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一章
余裕
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アーテルの咆哮で動きが止まった敵を相手に、初手は僕の魔法をブチかました。今の所身体強化と武器に魔法を付与する程度しか魔力を消費していないので、ほぼ満タンに近い。
(火の精霊よ、焼き尽くせ)
精霊に命じながら、僕は二本の戟の切っ先を魔物の集団に向けた。そしてその切っ先から炎が螺旋状になって噴き出していく。火炎放射の魔法だ。
目に見える範囲の魔物は火だるまになって息絶えたが、魔法から逃れた者や、新たに下層から上がってくる者達であっという間に地下一階層のエリアは混戦になってしまう。
「ふん、さっきの雑魚共では準備運動にもならなかったのでな!」
アーテルは嬉々としてオークの群れに飛び込んで行く。
「本気を出せばこんな虫けらなぞ一瞬なのですが、面倒な事です」
あくまでも人間のフリをしているノワールにとっては本当に面倒な事だと思うけど、それでも僕を立てて肉弾戦を繰り広げてくれる。
「それにしても、数の力っていうのは侮れないね」
オークを双戟で吹き飛ばしながら、僕は誰となくそう呟いた。
無限に湧き出るが如くに下層から押し寄せてくる魔物の大軍に、大きな範囲魔法を放つ時間が稼げない。ゆえに乱戦になってしまう。
このままでは消耗戦になってしまうよね。体力が尽きてしまえば僕達の負けだ。そうなる前に闇属性の力を使うけど。
「みんな伏せて!」
その時入口の方から声がした。僕達三人は咄嗟に地面に伏せた。直後、頭上を一陣の風が吹き抜けたような感触。
更に駆け込んで来る二人分の足音。
「加勢に来たぜ!」
「あたしだってやれるんだから!」
顔を上げて見れば、吹き抜けた風は魔法だったのか、切り刻まれた魔物の死骸が一面に広がっていた。サマンサギルド長の風魔法か!
すごいな。これがゴールドランクの魔法……僕には四大属性の魔法でここまでの威力は出せない。
そして後から飛び込んできたイヴァン副ギルド長とデライラが、剣を振りかざして尚も下層から上がってくる魔物達と交戦に入った。
それに続くようにノワール達も立ち上がり戦線に復帰する。
「それにしても凄い魔物の死骸の数ね。これをたった三人でやったというのも信じ難いのだけれど……ふう」
先程の大出力魔法でだいぶ消耗したのか、サマンサギルド長は額に汗を浮かべながら呼吸を整えていた。
「ギルド長、見たものは信じましょうよ」
「……そうよね。ショーン、少しの間私を護衛してくれる?」
サマンサギルド長が、デライラが足下に置いていったマジックバッグを拾いながらそう言った。
「護衛ですか?」
「そう、護衛。私の魔力が回復するまで、この死骸を回収するから、その間、しっかと護衛する事」
「なるほど、了解です」
この状況で魔物の回収とは、さすがにギルド長ともなると強かだよね。
「指名依頼でスタンピードだなんて、侯爵からたっぷりとふんだくらないと!」
そう言いながら手早くマジックバッグに詰め込んでいくサマンサギルド長の笑顔はちょっと怖かった。
前方で大暴れしているアーテルや、粛々と敵を蹴り飛ばしているノワールの事は心配していないけど、イヴァン副ギルド長やデライラの事を気に掛けてみる。
オークを相手に危なげない立ち回りをしているデライラや、更に下層から上がって来たと思われるリザードマンの硬い鱗を物ともせずに斬り捨てるイヴァン副ギルド長の姿が見える。どうやら僕のバフは効いているらしい。
取り敢えず、向こうの心配はいらなそうなので、せっせと魔物の死骸を拾集めているサマンサギルド長の護衛に専念しよう。
いかにノワールとアーテルがいるとは言え、本来の力を隠しながらの縛りプレイだ。一撃で広範囲の敵を屠るような技は使えないため、網の目を潜り抜けてくる敵はいる。
そういう敵には距離を詰められる前に風魔法を飛ばして切断したり、土魔法でバリケードを作ったり、火魔法で牽制したり。とにかく接近されない戦法を取った。
近くで戦うと視界が狭くなってしまうので、なるべく距離を取って広範囲を見渡しながら戦う。この数の敵と戦うのに、死角を作るのは命取りだ。
「凄いわね。涼しい顔をして……魔力は底なし?」
マジックバッグにひょいひょいと魔物を詰め込みながら、恨めしそうにそう語るサマンサギルド長の姿はシュールそのもの。
「ギルド長の魔力が回復したら代わっていただきたいんですけどね」
「あら、年寄りに働かせる気?」
「いえいえ、ギルド長はまだまだお若くていらっしゃいますよ」
とまあ、こんな軽口を叩けるくらいには余裕がある。ところが、その会話がイヴァン副ギルド長に聞こえていたらしい。
「コラァ、年増女口説いてる暇あったらコッチ手伝えや! おわっ!? あっつ! やめ! 焼ける! 焼けるって!」
「ふふ……ふふふ……年増で悪かったわね。ショーン? 悪いけど、あそこで頑張ってるロートルと代わってくれるかしら?」
ふと視線を横に向けると、モノクルの奥で据わった目を輝かせながら、イヴァン副ギルド長を巻き込む勢いで火魔法を叩き込んでいるサマンサギルド長の姿があった。
やだこわい。
(火の精霊よ、焼き尽くせ)
精霊に命じながら、僕は二本の戟の切っ先を魔物の集団に向けた。そしてその切っ先から炎が螺旋状になって噴き出していく。火炎放射の魔法だ。
目に見える範囲の魔物は火だるまになって息絶えたが、魔法から逃れた者や、新たに下層から上がってくる者達であっという間に地下一階層のエリアは混戦になってしまう。
「ふん、さっきの雑魚共では準備運動にもならなかったのでな!」
アーテルは嬉々としてオークの群れに飛び込んで行く。
「本気を出せばこんな虫けらなぞ一瞬なのですが、面倒な事です」
あくまでも人間のフリをしているノワールにとっては本当に面倒な事だと思うけど、それでも僕を立てて肉弾戦を繰り広げてくれる。
「それにしても、数の力っていうのは侮れないね」
オークを双戟で吹き飛ばしながら、僕は誰となくそう呟いた。
無限に湧き出るが如くに下層から押し寄せてくる魔物の大軍に、大きな範囲魔法を放つ時間が稼げない。ゆえに乱戦になってしまう。
このままでは消耗戦になってしまうよね。体力が尽きてしまえば僕達の負けだ。そうなる前に闇属性の力を使うけど。
「みんな伏せて!」
その時入口の方から声がした。僕達三人は咄嗟に地面に伏せた。直後、頭上を一陣の風が吹き抜けたような感触。
更に駆け込んで来る二人分の足音。
「加勢に来たぜ!」
「あたしだってやれるんだから!」
顔を上げて見れば、吹き抜けた風は魔法だったのか、切り刻まれた魔物の死骸が一面に広がっていた。サマンサギルド長の風魔法か!
すごいな。これがゴールドランクの魔法……僕には四大属性の魔法でここまでの威力は出せない。
そして後から飛び込んできたイヴァン副ギルド長とデライラが、剣を振りかざして尚も下層から上がってくる魔物達と交戦に入った。
それに続くようにノワール達も立ち上がり戦線に復帰する。
「それにしても凄い魔物の死骸の数ね。これをたった三人でやったというのも信じ難いのだけれど……ふう」
先程の大出力魔法でだいぶ消耗したのか、サマンサギルド長は額に汗を浮かべながら呼吸を整えていた。
「ギルド長、見たものは信じましょうよ」
「……そうよね。ショーン、少しの間私を護衛してくれる?」
サマンサギルド長が、デライラが足下に置いていったマジックバッグを拾いながらそう言った。
「護衛ですか?」
「そう、護衛。私の魔力が回復するまで、この死骸を回収するから、その間、しっかと護衛する事」
「なるほど、了解です」
この状況で魔物の回収とは、さすがにギルド長ともなると強かだよね。
「指名依頼でスタンピードだなんて、侯爵からたっぷりとふんだくらないと!」
そう言いながら手早くマジックバッグに詰め込んでいくサマンサギルド長の笑顔はちょっと怖かった。
前方で大暴れしているアーテルや、粛々と敵を蹴り飛ばしているノワールの事は心配していないけど、イヴァン副ギルド長やデライラの事を気に掛けてみる。
オークを相手に危なげない立ち回りをしているデライラや、更に下層から上がって来たと思われるリザードマンの硬い鱗を物ともせずに斬り捨てるイヴァン副ギルド長の姿が見える。どうやら僕のバフは効いているらしい。
取り敢えず、向こうの心配はいらなそうなので、せっせと魔物の死骸を拾集めているサマンサギルド長の護衛に専念しよう。
いかにノワールとアーテルがいるとは言え、本来の力を隠しながらの縛りプレイだ。一撃で広範囲の敵を屠るような技は使えないため、網の目を潜り抜けてくる敵はいる。
そういう敵には距離を詰められる前に風魔法を飛ばして切断したり、土魔法でバリケードを作ったり、火魔法で牽制したり。とにかく接近されない戦法を取った。
近くで戦うと視界が狭くなってしまうので、なるべく距離を取って広範囲を見渡しながら戦う。この数の敵と戦うのに、死角を作るのは命取りだ。
「凄いわね。涼しい顔をして……魔力は底なし?」
マジックバッグにひょいひょいと魔物を詰め込みながら、恨めしそうにそう語るサマンサギルド長の姿はシュールそのもの。
「ギルド長の魔力が回復したら代わっていただきたいんですけどね」
「あら、年寄りに働かせる気?」
「いえいえ、ギルド長はまだまだお若くていらっしゃいますよ」
とまあ、こんな軽口を叩けるくらいには余裕がある。ところが、その会話がイヴァン副ギルド長に聞こえていたらしい。
「コラァ、年増女口説いてる暇あったらコッチ手伝えや! おわっ!? あっつ! やめ! 焼ける! 焼けるって!」
「ふふ……ふふふ……年増で悪かったわね。ショーン? 悪いけど、あそこで頑張ってるロートルと代わってくれるかしら?」
ふと視線を横に向けると、モノクルの奥で据わった目を輝かせながら、イヴァン副ギルド長を巻き込む勢いで火魔法を叩き込んでいるサマンサギルド長の姿があった。
やだこわい。
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