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ランキング終戦
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『では中堅戦を始めます。レディー…………ファイト!』
こんな状況でも通常運転をする機械音のアナウンスは中堅戦の幕を開けた。
『火の加護をもとに…………』
早速、モニターに映っているDクラスの生徒、黒翼族が魔法の詠唱を始めた。
その状況に一瞬サテラは驚くも、にんまりと口角を上げる。
よくもまぁあんな試合を見て戦う気になるものだ。
俺ならすぐに逃げ出してしまいそうな気がする。
『……………………【ファイアボール】!』
黒翼族の女性はそう叫び目の前に小さな炎の玉を出現させる。
「何だあれ?」
「うわッ! びっくりさせないでくださいよ!」
急に隣で口を開いたグレーに俺は驚き、体をはねさせてしまう。
グレーはモニターを見つめながら不思議そうなものを見ているかのように言った。
「流石に先輩でもあれぐらいは知ってるでしょ? 炎初級魔法の【ファイアボール】ですよ」
俺は仕方なく説明した。
しかし、グレーはその説明を聞いても不思議そうな表情を続けている。
そして、それに加わるように後ろから見ていたドラが口をはさんだ。
「あれが魔法? 俺が吐く火より小さいじゃないか」
「ドラはそもそも準魔王級でしょ。ドラと比べたら学生なんて全員赤子だよ」
学生はほぼ全て一段階だ。
そして、先生が二段階である。
中には三段階者が学園にいるという噂も…………
そのため、ドラにとっては子供のお遊び程度にしか見えないのかもしれない。
俺にとってはあんな小さな火でも出せるのなら全員凄いように思うが。
しかし、同じ一段階であるグレーまで何故驚いたような表情を…………
そして、そんな話をしている間にも黒翼族が放った炎の玉がサテラに向かっていく。
そしてそのサテラは…………
『【えいや】!』
そんな可愛らしい声を出しながら腕を前に突き出す。
すると、
サテラの目の前に飛んできている小さな炎と同じ大きさの黒い炎が出現した。
そして、その炎同士は空中で衝突し、
ボンッ!
小さな爆発音をたてて消滅した。
それと同時に発生する爆風によって黒翼族は空中で揺られている。
『……………え!?』
当然、その光景を見た黒翼族の女性は驚いてしまった。
サテラは世界でも両手の指で済むほどしかいない無詠唱の使い手なのだ。
それに、一次形態では断トツの魔力量。
どれだけ長い詠唱をかけて行使した魔法でも【えいや】の一言で相殺される。
まぁ相手もそれを知っていての魔術師の生徒を出してきたのだ。
何か策でもあるのだろう。
しかし、
『じゃあ次は私が…………【ファイアボール】!』
珍しく魔法名を言いながらサテラは魔法を行使する。
すると、
「これだよこれ。これが普通の【ファイアボール】だろ?」
隣にいるグレーが少し嬉しそうな表情で言う。
少しだけ待ってほしい。
……………………は?
『……………………は?』
俺と同じように黒翼族の女性はその光景を見て空中で固まってしまった。
その光景とはサテラの頭上にある【ファイアボール】のことだ。
さて、何に例えようか。
先ほどの黒翼族が行使した【ファイアボール】が石ころだとしよう。
サテラが行使した【ファイアボール】はその千倍をも超える両手で支えないと傾きそうなほど重そうな岩石のような大きさだ。
サテラは両手を上にし、巨大……いや、何というべきだろう。
まぁ化け物じみた【ファイアボール】を両手で支えていた。
そして、その即死魔法と錯覚してしまうような初級魔法をサテラは、
『そりゃ!』
その小さな掛け声とともに黒翼族に向かって振りかざした。
『ギャアアアアアアアアアアアァァァ!』
直撃した黒翼族は断末魔を上げながら跡形もなく消滅し、【ファイアボール】が落とされた場所は綺麗に巨大な穴が出来ていた。
『あれ…………もしかして、これ私…………いやあああぁぁぁ!』
そして、そのやらかした張本人のサテラはゴブくんの説教を食らうことが確定し、断末魔を上げたのだった。
そして、サテラが待合室に戻ってくる。
『勝者。Xクラス!』
機械音のアナウンスが妙な効果音とともに勝敗の宣言をする。
「「「「………………………………」」」」
「今日は反省会は長くなりそうですね」
今年、初めてのランキング戦での勝利。いや、今まで初のランキング戦での勝利を今勝ち取った。
はずなのだが、誰も盛り上がって喜ばない。
なぜならゴブくんという誰よりも恐れられている担任が今、笑顔だからだ。
「私は関係ないの」
そう言って一人、優雅にミーナはソファに座り紅茶を飲んでいる。
この瞬間。誰もが思った。
((((まさか! そこまで先読みして!?))))
