アクアヴェルン 婚約破棄された令息は隣国で護衛騎士に溺愛される。

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2話 護衛騎士ラステア

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 門に向かう足取りはやけに軽かった。
 なんといっても、僕は自由なのだ。
 もう誰の思惑にも、立場にも縛られない。これからは、自分の意志だけで生きていい。

 婚約者として相応しい振る舞い。
 嫌われないように、従順に、真面目に。
 誰かの目を気にする毎日は、もう終わったんだ。

 そうだ、手始めにスキップなんてどうだろう。
 婚約者だったラカルド様とは一度も踊ったことはないけれど、ダンスの練習ではよくリズム感を褒められた。
 今なら、できる。いや、やりたい。

 ルンタルンタと弾む足取りで門へ向かっていると、背後から気配が近づいてくる。
 確認も、警戒も必要はない。それはずっと慣れ親しんだ気配だからだ。

「クリス様、どうなさいましたか!」
 振り返らずとも分かる。
 黒髪に金の瞳、黒い騎士服の青年。僕の護衛、ラステアだ。
 高く結った髪が風に揺れている。
 珍しく焦ったように見えるのはなんでだろう?

「夜までパーティのはずでは? 急なお仕事でも入られましたか。すぐに馬車を手配……」
「ああ、大丈夫。あのね、僕この国を出ることにしたから」

「……は?」

 ラステアは文字通り、ぴしりと固まった。
 僕は気にせずスキップを続ける。門までもう少しだ。

 まずは旅支度をしないと。乗合馬車で街を出よう。
 丈夫な服に、歩きやすい靴。替えの下着と、少しのおやつ。
 今なら何でも好きな物を選べる。

 考えを巡らせていたら、肩を強く掴まれた。

「クリス様……! さっきなんと……!?」
「国を出るって言ったよ?」

 正午に始まったパーティ。
 婚約破棄を言い渡されたのは、開始してすぐ。 
 買い物する時間は十分ある。今から準備を整えて日の高い間に王都を出るんだ。

 気分は高揚して、高鳴る気持ちを抑えられない。

「そういうわけだから、今日までありがとう。それじゃ」

「え、ま、待ってください!」
 返事を聞く前に歩き出した僕の前に、影が滑り込むように立ち塞がる。
 相変わらず、無音の身のこなし。幼い頃から守ってくれた背中だ。
 魔力こそないが、剣の腕は大人の騎士にも引けは取らない。

「お待ちください。あなたは第二王子と結婚を……」
「ああ、それね。破棄になった」
「は、破棄……?」
「そう。もう婚約はなくなったんだ」

「……そんな」
 ずっと僕の傍にいたラステアは僕の気持ちを誰よりも知っている。
 時々どうしようもなくなって吐き出した愚痴にも付き合ってもらった。
 僕よりも顔色を悪くして言葉を失っている。


「クリス様……」
 ラステアの震える声が喉の奥から漏れる。
 顔を上げたその瞳は、涙で潤んでいた。

「あははは、なんだかラステアのほうが婚約破棄されたみたいな顔だね」
 冗談めかして笑ってみせたら、さらに泣き出しそうに顔が歪んでしまった。

 失敗した。

 そう思った次の瞬間、腕の中に引き寄せられる。
 鎧の冷たさよりも、彼の体温のほうがずっと強く感じられた。

「今だけ……どうか無礼をお許しください」
「……うん、いいよ」

 ラステアの腕は優しく、でも切実で、逃げられないような力を帯びていた。
 ああ、本当に……。この温もりに何度救われただろう。
 この人がいたから、僕は折れずにいられたんだ。






 僕が生まれたのは、国の辺境に近い侯爵家だった。
 高い魔力を持つ同性の両親のもとに生まれ、幼い頃は領民とも仲良く、貧しくても穏やかな日々を過ごしていた。

 6歳で魔力が完全に開花した。
 ヴェルンとして王国に報告された僕の魔力は群を抜いていたらしく、その力が王家の目に留まった。
 そして8歳のとき、第二王子の婚約者として打診されたのだ。

