣くな……泣いているところを見ると、ちょっと攻めたくなる」
「ば、ふざけ……んぁっ!」
ニヤっと笑いながら答えるクリスに思わず反撃しかけたが、すぐにそれすらも考えられなくなる。
ぐちゅ、ぐちゅ、と水音が響く中、腰の奥で交わる音が二人の息遣いを濃く染めていく。
クリスの動きは、次第に激しさを増していく。ハイデンの腰をしっかりと抱え、奥の奥まで突き上げるように。
「あ、ぁ、あっ、やっ……そ、そこっ……っ、だめ、イッ……!」
「ああ……ハイデン……綺麗だ……お前の全部が、俺を狂わせる」
熱く絡み合い、何度も貫かれるたびにハイデンの理性は溶けていく。
快感に震えながら、腰を引いては、また押し返す――まるでクリスを求めるように。
「もう……だめ、イきそうっ、クリス、っ……!」
「ああ、いいぞ、イって……俺の中で、全部出して」
クリスの手が、ハイデンの前を強く扱く。
その刺激と、奥を擦られる衝撃に、ハイデンは限界を超えた。
「クリス……ぁっ、あぁぁああっ!!」
白濁が跳ね上がる。身体を仰け反らせながら、全身で絶頂を迎える姿が、あまりにも艶やかで。
その締まりに、クリスもまた堪えきれず、唇を噛んだ。
「……く、ハイデン……イく、俺もっ……!」
どくん、と奥で熱が迸る。
自分の中に注がれる感覚に、ハイデンはびくびくと痙攣しながら、快感に身を任せていた。
二人の身体は重なったまま、しばらく動かず――ただ、互いの熱と鼓動を感じていた。
▼ ▼ ▼
激しい熱がゆっくりと鎮まっていく中で二人はしばらく抱き合ったまま動かなかった。外の風が木々を揺らす音だけが、静かな夜に微かに流れている。
クリスは結合を解くと、ハイデンの身体をそっと抱き寄せた。
乱れた息を整えながら、汗に濡れた髪を指で梳き、額に軽く口づける。
「……大丈夫か?」
低く落ち着いた声。
戦場では見せることのない、柔らかい響きだった。
「……ああ、大丈夫……クリスが……優しかったから」
ハイデンはそう答えながら、クリスの胸に頬を寄せた。深く息を吸うと、彼の匂いが胸いっぱいに広がる。
あたたかい――その温度に触れているだけで、自分の中の黒いものが少し薄まったように感じた。
クリスの腕が、ハイデンの背をゆっくり撫でる。その何気ない仕草が心地よくて、安心で――そして、怖かった。
「……クリス」
「ん?」
「もし……僕が、またおかしくなったら……」
言いかけた言葉を、クリスは指でそっと塞いだ。
「なら、何度でも抱きしめる。何度でも引き戻す。お前が戻る場所は、ここだ」
あまりにもまっすぐなその言葉に、胸が締めつけられる。
涙が零れそうになるのを、ハイデンは必死で堪えた。
(……言わないでくれ。そんなふうに優しくされたら……)
クリスは疲弊した身体をベッド代わりの毛皮に横たえ、ハイデンの髪を撫でたまま眠りに落ちていった。その寝息は穏やかで、包み込むような温かさがあった。
ハイデンはしばらく、その胸元に耳を当てていた。
心臓の音は、想像以上に落ち着いていて――それが返って痛かった。
(クリス……ごめん。僕は……)
彼が眠っている間だけ、自分は弱くなれる。けれど、夜明けが来ればまた、己の内側の【それ】が目を覚ましてしまう。
――壊してしまう、次こそ、きっと。
その恐怖が、甘い余韻を静かに侵蝕していく。
そして――ハイデンはそっと身を起こした。
クリスの腕が、名残惜しげに肩から滑り落ちる。その温もりが消えた瞬間、胸の奥に鋭い痛みが走った。
(……これ以上、一緒にはいられない)
そう思うには、あまりにも優しい夜だった。
こんなふうに守られて、誰かの隣で眠れる夜が、あと何度あるのだろう。
あるいは――これが最後なのかもしれない。
ハイデンはそっと息を吐きながら、指先を組む。掌の上に、淡い光がゆらりと揺れる。
