【完結済】婚前教育〜使用人たちに気が狂うまで愛されて、子作りの方法を教わらなければならないようです〜

水鏡こうしき@4/13書籍配信開始

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五話 六之宮家の前戯指南(★)

「ええっと……今何と言ったの、誠」
「ですから、お召し物を全て脱いで下さい」
「どういうこと……」

 蕩けかけていた頭が一瞬で正されてしまった。人生で初めてかけられた言葉に、理解が追いつかない。

「それは必要なことなの?」
「はい。まぁ……着衣のまま、という場合もありますが、基本は脱ぎます。お着物が汚れたり、皺にもなりますし」
「そう……」
「それに、肌の接地面が多いほうが心地良いかと」

 言い終えると誠はジャケットを脱ぎ、ネクタイに手を掛けた。

「ま、誠っ!?」
「何でしょうか?」
「あなたも脱ぐの?」
「はい。接地面が多いほうが心地良いですから」

 あっという間に全てを脱ぎ去った誠の肉体を見て、史乃は息を呑んだ。こうも続けて男性の裸体を見た経験などあるはずもなく、大きく開いた口を両手覆い隠した。

「ね、ねぇ誠。これ……これは何?」
「腹筋ですね」
「こ、これは?」
「胸筋です」

 ジェイクのものよりも盛り上がりを見せる誠の腹や胸、それに腕や太股に、史乃の目がきらきらと輝く。初めて目にする筋肉の塊から、目を逸らすことができなくなっていた。

「あっ……ごめんなさい、勝手に……!」
「お嬢様、まずはお脱ぎになって下さい」
「でも……」

 人前で──それも使用人三人の目の前で素肌を晒すなど、華族の娘としては恥じるべき行為であった。

「脱がねば進みませんが……」
「でも……」
「……仕方ありませんね」

 短く息を吐いた誠は、酷く申し訳なさそうな顔で更に史乃との距離を詰める。膝立ちのまま史乃の腰に跨ると、左手だけで史乃の両手首を拘束し、頭の上に持ち上げた。

「え……え? 誠!?」
「失礼します、お嬢様」
「え、あ、いやッ……!」

 誠の右手が史乃の帯に伸びる。するりと解かれた青磁色の帯が寝台に落下した。着物も剥ぎ取られ、徐々に薄着になってゆく。

「待って……自分で……!」
「……」
「や……! そこは自分で……! やだッ! 誠ったら!」

 最後に足袋まで剥ぎ取られ、史乃の白い身体が陽光に照らし出された。上から下までまじまじと見つめられ、顔から火が吹き出しそうであった。

「お美しいです、お嬢様」
「見ないで……! あ……」

 腕の拘束が解かれ、誠の太い腕に上半身が包み込まれる。温かく、おまけに嗅いだこともない男の香りに、不思議と吸い寄せられてしまう。

「準備も整いましたので……前戯を始めさせて頂きます」
「あの誠、私いまいちその……前戯というのがわからないのだけれど」
「……お待ち下さい」
「……ッ!?」

 耳元で囁かれ、史乃の背中に電撃が走る。余韻に浸る間もなく、史乃の耳朶に伸びてきたのは誠の長い舌先だった。

「ひゃっ!?」
「お嬢様、そのまま」
「んぁ……ぁ……!」
 
 耳朶から滑り降りた舌先は、ツツ、と史乃の首筋へ伸びる。子猫のように胸元を舐める大きな体が、少しづつ下へ下へと降りてゆく。

「前戯というのは、挿入する前の戯れ……準備のようなものです」

 誠の腕が解かれ、史乃の裸体が晒される。史乃は慌てて胸の前で両手で交差し、胸元を隠した。

「準備?」
「ええ。互いの体の準備が整わなければ、結びつくことができません」
「具体的には何をするの?」

 誠の前歯が、史乃の細い肩を優しく喰む。滑らかな手のひらは、胸元から腕にかけてを何度も行き来した。どこか誘うような手の動きを目で追うだけで、どくどくと心臓が駆け足になってしまう。その理由を、今この状態の史乃が見つけることは、どうやらできないようだ。

「具体的に……そうですね、互いの体や性器に触れたり、口に含んだり」
「せ、性器を口に含む……?」
「はい。段階は踏みますが」

 先程触れたジェイクの陰茎を思い出す。陰茎の下には陰嚢なるものもついていた。

(アレを口に……?)