 同じ年に、お父さまたちが視察先で4歳年上のラステアを拾ったと一緒に暮らすことになった。
 年も近かかったから侍従として育成するつもりだったけれど、剣を学ぶと彼はみるみるうちに腕を上げ、僕の専属護衛兼侍従となった。
 主従の関係ではあったけれど、幼い僕にとって年上の兄ができたようで、ラステアの存在が心から嬉しかった。 

 平穏で、幸せな生活。 

 けれど翌年、両親が事故で亡くなった。
 悲しむ間もなく叔父夫婦が屋敷に乗り込み、いつの間にか家の中を好き放題に仕切り始める。
 僕の居場所は屋敷の隅へ追いやられ、味方だった使用人たちも追い出されていった。
 そばに残ってくれたのはラステアだけ。

 もし彼がいなかったら、僕はきっと心まで壊れていた。
 思えば、愛してもらえない婚約者に固執していたのも、どこか現実から逃げたかったせいなのだろう。

 凍えそうな夜も、涙をこらえた朝も、ラステアがいてくれたから乗り越えられた。

 そして今、全てのしがらみから解き放たれた僕は、何も持っていない。
 彼を雇い続けられるほどの器量も、身分もない。

「僕はもう、侯爵家には戻らない」
 そう言葉にすると、不思議と胸の奥がふっと軽くなった。

 婚約破棄を知れば、あの叔父夫婦はまた僕の扱い方を考えるだろう。
 自分で言うのもなんだが、僕は『利用価値のある駒』だから。

「戻ったところで、またどこかの家に嫁がされるか、アクアヴェルンの魔力を使いつぶされる。……そんな未来、もううんざりなんだ」

 ラーカイル家が王家と繋がっていられるのは、僕というヴェルンの存在があったからにすぎない。
 それを失えば、あの家はただの辺境の貧しい領主に戻るだけ。

 両親が愛した家は、いまやその面影さえない。
 壁は塗り替えられ、庭は削られ、笑い声のあった部屋は物置になった。
 あんなもの、もう僕の知っている家じゃない。
 いっそ共倒れでもすればいい。

 僕は、あの家を牛耳る叔父夫婦が大嫌いだった。

 ラカルド様への想いをようやく手放した途端、胸の奥に押し込めていた感情が一気にあふれ出した。
 悲しみも、怒りも、諦めも。
 全部ごちゃ混ぜになって押し寄せてくる。

 ……僕、ずいぶん我慢してたんだな。

 今になってようやく、それを自覚した。

 しがらみが解けた以上、もうここに留まる理由はない。
 これは、僕自身の意志で選ぶ道だ。

 ラステアを巻き込むわけにはいかない。




「紹介状を書いたから、ラステアならどこへ行っても……」
 ポケットから取り出した一通の紙を、彼は無言で見つめた。

 これで、お別れだ。

 これ以上誰かの優しさに甘えたら、きっと歩き出せなくなるから。

 ラステアは、抱いていた腕をゆっくり外すと、紙を静かに手に取った。
 その手が震えているように見えたのは気のせいだろうか。


 次の瞬間、少し離れて剣を取った彼は、その紙を粉々に切った。
 紙が宙に舞い、散っていく。

「私がお仕えするのは、生涯クリス様だけです」

 ラステアは膝をつき、僕の手を取り、ゆっくりと唇を寄せた。
 その仕草はあくまで敬意に満ちているのに、指先がふるふると震えていて、まるで捨てないで下さいと訴えているようにも見えた。