(ずっと考えていた。死ぬか、それとも、このまま深い眠りに落ちるかを……死んだら、きっとクリスが悲しむ。けど、自分の意識を封印すれば、もしかしたら――)
数年前から考えていた事。そして、もし、このまま魔力自体が暴走してしまったら、ゲームのようなハイデンになってしまったら、クリスは止められない。
ハイデンは意識を集中させ、自分に魔術をかける。
自分の意識全てを封印するために。
(これでいい。これしか、ないんだ……)
震える手を押さえながら、魔術陣の構成を組み上げていく。
ほんのわずかに手をかけた魔術が、クリスの眠りを深く保ってくれている。
目を覚ますことはない――そう信じたかった。
ハイデンは再度、クリスの顔を見つめる。寝息は安らかで、眉が少しだけ寄っているのが、どこまでもクリスらしかった。
「……ありがとう、クリス、最後まで僕を守ろうとしてくれて」
かすれた声でそう呟いた。届かなくてもいい。
ただ、自分の心のためだけに、言葉にした。
「お前が僕の所に来てくれて、傍にいてくれて……本当に、良かった」
魔術が完成する。ハイデンの体を淡い光が静かに包み込んでいく。
意識が沈み始め――深く、深く、水底へと落ちていくように。
最後に見たのは、クリスの寝顔だった。
(これでいい。これで……)
思考が、感情が、痛みも恐れも、すべてが遠ざかっていく。眠りが全てを覆った時、夜の小屋は再び静寂が残ったのだった。
そして、また奥へと押し入る。その動きは慎重で、優しく、けれどどこまでも深く感じさせられる。
「んっ……ぁ……っ、あ……ぁっ!」
突かれるたびに、ハイデンの身体が跳ねる。
声が、止められない。苦しさと快感の狭間で揺れながら、彼はクリスの名を必死に呼ぶ。
「クリス……っ、もう……や、ばい……っ」
「ああ……気持ちいいか?奥、当たってる……?」
「やっ……あ、そこ……っ!」
奥にある一点を擦られた瞬間、ハイデンの背中がびくりと反る。そこを知っているかのようにクリスはゆっくり、的確に、そこを突き続けた。
「気持ちいいところ、ここだな……?」
「だ、め……っ、そんなの……っ、もう……!」
ハイデンの目尻から、再び涙が零れる。それをクリスが舌で掬い取り、優しく唇を重ねた。
「泣くな……泣いているところを見ると、ちょっと攻めたくなる」
「ば、ふざけ……んぁっ!」
ニヤっと笑いながら答えるクリスに思わず反撃しかけたが、すぐにそれすらも考えられなくなる。
ぐちゅ、ぐちゅ、と水音が響く中、腰の奥で交わる音が二人の息遣いを濃く染めていく。
クリスの動きは、次第に激しさを増していく。ハイデンの腰をしっかりと抱え、奥の奥まで突き上げるように。
「あ、ぁ、あっ、やっ……そ、そこっ……っ、だめ、イッ……!」
「ああ……ハイデン……綺麗だ……お前の全部が、俺を狂わせる」
熱く絡み合い、何度も貫かれるたびにハイデンの理性は溶けていく。
快感に震えながら、腰を引いては、また押し返す――まるでクリスを求めるように。
「もう……だめ、イきそうっ、クリス、っ……!」
「ああ、いいぞ、イって……俺の中で、全部出して」
クリスの手が、ハイデンの前を強く扱く。
その刺激と、奥を擦られる衝撃に、ハイデンは限界を超えた。
「クリス……ぁっ、あぁぁああっ!!」
白濁が跳ね上がる。身体を仰け反らせながら、全身で絶頂を迎える姿が、あまりにも艶やかで。
その締まりに、クリスもまた堪えきれず、唇を噛んだ。
「……く、ハイデン……イく、俺もっ……!」
どくん、と奥で熱が迸る。
自分の中に注がれる感覚に、ハイデンはびくびくと痙攣しながら、快感に身を任せていた。
二人の身体は重なったまま、しばらく動かず――ただ、互いの熱と鼓動を感じていた。
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激しい熱がゆっくりと鎮まっていく中で二人はしばらく抱き合ったまま動かなかった。外の風が木々を揺らす音だけが、静かな夜に微かに流れている。
