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その3

3−5

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 お風呂が出来上がるまでの間、私は勧められるままビールを飲み、岡崎さんはお茶を飲んだ。

「岡崎さんは飲まないんですか」

「姐さんを送らないといけませんからね」

「・・・そうか。タクシーを頼んだら赤字ですね。すいません、我慢してくださいね」

「もちろんです。あ、そろそろいいみたいですよ。それじゃお願いしますか」

「はい」私はグラスをシンクに運んでから奥に向かった。

 岡崎さんはバスルームのドアを開けて、浴槽の湯の量を確認していた。
 私は彼の方から首を伸ばして、
「へえ。なんとか二人入れますね」と言った。

「狭くてすいません」

「いえいえ。私、スリムですから」
 なんて笑わせてから、それではと岡崎さんの服を脱がせ始めたわ。

「胸とかしっかりされてますね。鍛えてるんですか?」

「少しだけね。無理はしないんです。椅子に手をかけて腕立て伏せを少しだけ。それだけなんです」

 そんなことを聞いてる間に、パンツを脱がせる番になった。私は気にしない顔でズルっとパンツを引き下ろしたわ。
 ぶるんっと飛び出てきたものを、しばらくじっと見つめた。と言っても特別変なカタチだとか大きいとかじゃないの。見られると興奮するってあびこさんが言ったのを思い出しただけ。岡崎さんは気恥ずかしい顔をして私を見たけれど何も言わなかったし、あそこも変化しなかったわ。

 私は立ち上がると、
「それじゃ私も」と自分の服を脱ぎ始めた。

 二人して湯船に浸かると大量のお湯が溢れ出た。
「あんまりスリムじゃなかったですねえ」私はそう言って笑った。

 お湯に浸かりながら、湯船から出て身体を洗いながら、私は岡崎さんの話しを聞いた。
 引退するまではクリーニング会社を経営していたこと。
 何人かの女性社員と関係を持ったこと。
 奥さんはずっと前から知ってたけれど、別れたのは会社を息子に渡した十年前だったこと。

「男の人は駄目ですねえ。でも仕事をバリバリやる人はそっちの方も元気なの、仕方ないんでしょうね」

「そうだなあ。仕事も女も好きだったなあ。だから今でも姐さんみたいな可愛い人に身体を洗ってもらえてるんだけどな」

 バスルームを出て、バスタオルで二人の身体の水気を拭き取る間、岡崎さんは私の肩まわりから乳房、弛んだお腹まわりを楽しそうに眺めていた。私はなんだか恥ずかしくなって、
「あんまり見ないでくださいね~」
 うつ向いたままの肉茄子をタオルでちょんと突っついた。


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