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101話 お土産ゲット
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『各機、散開!』
前方から迫ってくるのは飛行型の魔物。しかも飛行型のデーモンクラスが三体。それが三戸達を見つけるやいなや、魔弾を放ってきた。それを回避する為、四機の編隊は四方へと散る。
『隊長! 一人一体って事でいいですよね? 隊長はフォローに回って下さい』
藤井からの通信にやや逡巡する三戸だったが、最悪の場合は自分とアンジーが別行動すれば二機のフォローはしてやれると考えた。
『いいだろう。お前らの腕、見せてもらうぞ?』
『聞いたか、お前ら! 責任持って一体やれ!』
彼らが殉職する前は三機編成で藤井が隊長をやっていた。その隊長振りが板についていて、三戸は頼もしく思う。あのスホイを迎え撃った空中戦を見ても、彼らの成長は見て取れたが、実際目の当たりにすると感慨深いものがある。
その彼らの戦法だが、敢えて一対一の勝負に持ち込もうとしていた。個々の技量、性能が勝っていれば有効だが、そうでない時は各個撃破される恐れもある。その後は数の不利を余儀なくされ、押し込まれるのが常だ。
「それでも敢えてそうするって事は、初見の相手に対しても自信があるんだろうな」
三戸は高度を上げ、三対三の空中戦を見下ろす位置にいた。
ミサイル縛り。相手がデーモンクラスの場合は途轍もないハンデになる。ライトニングⅡのガンポッドがファントムの20mm機関砲より高威力とはいえ、苦戦は免れまい。三戸はそう予想している。
「何が一対一だよ、あいつら。あっはっは!」
「……凄い連携ですね……」
しかし、その戦闘を見て三戸は呆れて笑い、アンジーは驚愕していた。三戸はともかく、アンジーが三戸以外にこのような反応を見せるのは非常に珍しい。
藤井達の戦闘は確かに一対一で行っていた。しかし、巧みな位置取りと誘導で圧倒的優位に戦闘を進めている。デーモンが魔弾を放てば藤井が躱す。そして躱した先には中谷を追っている別のデーモンがいて、フレンドリーファイアを誘発させるといった具合だ。
結局、デーモンの方は一対一で戦っているつもりでも、実際は複数を相手にしている、そんな状況になるように連携している。
「あいつらは、一機が三機になったからって戦力が三倍になる訳じゃない。連携する事によって、六倍にも九倍にもなってるよ」
だから、三戸は笑った。デーモンにとっては全く一対一ではないのだから。
さらに、この戦いには藤井達の意図も透けて見える。これほどの優位な状況ならば、もっと早く勝負を決する事も出来るはずなのだ。しかしそれをせずに、敵に軽微なダメージを与えつつ、持久戦に持ち込んでいるように見える。
「ヒットアンドアウェイで弱らせて、という事ですね! 藤井さん達、やりますっ!」
まさにアンジーの言う通りで、速度に勝るライトニングⅡがガンポッドでじわじわダメージを与えすぐに離脱。そして時折同士討ちを狙う。
「デーモン共、目に見えて消耗してやがるな。マジで生け捕りに出来るかもな」
三戸としては、最初の指示で生け捕りを目標に掲げたものの、良くて一体、最悪の場合は死体を持ち帰れれば御の字――そう考えていた。それがデーモンクラス三体を丸ごと捕獲という可能性が見えてきたのだ。
そして同時に考える。藤井、中谷、岡本の三人の連携は、それだけで大きな武器となる。果たしてそこへ自分が入り込んだ時、小隊として機能するだろうかと。
そういう事を考えつつも、ピンチになればいつでも介入できるよう、上空を旋回していた三戸だったが、デーモンは一体、また一体と墜落していき、ついに最後の一体も地表に向けて落下していった。
『隊長、任務完了です!』
『どうです? 中々のもんだったでしょう?』
『アンジーちゃんも見ててくれましたか!?』
藤井、中谷、岡本と、順番に通信が入ってくる。アンジーに戦果を報告してくるあたり、岡本はまだ独身なのかなどと思わず笑ってしまいそうになった三戸だが、そういえばそんな話もしていない事に気付く。
「良くやった。あのブツは俺とアンジーが回収しておくから、お前ら基地に戻ってていいぞ」
『了解です。岡本を護衛に残します』
「おう。ナイチンゲールとアスキーに、土産があると伝えておいてくれ」
『ウィルコ!』
こうして、三戸のファントムは垂直着陸の体勢に入り、岡本の黄色いライトニングⅡは上空を旋回しながら待機だ。
着陸した三戸はファントムから降りると、警戒の為89式小銃を構えながらデーモンに近付いていく。息はあり、威嚇はしてくるがもはや戦闘能力がない事を確認すると、アンジーにチヌークとワイヤーロープを出すよう指示を出した。
三体のデーモンをワイヤーで縛りチヌークに繋ぎとめると、三戸とアンジーはチヌークに乗り込み、そのまま浮上した。
「よし、基地に帰還する。岡本、ぶら下がってるヤツが騒ぎ出したら撃ち落としちまえ」
『ははは! 了解です! 護衛は任せて下さい!』
巨大な手土産をぶら下げて三戸達は意気揚々と基地に向かって飛び立った。
前方から迫ってくるのは飛行型の魔物。しかも飛行型のデーモンクラスが三体。それが三戸達を見つけるやいなや、魔弾を放ってきた。それを回避する為、四機の編隊は四方へと散る。
『隊長! 一人一体って事でいいですよね? 隊長はフォローに回って下さい』
藤井からの通信にやや逡巡する三戸だったが、最悪の場合は自分とアンジーが別行動すれば二機のフォローはしてやれると考えた。
『いいだろう。お前らの腕、見せてもらうぞ?』
『聞いたか、お前ら! 責任持って一体やれ!』
彼らが殉職する前は三機編成で藤井が隊長をやっていた。その隊長振りが板についていて、三戸は頼もしく思う。あのスホイを迎え撃った空中戦を見ても、彼らの成長は見て取れたが、実際目の当たりにすると感慨深いものがある。
その彼らの戦法だが、敢えて一対一の勝負に持ち込もうとしていた。個々の技量、性能が勝っていれば有効だが、そうでない時は各個撃破される恐れもある。その後は数の不利を余儀なくされ、押し込まれるのが常だ。
「それでも敢えてそうするって事は、初見の相手に対しても自信があるんだろうな」
三戸は高度を上げ、三対三の空中戦を見下ろす位置にいた。
ミサイル縛り。相手がデーモンクラスの場合は途轍もないハンデになる。ライトニングⅡのガンポッドがファントムの20mm機関砲より高威力とはいえ、苦戦は免れまい。三戸はそう予想している。
「何が一対一だよ、あいつら。あっはっは!」
「……凄い連携ですね……」
しかし、その戦闘を見て三戸は呆れて笑い、アンジーは驚愕していた。三戸はともかく、アンジーが三戸以外にこのような反応を見せるのは非常に珍しい。
藤井達の戦闘は確かに一対一で行っていた。しかし、巧みな位置取りと誘導で圧倒的優位に戦闘を進めている。デーモンが魔弾を放てば藤井が躱す。そして躱した先には中谷を追っている別のデーモンがいて、フレンドリーファイアを誘発させるといった具合だ。
結局、デーモンの方は一対一で戦っているつもりでも、実際は複数を相手にしている、そんな状況になるように連携している。
「あいつらは、一機が三機になったからって戦力が三倍になる訳じゃない。連携する事によって、六倍にも九倍にもなってるよ」
だから、三戸は笑った。デーモンにとっては全く一対一ではないのだから。
さらに、この戦いには藤井達の意図も透けて見える。これほどの優位な状況ならば、もっと早く勝負を決する事も出来るはずなのだ。しかしそれをせずに、敵に軽微なダメージを与えつつ、持久戦に持ち込んでいるように見える。
「ヒットアンドアウェイで弱らせて、という事ですね! 藤井さん達、やりますっ!」
まさにアンジーの言う通りで、速度に勝るライトニングⅡがガンポッドでじわじわダメージを与えすぐに離脱。そして時折同士討ちを狙う。
「デーモン共、目に見えて消耗してやがるな。マジで生け捕りに出来るかもな」
三戸としては、最初の指示で生け捕りを目標に掲げたものの、良くて一体、最悪の場合は死体を持ち帰れれば御の字――そう考えていた。それがデーモンクラス三体を丸ごと捕獲という可能性が見えてきたのだ。
そして同時に考える。藤井、中谷、岡本の三人の連携は、それだけで大きな武器となる。果たしてそこへ自分が入り込んだ時、小隊として機能するだろうかと。
そういう事を考えつつも、ピンチになればいつでも介入できるよう、上空を旋回していた三戸だったが、デーモンは一体、また一体と墜落していき、ついに最後の一体も地表に向けて落下していった。
『隊長、任務完了です!』
『どうです? 中々のもんだったでしょう?』
『アンジーちゃんも見ててくれましたか!?』
藤井、中谷、岡本と、順番に通信が入ってくる。アンジーに戦果を報告してくるあたり、岡本はまだ独身なのかなどと思わず笑ってしまいそうになった三戸だが、そういえばそんな話もしていない事に気付く。
「良くやった。あのブツは俺とアンジーが回収しておくから、お前ら基地に戻ってていいぞ」
『了解です。岡本を護衛に残します』
「おう。ナイチンゲールとアスキーに、土産があると伝えておいてくれ」
『ウィルコ!』
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着陸した三戸はファントムから降りると、警戒の為89式小銃を構えながらデーモンに近付いていく。息はあり、威嚇はしてくるがもはや戦闘能力がない事を確認すると、アンジーにチヌークとワイヤーロープを出すよう指示を出した。
三体のデーモンをワイヤーで縛りチヌークに繋ぎとめると、三戸とアンジーはチヌークに乗り込み、そのまま浮上した。
「よし、基地に帰還する。岡本、ぶら下がってるヤツが騒ぎ出したら撃ち落としちまえ」
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巨大な手土産をぶら下げて三戸達は意気揚々と基地に向かって飛び立った。
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