115 / 206
三章
ユーイング再び
しおりを挟む
冒険者ギルドルーバー本部に出かける旨を、宿の人にデライラ達が戻ったら伝えるよう伝言を頼み、待たせていた受付のお姉さんと共に出かける。
宿とギルド本部は近いので、すぐに着く。世間話をするほどの時間も無かったけど、初めてお姉さんが名乗ってくれた。
「そう言えば自己紹介がまだでしたね。私はミゼットと申します。十九歳、独身です!」
「あ、ハイ……僕はショーンです。こっちがノワール、そしてアーテルです」
独身の件でちょっと語気が強まった気がしたけど、とりあえず僕達も自己紹介しておく。それに合わせてノワールとアーテルがペコリと会釈をした。
「ええ、お名前だけは王都でも聞き及んでいたのですがね。まさかこんなにお若い方とは思いませんでした。本部には中々お若い方っていらっしゃらないんですよ~」
彼女はそう言ってコロコロと笑う。そうしているうちにギルド本部に到着。そのままミゼットさんに引率されて中に入り、前回ユーイングさんと会った部屋へと案内された。
「中でグランドマスターがお待ちです。では、またいつかごゆっくりお話させて下さいね」
「はい、わざわざありがとうございました」
ミゼットさんと軽く一言交わした後、ドアをノックして室内に入ると、ユーイングさんが前と同じようなジャケットを着崩した格好で出迎えてくれた。
「よう、急に呼び出して済まねえな。まあ、楽にしてくれ」
「いえ」
ユーイングさんに促されてソファに座ると、ユーイングさんがテーブルに額を擦りつける勢いで頭を下げてきた。
「済まねえ!」
「へ?」
突然の事で訳が分からない。というか、心当たりはあるんだけど、まさか冒険者の頂点に立つグランドマスターがこんなにも簡単に頭を下げてくるのは予想外だったな。
「ドレクスラーや暴風とかいう冒険者の件ですか?」
「ああ」
僕が問いかけると、ユーイングさんが漸く顔を上げて答えてくれた。でも僕は第二区画のギルドでの一件はまだ報告していないんだけどなぁ……
「ここ数日、魔物の素材の取引が急増しやがってな。ちょっと市場価格が値下がり気味なんだよ。そんでどうなってのか調査したら、お前さんが支部に買い取らせてるっていうじゃねえか。そこから更に調べたら、支部でのトラブルに行き当たったって訳だ」
なるほど。
「まさか二つ名持ちのゴールドランカーやギルドマスターまでがああだとは思いませんでした。いっそ建物ごと更地にしてやろうかと思ったんですけどね。僕としても素材の買い取りはしてもらいたいので思い留まりました」
「いや、それはお前アレだ、勘弁してくれ」
「それで、今日の要件はそれですか?」
「ああ、ひとつはな」
ユーイングさんからの話とは、ひとつめはギルドでの買い取りの話。
日持ちのしない肉なんかの素材は仕方がないが、その他の長期保管が利く素材はギルドが決める適正量に従ってくれとの事。
これは王都の市場価格を適正にする為にどうしても必要な事で、そうしないとギルドとしても買い取り金額を下げざるを得ない。そうなると、他の冒険者が持ち込んだ素材を買い叩く事になってしまう訳だね。それは僕としても本位じゃないなあ。
今まで僕が売った分はギルドの予算を切り盛りして定価で取引していたらしい。
「あんまりお前さん一人の為にギルドの予算を崩す訳にもいかねえんだ。分かってくれ。その代わり、レアな素材はどんどん買い取るからよ」
最後のところで白い歯を輝かせながら親指を立てるユーイングさん。この人、ホント偉い人なのに気取ったところがないよね。
「分かりました。それで他には?」
「ああ、アナークとギルマスのドレクスラーのヤツは俺がきっちり更生させてやっからよ。どうか勘弁してやってくれ」
「ユーイングさんがそう言うなら。でも、僕も次はないですからね?」
「おう」
特に相手がブンドルと関係がある上で僕に絡んでくるなら、僕にとっては敵だ。一度は見逃しても次はない。
「それからこれが本題だ。お前のプラチナランク昇格試験についてなんだがな」
「……はい」
結構重要な話題だと思うんだけど、ノワールもアーテルも全く関係なさそうなのが面白い。所詮は人間が決めた肩書だから興味がないのか、僕なら合格して当たり前と思っているから無関心なのか。
ユーイングさんが言うには、昇格試験に必要なのはその冒険者が拠点にしている地方の領主の推薦。それにはまず傑出した実績を残してギルドマスターが領主に伺いを立てる必要がある。
僕はダンジョン攻略という実績と、グリペン侯爵の推薦があるからそこはクリアーしているね。
そしてその次はギルド本部のグランドマスターの承認。これも前回の面談でクリアーしている。
