135 / 206
三章
情報を擦り合わせるも……
しおりを挟む
「まず言っておきたいのは、僕は僕の敵と戦うだけで、誰かの味方だという訳ではないという事です」
「はい……」
今回はたまたまブンドルが敵だった。もし女王陛下が傲慢な人物で、僕に対して攻撃的だったなら、僕はこの人も滅ぼしただろう。ポー伯爵と同じように。
「それを前提にしてですが。光属性と闇属性の事について、知っている事を全て話していただけますか?」
「王家の者と言えどもお話できる事はそう多くはないと思いますが、それでも良ければ」
「ええ、構いません。ですが……」
僕は謁見の間を見渡す。中々に酷い状況だ。窒息死させたブンドル。そして女王陛下が斬り捨てたオニール。陛下ご自身も浴びた返り血が赤黒くなっているしね。
「そ、そうですわね。では別室で改めて。私も身を清めて参ります」
「はい。そうしましょう。僕達は控室に戻りますので」
全てを語る前に僕の言いたい事を察してくれた女王陛下を後に、僕達は控室へと戻った。
「それで、なんでユーイングさんまでここに来るんです?」
「だってあんなの片付けるのイヤじゃねえ?」
「まあ、そうですけど……」
まるで初めからそこにいるみたいに馴染んでいるユーイングさんが、僕の隣に腰かけている。
「俺はお前さんらの事を、もっと知るべきだと思うんだよ。冒険者を束ねるモンとしてな。他にもプラチナランクは何人かいるが、お前さんは異質すぎる。個としての力はともかく、従えている力が強大すぎるんだ」
「まあ、そうですね。女王陛下がいらしたら詳しくお話する事になると思います。その上で、ユーイングさんが敵にならない事を祈りますよ」
「ああ、俺もそう願いたいね」
まずは軽くジャブの応酬ってトコかな。互いに冗談めかして笑顔で話しているけど、言ってる事は本心だ。僕はこの人の事を何一つ知らないけれど、グランツの魔法に抗ってみせるあたり、とんでもない人なのは察しが付く。つまり、僕の闇属性の力にも抗える力があるかも知れないって事だから。やり合いたくはないよね。
メイドさんが人数分のお茶と茶菓子を準備してくれて、それをつまみながら言っても差し支えない話題で女王陛下が来るのを待つ。
主にダンジョンについてだ。これは冒険者ギルドとしては知っておくべき内容だろうという判断からだ。
「なるほどなぁ。ダンジョンボスを倒してもダンジョンは無くならねえのか」
「ええ。少なくともグリペン領のダンジョンはそうでした」
アーテルがダンジョンボスとして君臨していたけど、彼女がその立場を放棄して僕の眷属になったからと言って、ダンジョンが消えてしまった訳じゃなかったよね。その後に出現したマンティコアがダンジョンを支配し、魔物の氾濫を起こそうとした。
「ダンジョンの存在自体が必要であれば、コアを破壊しなければいいって事か……なるほど。いい事を聞いたぜ」
魔物の素材は有用だが、魔物の存在自体は人間を脅かす。ダンジョンを有効活用するにはリスクとリターンを良く考えないとね。僕みたいな一冒険者には大きすぎる問題だ。
「お待たせ致しました」
そこへ漸く女王陛下が現れた。護衛など付けてはいない。侍女が一人だけだ。ただし、腰には例の切れ味鋭い剣がぶら下がっているけどね。
そんな僕の視線に気付いたデライラが、一言小声で話しかけてきた。
「あれね、グリペン侯爵の御先祖様の宝剣よ。陛下があたしにって言ってくれたんだけど……」
僕達のやり取りを見た女王陛下が、少しはにかんだ表情で付け加える。
「ルークス様のご加護を頂きまして。私も多少扱えるようになったのです。ですから、この剣を手に、私も戦おうと決意しました」
はあ、デライラめ、一人で女王陛下と面会してきた時に、そんな事をしていたのか。
「デライラは良かったの?」
「あんたから貰った剣の方がいいもの。性能とか、いろいろ」
「あ、そう」
そんな中で、一人話題から取り残されているのがユーイングさんだ。そこで女王陛下は、改めて会話を切り出した。
「これから話す事は、王族と一部の上級貴族――四公家、そして二候家の当主しか知らない話です」
四つの公爵家は火、水、風、土の四大属性の精霊王から加護を受けし家柄。そして二候四伯家の内の二つの侯爵家。光と闇の属性が追いやられた後は加護を受けていないようだけど、グリペン侯爵家は光。そしてもう一つの侯爵家は闇属性の加護を受けていた家柄だろう。
女王陛下はまずはそういう話題で話を始めた。
一般に知られている四大属性だけでなく、光と闇の二属性も存在していた事に、ユーイングさんは驚く。そして四大属性の精霊王が反乱を起こし、光と闇の精霊達を封印した事により、世界から二つの属性が無かった事にされた事。
「しかし、その事を世界に知らしめたからと言って、二つの属性が蘇る訳ではありませんし、無いものを信じろと言っても信じないでしょう?」
「まあ、そうですね。俺も影から出て来たところや眠りの魔法を目の当たりにしなきゃ、とても信じられませんよ」
ユーイングさんが陛下の言葉に同意する。それにしても、敬語が似合わない人だなあ。
「ちなみに希少なマジックバッグは、闇属性魔法の技術が使われているらしいですよ」
そんな僕の言葉に陛下もユーイングさんも目を丸くする。
そうだよね。今までマジックバッグの空間拡張の魔法はいくら解析しても分からなかったんだから。闇属性を無かった事にしたおかげで失伝してしまった、ロストテクノロジーだ。
「話を戻すと、光と闇の精霊が消え去ったのはある日突然の事だったので、何が原因か分からないのです」
うーん。新しい情報はなしかぁ。四大精霊王をたぶらかし、ノワールやルークスを封印したのは誰なのか。そして他にも封印されているであろう精霊達はどこにいるんだろう。
僕がその辺りの疑問を口にすると、陛下は申し訳なさそうに俯くが、逆にユーイングさんはお気楽な表情で言う。
「何なら、各地のダンジョンを潰して回るか?」
確かに、ダンジョンコアの中に封印されている可能性は高いけど……
魔物の素材が流通しなくなったら経済が大混乱だよねえ。
「はい……」
今回はたまたまブンドルが敵だった。もし女王陛下が傲慢な人物で、僕に対して攻撃的だったなら、僕はこの人も滅ぼしただろう。ポー伯爵と同じように。
「それを前提にしてですが。光属性と闇属性の事について、知っている事を全て話していただけますか?」
「王家の者と言えどもお話できる事はそう多くはないと思いますが、それでも良ければ」
「ええ、構いません。ですが……」
僕は謁見の間を見渡す。中々に酷い状況だ。窒息死させたブンドル。そして女王陛下が斬り捨てたオニール。陛下ご自身も浴びた返り血が赤黒くなっているしね。
「そ、そうですわね。では別室で改めて。私も身を清めて参ります」
「はい。そうしましょう。僕達は控室に戻りますので」
全てを語る前に僕の言いたい事を察してくれた女王陛下を後に、僕達は控室へと戻った。
「それで、なんでユーイングさんまでここに来るんです?」
「だってあんなの片付けるのイヤじゃねえ?」
「まあ、そうですけど……」
まるで初めからそこにいるみたいに馴染んでいるユーイングさんが、僕の隣に腰かけている。
「俺はお前さんらの事を、もっと知るべきだと思うんだよ。冒険者を束ねるモンとしてな。他にもプラチナランクは何人かいるが、お前さんは異質すぎる。個としての力はともかく、従えている力が強大すぎるんだ」
「まあ、そうですね。女王陛下がいらしたら詳しくお話する事になると思います。その上で、ユーイングさんが敵にならない事を祈りますよ」
「ああ、俺もそう願いたいね」
まずは軽くジャブの応酬ってトコかな。互いに冗談めかして笑顔で話しているけど、言ってる事は本心だ。僕はこの人の事を何一つ知らないけれど、グランツの魔法に抗ってみせるあたり、とんでもない人なのは察しが付く。つまり、僕の闇属性の力にも抗える力があるかも知れないって事だから。やり合いたくはないよね。
メイドさんが人数分のお茶と茶菓子を準備してくれて、それをつまみながら言っても差し支えない話題で女王陛下が来るのを待つ。
主にダンジョンについてだ。これは冒険者ギルドとしては知っておくべき内容だろうという判断からだ。
「なるほどなぁ。ダンジョンボスを倒してもダンジョンは無くならねえのか」
「ええ。少なくともグリペン領のダンジョンはそうでした」
アーテルがダンジョンボスとして君臨していたけど、彼女がその立場を放棄して僕の眷属になったからと言って、ダンジョンが消えてしまった訳じゃなかったよね。その後に出現したマンティコアがダンジョンを支配し、魔物の氾濫を起こそうとした。
「ダンジョンの存在自体が必要であれば、コアを破壊しなければいいって事か……なるほど。いい事を聞いたぜ」
魔物の素材は有用だが、魔物の存在自体は人間を脅かす。ダンジョンを有効活用するにはリスクとリターンを良く考えないとね。僕みたいな一冒険者には大きすぎる問題だ。
「お待たせ致しました」
そこへ漸く女王陛下が現れた。護衛など付けてはいない。侍女が一人だけだ。ただし、腰には例の切れ味鋭い剣がぶら下がっているけどね。
そんな僕の視線に気付いたデライラが、一言小声で話しかけてきた。
「あれね、グリペン侯爵の御先祖様の宝剣よ。陛下があたしにって言ってくれたんだけど……」
僕達のやり取りを見た女王陛下が、少しはにかんだ表情で付け加える。
「ルークス様のご加護を頂きまして。私も多少扱えるようになったのです。ですから、この剣を手に、私も戦おうと決意しました」
はあ、デライラめ、一人で女王陛下と面会してきた時に、そんな事をしていたのか。
「デライラは良かったの?」
「あんたから貰った剣の方がいいもの。性能とか、いろいろ」
「あ、そう」
そんな中で、一人話題から取り残されているのがユーイングさんだ。そこで女王陛下は、改めて会話を切り出した。
「これから話す事は、王族と一部の上級貴族――四公家、そして二候家の当主しか知らない話です」
四つの公爵家は火、水、風、土の四大属性の精霊王から加護を受けし家柄。そして二候四伯家の内の二つの侯爵家。光と闇の属性が追いやられた後は加護を受けていないようだけど、グリペン侯爵家は光。そしてもう一つの侯爵家は闇属性の加護を受けていた家柄だろう。
女王陛下はまずはそういう話題で話を始めた。
一般に知られている四大属性だけでなく、光と闇の二属性も存在していた事に、ユーイングさんは驚く。そして四大属性の精霊王が反乱を起こし、光と闇の精霊達を封印した事により、世界から二つの属性が無かった事にされた事。
「しかし、その事を世界に知らしめたからと言って、二つの属性が蘇る訳ではありませんし、無いものを信じろと言っても信じないでしょう?」
「まあ、そうですね。俺も影から出て来たところや眠りの魔法を目の当たりにしなきゃ、とても信じられませんよ」
ユーイングさんが陛下の言葉に同意する。それにしても、敬語が似合わない人だなあ。
「ちなみに希少なマジックバッグは、闇属性魔法の技術が使われているらしいですよ」
そんな僕の言葉に陛下もユーイングさんも目を丸くする。
そうだよね。今までマジックバッグの空間拡張の魔法はいくら解析しても分からなかったんだから。闇属性を無かった事にしたおかげで失伝してしまった、ロストテクノロジーだ。
「話を戻すと、光と闇の精霊が消え去ったのはある日突然の事だったので、何が原因か分からないのです」
うーん。新しい情報はなしかぁ。四大精霊王をたぶらかし、ノワールやルークスを封印したのは誰なのか。そして他にも封印されているであろう精霊達はどこにいるんだろう。
僕がその辺りの疑問を口にすると、陛下は申し訳なさそうに俯くが、逆にユーイングさんはお気楽な表情で言う。
「何なら、各地のダンジョンを潰して回るか?」
確かに、ダンジョンコアの中に封印されている可能性は高いけど……
魔物の素材が流通しなくなったら経済が大混乱だよねえ。
1
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる