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もうすぐ結婚式だと言うのに、愛する婚約者は聖女様と旅に出たまま戻って来ません…。
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私の婚約者は騎士団に所属して居る。
すると彼は、剣の腕が見込まれ聖女様の巡礼旅に同行する事に─。
だが、彼と私は近く結婚式を挙げる予定だ。
すると彼は、式までには戻って来る…それまでに旅は終わるから安心して待って居ろと言ってくれた。
私はその言葉を信じ、今日まで彼の無事を祈り帰りを待って居たが…何故か彼からの連絡は途絶え、いつ帰って来るか全く分からない状態となってしまった。
このままでは、結婚式どころではない…彼との婚約だってどうなる事か─。
私は彼の身に何かあったのではないかと思い、聖女様が帰還する予定の神殿を訪ねた。
するとそこには、何故か新しい聖女様の姿が─。
聖女様は、それそれの地に一人しか生まれないものと昔から決まって居るのに…これは一体どういう事なの?
不思議に思った私は、神殿の神官長様に尋ねた。
すると神官様は、怒った様子でこう仰った。
旅立った聖女は、その道中で過ちを犯した。
自分を守ってくれる騎士と浮気関係になり、体の関係を持った事で守護神に見限られ聖女の力を失ったのだ。
そしてそのせいで旅先で事件に巻き込まれ、この地に帰って来る事が出来なくったようだ。
その為、新しい聖女が誕生したのだ─。
そして神殿の泉には、神官長様の仰る通り…悪人達に捕らえられた元聖女と、彼女を護衛する為に旅立った私の婚約者が映し出されて居た。
体の関係を持った騎士と言うのは、やはり彼の事か─。
悪人達によって身ぐるみを剥がされ、手も足も出ない情けない彼に私は溜息をついた。
彼女に夢中になった彼は護衛としての自覚を失った為、いざと言う時にその力を発揮出来ずそんな事になって居るようだ。
すると彼は、私や神官長の視線に気付いたようで…今の現状が見えて居るなら、自分達を助けて欲しいと叫び声を上げた。
しかし神官長は、既に守護神はお前達を見限った…この地にはもう新しい聖女が誕生した為、お前達が帰って来なくても何も問題は無いと言い放った。
また私も、裏切者のあなたの帰りなどもう待たない…結婚式はこのまま無かった事する、この婚約自体も破棄すると返した。
それを聞いた彼は、絶望の表情を浮かべ何かを言いかけたが…そこで泉の映像は途切れてしまった。
その後、二人を襲ったのは悪い人買い達で…容姿の良い二人はそのままどこかの国に奴隷として売られたとの噂が流れて来た。
そしてその頃には、私は縁あって素敵な殿方と婚約する事に─。
彼は誠実で真面目で、何より私だけを一途に愛してくれる。
そしてそんな人と婚約する事が出来たのは、あの時新しく誕生した聖女様の加護のおかげだ。
彼に裏切られ涙する私を憐れに思った聖女様は、もう二度とこんな不幸な目に遭わぬようにと加護を授けてくれたのだ。
そしてその加護に相応しい者になるべく、私は彼の裏切りを乗り越え自分を磨いて来た。
そしてその努力は実を結び、私は素敵な婚約者を得たのだった。
その後、私は婚約者となった彼により一層愛される事となり…今は幸せな日々を送って居るわ─。
すると彼は、剣の腕が見込まれ聖女様の巡礼旅に同行する事に─。
だが、彼と私は近く結婚式を挙げる予定だ。
すると彼は、式までには戻って来る…それまでに旅は終わるから安心して待って居ろと言ってくれた。
私はその言葉を信じ、今日まで彼の無事を祈り帰りを待って居たが…何故か彼からの連絡は途絶え、いつ帰って来るか全く分からない状態となってしまった。
このままでは、結婚式どころではない…彼との婚約だってどうなる事か─。
私は彼の身に何かあったのではないかと思い、聖女様が帰還する予定の神殿を訪ねた。
するとそこには、何故か新しい聖女様の姿が─。
聖女様は、それそれの地に一人しか生まれないものと昔から決まって居るのに…これは一体どういう事なの?
不思議に思った私は、神殿の神官長様に尋ねた。
すると神官様は、怒った様子でこう仰った。
旅立った聖女は、その道中で過ちを犯した。
自分を守ってくれる騎士と浮気関係になり、体の関係を持った事で守護神に見限られ聖女の力を失ったのだ。
そしてそのせいで旅先で事件に巻き込まれ、この地に帰って来る事が出来なくったようだ。
その為、新しい聖女が誕生したのだ─。
そして神殿の泉には、神官長様の仰る通り…悪人達に捕らえられた元聖女と、彼女を護衛する為に旅立った私の婚約者が映し出されて居た。
体の関係を持った騎士と言うのは、やはり彼の事か─。
悪人達によって身ぐるみを剥がされ、手も足も出ない情けない彼に私は溜息をついた。
彼女に夢中になった彼は護衛としての自覚を失った為、いざと言う時にその力を発揮出来ずそんな事になって居るようだ。
すると彼は、私や神官長の視線に気付いたようで…今の現状が見えて居るなら、自分達を助けて欲しいと叫び声を上げた。
しかし神官長は、既に守護神はお前達を見限った…この地にはもう新しい聖女が誕生した為、お前達が帰って来なくても何も問題は無いと言い放った。
また私も、裏切者のあなたの帰りなどもう待たない…結婚式はこのまま無かった事する、この婚約自体も破棄すると返した。
それを聞いた彼は、絶望の表情を浮かべ何かを言いかけたが…そこで泉の映像は途切れてしまった。
その後、二人を襲ったのは悪い人買い達で…容姿の良い二人はそのままどこかの国に奴隷として売られたとの噂が流れて来た。
そしてその頃には、私は縁あって素敵な殿方と婚約する事に─。
彼は誠実で真面目で、何より私だけを一途に愛してくれる。
そしてそんな人と婚約する事が出来たのは、あの時新しく誕生した聖女様の加護のおかげだ。
彼に裏切られ涙する私を憐れに思った聖女様は、もう二度とこんな不幸な目に遭わぬようにと加護を授けてくれたのだ。
そしてその加護に相応しい者になるべく、私は彼の裏切りを乗り越え自分を磨いて来た。
そしてその努力は実を結び、私は素敵な婚約者を得たのだった。
その後、私は婚約者となった彼により一層愛される事となり…今は幸せな日々を送って居るわ─。
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