3 / 3
3話 共同生活
しおりを挟む
3
カーテンの隙間から差し込んで来る光で目が覚めた。
そういえばベッドに入った記憶もない。
「って、あれ。俺着替えてる。まさかあいつが?」
といっても着ていたローブと靴を脱がされたくらいだから全裸にされたわけじゃないからいいか。
窓の外から風を切るような音がして、そっとカーテンを開けると、レオンが上半身裸のまま剣を振っていた。
「へー、かっけぇじゃん」
汗を飛ばしながら真剣な目つきで剣を振る姿は、中々見ごたえがあって視線を逸らせない。
「傷、ないんだな。でも、あの身体能力なら怪我をするような戦い方はしないよな」
昨日、俺の魔法についてきた化け物じみたフィジカルを思えば、こいつの体に傷をつけるなんてよっぽどやばい相手だろ。
体のいたるところにしっかりとした筋肉がついていて、その一挙手一投足で、どの筋肉がどう動いているのかまで見て取れる。
絵描きがいたらデッサンさせてくれって鼻息荒く迫りそうだな。
「つーか、体すっげぇ。バッキバキ」
思わずシャツの隙間から自分の体を見てしまった。
……ぺらっぺらだな、俺。
「そう思うならまず飯を食え」
「うお!?」
窓越しにレオンが近づいてきていた。
「すまない。起こしたか?」
声をかけられ窓を開ける。
「いいや、ちょうど起きたとこ。この部屋の外が庭だったんだな」
「音が気になるなら別の部屋に移すこともできるぞ。俺は毎朝この時間に鍛錬をするからな」
俺は室内を見渡した。
この部屋、思ったより居心地がよくて、移動したい気持ちが起こらない。
「ここでいーよ」
そう言うとくしゃりと頭を撫でられた。
「すぐ飯にする。待ってろ」
「おー」
返事をしながら昨日読みかけだった魔法書へ手を伸ばす。ページをめくるとすでに読んだはずなのに、新たな感動が胸に熱を与えてくれる。
だって、これは妄想を書いたものではなく、使うことを前提とした実用書。
そして魔法書にはどれも魔法への情熱が詰め込まれている。
だから俺は魔法書が好きなんだ。
この世界には、魔法がある。
俺はそれだけで、この世界に生きる価値を見出せる。
魔法さえあれば他に何もいらないくらい、ハマっている。
それはたぶん、前の世界の反動だ。
俺には、前世の記憶というやつがある。
中二病というなかれ。事実なんだから仕方がない。
前世で俺がいた世界には、魔法なんて存在しなかった。
存在はしていなかったからこそ、俺は魔法に憧れていた。
ゲーム、小説、漫画、アニメ。ファンタジーと名のつくものは片っ端から貪って、自分でもノートに魔法の妄想を書きなぐってた。
今思えば完全な黒歴史だ。だが、俺は魔法への憧れと情熱を捨てられなかった。
そんな魔法ゼロ世界で、平凡なサラリーマンとして生きていた俺は、ある日突然息苦しくなって、そのまま……。
目が覚めたらこの世界で生まれ変わっていた。
俺は歓喜した。だってこの世界には、本物の魔法があるんだから。
孤児で教会に預けられていたことなんて、その瞬間どうでもよくなった。
独学で魔法を操れるようになり、十二の時には四大元素の魔法をほぼ使えるようになっていた。
そうしたら、力試しをしたいって思うだろ。
だから俺は冒険者になった。
だって自分の力一つでのし上がれるんだぞ。最高だろ。
そうして六年、魔法使いのソロ冒険者としてやってきた結果が、惨憺たる二つ名なわけだ。
……で、不名誉なそれを払しょくするために俺に今ついてるのが、堅物の元騎士な。
もー、なんで監視役なんてつけるんだよ、ギルド長!