そして最後、国王が承認した上で試験内容は国王とグランドマスターが協議の上決めるらしい。
「女王陛下が先代国王の跡を継いで、今回が初めての昇格試験でな。なかなか面白い試験内容だったぜ。残念ながらまだ公開出来ないが、お前さんの受験は女王陛下によって無事承認された事を伝えておく」
この国の王様って、確かまだ若い女性だった気がする。レベッカ陛下だったかな。そんな人がどんな内容を考えたのか、ちょっと心配だなぁ。
「そうですか。分かりました。僕は何かすべきことはありますか?」
そんな僕の質問に、ユーイングさんはニヤリと笑いながら答える。
「自分が後悔しないように、頑張るんだな」
どこか含みを持たせた言い方だなぁ。
宿とギルド本部は近いので、すぐに着く。世間話をするほどの時間も無かったけど、初めてお姉さんが名乗ってくれた。
「そう言えば自己紹介がまだでしたね。私はミゼットと申します。十九歳、独身です!」
「あ、ハイ……僕はショーンです。こっちがノワール、そしてアーテルです」
独身の件でちょっと語気が強まった気がしたけど、とりあえず僕達も自己紹介しておく。それに合わせてノワールとアーテルがペコリと会釈をした。
「ええ、お名前だけは王都でも聞き及んでいたのですがね。まさかこんなにお若い方とは思いませんでした。本部には中々お若い方っていらっしゃらないんですよ~」
彼女はそう言ってコロコロと笑う。そうしているうちにギルド本部に到着。そのままミゼットさんに引率されて中に入り、前回ユーイングさんと会った部屋へと案内された。
「中でグランドマスターがお待ちです。では、またいつかごゆっくりお話させて下さいね」
「はい、わざわざありがとうございました」
ミゼットさんと軽く一言交わした後、ドアをノックして室内に入ると、ユーイングさんが前と同じようなジャケットを着崩した格好で出迎えてくれた。
「よう、急に呼び出して済まねえな。まあ、楽にしてくれ」
「いえ」
ユーイングさんに促されてソファに座ると、ユーイングさんがテーブルに額を擦りつける勢いで頭を下げてきた。
「済まねえ!」
「へ?」
突然の事で訳が分からない。というか、心当たりはあるんだけど、まさか冒険者の頂点に立つグランドマスターがこんなにも簡単に頭を下げてくるのは予想外だったな。
「ドレクスラーや暴風とかいう冒険者の件ですか?」
「ああ」
僕が問いかけると、ユーイングさんが漸く顔を上げて答えてくれた。でも僕は第二区画のギルドでの一件はまだ報告していないんだけどなぁ……
「ここ数日、魔物の素材の取引が急増しやがってな。ちょっと市場価格が値下がり気味なんだよ。そんでどうなってのか調査したら、お前さんが支部に買い取らせてるっていうじゃねえか。そこから更に調べたら、支部でのトラブルに行き当たったって訳だ」
なるほど。
「まさか二つ名持ちのゴールドランカーやギルドマスターまでがああだとは思いませんでした。いっそ建物ごと更地にしてやろうかと思ったんですけどね。僕としても素材の買い取りはしてもらいたいので思い留まりました」
「いや、それはお前アレだ、勘弁してくれ」
「それで、今日の要件はそれですか?」
「ああ、ひとつはな」
ユーイングさんからの話とは、ひとつめはギルドでの買い取りの話。
日持ちのしない肉なんかの素材は仕方がないが、その他の長期保管が利く素材はギルドが決める適正量に従ってくれとの事。
これは王都の市場価格を適正にする為にどうしても必要な事で、そうしないとギルドとしても買い取り金額を下げざるを得ない。そうなると、他の冒険者が持ち込んだ素材を買い叩く事になってしまう訳だね。それは僕としても本位じゃないなあ。
今まで僕が売った分はギルドの予算を切り盛りして定価で取引していたらしい。
「あんまりお前さん一人の為にギルドの予算を崩す訳にもいかねえんだ。分かってくれ。その代わり、レアな素材はどんどん買い取るからよ」
最後のところで白い歯を輝かせながら親指を立てるユーイングさん。この人、ホント偉い人なのに気取ったところがないよね。
「分かりました。それで他には?」
「ああ、アナークとギルマスのドレクスラーのヤツは俺がきっちり更生させてやっからよ。どうか勘弁してやってくれ」
「ユーイングさんがそう言うなら。でも、僕も次はないですからね?」
「おう」
特に相手がブンドルと関係がある上で僕に絡んでくるなら、僕にとっては敵だ。一度は見逃しても次はない。
「それからこれが本題だ。お前のプラチナランク昇格試験についてなんだがな」
「……はい」
結構重要な話題だと思うんだけど、ノワールもアーテルも全く関係なさそうなのが面白い。所詮は人間が決めた肩書だから興味がないのか、僕なら合格して当たり前と思っているから無関心なのか。
ユーイングさんが言うには、昇格試験に必要なのはその冒険者が拠点にしている地方の領主の推薦。それにはまず傑出した実績を残してギルドマスターが領主に伺いを立てる必要がある。
僕はダンジョン攻略という実績と、グリペン侯爵の推薦があるからそこはクリアーしているね。
そしてその次はギルド本部のグランドマスターの承認。これも前回の面談でクリアーしている。
そして最後、国王が承認した上で試験内容は国王とグランドマスターが協議の上決めるらしい。
「女王陛下が先代国王の跡を継いで、今回が初めての昇格試験でな。なかなか面白い試験内容だったぜ。残念ながらまだ公開出来ないが、お前さんの受験は女王陛下によって無事承認された事を伝えておく」
この国の王様って、確かまだ若い女性だった気がする。レベッカ陛下だったかな。そんな人がどんな内容を考えたのか、ちょっと心配だなぁ。
「そうですか。分かりました。僕は何かすべきことはありますか?」
そんな僕の質問に、ユーイングさんはニヤリと笑いながら答える。
「自分が後悔しないように、頑張るんだな」
どこか含みを持たせた言い方だなぁ。
1
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。
ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。
ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。
ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。
なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。
もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。
もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。
モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。
なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。
顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。
辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。
他のサイトにも掲載
なろう日間1位
カクヨムブクマ7000
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
パワハラ騎士団長に追放されたけど、君らが最強だったのは僕が全ステータスを10倍にしてたからだよ。外れスキル《バフ・マスター》で世界最強
こはるんるん
ファンタジー
「アベル、貴様のような軟弱者は、我が栄光の騎士団には不要。追放処分とする!」
騎士団長バランに呼び出された僕――アベルはクビを宣言された。
この世界では8歳になると、女神から特別な能力であるスキルを与えられる。
ボクのスキルは【バフ・マスター】という、他人のステータスを数%アップする力だった。
これを授かった時、外れスキルだと、みんなからバカにされた。
だけど、スキルは使い続けることで、スキルLvが上昇し、強力になっていく。
僕は自分を信じて、8年間、毎日スキルを使い続けた。
「……本当によろしいのですか? 僕のスキルは、バフ(強化)の対象人数3000人に増えただけでなく、効果も全ステータス10倍アップに進化しています。これが無くなってしまえば、大きな戦力ダウンに……」
「アッハッハッハッハッハッハ! 見苦しい言い訳だ! 全ステータス10倍アップだと? バカバカしい。そんな嘘八百を並べ立ててまで、この俺の最強騎士団に残りたいのか!?」
そうして追放された僕であったが――
自分にバフを重ねがけした場合、能力値が100倍にアップすることに気づいた。
その力で、敵国の刺客に襲われた王女様を助けて、新設された魔法騎士団の団長に任命される。
一方で、僕のバフを失ったバラン団長の最強騎士団には暗雲がたれこめていた。
「騎士団が最強だったのは、アベル様のお力があったればこそです!」
これは外れスキル持ちとバカにされ続けた少年が、その力で成り上がって王女に溺愛され、国の英雄となる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる