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第一部 無駄な魔力と使い捨て魔法使い
「一人で頑張るもん」
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その日の夜です。
「だからダメって言ってるでしょ!」
女の人の怒鳴り声で目が覚めました。
この声はケイトさんです。あんなに怒ってどうしたんでしょう。まだ眠いですが、気になって部屋を出ると声はやっぱりケイトさんの部屋からでした。
こっそり部屋のドアに耳を付けると声がさっきよりよく聞こえ、怒鳴られている人が誰か分かりました。
「大丈夫だ!俺も旅の基本は学んだから火おこしも料理も出来る!」
兄です。そして兄も興奮しているのか声を荒げています。
「東の洞窟は、魔物も強いんだから危険よ!それに勇者様が帰ってきたら行く約束でしょ?」
どうやら今日の件のようですね。
「それだと一か月もかかるじゃないか!そんなに待てっこない!」
「あのねえ、なんで勇者様が待ってろって言ったか考えなさいよ。それにあなたそんな危険なところにソイルちゃんも連れて行く気なの?」
あ、私の話です。どうせなら連れて行ってほしいなあ。でも勇者様抜きで出かけるのは不安です。
「ソ、ソイルはケイトが見ててくれ!最近ケイトなら話しても大丈夫になってきただろ?」
ええ、確かにケイトさんはとっても優しいお姉さんで、私もお話が出来るようになってきています。でもあんなにいつも過保護なのに、そんなに行きたいんですね。
「そ、それはうれしいけど……ってあなた一人で行くつもりなの!?」
「そうだけど」
「私がいなきゃあなたは魔力が少ないちょっと剣を扱える子どもなのよ!」
その通りです。でも、ああきっと兄のこころを抉っています。兄が物言わずうなだれているのが想像できます。
「で、でも」
兄が駄々をこねる子供みたいに見えてきました。でも私がちゃんと一人でも頑張れればもしかして解決なんでしょうか?
ケイトさんは兄一人で行くことが反対で、兄は私が一人になっちゃうから一人で行こうとしてますよね。
うーん、正直不安ですが、体力的にはもうすっかり大丈夫なんですよね。知らない人と話すことはドキドキしますが数日なら食事を部屋に運んでもらうとかすれば何とかなるのでは?
そんな風に悶々と考えていると私の体重はどうやら聞き耳を立てていた扉に支えてもらっていたようで、不意に扉が開いて私がなだれ込む形で入室してしまいました。
「そ、ソイル?」
「ソイルちゃん大丈夫?」
あー鼻が痛いです。でもそんなことより聞き耳を立てていたことがばれてしまいました。な、何か言わなければ!
「…………ぁ」
パニック!話す内容考えてないからどうしましょう!頭が真っ白ってこういうことを言うんですね。また一つ賢くなってしまいました!
「どうし」
「ケイト待って、ソイルが何か言おうとしてる」
さすが兄。おかげで一呼吸おいて落ち着きました。
「あ、あの。その。お、お兄ちゃんに、ついていって、あげてください。わた、私は大丈夫、です!お腹減ったら、注文できます。ちゃんと、ひとりで、眠れます!」
よーしちゃんと、伝えられましたよ!
「そ、ソイルちゃんまで?」
ケイトさんは私が行かないでって言うと思っていたみたいですね。私だって大きくなってるんです。でも兄も意外だったようで驚いて私を見ていました。
「あ、ありがとうソイル!それでこそ俺の妹だ!」
こうして、この後もかなりもめましたが、話し合いに話し合いを重ねてどうにか、ケイトさんが東の洞窟にいき、何かあった場合は私が人を頼って助けに行くということになりました。
「だからダメって言ってるでしょ!」
女の人の怒鳴り声で目が覚めました。
この声はケイトさんです。あんなに怒ってどうしたんでしょう。まだ眠いですが、気になって部屋を出ると声はやっぱりケイトさんの部屋からでした。
こっそり部屋のドアに耳を付けると声がさっきよりよく聞こえ、怒鳴られている人が誰か分かりました。
「大丈夫だ!俺も旅の基本は学んだから火おこしも料理も出来る!」
兄です。そして兄も興奮しているのか声を荒げています。
「東の洞窟は、魔物も強いんだから危険よ!それに勇者様が帰ってきたら行く約束でしょ?」
どうやら今日の件のようですね。
「それだと一か月もかかるじゃないか!そんなに待てっこない!」
「あのねえ、なんで勇者様が待ってろって言ったか考えなさいよ。それにあなたそんな危険なところにソイルちゃんも連れて行く気なの?」
あ、私の話です。どうせなら連れて行ってほしいなあ。でも勇者様抜きで出かけるのは不安です。
「ソ、ソイルはケイトが見ててくれ!最近ケイトなら話しても大丈夫になってきただろ?」
ええ、確かにケイトさんはとっても優しいお姉さんで、私もお話が出来るようになってきています。でもあんなにいつも過保護なのに、そんなに行きたいんですね。
「そ、それはうれしいけど……ってあなた一人で行くつもりなの!?」
「そうだけど」
「私がいなきゃあなたは魔力が少ないちょっと剣を扱える子どもなのよ!」
その通りです。でも、ああきっと兄のこころを抉っています。兄が物言わずうなだれているのが想像できます。
「で、でも」
兄が駄々をこねる子供みたいに見えてきました。でも私がちゃんと一人でも頑張れればもしかして解決なんでしょうか?
ケイトさんは兄一人で行くことが反対で、兄は私が一人になっちゃうから一人で行こうとしてますよね。
うーん、正直不安ですが、体力的にはもうすっかり大丈夫なんですよね。知らない人と話すことはドキドキしますが数日なら食事を部屋に運んでもらうとかすれば何とかなるのでは?
そんな風に悶々と考えていると私の体重はどうやら聞き耳を立てていた扉に支えてもらっていたようで、不意に扉が開いて私がなだれ込む形で入室してしまいました。
「そ、ソイル?」
「ソイルちゃん大丈夫?」
あー鼻が痛いです。でもそんなことより聞き耳を立てていたことがばれてしまいました。な、何か言わなければ!
「…………ぁ」
パニック!話す内容考えてないからどうしましょう!頭が真っ白ってこういうことを言うんですね。また一つ賢くなってしまいました!
「どうし」
「ケイト待って、ソイルが何か言おうとしてる」
さすが兄。おかげで一呼吸おいて落ち着きました。
「あ、あの。その。お、お兄ちゃんに、ついていって、あげてください。わた、私は大丈夫、です!お腹減ったら、注文できます。ちゃんと、ひとりで、眠れます!」
よーしちゃんと、伝えられましたよ!
「そ、ソイルちゃんまで?」
ケイトさんは私が行かないでって言うと思っていたみたいですね。私だって大きくなってるんです。でも兄も意外だったようで驚いて私を見ていました。
「あ、ありがとうソイル!それでこそ俺の妹だ!」
こうして、この後もかなりもめましたが、話し合いに話し合いを重ねてどうにか、ケイトさんが東の洞窟にいき、何かあった場合は私が人を頼って助けに行くということになりました。
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