 いまいち想像がつかない。史乃が首を捻ったその時、誠の手が史乃の両腕に伸びてきた。抉じ開けられた腕から、たわわな乳房が零れ落ちた。

「あッ! やだ……! ま、誠……!?」
「上から順に触れていきますね」
「え……あッ……ぁ……うそ……」

 誠の両手が、史乃の乳房を包み込む。指先が触れるか触れないかわからぬほどだが、その指先が僅かに乳輪に触れたところで、史乃は腕を閉じて誠を遮った。

「お嬢様?」
「だ……だめ、ここはだめっ……!」
「何故です?」
「な、何故って……」

 三人の眼前に裸体を晒しているだけでも恥ずべき行為だというのに。隠すべき箇所の、一番見られたくない場所に触れられて、無抵抗でいられる筈がない。

「仕方ありませんね。ジェイク、頼む」
「ああ」

 椅子から腰を浮かせたジェイクが、寝台に上がる。史乃の背面に回り込むと、あろうことか彼は史乃の両腕を拘束してしまった。

「え? 何? ジェイク?」
「暴れては駄目ですよ、お嬢様。禄郎まで呼びたくはないでしょう?」

 腕は後ろ手に拘束され、腰の上には両膝をついた誠が跨っているのだ。これ以上恥を晒すことは、流石に耐えられそうもない。

「う……ぅ……あッ……ひぅッ……」

 誠の中指が、史乃の乳輪に円を描くように辿る。次第に立ち上がる中央の尖りに指が触れた刹那、びくんと全身が跳ね上がった。

「お嬢様、いかがですか?」
「い、いかがって……?」
「心地良いか、気持ち良いか、お聞きしております」

 問いかけの直後、誠の指先の動きが早まった。短い爪の先で弾くように弄ばれた乳首は、次第に赤みを帯び始める。

「あッ……あぁッ……はぅ……」
「お嬢様?」
「あ……あ……ぅッ……」

 自ら胸を突き出すように、背中を反らせてしまう。求めていると思われても、仕方がなかったかもしれない。

「そうですか、なるほど。気持ちが良いのですね」
「んああッ!」

 きゅ、と摘みあげられ、堪らず大きな声が溢れる。口を覆いたいというのに、腕は背中で拘束されたままだ。

「次、失礼しますね」

 長い前髪を横に払った誠の顔がどんどん迫ってくる。遂には史乃の胸の前で止まり、そして──

「ふぇ……え……うそ、うそ! あ……あッ……!」
「お嬢様。いい反応です」
「は……はッ……ああ……あッ! んぁッ……!」

 鷲掴みにされ、指の間で溢れた乳首に、誠がいきなり吸い付いたのだ。赤子と見紛う唇や舌の動きに、耐えきれなくなった史乃は思わず視線を視界の外に向けた。

「や……見ないで……」
「……」

 寝台の外。椅子に座った禄郎と目が合ってしまった。椅子から立ち上がらんばかりに前のめりになった彼は、真剣な顔のまま握りしめた右拳で己の股を押さえつけていた。

「あッ……あ……ろく、ろ、見ないで……!」
「お嬢様、こちらに集中して下さい」
「ああッ! やぁんッ! やッ! あッ! だめッ……!」

 ちゅ、と音が出るほど吸い付かれ、頭の中がごちゃごちゃに散らかる。歯を立てて甘噛し始めた誠の手が、無遠慮に腹や太股に触れ始めた。

「あ……んッ、ま……誠……次は……何なの」
「はい。性器に触れようと思います」
「せ……いきって……ねえ、まさかとは思うけど本当にあなた……!」

 誠の両手が史乃の太股の内側を滑り降りてくる。外側に開こうと力が込められるが史乃は頑なで、一向に足を開こうとはしなかった。

「お嬢様?」
「いや……だめよ、絶対……! お願い……!」
「何故そこまで拒むのでしょうか?」
「だって……汚いもの」

 昨晩湯浴みは済ませたが、それにしたって一晩明けている。おまけに無知な史乃にしてみれば、そこは用を足すだけの場所だ。そんなところに触れられるなど、考えただけで涙が出てしまいそうになった。

「汚くありません。お嬢様はお美しいのですから」
「美しくなんて……!」
「ジェイク、頼む」
「任せて」

 己のネクタイを解いたジェイクは、まず史乃の手首を背面で拘束した。そして背中にぴたりと張り付くと、史乃の太股の内側に手を入れ、ぐいと大きく横に押し広げた。

「あ……だめッだめッ! 本当にだめッ! ねぇッ!」

 誠の眼前に、史乃の全開の秘部が晒される。しっとりと濡れた蕾や花弁に、誠の喉がごくりと鳴った。

「お嬢様、ご覧下さい」
「あ……いや……やだぁ……!」
「鏡を見て」
「うッ!」

 誠の手が史乃の顎を掴み、無理矢理正面を向かせる。前を向くことしか許されず、史乃は涙を流しながらも誠が持つ鏡を覗き込んだ。

「あ……こんな……」
「まずはここです」
「あぁッ!」

 誠の親指がぐいと押し上げるのは、秘部の上部にある、鮮やかな紅梅色の蕾だった。

「ここは陰核といいます」
「い……んぁッ……はぅ……う……?」
「違います、陰核です」
「あぁッ……そこだめッ……!」

 言いながら誠が繰り返し陰核を刺激するのだ。優しく円を描くように触れたかと思えば、ぐいと押し込まれ、史乃の頭の中で衝撃が爆ぜた。

「あッあぅッあッ……あぁッ!」
「ほら、膨らんできました。気持ちがいいですね、お嬢様」
「う……うぁ……は、あううううッ!」

 ぴりぴりと腰から下が僅かに痺れる、この感覚は一体なんだろうか。足を閉じたいというのに、閉じるどころか──気がつけば、自ら大きく開いていた。

「次……このあたりは大陰唇と呼ばれます」
「あ……あ……はぁ、う……」
「こうすると、もどかしいですね」

 左右の大陰唇を、誠の指がそっと這う。その中心でヒクつく花弁の合間からは、不思議な蜜がとろとろと溢れ出していた。

「こちらが小陰唇」
「あああ……そこ……だめ……」
「駄目と言われましても……」

 困ったように眉尻を下げる誠の姿は珍しい。あまり見ない彼の表情、それにこの異様な空気に、史乃の胸は激しく上下していた。

「あの、誠」
「はい、何でしょう?」
「その……股が……ズキズキと痛むの、どうして?」
「おお……」

 下がっていた眉が上に跳ね、誠の顔がパッと明るくなった。スッと距離を詰められたかと思えば、耳朶を喰まれ、囁くように彼は言った。

「私を求めて下さっているのですね」
「……!」

 目の前で薄く微笑んだその顔が妖艶すぎて。史乃の口の端からは不思議と涎が滴った。

「さて……では」
「え……何? 何?」
「ここがわかりますか?」

 陰核から真っ直ぐ下がった中央に、何かを求めるようにぱくぱくと空を喰む穴があった。どうやら蜜もここから溢れているようだ。

「ここは膣の入口、膣口です」
「ちつ……こう」
「後程、この中にジェイクが陰茎を挿入致します。射精すると孕みますので、外に出しますが」
「な……え……!?」
「まずは私が指で解します」

 つつ、と陰核から降りてきた三本の太い指が、ぐい──と小陰唇を押し広げる。その中央の中指が、膣口の入口で焦らすように足踏みをしている。

「あ……の、誠」
「はい?」
「もう、鏡は見なくてもいい……?」
「ええ、構いませんよ。お嬢様、指を挿れますね」
「ええ……ッ!? ッ!?」

 鏡が寝台に伏せた刹那、ずぶ──と捩じ込まれる無骨な中指。

「ぃ……あ……は……あ゙……あ゙ッ……!」
「しっかり濡れていて、偉かったですね。痛みはどうですか?」
「だいじょう、ぶ……」
「でしたら少し動かしてみましょうか」

 ゆっくりと抜き差しされる誠の指に、ねっとりとした蜜が纏わりつく。次第に滴り、誠の手首にまで滴った。

「誠……さっきから……ぅぁ……くちゅくちゅと……ッ、あ……何の音……?」
「これはお嬢様の愛液です。膣分泌液とも呼ばれますが、こうやって性的に興奮すると溢れてくるものなのです」

 失禁ではなかったのだとホッと胸を撫で下ろすが、性的興奮という言葉に史乃は眉を寄せた。

「性的……興奮?」
「ええ。簡単に言いますと……気持ちが良いと溢れるのですよ」
「あッ──!?」

 誠の指の動きが早まり、軽快だった水音が次第に濁り始める。泥濘に嵌ったような鈍い音、それに全身を襲う快感に目眩がし始めた。

「お嬢様、指を二本に増やしますね」
「あぁッ! ぅ゙ッ! う、ぐぅ゙ッ……あああッ……!」
「腰が跳ね始めましたね」
「あッ……あッ……あッ! きもち、い……あぅぅ……まこと、これッきもちいいよ……」
「気持ちいいですね」

 腟内を掻き回される度に、じゅぶ──と溢れる愛液。腰が跳ね、それに連なるように太股も震えだし、足の指までもがピン、と開ききった。

「ああああ……あうう……やッ……誠ッ……!」
「いかがなさいました?」
「なんッ……か、へん、へん、変よ……!?」

 体感したことのない快感の波が押し寄せてくる感覚だ。早くその波に飲み込まれたいというのに、この快感を手放すのも惜しいのだ。

「素晴らしいです、お嬢様」
「うううう……あ、あ、あ、ま゙ッ……まっで……!」

 誠の指の動きが早まってゆく。抜き差しされている箇所が熱くて──熱くて──おかしくなってしまいそうで。 

「……いや……いや……あ、あ、あ……あぁぁッ!!」

 体の中で、何かが爆ぜたような──痺れるような大きな快感に、史乃の意識は飛びそうになる。襲ってきた快感の波に飲み込まれ、頭の中が真っ白になってしまった。背中が寝台に吸い寄せられ、ジェイクの膝上へ仰向けに倒れ込んでしまった。

「はッ……はッ……は……なに、いまの……」

 史乃の甘い菓子のような愛らしい瞳が、どろりと蕩け落ちる。それを確認した誠は、満足げに口元を歪めた。

「絶頂に達したのです」
「ぜっちょう……?」
「ああ、こんなに蜜が溢れて」

 大きく開かれた股の間に、身を屈めた誠の顔が接近した。彼の吐息が愛液に触れ、ひんやりとした感覚に思わず腰が小さく跳ねた。

「快感が頂点に達することです。お嬢様、また同じ感覚が来ましたら、イク、とお叫び下さい」
「イク……?」
「ええ」

 なるほど、と頷く間もなく、太股の内側に誠の唇が押し当てられた。

「さてお嬢様……指での指南が終わりましたので、次は口で指南させて頂きます」
「く、口!?」
「こんなにたくさんお濡れになって……やりがいがあります」

 指先に付着した愛液を、誠は史乃に見せつける。指一本一本を舐め、その度に落ちる、ちゅ、と史乃を誘うような音が胸を掻き乱す。

「では、失礼しますね」
「だめ……! ああ……本当に、だめって……誠!」
「ジェイク、足を」
「ああ」

 大きく開かれた秘部は花開き、誠を誘うように艶を増し淫らな色に染まっていた。ごくりと喉を鳴らし、むわりと香る谷の間に誠は舌を伸ばした。

「だめよ、こんなッ……本当に……だめ、ああああッ……あああああッ……」

 熱い。いや、それ以上にこれは。

「ぁ…………あ……きもちい……うあ……は、う、もっと……」

 端ない声だ。快楽だけを求める、ねとねととみっともない、絞り出したような声に自分自身も酔ってしまいそうになる。

「もっと?」
「うえ、うえを……」
「名称を覚えていますか?」
「い……陰核?」

 つん、と突かれたかと思えば、誠はぢゅ──とそこに吸い付いた。ビリビリと腰が痺れ、史乃の首はカクンと後ろに倒れた。

「んあああああッ! ぃ゙……イグッ……!! いグ!! イグぅッ!!」

 史乃が達した瞬間、ジェイクは手を離す。あれだけ拒んでいたというのに、彼女の足はひとりでに大きく開脚し、自ら進んで全てを曝け出しているように見えた。

「あ……あッ……う……」

 凍えるよりも激しく震える史乃の全身を抱きしめた誠は、彼女の胸元に激しく吸い付いた。赤い跡が花を咲かせていることに、史乃の腕の拘束を解くジェイクの顔が少しだけ歪む。

「あ……の、誠……これは……一体……はぁッ……何のために?」
「指姦は膣を濡らして解し、交わる準備を整えるものです」
「準備……?」
「乾いたところにいきなり挿入すると痛いですからね」

 言い終えると誠は、史乃の背に手を添えて彼女の状態を起こす。絶頂の余韻でまだぼんやりとしたままの史乃は、されるがまま腰を折って前のめりにまった。

「次はお嬢様の番です。私の性器にも触れて下さい」
「え……あっ……!」

 不意に目の前に突きつけられた誠の性器に、史乃は驚きたじろいだ。先程ジェイクが見せてくれた状態と同じように立ち上がった陰茎が、誘惑するように史乃のことを真っ直ぐに見つめているのだ。