クリスは結合を解くと、ハイデンの身体をそっと抱き寄せた。
乱れた息を整えながら、汗に濡れた髪を指で梳き、額に軽く口づける。
「……大丈夫か?」
低く落ち着いた声。
戦場では見せることのない、柔らかい響きだった。
「……ああ、大丈夫……クリスが……優しかったから」
ハイデンはそう答えながら、クリスの胸に頬を寄せた。深く息を吸うと、彼の匂いが胸いっぱいに広がる。
あたたかい――その温度に触れているだけで、自分の中の黒いものが少し薄まったように感じた。
クリスの腕が、ハイデンの背をゆっくり撫でる。その何気ない仕草が心地よくて、安心で――そして、怖かった。
「……クリス」
「ん?」
「もし……僕が、またおかしくなったら……」
言いかけた言葉を、クリスは指でそっと塞いだ。
「なら、何度でも抱きしめる。何度でも引き戻す。お前が戻る場所は、ここだ」
あまりにもまっすぐなその言葉に、胸が締めつけられる。
涙が零れそうになるのを、ハイデンは必死で堪えた。
(……言わないでくれ。そんなふうに優しくされたら……)
クリスは疲弊した身体をベッド代わりの毛皮に横たえ、ハイデンの髪を撫でたまま眠りに落ちていった。その寝息は穏やかで、包み込むような温かさがあった。
ハイデンはしばらく、その胸元に耳を当てていた。
心臓の音は、想像以上に落ち着いていて――それが返って痛かった。
(クリス……ごめん。僕は……)
彼が眠っている間だけ、自分は弱くなれる。けれど、夜明けが来ればまた、己の内側の【それ】が目を覚ましてしまう。
――壊してしまう、次こそ、きっと。
その恐怖が、甘い余韻を静かに侵蝕していく。
そして――ハイデンはそっと身を起こした。
クリスの腕が、名残惜しげに肩から滑り落ちる。その温もりが消えた瞬間、胸の奥に鋭い痛みが走った。
(……これ以上、一緒にはいられない)
そう思うには、あまりにも優しい夜だった。
こんなふうに守られて、誰かの隣で眠れる夜が、あと何度あるのだろう。
あるいは――これが最後なのかもしれない。
ハイデンはそっと息を吐きながら、指先を組む。掌の上に、淡い光がゆらりと揺れる。
(ずっと考えていた。死ぬか、それとも、このまま深い眠りに落ちるかを……死んだら、きっとクリスが悲しむ。けど、自分の意識を封印すれば、もしかしたら――)
数年前から考えていた事。そして、もし、このまま魔力自体が暴走してしまったら、ゲームのようなハイデンになってしまったら、クリスは止められない。
ハイデンは意識を集中させ、自分に魔術をかける。
自分の意識全てを封印するために。
(これでいい。これしか、ないんだ……)
震える手を押さえながら、魔術陣の構成を組み上げていく。
ほんのわずかに手をかけた魔術が、クリスの眠りを深く保ってくれている。
目を覚ますことはない――そう信じたかった。
ハイデンは再度、クリスの顔を見つめる。寝息は安らかで、眉が少しだけ寄っているのが、どこまでもクリスらしかった。
「……ありがとう、クリス、最後まで僕を守ろうとしてくれて」
かすれた声でそう呟いた。届かなくてもいい。
ただ、自分の心のためだけに、言葉にした。
「お前が僕の所に来てくれて、傍にいてくれて……本当に、良かった」
魔術が完成する。ハイデンの体を淡い光が静かに包み込んでいく。
意識が沈み始め――深く、深く、水底へと落ちていくように。
最後に見たのは、クリスの寝顔だった。
(これでいい。これで……)
思考が、感情が、痛みも恐れも、すべてが遠ざかっていく。眠りが全てを覆った時、夜の小屋は再び静寂が残ったのだった。
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