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アニエス、グレンに翻弄される
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臭いって言われた!グレン様の馬鹿!
泣きながら走って逃げたけれど
捕まった。
しかも、また逆さ吊りにされた。
何で同じ手にひっかかるの!
馬鹿は私だった。
また、抱き止められたので暴れる。
臭いって言ったクセに密着したらもっと
臭いでしよ!放してよ。
「怖かったんだ。お前、凄く旨そうだから」
「は?」
なんだ?この肉食獣なんか言い始めたぞ。
旨そうって白竜じゃあるまいし。
と思ったら頭を引き寄せられ
口を塞がれた。
え?これ……キス?
混乱しているうちに角度を変えてまた口付
けられる。
今度は半開きの口から舌が入り込んでくる。
舌を絡めとられ吸われ、歯列をなぞられ
遠慮なく口の中を舐め回される。
ぞくぞくと甘い刺激がはしる。
逃げようとグレン様の胸を両手で押すが
びくともしない。だんだん激しくなる
口付けに翻弄される。
「あ、んん……ん……」
流し込まれる唾液と魔力に酔う。
お互いの魔力が交ざり合って満たされる。
気持ちいい……何これ。くらくらする。
息が苦しい。僅かにグレン様の唇が離
れた隙に溺れるように息継ぎをする。
追いかけるようにまた唇が合わさる。
もう一度貪るように口付けるとグレン様の
舌がスルリと出ていった。
今度はリップ音をさせて頬に口付けられる。
まるで慈しむような金の瞳と目が合う。
しばらく見つめ合った。
ぼうっとした頭がハッキリしてくる。
グレン様の顔がまた、近づいて来たところ
で、我にかえる。
いや、いや、何流されてるの私。
両手でグレン様の顔を押さえる。
「なんでキスなんかしてるんですか。
他に好きな人がいるクセに。
カタリナさんと抱き合ってたクセに。
なんでキスするの?グレン様の人でなし!」
泣きながらポカスカ、グレン様の胸を叩く。
なんで失恋した相手にファーストキスを
奪われてるの私。
しかも初めてのキスがこんな濃厚なの
あり得ない。初心者を殺す気ですか。
さすが魔王。やることが鬼畜だ。
「誤解だ。カタリナは確かに元恋人だが、
何年も前に別れている。今日会ったのは
偶然だ。ひどい別れかたをしたから気にな
っていた相手だ。今日、やっと謝ることが
できてスッキリした。もう、関係ない。
俺が好きなのはお前だ。アニエス」
「は?あれだけ避けておいて?」
何言ってるんだこの魔王。私を好きとか
あり得ないないだろう。
あれだけ避けてたクセに。
嘘をついてはいけません。
「さっきも言ったが匂いの件は誤解だ。
アニエスの甘い匂いで欲情して辛い。
うっかり襲いそうだし、下手すると喰らい
殺しそうだ。本当に旨そうな匂いで、
頭がおかしくなりそうだった。
だから避けた。近寄れなかったんだ」
いや、すでにおかしいから。
サラっと喰らい殺しそうだと言ってます。
「前はぜんぜん平気だったじゃないですか。
私が避けまくっていた頃はグイグイ近づい
て来たクセに」
「たぶん、腕輪のせいだと思う。魔力が抑
さえられていたから……それに俺がおかしく
なったのは森で倒れていたアニエスを見つ
けた時から。あのむせ返るような匂いを
嗅いだ後からだ。
瀕死状態で普段とは違う特殊な匂いが出る
ようになったのかもな」
特殊な匂い?くんくん自分を嗅いでみる
けどよく分からん。当たり前か。
「それで今は大丈夫なんですか?」
グレン様がニヤリと笑う。やめて黒豹が
舌舐めずりしているようにしか見えない。
「キスしたら嘘のように楽になった。
もう一度するか?」
私は真っ赤になってぶんぶん首を横に振る。
いえ、もうお腹いっぱいです。
おかまいなく。
そっと地面に降ろされる。さっきのキスで
腰が抜けたみたいでよろけた。
グレン様に軽く支えられる。
跪くグレン様に手を取られそっと
口付けられる。
「詳しくは言えないが、俺は長く生きる
ことができない。……だから本当は、
望んではいけないと分かっている。
俺の身勝手な我が儘だ。それでも、望む。
短い時間しか共にいられないが、俺のもの
になって欲しい。アニエス愛している」
うそ……じゃない?
グレン様も私を愛してる?
熱いものが込み上げてくる。
うん、うれしい。
「私、……も好きです。グレン様」
ポロポロと泣きながら
小さな声でグレン様に告げた途端、
また抱き上げられる。
私を抱いたまま笑顔でくるくる回るグレン
様に見惚れる。
──いや、見惚れている場合じゃない。
まだ、大事な事を言ってない。
「あの、グレン様の生贄の件はなくなりま
した。きっと長生きできますよ」
「は?」
一気にグレン様が険しい顔になる。
私達の周りにグレン様の結界が張られる。
防音に隠密遮蔽効果か。
街中で話しちゃ駄目な訳ね。
「……どういう事だ?そもそも何故俺が生贄
になる事をアニエスが知っている?」
「私、先日、白竜と偶然会いまして」
「偶然、会わないだろう。ふざけるな」
「いえ本当に偶然です。『穴』に落ちたら
白竜の捕らえられている洞窟みたいな所に
跳ばされたんです」
「あの時の……『穴』から森に転移する前と
言う事なのか?あの怪我と魔力枯渇は……」
「はい。白竜ですね。血と魔力を食べられ
ました。私が黒竜の契約者だから全部食べ
ないで残すとポイ捨てされました。
ポイ捨て先があの森です。私の血と魔力で
しばらく保つらしいので
グレン様の生贄の件はなくなりました」
ああ、グレン様が混乱してる。
この後、色々説明した。
姫様に話した事まで。
「どうして王家の血を求める白竜がアニエス
を受け入れて、喰らったんだ?
過去にあった事例では王族でない魔力の強
い者を生贄にしようとして拒絶されている
はずだ。
王族の血しかいらないと防御結界を一時的
に消されて魔物の被害がかなり出た」
「お腹の空いた時に目の前に私がいたからでしょうか?今ならお前でもいいとタイム
セールのような事を言ってましたから」
「お前が黒竜の契約者だからでなく?」
「後から気がついたみたいでしたけど……
食べてみたら黒竜の契約者だった。全部食
べたら怒られると言って私を生かしました
から。白竜と黒竜は知り合いみたいですね」
「……生かした?もう少しで死ぬところ
だったんだぞ。
魔力枯渇と大量出血で俺達が見つけた時も
肩口の傷からの出血が止まらなくて。
そもそも、俺達があの時アニエスを見つけ
ていなければお前は死んでいた。
生かしたなんて言えるか?!」
「うん、まあ。元々死んでもいいと思って
喰われましたから、仕方がないのかも。
助かって幸運みたいな感じかな?」
「今、何て言った?」
「はい?」
あれ、ヤバい?なんか怒らせたみたい。
グ、グレン様、お顔が怖いです。
「元々死んでもいいと思って喰われた?」
「ええ、まあ。あ、あのグレン様?」
金色の瞳がギラギラしてる。
魔力、だだ漏れ……いや、今死にそうです。
グレン様に殺されそうです。
獰猛な笑顔が怖いです。怖いです。
「ふうん。詳しく聞こうか?まずはお仕置き
からだなアニエス?」
──ヒィ~っ何?何?
お仕置きって何??ああ、魔王降臨です!
…………この後、色々されました。
ええイロイロ。エロエロな事をイロイロね。
『もう二度と自分の命を粗末にしない』と
エロ魔王に誓いました。
グレン様の馬鹿。手加減という文字を
ご自分の辞書に加えて下さい。
──この日グレン様と両想いになりました。
ちょっとイロイロ在りましたが幸せです。
泣きながら走って逃げたけれど
捕まった。
しかも、また逆さ吊りにされた。
何で同じ手にひっかかるの!