まあ、原因が俺の魔法の暴れっぷりなのも、分かってはいるんだけどさ。
俺もさ、もうちょっとだけ魔法制御を何とかしなきゃなーなんて思ってはいるんだ。
だからといって魔法の威力を下げる方向には修正したくない。
大好きだからこそ妥協はしたくない。
出来れば今の威力のまま制御も完璧にしたい。
細かい制御を利かせようとすると、突然生まれたての小鹿みたいに震えながら魔力を使わなきゃならないんだ。
鍛え上げすぎてでかくなりすぎた魔力を制御できないなんてだっせぇだろ……。
これは誰にも言えない俺だけの秘密で、今のところ俺の一番の弱点だ。
今は新たな魔法の研究と細やかな制御が出来るように頑張っている。
大きく強くは出来るのに、小さく繊細にが出来ないのは、派手な魔法に憧れすぎた弊害なのか。
だが、仕方がない。
派手な魔法はロマンだからな。
男の子なら憧れてしかるべき。
この魔法書にも派手な魔法はいいぞって書いてあるし。
俺は間違ってない。
ページをめくって無意識に微笑んでいたら、視界からそれが消えてしまった。
「あっ」
「おい、なんで飯にすると言っているのに本を読む?」
顔を上げればレオンが眉間にしわを寄せて立っていた。
またしても本を取り上げられてしまった俺は無駄だと知りつつ手を伸ばす。
けど、やっぱり取れなかった。
しゃかしゃかと手を動かしては遠くに持っていかれるを繰り返す。
「猫みたいだな」
俺もちょっと思ったけど……!
俺は息が上がってるのにレオンが平気そうなのがすげー悔しい。
「お前が返してくれないからだろ」
「返したら飯を食わないだろう?」
「……なぜお前はノックもせず部屋に入って来るんだ」
どう言い返しても勝てないので話題を変えることにした。
「したぞ? 返事がないから開けた」
「俺は聞いてない」
「次から返事がなかったらドアに穴が空くまでやってもいいのか?」
真顔のレオンが俺の顔を覗き込む。
その目があまりに真剣で、俺は即座に「すみません」と謝った。
だって、あのフィジカルを全力で発揮されたらドアが無くなる。
ここは俺の城になったのだ。
破壊されてなるものか。
下げていた頭をさらりと撫でる感触がするから顔を上げると、呆れたようなレオンの視線とぶつかった。
「ほら、着替えて来い。本はその時返してやる」
「えー、着替えなんてねーよ」
「……下着もか?」
お前、本気か? という蔑んだ目で見られた。
「下着はある」
「じゃあそれだけでも替えろ。あと今日は風呂に入ってもらう」
「えー」
「もし入らないようなら、俺が強制的に入れるぞ」
やる。この男なら絶対やる。
「ハイリマス」
「よし、じゃあ飯にするぞ」
本を持ったままレオンは部屋を出て行った。
「しょうがない、着替えるか」
冒険者なんてやってると、服なんて丈夫が一番。
魔法でえいやってガシガシ洗っても大丈夫なものであればそれでいい。
色はローブがカーキで、ズボンがこげ茶。シャツは薄いクリーム色。
それに頑丈なブーツ。十分じゃないか。
ファッションなんてわからんしな。
伸びっぱなしになっている前髪を適当に流し、下着を履き替え服を着る。
「ローブは家の中だしいっか」
ベッドの下には歩きやすそうな部屋履きがあって、至れり尽くせりだ。
共同生活、案外悪くない?