「さあ、口に含んで。まずは舌先で舐めてみて下さい」
「これを……口に?」
「ええ」

 先端の部分は、ジェイクのものと比べてどうだろうか。ぷっくりと膨らんだ鈴のような薄紅の部分は、光沢があって美味しそうだ。

「口に……」
「嫌ですか?」
「そ……そんなことはないわ、緊張しているだけ」

 恐る恐る顔を近づける。ジェイクのものとは少し違う香りは、史乃の自制心を揺さぶった。

「ん……ぅ」
「そうです……亀頭や鈴口を舐めて下さい」
「きとう?」
「先端の、亀の頭のような部分です」

 言われるがまま舌を這わしていると、先端の小さな穴に辿り着く。どうやらここ鈴口のようで、誠の手が「正解」と言わんばかりに史乃の頭を撫でた。

「なんだか、変な味がするわ」
「これが男の体の味です。覚えてください」
「え……大きくなった……?」

 目の前で直立する肉棒は、固さを増して頭が起き上がったせいか、先程よりもなんとなく太く見えた。血管が浮き上がり、生き物のようにびくびくと動く様は不思議だ。
 
「優しく咥えてみて下さい」
「こ……ふ?」
「そうです。舌の上で……亀頭を転がして……ッ! お嬢様ッ……そうです……!」

 陰茎は、口に含むと腸詰のような触感だった。弾力があって熱い──夢中になって吸い付くと、ぴくんと誠の太股が跳ねた。

「う……あ……はッ……んぅ……!」
「あぁ……良いですね、お嬢様。口を上下に動かして……ッぁ……その調子です」
「んッ……んふ、ぅ……ん……!」
「はッ……ぅ……吸い付けますか?」

 甘えるような誠の声に、史乃はふと顔を上げる。普段の仮面のような表情からは想像もできないほど、誠の顔は蜂蜜のように蕩けていた。

「んうッ……」
「あ゙あッ……!!」
 
 びくんと跳ね上がる誠の腰、それに聞いたこともない甘い声。

(もっと……さっきの声を)

「あ゙……あ゙……お嬢様ッ……あッあッ……気持ちいい……」

 震える声に加虐心が唆られる。吸い付きながら口を上下に這わし、唾液が滴り落ちる。もっと──とも思うが、次第に顎に疲労感を感じてしまった。

「んッはぁ……誠」
「はッ……い……」
「口が疲れてしまった時はどうすればいいの?」
「手で……擦って……」
「こう……?」

 先程まで口に含んでいた部分を右手で握り、上下に動かした。これでも十分気持ちよさそうに啼く誠の表情に、史乃は見惚れていた。

「あの……こっちは触ってもいいの?」
「陰嚢……ですか……?」
「ええ」
「構いません」

 触れると袋のようで、硬くなった陰茎よりも柔らかい。開いている左手の中で転がし、袋の裏側や付け根、陰茎との境目を丹念に撫で回す。

(こちらなら……柔らかいから口に含んでも大丈夫そう)

 吸い寄せられるように顔を沈めた史乃は、陰嚢全体に下から舌を這わせた。瞬間、誠の下肢が大きく跳ね上がる。

「うぅ~ッ!」
「ま、誠!」
「大丈夫です……」
「本当に?」

 顔を伏せたまま何度も頷く誠の様子を伺いながら、史乃は何度も陰嚢を舐め取る。陰茎との境を喰むと、誠の泣き出しそうな声が降りてきて、思わず顔を上げた。

「う……うッ……おじょ……さま、それッ……だ、め……!」
「ご……ごめんなさい!」
「だめ……止めないでください……お願いします、もっと……」

 眉をきつく寄せた誠の、なんと艶っぽいこと。どうしようもなくもどかしく、史乃は懸命に艶の増した陰茎を手で擦った。

「お嬢様ッ……吸って……あ、あ、あぁッ!」 
「んうう?」
「あッ……ああッう……イクッ……!!」
「きゃあッ!?」

 陰茎の先端から溢れた白濁の液に、史乃は思わず手を引っ込める。それでも尚溢れ続ける液と、手に纏わりついたものを見比べていると、落ち着きを取り戻した誠が史乃の手を拭ってくれた。

「これ……何……?」
「これは……ッ……精液です。はぁッ……射精すると、ぅ……陰茎の先から……出るものです」
「射精? どうして射精したの?」
「快感が絶頂に達したのです」
「絶頂……」

 先程自ら味わったあの感覚。思い出すと身震いし、もっと、と自然と体が求めてしまっていた。

「お嬢様、私の役目はここまでです。ここからはジェイクが」

 名残惜しそうな顔のまま頭を下げた誠は、服を纏めると寝台から去っていった。その横で上から順に脱衣を終えたジェイクが、深く頭を下げると寝台に上がってきた。

 ギ、と寝台が軋む。史乃の心臓は、期待と緊張で徐々に駆け足になってゆく。

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