馬鹿は私だった。
また、抱き止められたので暴れる。
臭いって言ったクセに密着したらもっと
臭いでしよ!放してよ。
「怖かったんだ。お前、凄く旨そうだから」
「は?」
なんだ?この肉食獣なんか言い始めたぞ。
旨そうって白竜じゃあるまいし。
と思ったら頭を引き寄せられ
口を塞がれた。
え?これ……キス?
混乱しているうちに角度を変えてまた口付
けられる。
今度は半開きの口から舌が入り込んでくる。
舌を絡めとられ吸われ、歯列をなぞられ
遠慮なく口の中を舐め回される。
ぞくぞくと甘い刺激がはしる。
逃げようとグレン様の胸を両手で押すが
びくともしない。だんだん激しくなる
口付けに翻弄される。
「あ、んん……ん……」
流し込まれる唾液と魔力に酔う。
お互いの魔力が交ざり合って満たされる。
気持ちいい……何これ。くらくらする。
息が苦しい。僅かにグレン様の唇が離
れた隙に溺れるように息継ぎをする。
追いかけるようにまた唇が合わさる。
もう一度貪るように口付けるとグレン様の
舌がスルリと出ていった。
今度はリップ音をさせて頬に口付けられる。
まるで慈しむような金の瞳と目が合う。
しばらく見つめ合った。
ぼうっとした頭がハッキリしてくる。
グレン様の顔がまた、近づいて来たところ
で、我にかえる。
いや、いや、何流されてるの私。
両手でグレン様の顔を押さえる。
「なんでキスなんかしてるんですか。
他に好きな人がいるクセに。
カタリナさんと抱き合ってたクセに。
なんでキスするの?グレン様の人でなし!」
泣きながらポカスカ、グレン様の胸を叩く。
なんで失恋した相手にファーストキスを
奪われてるの私。
しかも初めてのキスがこんな濃厚なの
あり得ない。初心者を殺す気ですか。
さすが魔王。やることが鬼畜だ。
「誤解だ。カタリナは確かに元恋人だが、
何年も前に別れている。今日会ったのは
偶然だ。ひどい別れかたをしたから気にな
っていた相手だ。今日、やっと謝ることが
できてスッキリした。もう、関係ない。
俺が好きなのはお前だ。アニエス」
「は?あれだけ避けておいて?」
何言ってるんだこの魔王。私を好きとか
あり得ないないだろう。
あれだけ避けてたクセに。
嘘をついてはいけません。
「さっきも言ったが匂いの件は誤解だ。
アニエスの甘い匂いで欲情して辛い。
うっかり襲いそうだし、下手すると喰らい
殺しそうだ。本当に旨そうな匂いで、
頭がおかしくなりそうだった。
だから避けた。近寄れなかったんだ」
いや、すでにおかしいから。
サラっと喰らい殺しそうだと言ってます。
「前はぜんぜん平気だったじゃないですか。
私が避けまくっていた頃はグイグイ近づい
て来たクセに」
「たぶん、腕輪のせいだと思う。魔力が抑
さえられていたから……それに俺がおかしく
なったのは森で倒れていたアニエスを見つ
けた時から。あのむせ返るような匂いを
嗅いだ後からだ。
瀕死状態で普段とは違う特殊な匂いが出る
ようになったのかもな」
特殊な匂い?くんくん自分を嗅いでみる
けどよく分からん。当たり前か。
「それで今は大丈夫なんですか?」
グレン様がニヤリと笑う。やめて黒豹が
舌舐めずりしているようにしか見えない。
「キスしたら嘘のように楽になった。
もう一度するか?」
私は真っ赤になってぶんぶん首を横に振る。
いえ、もうお腹いっぱいです。
おかまいなく。
そっと地面に降ろされる。さっきのキスで
腰が抜けたみたいでよろけた。
グレン様に軽く支えられる。
跪くグレン様に手を取られそっと
口付けられる。
「詳しくは言えないが、俺は長く生きる
ことができない。……だから本当は、
望んではいけないと分かっている。
俺の身勝手な我が儘だ。それでも、望む。
短い時間しか共にいられないが、俺のもの
になって欲しい。アニエス愛している」
うそ……じゃない?
グレン様も私を愛してる?
熱いものが込み上げてくる。
うん、うれしい。
「私、……も好きです。グレン様」
ポロポロと泣きながら
小さな声でグレン様に告げた途端、
また抱き上げられる。
私を抱いたまま笑顔でくるくる回るグレン
様に見惚れる。
──いや、見惚れている場合じゃない。
まだ、大事な事を言ってない。
「あの、グレン様の生贄の件はなくなりま
した。きっと長生きできますよ」
「は?」
一気にグレン様が険しい顔になる。
私達の周りにグレン様の結界が張られる。
防音に隠密遮蔽効果か。
街中で話しちゃ駄目な訳ね。
「……どういう事だ?そもそも何故俺が生贄
になる事をアニエスが知っている?」
「私、先日、白竜と偶然会いまして」
「偶然、会わないだろう。ふざけるな」
「いえ本当に偶然です。『穴』に落ちたら
白竜の捕らえられている洞窟みたいな所に
跳ばされたんです」
「あの時の……『穴』から森に転移する前と
言う事なのか?あの怪我と魔力枯渇は……」
「はい。白竜ですね。血と魔力を食べられ
ました。私が黒竜の契約者だから全部食べ
ないで残すとポイ捨てされました。
ポイ捨て先があの森です。私の血と魔力で
しばらく保つらしいので
グレン様の生贄の件はなくなりました」
ああ、グレン様が混乱してる。
この後、色々説明した。
姫様に話した事まで。
「どうして王家の血を求める白竜がアニエス
を受け入れて、喰らったんだ?
過去にあった事例では王族でない魔力の強
い者を生贄にしようとして拒絶されている
はずだ。
王族の血しかいらないと防御結界を一時的
に消されて魔物の被害がかなり出た」
「お腹の空いた時に目の前に私がいたからでしょうか?今ならお前でもいいとタイム
セールのような事を言ってましたから」
「お前が黒竜の契約者だからでなく?」
「後から気がついたみたいでしたけど……
食べてみたら黒竜の契約者だった。全部食
べたら怒られると言って私を生かしました
から。白竜と黒竜は知り合いみたいですね」
「……生かした?もう少しで死ぬところ
だったんだぞ。
魔力枯渇と大量出血で俺達が見つけた時も
肩口の傷からの出血が止まらなくて。
そもそも、俺達があの時アニエスを見つけ
ていなければお前は死んでいた。
生かしたなんて言えるか?!」
「うん、まあ。元々死んでもいいと思って
喰われましたから、仕方がないのかも。
助かって幸運みたいな感じかな?」
「今、何て言った?」
「はい?」
あれ、ヤバい?なんか怒らせたみたい。
グ、グレン様、お顔が怖いです。
「元々死んでもいいと思って喰われた?」
「ええ、まあ。あ、あのグレン様?」
金色の瞳がギラギラしてる。
魔力、だだ漏れ……いや、今死にそうです。
グレン様に殺されそうです。
獰猛な笑顔が怖いです。怖いです。
「ふうん。詳しく聞こうか?まずはお仕置き
からだなアニエス?」
──ヒィ~っ何?何?
お仕置きって何??ああ、魔王降臨です!
…………この後、色々されました。
ええイロイロ。エロエロな事をイロイロね。
『もう二度と自分の命を粗末にしない』と
エロ魔王に誓いました。
グレン様の馬鹿。手加減という文字を
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──この日グレン様と両想いになりました。
ちょっとイロイロ在りましたが幸せです。
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