味の濃い燻製ベーコンと目玉焼き、焼き野菜とパンなんて豪華な朝食を平らげる頃には、そんな気分になっていた。
向かいでレオンが、何も言わずに空になった皿をちらりと見て、少しだけ口元を緩めた気がした。
カーテンの隙間から差し込んで来る光で目が覚めた。
そういえばベッドに入った記憶もない。
「って、あれ。俺着替えてる。まさかあいつが?」
といっても着ていたローブと靴を脱がされたくらいだから全裸にされたわけじゃないからいいか。
窓の外から風を切るような音がして、そっとカーテンを開けると、レオンが上半身裸のまま剣を振っていた。
「へー、かっけぇじゃん」
汗を飛ばしながら真剣な目つきで剣を振る姿は、中々見ごたえがあって視線を逸らせない。
「傷、ないんだな。でも、あの身体能力なら怪我をするような戦い方はしないよな」
昨日、俺の魔法についてきた化け物じみたフィジカルを思えば、こいつの体に傷をつけるなんてよっぽどやばい相手だろ。
体のいたるところにしっかりとした筋肉がついていて、その一挙手一投足で、どの筋肉がどう動いているのかまで見て取れる。
絵描きがいたらデッサンさせてくれって鼻息荒く迫りそうだな。
「つーか、体すっげぇ。バッキバキ」
思わずシャツの隙間から自分の体を見てしまった。
……ぺらっぺらだな、俺。
「そう思うならまず飯を食え」
「うお!?」
窓越しにレオンが近づいてきていた。
「すまない。起こしたか?」
声をかけられ窓を開ける。
「いいや、ちょうど起きたとこ。この部屋の外が庭だったんだな」
「音が気になるなら別の部屋に移すこともできるぞ。俺は毎朝この時間に鍛錬をするからな」
俺は室内を見渡した。
この部屋、思ったより居心地がよくて、移動したい気持ちが起こらない。
「ここでいーよ」
そう言うとくしゃりと頭を撫でられた。
「すぐ飯にする。待ってろ」
「おー」
返事をしながら昨日読みかけだった魔法書へ手を伸ばす。ページをめくるとすでに読んだはずなのに、新たな感動が胸に熱を与えてくれる。
だって、これは妄想を書いたものではなく、使うことを前提とした実用書。
そして魔法書にはどれも魔法への情熱が詰め込まれている。
だから俺は魔法書が好きなんだ。
この世界には、魔法がある。
俺はそれだけで、この世界に生きる価値を見出せる。
魔法さえあれば他に何もいらないくらい、ハマっている。
それはたぶん、前の世界の反動だ。
俺には、前世の記憶というやつがある。
中二病というなかれ。事実なんだから仕方がない。
前世で俺がいた世界には、魔法なんて存在しなかった。
存在はしていなかったからこそ、俺は魔法に憧れていた。
ゲーム、小説、漫画、アニメ。ファンタジーと名のつくものは片っ端から貪って、自分でもノートに魔法の妄想を書きなぐってた。
今思えば完全な黒歴史だ。だが、俺は魔法への憧れと情熱を捨てられなかった。
そんな魔法ゼロ世界で、平凡なサラリーマンとして生きていた俺は、ある日突然息苦しくなって、そのまま……。
目が覚めたらこの世界で生まれ変わっていた。
俺は歓喜した。だってこの世界には、本物の魔法があるんだから。
孤児で教会に預けられていたことなんて、その瞬間どうでもよくなった。
独学で魔法を操れるようになり、十二の時には四大元素の魔法をほぼ使えるようになっていた。
そうしたら、力試しをしたいって思うだろ。
だから俺は冒険者になった。
だって自分の力一つでのし上がれるんだぞ。最高だろ。
そうして六年、魔法使いのソロ冒険者としてやってきた結果が、惨憺たる二つ名なわけだ。
……で、不名誉なそれを払しょくするために俺に今ついてるのが、堅物の元騎士な。
もー、なんで監視役なんてつけるんだよ、ギルド長!
まあ、原因が俺の魔法の暴れっぷりなのも、分かってはいるんだけどさ。
俺もさ、もうちょっとだけ魔法制御を何とかしなきゃなーなんて思ってはいるんだ。
だからといって魔法の威力を下げる方向には修正したくない。
大好きだからこそ妥協はしたくない。
出来れば今の威力のまま制御も完璧にしたい。
細かい制御を利かせようとすると、突然生まれたての小鹿みたいに震えながら魔力を使わなきゃならないんだ。
鍛え上げすぎてでかくなりすぎた魔力を制御できないなんてだっせぇだろ……。
これは誰にも言えない俺だけの秘密で、今のところ俺の一番の弱点だ。
今は新たな魔法の研究と細やかな制御が出来るように頑張っている。
大きく強くは出来るのに、小さく繊細にが出来ないのは、派手な魔法に憧れすぎた弊害なのか。
だが、仕方がない。
派手な魔法はロマンだからな。
男の子なら憧れてしかるべき。
この魔法書にも派手な魔法はいいぞって書いてあるし。
俺は間違ってない。
ページをめくって無意識に微笑んでいたら、視界からそれが消えてしまった。
「あっ」
「おい、なんで飯にすると言っているのに本を読む?」
顔を上げればレオンが眉間にしわを寄せて立っていた。
またしても本を取り上げられてしまった俺は無駄だと知りつつ手を伸ばす。
けど、やっぱり取れなかった。
しゃかしゃかと手を動かしては遠くに持っていかれるを繰り返す。
「猫みたいだな」
俺もちょっと思ったけど……!
