【2部まで完結!】使い捨てっ子世にはばかる!?~妹が最強の魔王になるかもしれない~

うろたんけ

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第一部 無駄な魔力と使い捨て魔法使い

「よし、ロットを懐柔しよう」

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あぁ、やっぱり諦めきれない。

勇者が部屋から去った後眠りにつき、そこで悪夢によって起こされた哀れなケイトは宿屋のベットで一人考えていた。

ロットと一緒に倒したボスの魔物、あれはなかなかの強さだった。そんなボスを撃破できたのはケイトの超級魔法三連弾があったから。

しかしその魔法が撃てたのは、あの夢のように膨大な魔力のおかげ。

ケイトは思い出しながらあの万能の魔力を持った感覚を思い出し頬を緩ませる。

そしてすぐに現実を見て
どうして私の魔力はこんなにも少ないのだろう?
と落ち込んだ。

そして思い返す。あの膨大な魔力を手に入れることができたのは、もしかしなくても指輪のおかげだろう。

しかし付けた瞬間は何も変化がなかった。指輪の恩恵を最大限に受けることができたのは、一体どのタイミングだったのだろう?と。

ケイトは先程勇者が来ていたことはおぼろげに覚えているが、それどころではなかった。ようやく手に入れたと思った理想の魔力、その魔力の喪失感の方がずっと大きい。

今の心境からして勇者が来たことなんて、今はどうでもよかった。

そこまで思って一度頭が冷静になる。

(あれ? 勇者様……あの人、本当に赤塔の勇者だったわけ? 本当に、その名に恥じないような威厳はあったような気がする。でも態度は軽薄だったけど、でもあの治癒魔法は本物だし

……私、無様な姿を晒してしまってるじゃない!それに小さい女の子もいたような……だとしたら恥ずかしすぎる!)


冷静になり、自分がどのような醜態をさらしていたかを振り返ると冷や汗が止まらなかった。

ケイトはベッドに潜り込んで、一人でジタバタする自分を止められない。大量の後悔と遅れてやってきた羞恥心が自身を圧倒する。

そして羞恥に悶えつつも、消えてしまった魔力はきっと戻らないことはうっすらと理解していた。しかし受け入れられず悶々としていた。

ケイトは立ち直りが早い方だと自分で思っていたが、醜態を晒しても、それでも諦めきれないほど魔力の問題はケイトにとって大切だった。

なぜならそれが問題でパーティーをクビにまでなっているから。彼女にとって死活問題といっても過言ではない。

ケイトのいいところは立ち直りが早いことと、たとえ立ち直れずともうじうじ考えるのではなく策を考えるところだった。

今回は後者で、指輪の効果を再度発揮させる方法を模索する。

(まず、あの戦いを思い出すのよ。最初は私もロットも魔力が増えていなかった。どこから無限の魔力を手に入れたのか?

ボス部屋に入ったとき? いや、その時は必死で初撃を避けた。まだ魔力に変化はなかった。中級魔法で巨人の目を攻撃したときも、たかが中級で自分の魔力がごっそり抜けていった。

いつ増えたのか? 三つ目を倒したと思って油断していたとき? 違うような気がする。確かにその後から魔力が増えたようには感じたけれど、やっぱり何か足りない。)

そのとき、ロットがケイトをを抱きかかえて逃げてくれた。あの瞬間に魔力が増えたのに気づいた。

(あのときかもしれない!必死だったから確証はないけど一番合うタイミングはあそこだ。でもあの魔力はどこから?本当に膨大で、上級一発しか使えないロットのものとは思えない。

いや、そもそも前提でロットの魔力の量が嘘だったら?少し凹むけど。でもあの状況でそんな無意味な嘘をつくはずないか。

ならば、その膨大な魔力はどこから来たのか?)

そうしてケイトが思考していくうちに指輪を通して魔力が増大する仮説が立てられる。

(でも、ロットが何も感じなかったことから、ロットの指輪側はその恩恵を受けることができないのかもしれない。条件があるような気もする。

私は魔力が減って、三つ目の巨人に一撃をもらい体力も削られていたときだ。ロットはまだ少しだけど魔力もそして体力も残っていたはず。

後はロットが私を抱きかかえていたことが関係しているのかもしれない。
もしそうなら満身創痍になる必要があるのだろうか。

それはちょっと、かなりつらいから勘弁したい。というかあれだけの苦痛を負ってからじゃないと発動しないなら命がいくつあっても足りない。

有力なのはロットにお姫様抱っこされていたことが原因かもしれない。タイミング的にもバッチリのような気がする。

もしそうならその効果がいつまで続くのかも知りたい。超級魔法を連続で放ったあとも魔力の消失感はやってこなかったような気がする。

とにかく抱っこされるのは確かに屈辱かもしれないけれど、もし条件がそうなら、私は屈辱よりも魔力を取る!とにかくもう一度お姫様抱っこをしてもらおう。

そう結論付けた。それはロットの気持ち無視の自分勝手な結論であることには気づかない。恋に盲目というが、ケイトは魔力に盲目になっていた。

さすがに、勇者が一緒にいるのに、無理にお願いするのも気が引けた。一方でこの指輪は自身が獲得した者だから使う権利はあるはずだし、使わせてほしい。とも思った。正確には宝箱を開けたのはロットだったが。

「うーん、直接行くしかないか!」

ケイトは覚悟を決めて、ロットの部屋に向かう。隣だったのですぐにつき、中からは勇者とロットが話している声が微かに聞こえてくる。
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