「お給料も出せないし、貧しい暮らしになるよ?」
「あなたがいない世界の方が嫌です」

 あまりにも真っ直ぐで、潔い言いっぷりに思わず笑ってしまった。

「……じゃあ、行こうか」
「行き先は?」
「うーん、色々考えてみたけど……砂の国かなぁ」

 アマハガの隣には2つの国がある。
 西には砂漠のグレイドル、東には山に囲まれたナハス。
 暮らしやすいのはナハスだけど、友好国だからかなりの回数訪問して、顔を知られてる可能性が高い。
 だったら、交流の少ない砂の国のほうがきっといい。

「砂ですか……」
 ラステアの声が僅かに沈む。

「どうかしたの?」
「あの国は常に水に飢えています。あなたが居ると知られれば、きっと騒ぎになります」

「そうなんだ。よくそんなことまで知ってるね?」

 僕の知る限り、砂の国は炎の魔力に満ち、香辛料と織物が名産で、血気盛んな人々の国。
 それくらいだ。

 心配そうなラステアに僕は提案した。

「でも、辺境の隅っこなら大丈夫じゃない?」
 元々人の多いところで暮らすつもりはない。ヴェルンとしての力があれば水には困らない。
 国の端っこを借りて静かに暮らせればいい。
 少し考えたラステアは、小さく頷いた。
「……確かに。あそこには、水が干上がって放棄された土地がいくつもあるはずです」
「本当に詳しいね」
「クリス様のもとへ来る前に、少しだけ住んでいたことがあるんです」

 その言い方には、少しだけ苦味が混じっていた。
 あまりいい思い出ではないのかもしれない。

「そっか。気乗りしないなら、残っ……」
「いいえ。共に、生きます」

 判断が早い。
 ためらいのない即答が、胸にまっすぐ刺さる。
 それにしても、今の「行きます」には、旅の共というより、もっと重い覚悟の響きを感じた気がした。

 そんなことを考えていると、ラステアが時計を見る。
「今日中に、この国を出ますか?」
「そのつもり。夜には国王や家にも婚約破棄が伝わるだろうから、なるべく早いほうがいい。王都を出てしまえば見つかりにくくなるし」
 領地は遠いけれど、叔父と伯母は王都にタウンハウスを構えている。
 知らせが届くのはきっと早い。

「では、まず旅の支度を整えましょう」
「うん。ラステアは屋敷へ取りに戻りたい物とかある?」
「ありません」
「そっか。ならいいね。行こうか!」
「はい」

 並んで歩き出す。
 広がるのは、いつもと同じ街道。
 だけど、見える景色はまるで違っていた。
 隣を歩く人が、自分の意志で「共に行く」と言ってくれたからだ。

「クリス様」
「なぁに?」

 呼びかけたくせに、彼は口を噤む。
 急かすことなく黙って待つと、ラステアはためらいがちに言葉を選んだ。

「あの……正気であらせられますか?」
「……え?」
「あなたが、その……あまりにも……」

 言葉が途切れ、彼は眉を下げて僕を痛ましそうに見つめている。
 それを見て、思わず笑みがこぼれた。

 そうだよね。
 今までの僕は、淡々と、従順に、品行方正に。
 そんな仮面をかぶっていた。 
 それが急にスキップなんて始めたら、驚くのも当然だ。

「たぶん、これが素の僕だよ。……幻滅した?」
「いいえ!」

 食い気味の否定に、思わず目を瞬く。
 そんな僕を、ラステアはじっと見つめて、口ごもった。

「その……」
「……うん、なに?」
 中々先を言おうとしないラステアの言葉を待つ。
 やがて、僕の視線に耐えかねたように意を決して口を開いた。
「大変素敵で、お可愛らしいと、思います」

 頬を少し赤く染めながら言うその姿に、今度は僕の胸がくすぐったくなる。

「そ、そう。ありがとう」
「はい。本当にそう思います」
「……もういいってば」

 僕とラステアの間に始めて流れるふんわりとした空気。
 それはほんのり甘くて、息がゆるむみたいで、とても心地よかった。





 

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