あのミーナならあり得る。いや、そうとしか考えられない。
「じゃあ二試合目の作戦を伝えます」
「「「「はい!」」」」
いつもよりキレのいい返事をした俺たちはすぐさまゴブくんの近くまで駆け寄り話を聞き始める。
二試合目でどうにかゴブくんの機嫌を取ろう。その一つの目標のもとに、俺たちは初めてしっかりとした一チームとなったのだった。
こんな状況でも通常運転をする機械音のアナウンスは中堅戦の幕を開けた。
『火の加護をもとに…………』
早速、モニターに映っているDクラスの生徒、黒翼族が魔法の詠唱を始めた。
その状況に一瞬サテラは驚くも、にんまりと口角を上げる。
よくもまぁあんな試合を見て戦う気になるものだ。
俺ならすぐに逃げ出してしまいそうな気がする。
『……………………【ファイアボール】!』
黒翼族の女性はそう叫び目の前に小さな炎の玉を出現させる。
「何だあれ?」
「うわッ! びっくりさせないでくださいよ!」
急に隣で口を開いたグレーに俺は驚き、体をはねさせてしまう。
グレーはモニターを見つめながら不思議そうなものを見ているかのように言った。
「流石に先輩でもあれぐらいは知ってるでしょ? 炎初級魔法の【ファイアボール】ですよ」
俺は仕方なく説明した。
しかし、グレーはその説明を聞いても不思議そうな表情を続けている。
そして、それに加わるように後ろから見ていたドラが口をはさんだ。
「あれが魔法? 俺が吐く火より小さいじゃないか」
「ドラはそもそも準魔王級でしょ。ドラと比べたら学生なんて全員赤子だよ」
学生はほぼ全て一段階だ。
そして、先生が二段階である。
中には三段階者が学園にいるという噂も…………
そのため、ドラにとっては子供のお遊び程度にしか見えないのかもしれない。
俺にとってはあんな小さな火でも出せるのなら全員凄いように思うが。
しかし、同じ一段階であるグレーまで何故驚いたような表情を…………
そして、そんな話をしている間にも黒翼族が放った炎の玉がサテラに向かっていく。
そしてそのサテラは…………
『【えいや】!』
そんな可愛らしい声を出しながら腕を前に突き出す。
すると、
サテラの目の前に飛んできている小さな炎と同じ大きさの黒い炎が出現した。
そして、その炎同士は空中で衝突し、
ボンッ!
小さな爆発音をたてて消滅した。
それと同時に発生する爆風によって黒翼族は空中で揺られている。
『……………え!?』
当然、その光景を見た黒翼族の女性は驚いてしまった。
サテラは世界でも両手の指で済むほどしかいない無詠唱の使い手なのだ。
それに、一次形態では断トツの魔力量。
どれだけ長い詠唱をかけて行使した魔法でも【えいや】の一言で相殺される。
まぁ相手もそれを知っていての魔術師の生徒を出してきたのだ。
何か策でもあるのだろう。
しかし、
『じゃあ次は私が…………【ファイアボール】!』
珍しく魔法名を言いながらサテラは魔法を行使する。
すると、
「これだよこれ。これが普通の【ファイアボール】だろ?」
隣にいるグレーが少し嬉しそうな表情で言う。
少しだけ待ってほしい。
……………………は?
『……………………は?』
俺と同じように黒翼族の女性はその光景を見て空中で固まってしまった。
その光景とはサテラの頭上にある【ファイアボール】のことだ。
さて、何に例えようか。
先ほどの黒翼族が行使した【ファイアボール】が石ころだとしよう。
サテラが行使した【ファイアボール】はその千倍をも超える両手で支えないと傾きそうなほど重そうな岩石のような大きさだ。
サテラは両手を上にし、巨大……いや、何というべきだろう。
まぁ化け物じみた【ファイアボール】を両手で支えていた。
そして、その即死魔法と錯覚してしまうような初級魔法をサテラは、
『そりゃ!』
その小さな掛け声とともに黒翼族に向かって振りかざした。
『ギャアアアアアアアアアアアァァァ!』
直撃した黒翼族は断末魔を上げながら跡形もなく消滅し、【ファイアボール】が落とされた場所は綺麗に巨大な穴が出来ていた。
『あれ…………もしかして、これ私…………いやあああぁぁぁ!』
そして、そのやらかした張本人のサテラはゴブくんの説教を食らうことが確定し、断末魔を上げたのだった。
そして、サテラが待合室に戻ってくる。
『勝者。Xクラス!』
機械音のアナウンスが妙な効果音とともに勝敗の宣言をする。
「「「「………………………………」」」」
「今日は反省会は長くなりそうですね」
今年、初めてのランキング戦での勝利。いや、今まで初のランキング戦での勝利を今勝ち取った。
はずなのだが、誰も盛り上がって喜ばない。
なぜならゴブくんという誰よりも恐れられている担任が今、笑顔だからだ。
「私は関係ないの」
そう言って一人、優雅にミーナはソファに座り紅茶を飲んでいる。
この瞬間。誰もが思った。
((((まさか! そこまで先読みして!?))))
あのミーナならあり得る。いや、そうとしか考えられない。
「じゃあ二試合目の作戦を伝えます」
「「「「はい!」」」」
いつもよりキレのいい返事をした俺たちはすぐさまゴブくんの近くまで駆け寄り話を聞き始める。
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