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一章
ギルド長の苦悩(第三者視点)
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「なあおい、お前は何か変わった事はねえか?」
イヴァンが襲ってくるリザードマンの首を斬り落としながら、傍らで魔力の回復を待ちながら魔物の死骸回収を続けているサマンサに語り掛ける。
「私は特に何も……いえ、疲れにくいとでも言ったらいいかしら? 言われてみればそんな感じがするかもってくらいね」
「そうか」
イヴァンはサマンサの答えに頷きながら、もう一体のリザードマンの尻尾の攻撃を跳躍で躱し、そのまま大剣を振り下ろす。受けようとしたリザードマンのバックラーごと、脳天から真っ二つにした。
「俺はビンビンに感じてるぜ? パワーもスピードもスタミナも、現役の頃の比じゃねえ」
更にもう一体、リザードマンの火炎放射を剣を振るった風圧だけで蹴散らし、予想外の事態に驚いているリザードマンを逆袈裟に両断した。
「こんな芸当も昔は出来なかった訳じゃねえが、今現在の俺の力じゃ難しいだろうな」
「じゃあやっぱり、ショーンのバフが効いているって事?」
「ああ。しかもとびきり強力なやつだ」
そう言ってイヴァンはデライラに目を向けた。その視線をサマンサも追う。その先で彼女は二体のオークを相手に互角の戦いを繰り広げていた。
「デライラ自身が言っていたんだが……本来の実力じゃあオーク一体にすら敵わないって言ってたぜ?」
「……」
(ウィッチの私にはあまり実感できなかったけれど、ただそこにいるだけでも周囲の人間の能力が跳ねあがるなんて、貴族や軍部に知れたら大事になるわね。特にグリペン侯爵は……)
ショーンの特殊なスキルが、使いようによってはとんでもない威力を発揮する事に思い当たったサマンサは思い悩む。
グリペン侯爵がこのダンジョン攻略に指名依頼を出したのは、恐らくダンジョンを潰して鉱山を復活させたいとの思惑からだ。侯爵としても今回の指名依頼でダンジョンを潰せるとは考えていないが、戦力評価は必要だ。主にそれが目的の指名依頼であると考えている。
この鉱山に価値を見出している、つまり鉱物資源を欲しているという事は、かなりきな臭い事案を抱えているであろう事は容易に察する事が出来るだろう。
隣国との紛争か、あるいは内乱か、それとも謀反か。その詳細を一般人に簡単に尻尾を掴ませるほど侯爵が愚かではない。
それでも、このダンジョンを潰したい思惑を匂わせる事で領民には緊張感が走る事になる。隣国と接しており、しかも近隣にダンジョンがあるこの侯爵領は、良くも悪くもそういった空気に敏感であり、緊張感はきっちりと備えをする事に通ずる。
そんな状況でショーンの能力が露見すれば、侯爵は必ず彼を取り込もうとするだろう。
問題は、ショーンがそれを望んでいるかどうかだ。
しかし、スタンピードが起こってしまった事により状況は一変した。ここで自分達が引けば、街に魔物の大軍が押し寄せるだろう。否、自分達がここで踏ん張ったとしても恐らく結果は変わるまい。物量に押し負けて全員やられてしまうのが関の山だ。
「実はよ、俺はその特殊なスキルってヤツを実感してみたくてな。ヤツのパーティに個人的に依頼を出そうと思ってたんだ」
「は?」
そんなサマンサの苦悩を余所に、どこまでも能天気なイヴァンがそんな事を言う。
「なに、大した事じゃねえよ。俺を臨時パーティに入れてもらって、ちょっと一狩りしてくれってだけのつもりだったんだ。そこへ侯爵サマから指名依頼が来たって訳だ」
「……」
黙って話の続きを聞くという空気を醸し出すサマンサの様子を見て、イヴァンが続ける。
「普通ならこの人数でスタンピードを止めるとか、絶対無理だろ? けどさ、実際にはあり得ない数の魔物をあり得ない人数で蹂躙してる。俺ぁ、このままダンジョン制覇しちまうんじゃねえかって思ってるぜ?」
「そう、かも知れないわね」
サマンサもイヴァンの言葉を聞いて、スタンピードを目の当たりにしながら一切の恐れも焦りも感じていない事に気付く。
しかし、これは賭けだ。イヴァンの言う通り、ショーンの能力に助けられた自分達がスタンピードを鎮め、ダンジョンを制圧すれば丸く収まるかと言えばそうでもない。たった六人でそれを成し遂げてしまえば、英雄扱いされてしまうのは間違いないし、この中の誰かが人身御供として貴族や王家に召されるのは目に見えている。
十中八九ショーンとそのパーティだろうが。
だからと言ってここで撤退するという選択肢も取る事は出来なかった。街に戻って迎撃態勢を整えている間に魔物達は襲ってくるだろう。少なくない犠牲者も出るはずだ。
「結局、やるしかないのよね」
(ショーンには気の毒だけど、あなたの力が侯爵の耳に入るのはもう既定路線。もっとも、彼が栄達を望むのなら悪い話でもないんだけど……)
サマンサは冒険者ギルドの長として、ショーン個人の事情よりも領民の命を取った。そして何よりもこの場を生き残る事が優先である事を再認識し、気を引き締めるのだった。
イヴァンが襲ってくるリザードマンの首を斬り落としながら、傍らで魔力の回復を待ちながら魔物の死骸回収を続けているサマンサに語り掛ける。
「私は特に何も……いえ、疲れにくいとでも言ったらいいかしら? 言われてみればそんな感じがするかもってくらいね」
「そうか」
イヴァンはサマンサの答えに頷きながら、もう一体のリザードマンの尻尾の攻撃を跳躍で躱し、そのまま大剣を振り下ろす。受けようとしたリザードマンのバックラーごと、脳天から真っ二つにした。
「俺はビンビンに感じてるぜ? パワーもスピードもスタミナも、現役の頃の比じゃねえ」
更にもう一体、リザードマンの火炎放射を剣を振るった風圧だけで蹴散らし、予想外の事態に驚いているリザードマンを逆袈裟に両断した。
「こんな芸当も昔は出来なかった訳じゃねえが、今現在の俺の力じゃ難しいだろうな」
「じゃあやっぱり、ショーンのバフが効いているって事?」
「ああ。しかもとびきり強力なやつだ」
そう言ってイヴァンはデライラに目を向けた。その視線をサマンサも追う。その先で彼女は二体のオークを相手に互角の戦いを繰り広げていた。
「デライラ自身が言っていたんだが……本来の実力じゃあオーク一体にすら敵わないって言ってたぜ?」
「……」
(ウィッチの私にはあまり実感できなかったけれど、ただそこにいるだけでも周囲の人間の能力が跳ねあがるなんて、貴族や軍部に知れたら大事になるわね。特にグリペン侯爵は……)
ショーンの特殊なスキルが、使いようによってはとんでもない威力を発揮する事に思い当たったサマンサは思い悩む。
グリペン侯爵がこのダンジョン攻略に指名依頼を出したのは、恐らくダンジョンを潰して鉱山を復活させたいとの思惑からだ。侯爵としても今回の指名依頼でダンジョンを潰せるとは考えていないが、戦力評価は必要だ。主にそれが目的の指名依頼であると考えている。
この鉱山に価値を見出している、つまり鉱物資源を欲しているという事は、かなりきな臭い事案を抱えているであろう事は容易に察する事が出来るだろう。
隣国との紛争か、あるいは内乱か、それとも謀反か。その詳細を一般人に簡単に尻尾を掴ませるほど侯爵が愚かではない。
それでも、このダンジョンを潰したい思惑を匂わせる事で領民には緊張感が走る事になる。隣国と接しており、しかも近隣にダンジョンがあるこの侯爵領は、良くも悪くもそういった空気に敏感であり、緊張感はきっちりと備えをする事に通ずる。
そんな状況でショーンの能力が露見すれば、侯爵は必ず彼を取り込もうとするだろう。
問題は、ショーンがそれを望んでいるかどうかだ。
しかし、スタンピードが起こってしまった事により状況は一変した。ここで自分達が引けば、街に魔物の大軍が押し寄せるだろう。否、自分達がここで踏ん張ったとしても恐らく結果は変わるまい。物量に押し負けて全員やられてしまうのが関の山だ。
「実はよ、俺はその特殊なスキルってヤツを実感してみたくてな。ヤツのパーティに個人的に依頼を出そうと思ってたんだ」
「は?」
そんなサマンサの苦悩を余所に、どこまでも能天気なイヴァンがそんな事を言う。
「なに、大した事じゃねえよ。俺を臨時パーティに入れてもらって、ちょっと一狩りしてくれってだけのつもりだったんだ。そこへ侯爵サマから指名依頼が来たって訳だ」
「……」
黙って話の続きを聞くという空気を醸し出すサマンサの様子を見て、イヴァンが続ける。
「普通ならこの人数でスタンピードを止めるとか、絶対無理だろ? けどさ、実際にはあり得ない数の魔物をあり得ない人数で蹂躙してる。俺ぁ、このままダンジョン制覇しちまうんじゃねえかって思ってるぜ?」
「そう、かも知れないわね」
サマンサもイヴァンの言葉を聞いて、スタンピードを目の当たりにしながら一切の恐れも焦りも感じていない事に気付く。
しかし、これは賭けだ。イヴァンの言う通り、ショーンの能力に助けられた自分達がスタンピードを鎮め、ダンジョンを制圧すれば丸く収まるかと言えばそうでもない。たった六人でそれを成し遂げてしまえば、英雄扱いされてしまうのは間違いないし、この中の誰かが人身御供として貴族や王家に召されるのは目に見えている。
十中八九ショーンとそのパーティだろうが。
だからと言ってここで撤退するという選択肢も取る事は出来なかった。街に戻って迎撃態勢を整えている間に魔物達は襲ってくるだろう。少なくない犠牲者も出るはずだ。
「結局、やるしかないのよね」
(ショーンには気の毒だけど、あなたの力が侯爵の耳に入るのはもう既定路線。もっとも、彼が栄達を望むのなら悪い話でもないんだけど……)
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