俺は息が上がってるのにレオンが平気そうなのがすげー悔しい。
「お前が返してくれないからだろ」
「返したら飯を食わないだろう?」
「……なぜお前はノックもせず部屋に入って来るんだ」
どう言い返しても勝てないので話題を変えることにした。
「したぞ? 返事がないから開けた」
「俺は聞いてない」
「次から返事がなかったらドアに穴が空くまでやってもいいのか?」
真顔のレオンが俺の顔を覗き込む。
その目があまりに真剣で、俺は即座に「すみません」と謝った。
だって、あのフィジカルを全力で発揮されたらドアが無くなる。
ここは俺の城になったのだ。
破壊されてなるものか。
下げていた頭をさらりと撫でる感触がするから顔を上げると、呆れたようなレオンの視線とぶつかった。
「ほら、着替えて来い。本はその時返してやる」
「えー、着替えなんてねーよ」
「……下着もか?」
お前、本気か? という蔑んだ目で見られた。
「下着はある」
「じゃあそれだけでも替えろ。あと今日は風呂に入ってもらう」
「えー」
「もし入らないようなら、俺が強制的に入れるぞ」
やる。この男なら絶対やる。
「ハイリマス」
「よし、じゃあ飯にするぞ」
本を持ったままレオンは部屋を出て行った。
「しょうがない、着替えるか」
冒険者なんてやってると、服なんて丈夫が一番。
魔法でえいやってガシガシ洗っても大丈夫なものであればそれでいい。
色はローブがカーキで、ズボンがこげ茶。シャツは薄いクリーム色。
それに頑丈なブーツ。十分じゃないか。
ファッションなんてわからんしな。
伸びっぱなしになっている前髪を適当に流し、下着を履き替え服を着る。
「ローブは家の中だしいっか」
ベッドの下には歩きやすそうな部屋履きがあって、至れり尽くせりだ。
共同生活、案外悪くない?
味の濃い燻製ベーコンと目玉焼き、焼き野菜とパンなんて豪華な朝食を平らげる頃には、そんな気分になっていた。
向かいでレオンが、何も言わずに空になった皿をちらりと見て、少しだけ口元を緩めた気がした。
22
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)
子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ
喰われるなんて聞いてないんだが(?)
俺はただ、
いちご狩りに誘われただけだが。
なのに──
誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に
なぜか俺が捕まって食われる展開に?
ちょっと待てい。
意味がわからないんだが!
いちご狩りから始まる
ケンカップルいちゃらぶBL
※大人描写のある話はタイトルに『※』あり
博愛主義の成れの果て
135
BL
子宮持ちで子供が産める侯爵家嫡男の俺の婚約者は、博愛主義者だ。
俺と同じように子宮持ちの令息にだって優しくしてしまう男。
そんな婚約を白紙にしたところ、元婚約者がおかしくなりはじめた……。
幼馴染みのハイスペックαから離れようとしたら、Ωに転化するほどの愛を示されたβの話。
叶崎みお
BL
平凡なβに生まれた千秋には、顔も頭も運動神経もいいハイスペックなαの幼馴染みがいる。
幼馴染みというだけでその隣にいるのがいたたまれなくなり、距離をとろうとするのだが、完璧なαとして周りから期待を集める幼馴染みαは「失敗できないから練習に付き合って」と千秋を頼ってきた。
大事な幼馴染みの願いならと了承すれば、「まずキスの練習がしたい」と言い出して──。
幼馴染みαの執着により、βから転化し後天性Ωになる話です。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる