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ラガーオークの集落

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「着いたぞ。キナ。ここがラガーオークの集落だ」

 キスキルは集落に着くと俺にいう。意外と小さい集落だな。みた感じあまりラガーオーク、キスキルみたいな亜人はあまりいないが

「小さい集落だがあまり気にするな。私達ラガーオークは今メスがおらず絶滅しそうなんだよ。種の絶滅が近いしそれに作物もあまり育たない。だから今は集落の奴らほとんど気が立ってるからひっそりと私の家に向かうぞ」

 俺はキスキルの後についていくと集落にいたラガーオークの1人が

「キスキル!その後ろに連れている人間はなんだ!」

 あっさり俺は見つかる。まぁ顔も隠してないしこんな小さな集落じゃあっさり見つかるだろうな。ミワも俺がラガーオークの1人と別れるさいに背中におんぶで俺が担いでいるからな。

「あ、こいつは森で獲物を狩っている際にベルライト川のあたりで倒れているのを見つけてね。あれの生贄にしようかと」

 あれ?あれとはなんだ?俺はキスキルに聞こうとするとキスキルは俺に小さな声で「話を合わせてくれ」という。

「ほう。お前もやっと乗りきになったか。今まではあんなに嫌がっていたのに。長老様も喜ぶだろうな。去年の生贄は確かお前の弟だったよな。それであんなに生贄に対する考えに反対だったのに」
「・・・仕方ないだろ。多くのものが生き残るためには小さな犠牲は必要。弟も、きっと、きっとわかってくれたろ」

 キスキルは弟という言葉を言う際に拳を強く握りしめていた。
 そのあとキスキルは話していたラガーオークに「ではな」というと俺とキスキルはキスキルの家に向かい大体すぐにキスキルの家に到着する。まぁ小さい集落だからな。

「すまないな。こんな小さな家で。まぁくつろいでくれ」
「集落じたい小さなもんだから気にしてないし助けてくれたのにそんな贅沢は言わないよ。それよりさっきの話、聞かせてくれないか?」

 俺はさっき他のラガーオークと話していた生贄のことを聞くとキスキルが

「・・・なぁ。キナ。この集落を見てどう思った」
「どう思ったって種族の数が少ないくらいかな」

 まぁそうだなとキスキルは言った後に続けて

「実はさっき言ったかもしれんがラガーオークは絶滅の危機だ。まずメスがいない。なので子供を作れない。このメスがいない理由わかるか?」
「・・・まさか生贄か?」

 俺はキスキルに言うとキスキルは「ご名答と」拍手しながら言った。
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